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【挿話】
主無き部屋
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先日、王太子エドワードの寵愛の妃であるセーラは、国民待望の王太子エドワードの子を産んだ。元から非常に美しい女性であった彼女は、出産を機に更に美しさが磨かれた様子があった。
その腕には常に、小さな赤子の王子が抱かれ、女官達にかしづかれて生活をしている。
王太子エドワードも不自由がないかと、なにくれと妃の許へ顔を出しており、赤子を囲んでの美男美女の二人の様子に、周囲の人々も「ほぅ」と感嘆のため息をついていた。まさに幸せを絵にしたような夫妻であった。
エドワードの子は、シャルルと名付けられた。
金の髪に青い瞳の、大層かわいらしい赤ん坊で、祖父たる国王夫妻も日々、孫の健やかな成長に目を細めて眺めていた。
そんな幸せな生活を過ごすセーラは、ふと耳にしたのだ。
この王宮の奥の部屋が、新たに整えられているという話を。
セーラが暮らす棟とは別の、離れた棟ではある。
だいぶ奥まったその部屋の、壁紙が貼り変えられ、調度も入れ替えられ、まるで誰かを新たに迎え入れるかのように準備が進められている。
もしや、新しい妃を迎え入れる予定なのだろうかとセーラは考えた。
王国の王子たるエドワードには、後継者を増やすためにも当然、妃を複数迎え入れてもおかしくはなかった。だが、エドワードはその身に“最強王”の呪いを受けているために、誰でも彼を受け入れられるわけではない。巨根・絶倫の呪いを受けている彼の欲は、普通の人間が受け入れることは、物理的にも不可能であったのだ。
セーラが知る限り、エドワードの欲を受け入れることができたのは、サキュバスの加護を受けている自分と、ハーフサキュバスの、今は亡きリュンクス少年、そしてセーラ妃が来る前に寵愛を受けていた謎の少年の三名だけであった。
おそらく、その謎の少年も何らかの加護持ちであろうと考えていた。でなければ、殿下がそれほど熱心に寵愛することはなかっただろう。
部屋を整えているということは、誰かがその部屋に新たに入るということだ。
一体だれが入るのだろうと、セーラには好奇心があった。
セーラに仕えている忠実な侍女のラシェットは、どこかやきもきとしていた。
「王太子殿下もひどいです。セーラ様のご出産直後に、新たな妃を迎えようとされるなんて」
「そんな風に殿下のことを仰らないで。お迎えするのは出産前でもおかしくはなかったのよ」
そう、セーラが妊娠中、殿下の欲をどう発散させるかが大きな問題となっており(うまく発散できなければ、殿下は魔力を暴走させ、王宮が吹っ飛ぶ惨事となる)、その発散のためにハーフサキュバスのリュンクス少年がお側に付けられたのだ。だが、リュンクス少年は亡くなり、セーラ以外に彼のそばについている者はいない。
許されるのであれば、もう何人か、殿下には妃が必要であろうとセーラも考えていた。
しかし、美しく優しいセーラ妃は王宮内の女官や侍女達に慕われており、間違いなく彼女のライバルになるであろうその新参の妃に対して、皆、「一体だれが」と神経を尖らせている様子だった。当のセーラ妃はというと、おっとりと構えていた。
だが、いつまで経ってもその整えられた新しい部屋には、誰かが入る様子は見られない。
部屋だけが綺麗に準備され、いつ誰かがやって来てもすぐに迎えられるようになっているだけなのだ。
それにはラシェットをはじめとした、警戒心いっぱいだった侍女達も拍子抜けしていた。
奥向きのことを取り仕切っている侍従長に対して、「あの整えられた部屋は誰のためのものなのでしょうか?」と尋ねた勇気ある侍女がいた。
だが、侍従長は珍しくも口ごもり、ハッキリと誰のためのものであると答えることはなかった。
奇妙なことだと思いながらも、時間の経過とともに、その部屋のことは次第に忘れ去られていった。
そんなある日、侍女ラシェットがセーラ妃の耳元にコッソリと話したことがあった。
