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[挿話] そして彼は自覚する
第十八話 “拡張”ダンジョンの踏破と、そして。
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北海道定山渓ダンジョンの奥の道を封じるように現れた大岩は、その日突然、崩れ去った。
砂のように崩れた大岩は、やがて水のようにダンジョンの床の中へ吸い込まれていく。
重機を持ち込み、大岩の撤去作業に取り掛かっていた自衛隊員達は、突然のその現象に呆然と立ち尽くす。しかし、奥へと続く道が解放されたことが分かると、すぐさま自衛隊とダン開の合同チームに連絡がされる。
その頃、定山渓ダンジョンの入口には、突然、九名の自衛隊員が転移して現れた。
彼らがダンジョンの奥で取り残されていた自衛隊員だと判明すると、大きな歓声が沸き上がる。
秋元は、歓声の上がる隊員達の中を掻きわけるようにして歩いて、彼の姿を探した。
(柚彦君はどこだ)
懸命に探すが、その姿が見えない。
いつもの彼なら、彼の方から秋元をすぐに見つけて近寄って来るはずなのに。
秋元の姿を目にした須藤と立花両隊員は、大きな声で彼に話しかけた。
「秋元さんですよね。魔法使いの」
そう呼ばれることに秋元はなんとも言えぬ表情をする。
ダンジョン開発推進機構所属のSランクスタッフで、過去の魔王討伐戦にも参加した秋元は魔法使いの称号を持つであろうとみなされる有名人であり、魔法使いの秋元と呼ばれることが多かった。
須藤や立花にとって、佐久間柚彦が「秋元さん」と呼ぶのは、この目の前の秋元という男しか思いつかなかった。
だから、彼に話を伝えた。
「佐久間リーダーが、……あなたに伝えておいてくださいと言って……」
そう言って石化してしまったと小声で言うと、秋元は呟いた。
「何を伝えたかったんだ」
秋元は困ったように眉を寄せる。その後、検査を行うため助かった隊員達は病院へ運ばれていった。
秋元はもう一度ふーと深く息をつくと、ダンジョンの奥の状態を確認に行くと合同チーム勢が声を上げている横で、ダンジョンの奥へ“転移”した。
これまで大岩が現れて以来、秋元は“転移”しようにも、“拡張”したダンジョンの新たな“拡張”部分にも、大岩の奥にも“転移”することは出来なかった。しかし、大岩が無くなった今、六十階層主のいるであろう大扉の前に“転移”することが出来るようになった。
大扉が開いているところを見ると、柚彦ら大岩の向こうに取り残された隊員達は、大扉の向こうにいた“エゾヒグマ”型のボスモンスターを撃破したということだ。そもそも、ダンジョンが解放されている状態だ。この下の階層主達も取り残された隊員達だけで倒しきったということだろう。
その偉業に、内心口笛を吹きつつも、秋元は勝手に大扉の中へ足を踏み入れる。
扉前にいた自衛隊員達に制止されたが、「合同討伐チームの先遣だ」と適当に主張して、中へ入って行く。
六十一階層の扉を抜け、そこが新橋ダンジョンと同じ広大なワールドステージだと気が付く。それもジャングルステージである。ここで次の階へ続く扉を探すのは一苦労だったろう。
だが、幸いなことに自分以外の人間はまだこの六十一階層に入って来ていない。
秋元は魔法で、鳥型の使い魔達を呼び出し、六十二階層へ続く扉を見つけさせた。
そして躊躇なく六十二階層に足を踏み入れる。
その階層に入ると同時に、また鳥型の使い魔達を呼び出して、石化している人間達を探し出させた。新橋ダンジョンと同じくここは森林ステージで、ここのボスは蛇女メドゥーサだったのだろう。そしてそのボスによって、柚彦達は石化させられている。
ほどなくして、六体の石化した隊員達を使い魔達が見つけた。
