508 / 560
ずっと貴方を待っている
第二十話 ずっと貴方を待っている
しおりを挟む
「糞、あの王太子、しつこすぎる」
バートは非常に不愉快そうな顔で、浴室の中、身を清めていた。
あの後、散々寝台の上で、バートは王太子に抱かれながら「仔犬とはもう会うな」と言われ続けたのだ。
何故侍従長といい、王太子といい、自分にそこまであの仔犬達と会うことを禁止しようとするのか理解できない。
フサフサの金色の毛並みの、とても可愛らしい犬じゃないか。害などあるわけがない。
バートは身を清めた後、温かな湯の中に身を沈める。
そしてフーと息をついて天井を見上げた時、少年はギョッとして目を見開いたのだ。
なんと硝子の天窓に、あの金色の仔犬が顔をくっつけてこちらを見ていたのだ。
その天窓は、斜めに走る屋根にそって設けられていた。
天窓は大きく、上に戸を押し上げて開閉できるタイプのものであった。
「なっ、お前どうやって」
一体どうやって、仔犬が王宮の屋根の上に設けられている天窓の所にいるのか分からない。
仔犬は薄く開いている天窓の隙間に、鼻先を押し付けて、更に上に押し開こうとしている。そこから中へと強引に入ろうとしているのか。
「馬鹿、やめろ、落ちるぞ!!」
言った矢先に、隙間からねじこまれた仔犬の体が下へ落ちて来る。
慌ててバートは駆け寄り、仔犬を抱き止める。
そのまま二人して浴槽の湯の中にザブンと入ってしまう。バートは頭から水を被ってしまい、水を滴らせながら小さな仔犬を抱き上げた。
「危ないだろう」
そう言いながらも、声は潜める。
浴室の続きの部屋にバート付の侍従達が控えているからだ。
バートは仔犬を抱き上げ、タイル貼りの床の上に仔犬を立たせると、仔犬は身をブルブルと震わせて、水気を払った。
そして出会った時と同じように、仔犬は甘えるような声をクゥンクゥンとあげて、身をすり寄せて来る。
「……あまり鳴くなよ。殿下は犬嫌いなんだ。お前が見つかったらマズいんだ」
「クゥン」
バートは仕方ないなと小さく笑い、すぐに浴槽から身を上げ、タオルを手に身体を拭き始める。
そして脱衣場で用意されている服を身に付けていこうとするが、また下履きにつける下着が、紐しかない破廉恥なものであることにため息をつき、床にポイとそれを投げ捨てたのだった。
「糞、あの侍従達は首にしてもらわないと」
そう独り言ちる彼の前で、金色の仔犬はバート少年が放り投げたその下着を見て、凍りついていた。
(な………な……なんてものを!?)
表面積が僅かにしかない紐状の下着である。
まさか、バートはこれを普段、王太子の前では身に付けているのかと、仔犬はギョッとした様子でバートを見上げるが、それにバートが答えることはない。
床に放り投げた時点で、バートがそれに不満を持っていることは明らかであったが、衝撃のあまりそこにフィリップ(仔犬)は気が回っていない。
続けて仔犬は気が付いた。
(ここにこんな下着が転がっていると言うことは、バートは今、下着を身に付けていないのか。いったい、いつから)
いつから自分の騎士団長はこんな破廉恥な人間になってしまったのだろうかと衝撃を受けるのであった。
そんな仔犬の思いなど露知らず、バートはさっさと着替えを済ませると、仔犬をどうしようかと考え込んでいた。