「私、あの奥のお部屋のことが気になって、あの後に入ってみたのです」
「まぁ、ラシェット……勝手に入ってはなりませんよ」
「そう言っても、未だに誰もあのお部屋には入っておりませんでした。ガランとしていて、まったく人の気配もありません」
「そう」
誰かがあの部屋の主となれば、すぐに王宮ではわかるはずであったし、妃であるセーラにも教えてくれる。
未だにそれがないということは、本当に誰も入っていない部屋なのだろう。
「ですが、あの部屋の衣装棚にはたっぷりとお洋服がありました。靴や帽子やコートまでひと揃え以上用意されていました」
「…………誰もあの部屋にはいないのに?」
「はい」
ラシェットは、衣装棚の扉を開けた時のことを思い出す。
そこには上品な質の良い服がぎっしりと仕舞われ、靴や帽子などまで箱に入ったままの新品の状態で仕舞われていたのだ。
定期的に手入れはなされているのだろう。埃をかぶっている様子もない。
「その洋服や靴、帽子はいずれも少年のサイズのものでした」
女性向きのものではないことはすぐにわかった。
紺色や黒、青や緑といった落ち着いた色合いの服が多かった。
「誰かのための部屋であることは確かです。そしてその誰かは少年です」
「そう。でも、そのお方はお部屋にはいらっしゃらないのでしょう?」
そのセーラの問いかけに、ラシェットは頷いた。
「だから奇妙なのです。お洋服などのお支度だけは完璧に整っているのに、ご本人がいらっしゃらないなんて、本当に奇妙なことでございます」
「……そう」
当の王太子エドワードは、セーラに対してその話を一切することはない。
そしてセーラも彼に対して尋ねることはなかった。
それは彼の心の内に、土足で踏み入るような行為にも思えたからだ。
出会った時から感じていたが、エドワード王太子の心の内には自分ではない誰かがずっと、長い間住み着いている。
殿下ほど素晴らしい御方なら、誰を求めても、その相手は喜んで応えてくれるはずだった。
でも、その誰かは、殿下の手を取ることない。
それは何故だろうかと、セーラは長い間考えていたが、答えが出ることはなかった。
「やっと全部の荷物を王宮に送り返せましたね」
フィリップは荷物が無くなり、広々とした居間にほっとする思いだった。
「ああ、殿下も本当に大量に送り付けて下さったので、正直困った」
西の副都に少年の姿で内偵に入ったバーナード騎士団長。
服など買わずとも良い、後ほど騎士団にそれを届けると王太子エドワードに言われ、届けられた服や靴などの多さに、バーナードは驚き呆れていた。
自身の屋敷に持って帰るわけにはいかなかったので、任務の為そのまま副都へと向かったバーナードは、フィリップに「適当に仕舞っておいてくれ」と頼んで、ほんの数枚の服だけを持って行ったのだった。
あとの大量の服や靴は、仕方ないのでフィリップは自身の屋敷へとせっせと持ち帰っていた。
そしてフィリップの屋敷の居間は、服などの荷物でいっぱいになった。
副都から帰還した後、バーナードはそれらをまた王宮へと戻すことを侍従長に話をつけ(殿下や侍従長は「戻さないでよい」と言ったが、強引に戻しますと彼は告げたようだ)、そして王宮からの馬車にその全部を詰め込んで送りつけたのだった。
正直、後は知らんという感じであった。
「あんなに服があっても、着るはずがなかろう」
「……団長のことが本当に好きなのでしょうね」
そのフィリップの言葉に、バーナードは首を振った。
「好きとかそういうことではなかろう」
「そうでしょうかね」
あれほど大量の、彼に似合うであろう服を用意した殿下の気持ちを考えると、フィリップの心はざわつく。
決して満たされないからこそ、その心を別のもので満たそうとする代償行為にしか思えなかった。
「二、三枚手許に残してはおかなかったんですか」
そのフィリップの問いかけに、バーナードは答えた。
「一枚残らず送りつけた」
少しばかり、あまりにも報われない殿下のお気持ちが可哀想にも思えた。
でも、バーナード騎士団長はそういう人間だった。
鈍感で、その癖、身の内に入れた人間にはひどく甘い。
フィリップは、突然彼の唇に音を立てて口づけた。
「……なんだ、唐突に」
「いえ、なんでもないです」
その鈍感さが、愛しくも憎らしい。
そんな気がした。
その腕には常に、小さな赤子の王子が抱かれ、女官達にかしづかれて生活をしている。
王太子エドワードも不自由がないかと、なにくれと妃の許へ顔を出しており、赤子を囲んでの美男美女の二人の様子に、周囲の人々も「ほぅ」と感嘆のため息をついていた。まさに幸せを絵にしたような夫妻であった。
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金の髪に青い瞳の、大層かわいらしい赤ん坊で、祖父たる国王夫妻も日々、孫の健やかな成長に目を細めて眺めていた。
そんな幸せな生活を過ごすセーラは、ふと耳にしたのだ。
この王宮の奥の部屋が、新たに整えられているという話を。
セーラが暮らす棟とは別の、離れた棟ではある。
だいぶ奥まったその部屋の、壁紙が貼り変えられ、調度も入れ替えられ、まるで誰かを新たに迎え入れるかのように準備が進められている。
もしや、新しい妃を迎え入れる予定なのだろうかとセーラは考えた。
王国の王子たるエドワードには、後継者を増やすためにも当然、妃を複数迎え入れてもおかしくはなかった。だが、エドワードはその身に“最強王”の呪いを受けているために、誰でも彼を受け入れられるわけではない。巨根・絶倫の呪いを受けている彼の欲は、普通の人間が受け入れることは、物理的にも不可能であったのだ。
セーラが知る限り、エドワードの欲を受け入れることができたのは、サキュバスの加護を受けている自分と、ハーフサキュバスの、今は亡きリュンクス少年、そしてセーラ妃が来る前に寵愛を受けていた謎の少年の三名だけであった。
おそらく、その謎の少年も何らかの加護持ちであろうと考えていた。でなければ、殿下がそれほど熱心に寵愛することはなかっただろう。
部屋を整えているということは、誰かがその部屋に新たに入るということだ。
一体だれが入るのだろうと、セーラには好奇心があった。
セーラに仕えている忠実な侍女のラシェットは、どこかやきもきとしていた。
「王太子殿下もひどいです。セーラ様のご出産直後に、新たな妃を迎えようとされるなんて」
「そんな風に殿下のことを仰らないで。お迎えするのは出産前でもおかしくはなかったのよ」
そう、セーラが妊娠中、殿下の欲をどう発散させるかが大きな問題となっており(うまく発散できなければ、殿下は魔力を暴走させ、王宮が吹っ飛ぶ惨事となる)、その発散のためにハーフサキュバスのリュンクス少年がお側に付けられたのだ。だが、リュンクス少年は亡くなり、セーラ以外に彼のそばについている者はいない。
許されるのであれば、もう何人か、殿下には妃が必要であろうとセーラも考えていた。
しかし、美しく優しいセーラ妃は王宮内の女官や侍女達に慕われており、間違いなく彼女のライバルになるであろうその新参の妃に対して、皆、「一体だれが」と神経を尖らせている様子だった。当のセーラ妃はというと、おっとりと構えていた。
だが、いつまで経ってもその整えられた新しい部屋には、誰かが入る様子は見られない。
部屋だけが綺麗に準備され、いつ誰かがやって来てもすぐに迎えられるようになっているだけなのだ。
それにはラシェットをはじめとした、警戒心いっぱいだった侍女達も拍子抜けしていた。
奥向きのことを取り仕切っている侍従長に対して、「あの整えられた部屋は誰のためのものなのでしょうか?」と尋ねた勇気ある侍女がいた。
だが、侍従長は珍しくも口ごもり、ハッキリと誰のためのものであると答えることはなかった。
奇妙なことだと思いながらも、時間の経過とともに、その部屋のことは次第に忘れ去られていった。
そんなある日、侍女ラシェットがセーラ妃の耳元にコッソリと話したことがあった。
「私、あの奥のお部屋のことが気になって、あの後に入ってみたのです」
「まぁ、ラシェット……勝手に入ってはなりませんよ」
「そう言っても、未だに誰もあのお部屋には入っておりませんでした。ガランとしていて、まったく人の気配もありません」
「そう」
誰かがあの部屋の主となれば、すぐに王宮ではわかるはずであったし、妃であるセーラにも教えてくれる。
未だにそれがないということは、本当に誰も入っていない部屋なのだろう。
「ですが、あの部屋の衣装棚にはたっぷりとお洋服がありました。靴や帽子やコートまでひと揃え以上用意されていました」
「…………誰もあの部屋にはいないのに?」
「はい」
ラシェットは、衣装棚の扉を開けた時のことを思い出す。
そこには上品な質の良い服がぎっしりと仕舞われ、靴や帽子などまで箱に入ったままの新品の状態で仕舞われていたのだ。
定期的に手入れはなされているのだろう。埃をかぶっている様子もない。
「その洋服や靴、帽子はいずれも少年のサイズのものでした」
女性向きのものではないことはすぐにわかった。
紺色や黒、青や緑といった落ち着いた色合いの服が多かった。
「誰かのための部屋であることは確かです。そしてその誰かは少年です」
「そう。でも、そのお方はお部屋にはいらっしゃらないのでしょう?」
そのセーラの問いかけに、ラシェットは頷いた。
「だから奇妙なのです。お洋服などのお支度だけは完璧に整っているのに、ご本人がいらっしゃらないなんて、本当に奇妙なことでございます」
「……そう」
当の王太子エドワードは、セーラに対してその話を一切することはない。
そしてセーラも彼に対して尋ねることはなかった。
それは彼の心の内に、土足で踏み入るような行為にも思えたからだ。
出会った時から感じていたが、エドワード王太子の心の内には自分ではない誰かがずっと、長い間住み着いている。
殿下ほど素晴らしい御方なら、誰を求めても、その相手は喜んで応えてくれるはずだった。
でも、その誰かは、殿下の手を取ることない。
それは何故だろうかと、セーラは長い間考えていたが、答えが出ることはなかった。
「やっと全部の荷物を王宮に送り返せましたね」
フィリップは荷物が無くなり、広々とした居間にほっとする思いだった。
「ああ、殿下も本当に大量に送り付けて下さったので、正直困った」
西の副都に少年の姿で内偵に入ったバーナード騎士団長。
服など買わずとも良い、後ほど騎士団にそれを届けると王太子エドワードに言われ、届けられた服や靴などの多さに、バーナードは驚き呆れていた。
自身の屋敷に持って帰るわけにはいかなかったので、任務の為そのまま副都へと向かったバーナードは、フィリップに「適当に仕舞っておいてくれ」と頼んで、ほんの数枚の服だけを持って行ったのだった。
あとの大量の服や靴は、仕方ないのでフィリップは自身の屋敷へとせっせと持ち帰っていた。
そしてフィリップの屋敷の居間は、服などの荷物でいっぱいになった。
副都から帰還した後、バーナードはそれらをまた王宮へと戻すことを侍従長に話をつけ(殿下や侍従長は「戻さないでよい」と言ったが、強引に戻しますと彼は告げたようだ)、そして王宮からの馬車にその全部を詰め込んで送りつけたのだった。
正直、後は知らんという感じであった。
「あんなに服があっても、着るはずがなかろう」
「……団長のことが本当に好きなのでしょうね」
そのフィリップの言葉に、バーナードは首を振った。
「好きとかそういうことではなかろう」
「そうでしょうかね」
あれほど大量の、彼に似合うであろう服を用意した殿下の気持ちを考えると、フィリップの心はざわつく。
決して満たされないからこそ、その心を別のもので満たそうとする代償行為にしか思えなかった。
「二、三枚手許に残してはおかなかったんですか」
そのフィリップの問いかけに、バーナードは答えた。
「一枚残らず送りつけた」
少しばかり、あまりにも報われない殿下のお気持ちが可哀想にも思えた。
でも、バーナード騎士団長はそういう人間だった。
鈍感で、その癖、身の内に入れた人間にはひどく甘い。
フィリップは、突然彼の唇に音を立てて口づけた。
「……なんだ、唐突に」
「いえ、なんでもないです」
その鈍感さが、愛しくも憎らしい。
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