石化した佐久間柚彦を除いて、すぐに“状態異常回復ポーション”を使い、彼らの石化状態を解除してやり、入口へ戻るように教える。
そして石と化したままの柚彦に触れて、秋元はいつもの自分のマンションの自室に、その状態のままの柚彦を連れ帰ったのだった。
ゴンとマンションの床の上に、柚彦の石の身体が置かれる。フローリングの床が傷ついたなと、内心そんなことを思う。
それから「もう、仕方がないな」と呟き、手にしていた“状態異常回復ポーション”をバシャバシャと石化している柚彦の身体にまんべんなく振りかけていったのだった。
やがてゆっくりと、白く冷たい石と化していた柚彦の身体に色が戻り始める。固かったその身体も肌の柔らかさを取り戻し、その瞳もパチパチと瞬きをした。
彼は、一瞬自分がどこにいるのか理解できないように混乱した後、目の前の秋元の姿を認め、自分がダンジョンではなく秋元のマンション内にいることが分かると、秋元の身体に飛び付き、そしてその床に思い切り押し倒した。
「秋元さん!!!!」
ぎゅーと強く抱きしめられる。正直、息が苦しくてたまらなかったが、秋元は耐えた。
柚彦は、散々苦労してあのダンジョンを踏破した。
あの十五名という人員で、ワールドステージのダンジョンボスを踏破したのだ。
今は落ち着くまで、好きなようにさせてやるべきだろう。
だから秋元は彼の肩をぽんぽんと叩いて、落ち着くのを待とうとした。
柚彦はしばらくぎゅっと秋元を抱きしめ、秋元の感触を堪能した後、彼は秋元の顔を見つめて言った。
「秋元さんが好きです」
「……もう聞いたから」
苦笑まじりで秋元は答える。
ダンジョンへ行く前にも聞いた。
「僕は貴方のことがすごく好きで、愛しています」
それももう聞いた。
「キスしていいですか」
その言葉は初めてだったので、秋元は目を見開いた。
「……それは困る」
「いいじゃないですか。ご褒美です」
柚彦はそう言って、困ると言っているのに秋元の唇に自分の唇を重ねる。
薄く開いた秋元の唇の中に、舌を入れてきた時には、秋元は(え?)というように、鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をしていた。
それがおかしかった。
散々秋元の口内を貪った後(後半秋元は脱力して為すがままになっていた)、柚彦はこう言った。
「僕がいなくて、秋元さんは寂しかったですよね。僕のことを、秋元さんは心配しましたか」
まるで、頭を垂れた犬が主人に確かめるような様子で尋ねてくる。
そう言ってくれることを望んでいるような言葉だった。
「……心配だった」
秋元の脳裏に、元聖女の麗子の言葉が蘇る。
『柚彦君は、秋元さんにとって大事な人だと教えてあげてください。心配で仕方なかったと、正直に胸の内を話してください』
なんとなく彼女の言葉に素直に従うのは、癪だったけど、今、そうしなければならない気持ちになっていた。
「君がいないと、何も手に付かなかった。心配で、仕方がなかった」
神の言葉も耳に蘇る。
『よほど、お前はあの勇者が好きなのだな』
神のその指摘に、自分は、その感情が自分の中に確かにあることを認めざるを得ないと理解した。
「僕はどうやら君が好きなようだ」
秋元の言葉を聞いた途端、柚彦の顔は今まで見た事がないような、幸せいっぱいの嬉しそうな表情を浮かべた。日頃クールで、自衛隊の部隊では感情を全く浮かべないと言われている彼の姿とは全く違っていた。
「嬉しいです」
そして、佐久間柚彦は、秋元の頬に手をやり、もう一度口づけた。
「貴方が僕を好きになって、こんなに幸せなことはありません」
そうして何度も何度も口付けて、彼は愛を囁いたのだった。
その頃、北海道は定山渓の温泉で、光少年は竜騎士ゼノンと各ホテル・旅館の温泉を巡り、すっかり北海道の温泉を堪能していたのだった。当初、異世界での旅行を妨害されたゼノンは大層不機嫌であったが、結果的に愛する少年との二人だけの温泉旅行となったことに「これはこれでよかったか」と機嫌を大いに直していたのだった。
砂のように崩れた大岩は、やがて水のようにダンジョンの床の中へ吸い込まれていく。
重機を持ち込み、大岩の撤去作業に取り掛かっていた自衛隊員達は、突然のその現象に呆然と立ち尽くす。しかし、奥へと続く道が解放されたことが分かると、すぐさま自衛隊とダン開の合同チームに連絡がされる。
その頃、定山渓ダンジョンの入口には、突然、九名の自衛隊員が転移して現れた。
彼らがダンジョンの奥で取り残されていた自衛隊員だと判明すると、大きな歓声が沸き上がる。
秋元は、歓声の上がる隊員達の中を掻きわけるようにして歩いて、彼の姿を探した。
(柚彦君はどこだ)
懸命に探すが、その姿が見えない。
いつもの彼なら、彼の方から秋元をすぐに見つけて近寄って来るはずなのに。
秋元の姿を目にした須藤と立花両隊員は、大きな声で彼に話しかけた。
「秋元さんですよね。魔法使いの」
そう呼ばれることに秋元はなんとも言えぬ表情をする。
ダンジョン開発推進機構所属のSランクスタッフで、過去の魔王討伐戦にも参加した秋元は魔法使いの称号を持つであろうとみなされる有名人であり、魔法使いの秋元と呼ばれることが多かった。
須藤や立花にとって、佐久間柚彦が「秋元さん」と呼ぶのは、この目の前の秋元という男しか思いつかなかった。
だから、彼に話を伝えた。
「佐久間リーダーが、……あなたに伝えておいてくださいと言って……」
そう言って石化してしまったと小声で言うと、秋元は呟いた。
「何を伝えたかったんだ」
秋元は困ったように眉を寄せる。その後、検査を行うため助かった隊員達は病院へ運ばれていった。
秋元はもう一度ふーと深く息をつくと、ダンジョンの奥の状態を確認に行くと合同チーム勢が声を上げている横で、ダンジョンの奥へ“転移”した。
これまで大岩が現れて以来、秋元は“転移”しようにも、“拡張”したダンジョンの新たな“拡張”部分にも、大岩の奥にも“転移”することは出来なかった。しかし、大岩が無くなった今、六十階層主のいるであろう大扉の前に“転移”することが出来るようになった。
大扉が開いているところを見ると、柚彦ら大岩の向こうに取り残された隊員達は、大扉の向こうにいた“エゾヒグマ”型のボスモンスターを撃破したということだ。そもそも、ダンジョンが解放されている状態だ。この下の階層主達も取り残された隊員達だけで倒しきったということだろう。
その偉業に、内心口笛を吹きつつも、秋元は勝手に大扉の中へ足を踏み入れる。
扉前にいた自衛隊員達に制止されたが、「合同討伐チームの先遣だ」と適当に主張して、中へ入って行く。
六十一階層の扉を抜け、そこが新橋ダンジョンと同じ広大なワールドステージだと気が付く。それもジャングルステージである。ここで次の階へ続く扉を探すのは一苦労だったろう。
だが、幸いなことに自分以外の人間はまだこの六十一階層に入って来ていない。
秋元は魔法で、鳥型の使い魔達を呼び出し、六十二階層へ続く扉を見つけさせた。
そして躊躇なく六十二階層に足を踏み入れる。
その階層に入ると同時に、また鳥型の使い魔達を呼び出して、石化している人間達を探し出させた。新橋ダンジョンと同じくここは森林ステージで、ここのボスは蛇女メドゥーサだったのだろう。そしてそのボスによって、柚彦達は石化させられている。
ほどなくして、六体の石化した隊員達を使い魔達が見つけた。
石化した佐久間柚彦を除いて、すぐに“状態異常回復ポーション”を使い、彼らの石化状態を解除してやり、入口へ戻るように教える。
そして石と化したままの柚彦に触れて、秋元はいつもの自分のマンションの自室に、その状態のままの柚彦を連れ帰ったのだった。
ゴンとマンションの床の上に、柚彦の石の身体が置かれる。フローリングの床が傷ついたなと、内心そんなことを思う。
それから「もう、仕方がないな」と呟き、手にしていた“状態異常回復ポーション”をバシャバシャと石化している柚彦の身体にまんべんなく振りかけていったのだった。
やがてゆっくりと、白く冷たい石と化していた柚彦の身体に色が戻り始める。固かったその身体も肌の柔らかさを取り戻し、その瞳もパチパチと瞬きをした。
彼は、一瞬自分がどこにいるのか理解できないように混乱した後、目の前の秋元の姿を認め、自分がダンジョンではなく秋元のマンション内にいることが分かると、秋元の身体に飛び付き、そしてその床に思い切り押し倒した。
「秋元さん!!!!」
ぎゅーと強く抱きしめられる。正直、息が苦しくてたまらなかったが、秋元は耐えた。
柚彦は、散々苦労してあのダンジョンを踏破した。
あの十五名という人員で、ワールドステージのダンジョンボスを踏破したのだ。
今は落ち着くまで、好きなようにさせてやるべきだろう。
だから秋元は彼の肩をぽんぽんと叩いて、落ち着くのを待とうとした。
柚彦はしばらくぎゅっと秋元を抱きしめ、秋元の感触を堪能した後、彼は秋元の顔を見つめて言った。
「秋元さんが好きです」
「……もう聞いたから」
苦笑まじりで秋元は答える。
ダンジョンへ行く前にも聞いた。
「僕は貴方のことがすごく好きで、愛しています」
それももう聞いた。
「キスしていいですか」
その言葉は初めてだったので、秋元は目を見開いた。
「……それは困る」
「いいじゃないですか。ご褒美です」
柚彦はそう言って、困ると言っているのに秋元の唇に自分の唇を重ねる。
薄く開いた秋元の唇の中に、舌を入れてきた時には、秋元は(え?)というように、鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をしていた。
それがおかしかった。
散々秋元の口内を貪った後(後半秋元は脱力して為すがままになっていた)、柚彦はこう言った。
「僕がいなくて、秋元さんは寂しかったですよね。僕のことを、秋元さんは心配しましたか」
まるで、頭を垂れた犬が主人に確かめるような様子で尋ねてくる。
そう言ってくれることを望んでいるような言葉だった。
「……心配だった」
秋元の脳裏に、元聖女の麗子の言葉が蘇る。
『柚彦君は、秋元さんにとって大事な人だと教えてあげてください。心配で仕方なかったと、正直に胸の内を話してください』
なんとなく彼女の言葉に素直に従うのは、癪だったけど、今、そうしなければならない気持ちになっていた。
「君がいないと、何も手に付かなかった。心配で、仕方がなかった」
神の言葉も耳に蘇る。
『よほど、お前はあの勇者が好きなのだな』
神のその指摘に、自分は、その感情が自分の中に確かにあることを認めざるを得ないと理解した。
「僕はどうやら君が好きなようだ」
秋元の言葉を聞いた途端、柚彦の顔は今まで見た事がないような、幸せいっぱいの嬉しそうな表情を浮かべた。日頃クールで、自衛隊の部隊では感情を全く浮かべないと言われている彼の姿とは全く違っていた。
「嬉しいです」
そして、佐久間柚彦は、秋元の頬に手をやり、もう一度口づけた。
「貴方が僕を好きになって、こんなに幸せなことはありません」
そうして何度も何度も口付けて、彼は愛を囁いたのだった。
その頃、北海道は定山渓の温泉で、光少年は竜騎士ゼノンと各ホテル・旅館の温泉を巡り、すっかり北海道の温泉を堪能していたのだった。当初、異世界での旅行を妨害されたゼノンは大層不機嫌であったが、結果的に愛する少年との二人だけの温泉旅行となったことに「これはこれでよかったか」と機嫌を大いに直していたのだった。
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