また頭上の天窓を開けて、そこから仔犬の体を押して外へ出すのがいいだろうか。天窓から来たのだから、そこに戻せばまた自分で元の場所へ帰れるだろう。そもそも、部屋に仔犬を連れていって、侍従や王太子に見つかったら、仔犬がどんな目に遭わされるのか分からない。この可愛らしい仔犬がひどい目に遭うのだけは御免だった。
そう思ってバートは天窓を見上げる。
屋根に沿って斜めに走る天窓の下には、辛うじて人が立つことのできる狭いヘリが壁に沿ってあった。床からそのへりに梯子を掛けて、おそらく普段は天窓の開閉をしているのだろう。だが、今は梯子もなく、そこにはとても手が届かない。
「殿下や侍従達に見つかると面倒なことになるからな。お前をあそこに戻すぞ」
そう言うと、バートは左手に仔犬を抱えたまま、地面を強く蹴り上げ、飛び上がったと思うと頭上高くにある天窓の下のへりに右手を掛けた。
(……相変わらず、凄い運動神経ですね)
金色の仔犬の中身のフィリップは、そう思って舌を巻いていた。
ぶらんと右手だけでへりにぶら下がっていたバートは、身を揺らしてその反動で身体を大きく飛ばして、更に壁を蹴り、そして天窓の下にあるへりに足を掛けてピタリとそこに留まる。
その様子を見て、フィリップは思った。
(この人は逃げようと思えば、今でも王宮から一人で逃げられるんだ)
それでも王宮に留まっていたのは、記憶がないからに他ならない。
記憶がないから、どこへ自分が行くべきなのか分からない。
帰る場所も、分からないのだ。
それを思うと、フィリップの青い目が自然と潤んだ。
(私の元に、帰って来て下さい)
自分のそばに、帰って来て欲しい。
ずっと
ずっと待っていても、彼は帰って来ない。
記憶を失い、王太子のそばで暮らし続けていると聞いた時には、紛れもない王太子への怒りと嫉妬と、悲しみが。
そう、彼が帰って来ないという悲しみがあった。
このまま記憶が戻らなければ、彼はもう二度と自分の元へ帰って来ないかも知れない。
絶望の思いも横切り始めていた。
バートの腕の中で、仔犬はクゥンクゥンと鳴き続ける。
だが、バートが驚いたのは、仔犬が鳴き声だけではなく、その青い目からホロホロと涙を零していたからだった。
「どうして、お前はそんなに泣いているんだ」
ひどくびっくりとした表情で、バートは天窓の下に立ったまま腕の中の仔犬に向かって言った。
今や仔犬は懸命に、バートの脇に鼻先を突っ込み、泣きながら、声を悲しそうに上げていた。
「クゥンクゥンクゥンクゥンクゥン」
聞いていると、自分の方までも悲しくなるような声である。
「そんなに泣くな。ああ、ダメだな。俺も悲しくなるだろう」
見ればバートも茶色の目を潤ませていた。胸に響くようなひどく切なげな、悲しい声だったのだ。
だから、彼は仔犬を抱えたまま、優しく言った。
「……しようがないな。じゃあ、俺がお前の飼い主のところまで、お前をちゃんと連れていくから、泣くなよ。飼い主に会えなくて、寂しくて泣いているんだろう」
今も仔犬の首には茶色の革製の首輪があった。つまり、仔犬には飼い主が居るようなのだ。
(私の……私の番は貴方なのですが)
そう声を大にして言いたい仔犬のフィリップであったが、生憎と狼の時の言葉は、バートには伝わらない。しばらくの間、慰めるようにフィリップの背を撫でていたバートはぽつりと言った。
「お前の飼い主が羨ましいな。俺もお前みたいな仔犬が欲しい」
(いくらでも、私がそばにいて差し上げます)
そう仔犬のフィリップが、バート少年に向かって心の中で言っていた時、浴室の扉がふいに大きく開かれた。
