511 / 568
ずっと貴方を待っている
第二十三話 淫魔の本性
しおりを挟む
その翌日の晩も、宿に到着して、バートの身を寝台に置いた途端に淫魔の本性が現れた。
この晩も腕を掴まれ、グルリと下にフィリップは組み伏せられてのしかかられる。
濃厚な口づけの後、またその身をフィリップはバートに貪られていく。
(ああ、バートにこうされて嬉しい反面、なんか違う。いつもならこんな一方的にされることはない)
バーナードとは、優しく睦み合うという表現がぴったりの交歓であった。口付けも優しく、互いの肌に触れ、そしてゆっくりと時間を掛けて互いを高ぶらせていく。
なのに今は、一方的に“淫魔の王女”である彼に、貪られている。
そう、文字通り、貪られ、喰われるという表現がピッタリであった。
驚いたのは、行為の最中、“淫魔の王女”である彼は、躊躇なく、フィリップの男根を口に銜えたことだった。そして喉奥まで入れて、強く吸い上げて精を飲み干そうとする。
あまりの行為に、フィリップは目を丸くしていた。
(普段と違いおかしくなっているとはいえ、バーナード騎士団長が私のものを……)
口にしてくれた。
今までフィリップが口でバーナードに奉仕することはあっても、彼から奉仕を受けたことはない。
それはそうだろう。プライドの高いバーナード騎士団長である。
恐らく今までの人生の中、男のモノを口に入れたことはないはずだ。
(多分、エドワード王太子のモノを奉仕することもなかったはず)
そう、バーナードは、下に組み伏せられ、男のものを受け入れる側であるのに、いつもフィリップやエドワード王太子に奉仕されていた。凛々しく誰よりも強い騎士団長であるのだから、それが当然という雰囲気もあった(恐らくエドワード王太子も一緒だろうが、もう彼とバーナードの行為はあまり考えたくない)。
フィリップは、バートが自分のモノを口にしているという事実に興奮して、あっという間にイってしまった。
その吐き出された全ての精を、バートは一滴残らず飲み干すと、また舌を使ってフィリップを高ぶらせようとする。
射精したばかりだが、また再び兆そうとするフィリップに、“淫魔の王女”である彼は満足そうだった。
その反面、フィリップは荒く息をつきながらも思っていた。
(“淫魔の王女”の本性の彼は、ヤバイ)
普通の人間の男なら、こんな連続の快楽に耐えられないだろう。
貪り食らわれ、干からびてしまう。まさしく極上の快楽を与えて、男の精を一滴残らず絞り取ろうというような雰囲気であった。実際、バートはまた硬さを取り戻したフィリップの男根の上に、今度は自らの細い腰を上げて、後孔から愛そうとしていた。
「……あぁあぁぁ」
バートは甘く痺れるような声を上げて、自分から馬乗りになって、フィリップの男根を受け入れていく。両手はフィリップの腹の上に置いて、ゆっくりと腰を下ろしていく。ズブリズブリとその男根が深々と自分の中に埋まると、言われずとも、搾り取るために腰を動かし始める。どこかリズミカルにその細い腰が動く。
「ああ、バート……バート、ダメです、そんな」
その激しさにギシギシと寝台が大きく軋み、バートの嬌声とは反対に、フィリップは弱々しく声を上げ喘いでいた。
(ヤバい、気持ち悦すぎる)
“淫魔の王女”は、淫魔の中でも上から二番目の高位淫魔であり、後孔と言えども男根を絞りとるための名器となっている。熱く柔らかく、うねるように絞り上げられ、フィリップはたまらず音を上げた。
弱々しい声を上げる一方で、バートの中のフィリップ自身は硬く、何度も彼の中で精を放つ。それに“淫魔の王女”のバートはとても満足そうであった。
そして二日目の晩もまた、ヤルだけヤッた“淫魔の王女”の本性はコトンと意識を失って眠りに就いたのだった。
翌朝。前夜以上に激しく愛し合う音が響き渡ったのだろう。宿の隣の部屋のディーターから「お前、俺の話が分かっているのか、フィリップ!!」と叱られたフィリップであった。
この晩も腕を掴まれ、グルリと下にフィリップは組み伏せられてのしかかられる。
濃厚な口づけの後、またその身をフィリップはバートに貪られていく。
(ああ、バートにこうされて嬉しい反面、なんか違う。いつもならこんな一方的にされることはない)
バーナードとは、優しく睦み合うという表現がぴったりの交歓であった。口付けも優しく、互いの肌に触れ、そしてゆっくりと時間を掛けて互いを高ぶらせていく。
なのに今は、一方的に“淫魔の王女”である彼に、貪られている。
そう、文字通り、貪られ、喰われるという表現がピッタリであった。
驚いたのは、行為の最中、“淫魔の王女”である彼は、躊躇なく、フィリップの男根を口に銜えたことだった。そして喉奥まで入れて、強く吸い上げて精を飲み干そうとする。
あまりの行為に、フィリップは目を丸くしていた。
(普段と違いおかしくなっているとはいえ、バーナード騎士団長が私のものを……)
口にしてくれた。
今までフィリップが口でバーナードに奉仕することはあっても、彼から奉仕を受けたことはない。
それはそうだろう。プライドの高いバーナード騎士団長である。
恐らく今までの人生の中、男のモノを口に入れたことはないはずだ。
(多分、エドワード王太子のモノを奉仕することもなかったはず)
そう、バーナードは、下に組み伏せられ、男のものを受け入れる側であるのに、いつもフィリップやエドワード王太子に奉仕されていた。凛々しく誰よりも強い騎士団長であるのだから、それが当然という雰囲気もあった(恐らくエドワード王太子も一緒だろうが、もう彼とバーナードの行為はあまり考えたくない)。
フィリップは、バートが自分のモノを口にしているという事実に興奮して、あっという間にイってしまった。
その吐き出された全ての精を、バートは一滴残らず飲み干すと、また舌を使ってフィリップを高ぶらせようとする。
射精したばかりだが、また再び兆そうとするフィリップに、“淫魔の王女”である彼は満足そうだった。
その反面、フィリップは荒く息をつきながらも思っていた。
(“淫魔の王女”の本性の彼は、ヤバイ)
普通の人間の男なら、こんな連続の快楽に耐えられないだろう。
貪り食らわれ、干からびてしまう。まさしく極上の快楽を与えて、男の精を一滴残らず絞り取ろうというような雰囲気であった。実際、バートはまた硬さを取り戻したフィリップの男根の上に、今度は自らの細い腰を上げて、後孔から愛そうとしていた。
「……あぁあぁぁ」
バートは甘く痺れるような声を上げて、自分から馬乗りになって、フィリップの男根を受け入れていく。両手はフィリップの腹の上に置いて、ゆっくりと腰を下ろしていく。ズブリズブリとその男根が深々と自分の中に埋まると、言われずとも、搾り取るために腰を動かし始める。どこかリズミカルにその細い腰が動く。
「ああ、バート……バート、ダメです、そんな」
その激しさにギシギシと寝台が大きく軋み、バートの嬌声とは反対に、フィリップは弱々しく声を上げ喘いでいた。
(ヤバい、気持ち悦すぎる)
“淫魔の王女”は、淫魔の中でも上から二番目の高位淫魔であり、後孔と言えども男根を絞りとるための名器となっている。熱く柔らかく、うねるように絞り上げられ、フィリップはたまらず音を上げた。
弱々しい声を上げる一方で、バートの中のフィリップ自身は硬く、何度も彼の中で精を放つ。それに“淫魔の王女”のバートはとても満足そうであった。
そして二日目の晩もまた、ヤルだけヤッた“淫魔の王女”の本性はコトンと意識を失って眠りに就いたのだった。
翌朝。前夜以上に激しく愛し合う音が響き渡ったのだろう。宿の隣の部屋のディーターから「お前、俺の話が分かっているのか、フィリップ!!」と叱られたフィリップであった。
31
お気に入りに追加
1,152
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ妃なので敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王に溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)
かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。
はい?
自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが?
しかも、男なんですが?
BL初挑戦!
ヌルイです。
王子目線追加しました。
沢山の方に読んでいただき、感謝します!!
6月3日、BL部門日間1位になりました。
ありがとうございます!!!
転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる
塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった!
特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。
僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載
普通の学生だった僕に男しかいない世界は無理です。帰らせて。
かーにゅ
BL
「君は死にました」
「…はい?」
「死にました。テンプレのトラックばーんで死にました」
「…てんぷれ」
「てことで転生させます」
「どこも『てことで』じゃないと思います。…誰ですか」
BLは軽い…と思います。というかあんまりわかんないので年齢制限のどこまで攻めるか…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる