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【短編】
古代ダンジョン踏破と魔術師の恨みつらみ (8)
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第八話 和解
颯爽と軍衣をまとって現れた二人の騎士と魔術師の姿に、ギガントダンジョンの入口にいた冒険者達は驚いたような視線を向けた。
やがてその視線が納得したものになる。
ダンジョンの入口にある、踏破者の石板に名が刻まれている騎士二人だと分かったからだ。
好奇心いっぱいに、まじまじと向けられる視線に、バーナードは頬を染め、「行くぞフィリップ」と副騎士団長に声をかけて足早に中へと足を進める。
マグルは壁のど派手な春画や、エロ彫像の山を「ほへー」という感じで、口をぽっかり開けて眺めていた。
「すごいな、このダンジョン。エロすぎる」
三人で足早に進み、一階の奥のあの設問の部屋に入った。
だが、入ったと思ったのは一瞬で、その部屋に足を踏み入れた瞬間“転移”したのであった。
このダンジョンの主、古代魔術師ギガント=クルーガーのいた、あの最終階層の部屋へと。
相変わらず顔色の悪いギガントは、黒ロープをまとい、黄金色の椅子に座って、部屋の中へ現れた騎士二人と魔術師一人の姿を睥睨していた。
ひじ掛けに肘をつき、どこか尊大な様子で侵入者に声をかける。
「バーナード騎士団長、そしてフィリップ副騎士団長と言ったな。再び私のダンジョンに現れるとは。いい心がけだ。君達を探しに行く手間が省ける」
そのギガントを見て、王宮副魔術師長は目を輝かせていた。
「うわっ、本当にギガント魔術師は生きておられたのか!! 初めまして、私はこの王国の王宮副魔術師長マグルと申します!!」
そう言って自己紹介を始める。空気を相変わらず読まない男だった。
それで、ギガントは黄色く濁った眼を初めてマグルに向けた。
「……君は、新顔だな」
「はい!!」
マグルはいそいそと懐から、何冊かの魔術書を取り出した。
「私はこうした魔術書を書いているものです。ご高名なギガント魔術師に、是非お会いしたいと思いまして、無理を承知でバーナード騎士団長とフィリップ副騎士団長に同行させて頂きました」
そう言って、ぶ厚い魔術書をギガントに手渡すと、同じ魔術師仲間ということで、張り詰めた空気を少し緩めて、ギガントはマグルから魔術書を受け取った。
どこか興味深げに魔術書をパラパラとめくっている。
「なるほど、君は、魔道具作りを得意とされているようだが」
「はい。こちらのダンジョンにも幾つかの魔道具があるようですね。転移の魔道具もあると聞いていますが」
「ああ」
「後で是非見せてもらえますか。古代の魔道具は……」
そう言って二人で話し始めて、早一時間以上が経過していた。
バーナードとフィリップは暇を持て余して、棚の怪しげな道具やら、絵を眺めて感想を言い合ったりしていた。
その時、ようやく本来の目的を思い出して、ギガントは黄金の椅子から立ち上がった。
「そうだ!! お前達騎士を罰せなければならないと思っていたのだった!!」
魔術師の常で、ギガントも夢中になると為すべきことを忘れるところがあった。
ぐぬぬという様子で、黄色い目を光らせる魔術師に、慌ててマグルは言った。
「ギガント魔術師、どうぞ、バーナードを許してやって下さい。この男は王立騎士団の騎士団長で、非常に融通の利かない堅い男なんです。王の命令には忠実で、王からあのシャウルを助けて欲しいと願われたからこのダンジョンに来ただけで、本来は踏破を目的にしたわけではないのです。ダンジョンマスターであるギガント魔術師の求める設問には、はなから応えられる男ではありません!!」
「……私のダンジョンを、剣で斬って斬って斬って、こいつは踏破したんだぞ!! 邪道すぎる!!」
「彼も反省しています!!」
バーナードとフィリップは顔を見合わせた。
マグルのこの様子だと、ギガントをどうにか説得したいというところなのだろう。
実はバーナードも考えていた。
この古代魔術師ギガントを討伐してしまうと、このギガントのダンジョンは、ダンジョンマスターを失って、ダンジョンの活動を停止してしまう。いわゆるダンジョンの死を迎えるのだ。
このダンジョンは、一部の者達には非常に人気があった。毎日のように冒険者達も訪れている。そのダンジョンを、バーナードの一存で無くしてしまうことには迷いがあった。
一度は倒すと決めたが、できることなら、ギガントを生かしたままにしてやりたい。バーナードとフィリップを襲うことがなければ、そうできるのだ。
だから、バーナードも頭を下げて、こういった。
「勝手に、望まれない方法で踏破して済まなかった」
「………………」
まさか、魔獣をあんなにも容易に倒した強い騎士の男が、自身のプライドを守ることよりも、己を曲げて詫びを入れるとは考えてもみなかった。
ギガントは呻くような声を上げる。
「踏破の石板からも、私と副騎士団長の名を消してくれて構わない」
内心は、むしろ消して欲しいと思っていたバーナードであるが、さすがにそれを口にすることはなかった。
「アレは、このダンジョンのシステム上、消すことはできないんだ」
「そうか……」
バーナード騎士団長は非常に残念そうな様子だった。
それを見て、ようやく魔術師ギガントも、振り上げた拳を少し緩める気になったのだった。
「……もう二度と、私のダンジョンをあのような方法で踏破しないと言うのなら、仕方ないから、許してやっても良い」
「わかった、誓おう」
もう二度と、このダンジョンに来る気がないバーナード騎士団長にとって、それは容易いことだった。
その結果、二人の間に一応の“和解”が成立したのであった。
古代魔術師ギガントが折れたのは、同行した王宮副魔術師長マグルの存在が大きい。
同じ魔術師で、気安く話しかけてくるマグルのことを、ギガントは気に入ったようで、バーナードとの和解が終わった後、ギガントはマグルと膝をつきあわせて延々と話を続けていた。時には部屋を移動して、魔道具を見せては解説している様子がある。
このダンジョンを作ってから、やって来るのは、エロダンジョン探索目的の冒険者ばかりで、もちろんそこには魔術師もいたのだが、王宮副魔術師長ほどの高度な知識を持つ魔術師がやって来ることはない。いわば、ギガントは高度な魔術の会話に飢えており、同じ魔術師仲間の存在にも飢えていた。二人は延々と尽きることなく話を続け、最後の方には互いをギガント、マグルと呼び合うような仲にまでなっていた。
二人は別れ際、近い内の再会を約束していた。
ダンジョンを後にしたバーナードに、マグルは得意げに言う。
「どうだ、バーナード。解決には剣の力が必要ないこともあるんだぞ」
「すごいですね、マグルは」
褒め称えるフィリップ。マグルは鼻を伸ばして、腰に手をやり、どこか偉そうに「ふん、まぁな」と言っていた。
その親友に、バーナードは笑って、肩を叩いた。
「ありがとう、マグル」
後日談
国王陛下に竜剣ヴァンドライデンを返しに行ったバーナード。
ダンジョンマスターであるギガント魔術師と和解に至った旨を報告すると、陛下にも安堵の様子があった。
侯爵家のシャウル=ヴィッセルは、あの後、何度か屋敷を抜け出してダンジョンに向かおうとしたが、その都度見張りに引き留められる。やがて、体内からスライムが全て抜けきった後は、その衝動も無くなったようで、少しずつ落ち着きを取り戻している。だが、完全に普通の生活を取り戻すのには、まだまだ時間が必要であろうとは見られていた。
一応の解決を見せて、事件も無事に終わった。
フィリップとバーナードは王宮を後にして歩いている時、フィリップはふと、視線を感じた。
振り返ると、王宮の窓から、エドワード王太子が自分達を見つめていた。
どこか睨むような碧い瞳。
フィリップは口元に笑みを浮かべた。
「団長、今日は私の屋敷に来て下さるのですよね」
「今日はダメだ」
「そんなこと言わないでくださいよ」
そんな目で見つめたって、もう彼は取り戻せない。
殿下の手にはもう、別の人間の手が握られているのだから。
そして、彼の手には、私の手が握られているのだから。
「団長の好きな魚料理を作りますから」
そう言われて、少し迷うような様子の彼の耳元に言った。
「だから、一緒に帰りましょう」
颯爽と軍衣をまとって現れた二人の騎士と魔術師の姿に、ギガントダンジョンの入口にいた冒険者達は驚いたような視線を向けた。
やがてその視線が納得したものになる。
ダンジョンの入口にある、踏破者の石板に名が刻まれている騎士二人だと分かったからだ。
好奇心いっぱいに、まじまじと向けられる視線に、バーナードは頬を染め、「行くぞフィリップ」と副騎士団長に声をかけて足早に中へと足を進める。
マグルは壁のど派手な春画や、エロ彫像の山を「ほへー」という感じで、口をぽっかり開けて眺めていた。
「すごいな、このダンジョン。エロすぎる」
三人で足早に進み、一階の奥のあの設問の部屋に入った。
だが、入ったと思ったのは一瞬で、その部屋に足を踏み入れた瞬間“転移”したのであった。
このダンジョンの主、古代魔術師ギガント=クルーガーのいた、あの最終階層の部屋へと。
相変わらず顔色の悪いギガントは、黒ロープをまとい、黄金色の椅子に座って、部屋の中へ現れた騎士二人と魔術師一人の姿を睥睨していた。
ひじ掛けに肘をつき、どこか尊大な様子で侵入者に声をかける。
「バーナード騎士団長、そしてフィリップ副騎士団長と言ったな。再び私のダンジョンに現れるとは。いい心がけだ。君達を探しに行く手間が省ける」
そのギガントを見て、王宮副魔術師長は目を輝かせていた。
「うわっ、本当にギガント魔術師は生きておられたのか!! 初めまして、私はこの王国の王宮副魔術師長マグルと申します!!」
そう言って自己紹介を始める。空気を相変わらず読まない男だった。
それで、ギガントは黄色く濁った眼を初めてマグルに向けた。
「……君は、新顔だな」
「はい!!」
マグルはいそいそと懐から、何冊かの魔術書を取り出した。
「私はこうした魔術書を書いているものです。ご高名なギガント魔術師に、是非お会いしたいと思いまして、無理を承知でバーナード騎士団長とフィリップ副騎士団長に同行させて頂きました」
そう言って、ぶ厚い魔術書をギガントに手渡すと、同じ魔術師仲間ということで、張り詰めた空気を少し緩めて、ギガントはマグルから魔術書を受け取った。
どこか興味深げに魔術書をパラパラとめくっている。
「なるほど、君は、魔道具作りを得意とされているようだが」
「はい。こちらのダンジョンにも幾つかの魔道具があるようですね。転移の魔道具もあると聞いていますが」
「ああ」
「後で是非見せてもらえますか。古代の魔道具は……」
そう言って二人で話し始めて、早一時間以上が経過していた。
バーナードとフィリップは暇を持て余して、棚の怪しげな道具やら、絵を眺めて感想を言い合ったりしていた。
その時、ようやく本来の目的を思い出して、ギガントは黄金の椅子から立ち上がった。
「そうだ!! お前達騎士を罰せなければならないと思っていたのだった!!」
魔術師の常で、ギガントも夢中になると為すべきことを忘れるところがあった。
ぐぬぬという様子で、黄色い目を光らせる魔術師に、慌ててマグルは言った。
「ギガント魔術師、どうぞ、バーナードを許してやって下さい。この男は王立騎士団の騎士団長で、非常に融通の利かない堅い男なんです。王の命令には忠実で、王からあのシャウルを助けて欲しいと願われたからこのダンジョンに来ただけで、本来は踏破を目的にしたわけではないのです。ダンジョンマスターであるギガント魔術師の求める設問には、はなから応えられる男ではありません!!」
「……私のダンジョンを、剣で斬って斬って斬って、こいつは踏破したんだぞ!! 邪道すぎる!!」
「彼も反省しています!!」
バーナードとフィリップは顔を見合わせた。
マグルのこの様子だと、ギガントをどうにか説得したいというところなのだろう。
実はバーナードも考えていた。
この古代魔術師ギガントを討伐してしまうと、このギガントのダンジョンは、ダンジョンマスターを失って、ダンジョンの活動を停止してしまう。いわゆるダンジョンの死を迎えるのだ。