その扉を開いたのは、エドワード王太子であった。
いつまで経っても部屋へ戻ってこないバートに、痺れを切らして浴室の扉を開いたのだ。
天窓の下のへりに立ち、金色の仔犬を抱きかかえているバート少年を見た時、エドワード王太子の心に横切ったものはなんだったのだろうか。
エドワード王太子はすぐに、警護の近衛騎士達を叫ぶように呼んだ。
「彼を連れ戻してくれ」
バートは天窓の硝子戸を大きく押し開く。外の風がバートの短い黒髪を揺らした。仔犬を脇に抱えてそのままヒラリと王宮の屋根の上に飛びだした。
その時のバートには記憶は無かったが、彼の今の姿は、かつてバーナード騎士団長が、バート少年の姿で王宮から逃げ出した時と同じものであった。
ただ違うのは、少年の腕の中には、金色に輝く仔犬の姿があったことだった。
少年は金色の仔犬を抱えたまま、あっという間に裏門を走り抜け、森の中へと逃げ込んだ。
そしてそれっきり、バートという名の妃は姿を消してしまったのだった。
バートは非常に不愉快そうな顔で、浴室の中、身を清めていた。
あの後、散々寝台の上で、バートは王太子に抱かれながら「仔犬とはもう会うな」と言われ続けたのだ。
何故侍従長といい、王太子といい、自分にそこまであの仔犬達と会うことを禁止しようとするのか理解できない。
フサフサの金色の毛並みの、とても可愛らしい犬じゃないか。害などあるわけがない。
バートは身を清めた後、温かな湯の中に身を沈める。
そしてフーと息をついて天井を見上げた時、少年はギョッとして目を見開いたのだ。
なんと硝子の天窓に、あの金色の仔犬が顔をくっつけてこちらを見ていたのだ。
その天窓は、斜めに走る屋根にそって設けられていた。
天窓は大きく、上に戸を押し上げて開閉できるタイプのものであった。
「なっ、お前どうやって」
一体どうやって、仔犬が王宮の屋根の上に設けられている天窓の所にいるのか分からない。
仔犬は薄く開いている天窓の隙間に、鼻先を押し付けて、更に上に押し開こうとしている。そこから中へと強引に入ろうとしているのか。
「馬鹿、やめろ、落ちるぞ!!」
言った矢先に、隙間からねじこまれた仔犬の体が下へ落ちて来る。
慌ててバートは駆け寄り、仔犬を抱き止める。
そのまま二人して浴槽の湯の中にザブンと入ってしまう。バートは頭から水を被ってしまい、水を滴らせながら小さな仔犬を抱き上げた。
「危ないだろう」
そう言いながらも、声は潜める。
浴室の続きの部屋にバート付の侍従達が控えているからだ。
バートは仔犬を抱き上げ、タイル貼りの床の上に仔犬を立たせると、仔犬は身をブルブルと震わせて、水気を払った。
そして出会った時と同じように、仔犬は甘えるような声をクゥンクゥンとあげて、身をすり寄せて来る。
「……あまり鳴くなよ。殿下は犬嫌いなんだ。お前が見つかったらマズいんだ」
「クゥン」
バートは仕方ないなと小さく笑い、すぐに浴槽から身を上げ、タオルを手に身体を拭き始める。
そして脱衣場で用意されている服を身に付けていこうとするが、また下履きにつける下着が、紐しかない破廉恥なものであることにため息をつき、床にポイとそれを投げ捨てたのだった。
「糞、あの侍従達は首にしてもらわないと」
そう独り言ちる彼の前で、金色の仔犬はバート少年が放り投げたその下着を見て、凍りついていた。
(な………な……なんてものを!?)
