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【短編】
初恋 (4)
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それからクリストフは、毎日朝になると妖精の城に駆け込み、フェデリックの周りを飛び跳ねて、自分が豚ではないことをアピールする日々だった。お菓子もいくら差し出されても、クリストフはもはや我慢の一念で、口にしない(お菓子を口にしなくなったクリストフに、妖精達やセリーヌは非常に残念そうな様子であった)。
甘い物を食べず、しっかり運動することで、あれほど丸太のように太っていた体もみるみるスリムになっていった。見違えるように変わったクリストフに、ようやくフェデリックは「お前は本当に豚ではなかったのだな」と驚いて見ていた。
そしてまたフェデリックが、再び旅に出ると言った時、クリストフはフェデリックのマントの裾を噛んで、決して離すまいと踏ん張っていた。
その頃には、フェデリックもまたクリストフを随分と可愛がってくれるようになっていたが、それでも旅へ出るのは止められないようで、「また立ち寄る」と金色の仔狼の頭を撫でたのだった。
クリストフは、フェデリックに行って欲しくなくて、ずっと後を追い駆けて走っていった。フェデリックが森の奥へとその姿をとうとう消してしまった時、クリストフはポロポロと涙を零し、いつまでもその場でうずくまり、クゥンクゥンと鳴き続けていたのだった。
それが、クリストフの初恋であったと知るのは、随分と後になってからだった。
甘い物を食べず、しっかり運動することで、あれほど丸太のように太っていた体もみるみるスリムになっていった。見違えるように変わったクリストフに、ようやくフェデリックは「お前は本当に豚ではなかったのだな」と驚いて見ていた。
そしてまたフェデリックが、再び旅に出ると言った時、クリストフはフェデリックのマントの裾を噛んで、決して離すまいと踏ん張っていた。
その頃には、フェデリックもまたクリストフを随分と可愛がってくれるようになっていたが、それでも旅へ出るのは止められないようで、「また立ち寄る」と金色の仔狼の頭を撫でたのだった。
クリストフは、フェデリックに行って欲しくなくて、ずっと後を追い駆けて走っていった。フェデリックが森の奥へとその姿をとうとう消してしまった時、クリストフはポロポロと涙を零し、いつまでもその場でうずくまり、クゥンクゥンと鳴き続けていたのだった。
それが、クリストフの初恋であったと知るのは、随分と後になってからだった。
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