このダンジョンは、一部の者達には非常に人気があった。毎日のように冒険者達も訪れている。そのダンジョンを、バーナードの一存で無くしてしまうことには迷いがあった。
一度は倒すと決めたが、できることなら、ギガントを生かしたままにしてやりたい。バーナードとフィリップを襲うことがなければ、そうできるのだ。
だから、バーナードも頭を下げて、こういった。
「勝手に、望まれない方法で踏破して済まなかった」
「………………」
まさか、魔獣をあんなにも容易に倒した強い騎士の男が、自身のプライドを守ることよりも、己を曲げて詫びを入れるとは考えてもみなかった。
ギガントは呻くような声を上げる。
「踏破の石板からも、私と副騎士団長の名を消してくれて構わない」
内心は、むしろ消して欲しいと思っていたバーナードであるが、さすがにそれを口にすることはなかった。
「アレは、このダンジョンのシステム上、消すことはできないんだ」
「そうか……」
バーナード騎士団長は非常に残念そうな様子だった。
それを見て、ようやく魔術師ギガントも、振り上げた拳を少し緩める気になったのだった。
「……もう二度と、私のダンジョンをあのような方法で踏破しないと言うのなら、仕方ないから、許してやっても良い」
「わかった、誓おう」
もう二度と、このダンジョンに来る気がないバーナード騎士団長にとって、それは容易いことだった。
その結果、二人の間に一応の“和解”が成立したのであった。
古代魔術師ギガントが折れたのは、同行した王宮副魔術師長マグルの存在が大きい。
同じ魔術師で、気安く話しかけてくるマグルのことを、ギガントは気に入ったようで、バーナードとの和解が終わった後、ギガントはマグルと膝をつきあわせて延々と話を続けていた。時には部屋を移動して、魔道具を見せては解説している様子がある。
このダンジョンを作ってから、やって来るのは、エロダンジョン探索目的の冒険者ばかりで、もちろんそこには魔術師もいたのだが、王宮副魔術師長ほどの高度な知識を持つ魔術師がやって来ることはない。いわば、ギガントは高度な魔術の会話に飢えており、同じ魔術師仲間の存在にも飢えていた。二人は延々と尽きることなく話を続け、最後の方には互いをギガント、マグルと呼び合うような仲にまでなっていた。
二人は別れ際、近い内の再会を約束していた。
ダンジョンを後にしたバーナードに、マグルは得意げに言う。
「どうだ、バーナード。解決には剣の力が必要ないこともあるんだぞ」
「すごいですね、マグルは」
褒め称えるフィリップ。マグルは鼻を伸ばして、腰に手をやり、どこか偉そうに「ふん、まぁな」と言っていた。
その親友に、バーナードは笑って、肩を叩いた。
「ありがとう、マグル」
後日談
国王陛下に竜剣ヴァンドライデンを返しに行ったバーナード。
ダンジョンマスターであるギガント魔術師と和解に至った旨を報告すると、陛下にも安堵の様子があった。
侯爵家のシャウル=ヴィッセルは、あの後、何度か屋敷を抜け出してダンジョンに向かおうとしたが、その都度見張りに引き留められる。やがて、体内からスライムが全て抜けきった後は、その衝動も無くなったようで、少しずつ落ち着きを取り戻している。だが、完全に普通の生活を取り戻すのには、まだまだ時間が必要であろうとは見られていた。
一応の解決を見せて、事件も無事に終わった。
フィリップとバーナードは王宮を後にして歩いている時、フィリップはふと、視線を感じた。
振り返ると、王宮の窓から、エドワード王太子が自分達を見つめていた。
どこか睨むような碧い瞳。
フィリップは口元に笑みを浮かべた。
「団長、今日は私の屋敷に来て下さるのですよね」
「今日はダメだ」
「そんなこと言わないでくださいよ」
そんな目で見つめたって、もう彼は取り戻せない。
殿下の手にはもう、別の人間の手が握られているのだから。
そして、彼の手には、私の手が握られているのだから。
「団長の好きな魚料理を作りますから」
そう言われて、少し迷うような様子の彼の耳元に言った。
「だから、一緒に帰りましょう」
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