表面積が僅かにしかない紐状の下着である。
まさか、バートはこれを普段、王太子の前では身に付けているのかと、仔犬はギョッとした様子でバートを見上げるが、それにバートが答えることはない。
床に放り投げた時点で、バートがそれに不満を持っていることは明らかであったが、衝撃のあまりそこにフィリップ(仔犬)は気が回っていない。
続けて仔犬は気が付いた。
(ここにこんな下着が転がっていると言うことは、バートは今、下着を身に付けていないのか。いったい、いつから)
いつから自分の騎士団長はこんな破廉恥な人間になってしまったのだろうかと衝撃を受けるのであった。
そんな仔犬の思いなど露知らず、バートはさっさと着替えを済ませると、仔犬をどうしようかと考え込んでいた。
また頭上の天窓を開けて、そこから仔犬の体を押して外へ出すのがいいだろうか。天窓から来たのだから、そこに戻せばまた自分で元の場所へ帰れるだろう。そもそも、部屋に仔犬を連れていって、侍従や王太子に見つかったら、仔犬がどんな目に遭わされるのか分からない。この可愛らしい仔犬がひどい目に遭うのだけは御免だった。
そう思ってバートは天窓を見上げる。
屋根に沿って斜めに走る天窓の下には、辛うじて人が立つことのできる狭いヘリが壁に沿ってあった。床からそのへりに梯子を掛けて、おそらく普段は天窓の開閉をしているのだろう。だが、今は梯子もなく、そこにはとても手が届かない。
「殿下や侍従達に見つかると面倒なことになるからな。お前をあそこに戻すぞ」
そう言うと、バートは左手に仔犬を抱えたまま、地面を強く蹴り上げ、飛び上がったと思うと頭上高くにある天窓の下のへりに右手を掛けた。
(……相変わらず、凄い運動神経ですね)
金色の仔犬の中身のフィリップは、そう思って舌を巻いていた。
ぶらんと右手だけでへりにぶら下がっていたバートは、身を揺らしてその反動で身体を大きく飛ばして、更に壁を蹴り、そして天窓の下にあるへりに足を掛けてピタリとそこに留まる。
その様子を見て、フィリップは思った。
(この人は逃げようと思えば、今でも王宮から一人で逃げられるんだ)
それでも王宮に留まっていたのは、記憶がないからに他ならない。
記憶がないから、どこへ自分が行くべきなのか分からない。
帰る場所も、分からないのだ。
それを思うと、フィリップの青い目が自然と潤んだ。
(私の元に、帰って来て下さい)
自分のそばに、帰って来て欲しい。
ずっと
ずっと待っていても、彼は帰って来ない。
記憶を失い、王太子のそばで暮らし続けていると聞いた時には、紛れもない王太子への怒りと嫉妬と、悲しみが。
そう、彼が帰って来ないという悲しみがあった。
このまま記憶が戻らなければ、彼はもう二度と自分の元へ帰って来ないかも知れない。
絶望の思いも横切り始めていた。
バートの腕の中で、仔犬はクゥンクゥンと鳴き続ける。
だが、バートが驚いたのは、仔犬が鳴き声だけではなく、その青い目からホロホロと涙を零していたからだった。
「どうして、お前はそんなに泣いているんだ」
ひどくびっくりとした表情で、バートは天窓の下に立ったまま腕の中の仔犬に向かって言った。
今や仔犬は懸命に、バートの脇に鼻先を突っ込み、泣きながら、声を悲しそうに上げていた。
「クゥンクゥンクゥンクゥンクゥン」
聞いていると、自分の方までも悲しくなるような声である。
「そんなに泣くな。ああ、ダメだな。俺も悲しくなるだろう」
見ればバートも茶色の目を潤ませていた。胸に響くようなひどく切なげな、悲しい声だったのだ。
だから、彼は仔犬を抱えたまま、優しく言った。
「……しようがないな。じゃあ、俺がお前の飼い主のところまで、お前をちゃんと連れていくから、泣くなよ。飼い主に会えなくて、寂しくて泣いているんだろう」
今も仔犬の首には茶色の革製の首輪があった。つまり、仔犬には飼い主が居るようなのだ。
(私の……私の番は貴方なのですが)
そう声を大にして言いたい仔犬のフィリップであったが、生憎と狼の時の言葉は、バートには伝わらない。しばらくの間、慰めるようにフィリップの背を撫でていたバートはぽつりと言った。
「お前の飼い主が羨ましいな。俺もお前みたいな仔犬が欲しい」
(いくらでも、私がそばにいて差し上げます)
そう仔犬のフィリップが、バート少年に向かって心の中で言っていた時、浴室の扉がふいに大きく開かれた。
その扉を開いたのは、エドワード王太子であった。
いつまで経っても部屋へ戻ってこないバートに、痺れを切らして浴室の扉を開いたのだ。
天窓の下のへりに立ち、金色の仔犬を抱きかかえているバート少年を見た時、エドワード王太子の心に横切ったものはなんだったのだろうか。
エドワード王太子はすぐに、警護の近衛騎士達を叫ぶように呼んだ。
「彼を連れ戻してくれ」
バートは天窓の硝子戸を大きく押し開く。外の風がバートの短い黒髪を揺らした。仔犬を脇に抱えてそのままヒラリと王宮の屋根の上に飛びだした。
その時のバートには記憶は無かったが、彼の今の姿は、かつてバーナード騎士団長が、バート少年の姿で王宮から逃げ出した時と同じものであった。
ただ違うのは、少年の腕の中には、金色に輝く仔犬の姿があったことだった。
少年は金色の仔犬を抱えたまま、あっという間に裏門を走り抜け、森の中へと逃げ込んだ。
そしてそれっきり、バートという名の妃は姿を消してしまったのだった。
20
お気に入りに追加
1,131
あなたにおすすめの小説
LV1魔王に転生したおっさん絵師の異世界スローライフ~世界征服は完了してたので二次嫁そっくりの女騎士さんと平和な世界を満喫します~
東雲飛鶴
ファンタジー
●実は「魔王のひ孫」だった初心者魔王が本物魔王を目指す、まったりストーリー●
►30才、フリーター兼同人作家の俺は、いきなり魔王に殺されて、異世界に魔王の身代わりとして転生。
俺の愛する二次嫁そっくりな女騎士さんを拉致って、魔王城で繰り広げられるラブコメ展開。
しかし、俺の嫁はそんな女じゃねえよ!!
理想と現実に揺れる俺と、軟禁生活でなげやりな女騎士さん、二人の気持ちはどこに向かうのか――。『一巻お茶の間編あらすじ』
►長い大戦のために枯渇した国庫を元に戻すため、金策をしにダンジョンに潜った魔王一行。
魔王は全ての魔法が使えるけど、全てLV1未満でPTのお荷物に。
下へ下へと進むPTだったが、ダンジョン最深部では未知の生物が大量発生していた。このままでは魔王国に危害が及ぶ。
魔王たちが原因を究明すべく更に進むと、そこは別の異世界に通じていた。
謎の生物、崩壊寸前な別の異世界、一巻から一転、アクションありドラマありの本格ファンタジー。『二巻ダンジョン編あらすじ』
(この世界の魔族はまるマ的なものです)
※ただいま第二巻、ダンジョン編連載中!※
※第一巻、お茶の間編完結しました!※
舞台……魔族の国。主に城内お茶の間。もしくはダンジョン。
登場人物……元同人作家の初心者魔王、あやうく悪役令嬢になるところだった女騎士、マッドな兎耳薬師、城に住み着いている古竜神、女賞金稼ぎと魔族の黒騎士カップル、アラサークールメイド&ティーン中二メイド、ガチムチ親衛隊長、ダンジョンに出会いを求める剣士、料理好きなドワーフ、からくり人形、エロエロ女吸血鬼、幽霊執事、親衛隊一行、宰相等々。
HJ大賞2020後期一次通過・カクヨム併載
【HOTランキング二位ありがとうございます!:11/21】
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
媚薬盛られました。クラスメイトにやらしく介抱されました。
みき
BL
媚薬盛られた男子高校生が、クラスメイトにえっちなことされる話。
BL R-18 ほぼエロです。感想頂けるととても嬉しいです。
登場キャラクター名
桐島明×東郷廉
騎士団長の俺が若返ってからみんながおかしい
雫谷 美月
BL
騎士団長である大柄のロイク・ゲッドは、王子の影武者「身代わり」として、魔術により若返り外見が少年に戻る。ロイクはいまでこそ男らしさあふれる大男だが、少年の頃は美少年だった。若返ったことにより、部下達にからかわれるが、副団長で幼馴染のテランス・イヴェールの態度もなんとなく余所余所しかった。
賊たちを返り討ちにした夜、野営地で酒に酔った部下達に裸にされる。そこに酒に酔ったテランスが助けに来たが様子がおかしい……
一途な副団長☓外見だけ少年に若返った団長
※ご都合主義です
※無理矢理な描写があります。
※他サイトからの転載dす
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる