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第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編
第319話 変化の迷宮
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私が冒険者ギルドのロビーで、依頼に行くための準備をしていると…見知った顔が現れる。
「久しぶりだな、オーレリア」
「む…レインか、確かに久しぶりだな。私に用事か? だが悪いな、これから依頼に向かうところなんだ。」
「いや、私もそんなに時間はないのだが…。」
「ふむ?」
レインは歯切れの悪い様子をみせて…こいつも任務などで忙しいはずだが、そんな中私の所に来た理由となると…。
オーレリア「何か私に相談事か?」
レイン「ええ、まあそんなところよ…。ねぇ…オーレリアは2つ大事なことがあったとして、どちらか1つしか選べないとしたら…どっちを選ぶ?」
オーレリア「…?」
ふむ…正直、意図がわからぬが……いつも連れているアメリアがいないから、おそらくアメリア関連の話か? となるともう一つは…。
オーレリア「……答えになっているかわからぬが、なぜ1つしか選ばない? 私は大切な人のことも、自分の幸せも…どちらも諦めはしない、どちらも掴み取ってみせる。」
レイン「……お前なぁ…1つしか選べないって言ったのに、まさか堂々と2つとも選ぶとはな…。」
オーレリア「それが私の出した答えだからな。その想いを剣に乗せれれば、2つとも掴み取る未来を切り拓けると信じている。」
強い想いを胸に、私は堂々と答える。
レイン「お前らしいな、まったく…一時は腐っていたお前をそこまで成長させるとは、いい人たちに出会えたみたいだな。
……それに比べて私は…。」
オーレリア「ああ、あの人はすごいんだ…それともちろん、他の人の手助けもあって、今の私があるんだがな。
……で、お前はどうするだ、レイン」
ーーー
ーー
ー
アイリス「……はぁ…あの『変化の迷宮』の調査依頼を私に」
ネルさまの依頼を終えて街に帰った私は、自宅で別の人物からの連続した要請に目を丸くしていた。
コトリと最後に会ってから数日しかたっていないとはいえ…なかなか面倒な依頼だったため、会えなかった彼女に恋しい思いが強くなってた時にコレだ。
依頼を伝える彼女はその内容とは裏腹に全く悪びれないどころか、鼻歌を歌ってる。
いけない、態度に出ちゃってたかも。
依頼者は彼女とはいえ、昔。一応…お世話になった先生だし、あまり不機嫌な様子を見せるのは良くないよね。
小さく咳払いして気持ちを切り替える。
アイリス「でも『変化の迷宮』は繰り返し自動転移を繰り返して、同じ場所には留まらないって聞いてますよ。場所、わかるんですか?
それに、私、教官してますから…メイヴ博士…あ、すみません。メイメイのお願いでも、生徒をないがしろにするわけにはいかないので…あはは♪」
白衣を着て、赤色の眼鏡、柔らかそうな金髪をツインテールにしたあの頃のままの彼女は、ニックネームで呼ばれたことに機嫌を直し、続ける。
メイヴ「アイアイさー、安心してよ♪場所もバッチし掴んでるし、何よりマリスミゼルと『取引』して校外学習の許可もがっちり掴んだ♪恋人も連れていけばいいじゃん♪」
アイリス「いやいや♪ですが教官として、やはりお断りしようかと♪すみませんメイメイ♪」
メイヴ「えー!困ってるんだって!アイアイ~!ねー!見捨てないで~!」
にこやかに笑顔を浮かべる私と、対象的にムスッとした彼女がバチバチバチと視線の火花を散らし、ごねる彼女を穏やかに見つめる。
メイヴ先生にはお世話になったけど、彼女が関わることになると大抵『大当たり』を引いちゃう。
それにこれはよく彼女が使う手だ。使う手なのに…ほんとに困ってるようにうるうると此方を見つめるから、私はいつも依頼を受けてひどい目に…こ、今回こそは断らないとっ
アイリス「だ、だめですっ…そ、そんな眼をしたってダメなものはダメですからっ」
ーーーー
コトリ「……アイリス教官いるかな…?」
アイリス教官と最後に会ってから数日…
教官が緊急の依頼に出ちゃって、数日も教官と会えなくて寂しい…
今日は帰ってるってマリスミゼル学園長から聞いたし、教官に会えるといいな…。
コトリ「アイリス教官、帰ってる? んっ…気配から教官はいるけど…もう一人誰かいる…?
お邪魔します…あっ…アイリス教官…♪ っと…こんにちは…。(この人は…確か地下の石板で見た…アイリス教官の先生…。)」
一応こんこんっと家の扉をノックしたあと、私は教官からもらった合鍵で家に入る…気配察知から教官が帰ってるのがわかったけど、もう一つ人の気配があって私は首を傾げる。
久しぶりのアイリス教官の姿に、私はふわっと嬉しそうな表情をさせ…でもやっぱりもう一人そこにはいて、私は表情をいつものに戻しぺこりと頭を下げる。
するとメイヴさんはなぜか私を見て、まるで『そっくりさん』だぁという瞳で見てて…彼女の知り合いと私が似てるのかな?
ーーーー
アイリス「コトリ♪いらっしゃい♪帰ってきたばかりなのに…よくわかったね。おいで♪
あ、でも、いまちょっと立て込んでてね。簡単に言うと迷宮調査依頼なんだけど…っと、その前に。
こちらは私が幼い頃お世話になったメイヴ博…コホン…メイメイ。主に生体魔法学、生体薬物学を専門にする学者さん。
メイメイ、こちらは私の生徒のコトリ。あの…いや、そんなニヤニヤしないで下さい。そうですよ、合ってます。恋人です♪」
穏やかな笑顔を浮かべコトリに隣の椅子に座るよう促し、お互いに紹介しつつも何か思い付いたようなメイヴを苦笑いしつつ嗜め、彼女を紹介する。
メイヴ「はじめまして、コトリン♪あの褐色の子とそっくりだね~♪いや~2人並べて持って帰りたい♪あ、ごまかされるとこだった!
ね~受けてよ~、お願いだから~。困ってるんだってば~。他に依頼した冒険者ちゃんは帰らないから手練れがいるんだよ~。」
アイリス「あはは♪そんな床を転がりながら言われても♪」
にこやかな表情で全く相手にしないでいると、メイメイはピタッと動きを止めてコトリの方を見た。
そのまま立ち上がりコトリの肩を抱いて、私から聞こえない小さな声で、コトリに『少しだけ話を聞いて♪』と笑い。
メイヴ「コトリンに『変化の迷宮』の調査を依頼しますっ♪ね、ね、ね♪お願い♪
ほんとに困ってるんだってば。冒険者ちゃんたちは帰らないし、助けを待ってるかもしれないじゃん。
変化の迷宮は中級クラスの迷宮だし、2人なら危険ないしさ。
それにさ。アイアイの彼女なんでしょ?最近メキメキ力付けてるらしいし、いい実践の機会じゃん♪
コトリンが受けてくれれば、アイアイも付いてくるだろうしデート成立するし♪」
全く悪意のない声と思いで、コトリに対して依頼を受けるように必死な様子で哀願する。
メイヴ「受けてくれたら報酬は『子どもの時の』アイリスを見せてあげるよ~♪コトリも見たいんじゃない?アイアイの小さかったときの姿♪」
アイリス「ふふ♪メイメイ、何を話しているかは知りませんが。コトリは賢いから、最良の判断をします♪
つまりは、それが私たちの答えという訳です♪」
コソコソと話をする2人に胸を張りながらエッヘン♪とにこやかな表情でコトリが断ることを確信してると告げる。
ーーーー
コトリ「ん…マリスミゼル学園長に教えてもらった。うん、教官の横に座る♪
迷宮調査…? あっ…// そう…です…アイリス教官の恋人の…コトリ…です…//」
アイリス教官に手招きされ、私は嬉しそうな表情でちょこんっと隣に座って。
石板の映像で見たことはあったが、アイリス教官を幼い頃から知ってる割には、メイヴさん年齢とか見た目すごく若く見えるんだけど…
アイリス教官に恋人として紹介され…私は頬を赤らめながらも、嬉しそうな表情でぺこりと頭を下げて挨拶して…アイリス教官に恋人って紹介されるの…なんだかこそばゆいな…すごく嬉しいけど…。
コトリ「コトリン…それって私のこと…? それに褐色って…それってもしかしてクロのこと…? メイヴさんもしかしてクロと会ったことあるの? ということはリュネとも…メイヴさん、今二人がどこにいるか知っていますか?
って…えぇ…。」
いつの間にかコトリンというあだ名をつけられ、そして…今リュネと一緒に消息がわからないクロの話がでてきて…私はクロに会ったのかと尋ね、そしてクロとリュネの行方を聞く。
教官より年上と聞かされたのに、そのメイヴさんが床を転がりながらお願いしていて…えっと…メイヴさん本当に教官より年上…? いや疑ってるわけじゃないけど…だってさ、床を転がりながらお願いする大人の人、初めてみたから…。
コトリ「えっと…私にですか…? 行方がわからないのなら、見習い騎士の私より正式な騎士にお願いした方がいいのでは…?
確かに教官の恋人で、最近は自分でも調子いいなって思ってますけど…デート…いやいや…でもですね…。
いや…やっぱりアイリス教官が依頼受けたくないのなら私は……っ…き、教官の小さい頃の姿…ですか…? ア、アイリス教官の…子供の…頃の…。
……えっと…その…ごめん教官…アイリス教官の子供の頃を見せてくれるらしくて…その誘惑にはちょっと勝てそうにない…。」
メイヴさんにいろいろとお願いされて…冒険者の方が行方不明になってるなら、尚更私じゃ役不足ですよ…
実践機会とデートと言われ、少し悩むけどいやいやと両手を軽く振って…アイリス教官についていけるのは魅力的だけど、教官なんか断りたそうにしてるし、私は出来る限り教官の気持ちを考えてあげたい…
だから私は断ろうとするも、アイリス教官の子供の頃をと囁かれ…アイリス教官の小さい頃の姿…? 何それ…見たい…すごく見たい…!
アイリス教官の子供の話で釣られてしまったと、私は申し訳なさそうにしながら謝る。
だって大好きなアイリス教官の小さい頃の姿気になるじゃん…私が知らない頃のアイリス教官をみたい、そして好きな人のこともっと知りたいんだもん…。
ーーーー
アイリス「って、えーっ!?」
自分の予想外の答えに思わず驚き、振り返える。コトリの後ろでニヤニヤと笑みを浮かべるメイメイを見て思わず、悔しさが溢れるっ
ううう、まさかコトリを釣りあげるとは…
メイヴ「よーし!決まり!ありがとうコトリンっ♪もう感謝感激拍手喝采だよお♪
アイアイも、さっきああ言ったんだしよろしく♪断ったらコトリンに報酬あげないから~♪」
メイメイはコトリの両手を掴んで瞳をキラキラ♪させながらブンブン手を振り回し感謝を伝えている。
なにやら契約が成立してしまったようだ…
でもまあ…いっか♪なんだかコトリはウズウズ♪と落ち着かない様子ながらも、嬉しそうな表情を見せてるみたいだし、思わず私の頬も緩むのを感じる。
それに私が断って、落ち込みコトリも見たくない思いもあるしね。
アイリス「わかったよ、コトリがそう言うなら私も手伝うから♪頑張ってみよっか♪
でも、メイメイ…もう『あんなこと』してないでしょうね」
メイヴ「ははは♪してない、してない♪やだなぁ、このメイヴ=アールザー=モルヴィウスの名に懸けて、そんな質の悪いことしたなんてあるはずないよ♪」
ジト目で見つめるもキラキラ♪と清廉な様子で胸を張る彼女。ああ、この人…ま~たやってる、うん。
メイヴ「リュネリュネのことは後払いね♪無事帰ってきたら教えよ~♪あ、コレが…迷宮付近の地図。
それと、とってきてほしいものはこの調査依頼書の中に書いてあるから。
コトリン♪依頼受けてくれたコトリンに感謝を込めて報酬は『前払い』にしとく♪お楽しみに♪
そんじゃ頑張って~♪」
白衣の胸元から一連の道具を渡すと、正式に依頼を告げバタバタバタと室内を走って嵐のように去ってしまう。
ーーーー
コトリ「うぅ…その…ごめんアイリス教官…うわわ…ちょ、ちょっとメイヴさん…そんな手をぶんぶんさせないでくださ…はわわ…!」
アイリス教官に謝っていると…メイヴさんに両手を掴まれぶんぶん振り回され、私は彼女の勢いにされるがままであわあわしてしまい。
コトリ「はぁはぁ…あっ…あ、ありがとうアイリス教官…♪ んっ…? あんなことって…? あっ、はい、リュネとクロのこともよろしくお願いします。
えっ…前払い…? メイヴさんそれはいったい…あっ…行っちゃった…。」
アイリス教官もいいと言ってくれ、私はありがとうっと嬉しそうにしながらお礼を言い…だけど迷惑かけちゃったし、アイリス教官には後で何かお願い事あるか聞いてみよう…でも…教官の小さい頃…楽しみだな…。
教官があんなこととメイヴさんとやりとりしてて、私は首を傾げてみせて…そしてリュネたちのことも教えてもらう約束をし、私はぺこりと頭を下げてお願いして。
何か気になることが話にでて、だけどそれを聞く前にメイヴさんが出て行ってしまい…。
ウンディーネ(……さっきの感覚は間違いか…? 今の女から…微かにだが『聖女』の…。)
ーーーー
アイリス「さて、それじゃ準備を整えなきゃだね♪
私は別の依頼明けで、鍛冶屋帰りだから大丈夫だけどコトリは準備は大丈夫かな?」
コトリ「アイリス教官、勝手に引き受けちゃってごめんね…? あとで私にできることなら何でもお願い聞くから。
んっ!私は大丈夫だよ…教官は任務帰りだし、疲れてたらちょっと休憩してからでも大丈夫だよ?」
釣られたとはいえ、勝手にアイリス教官への依頼を受けてしまい、私は謝りながら何でもお願いを聞くとからと約束して。
ーーーー
アイリス「そうだね~…う~ん。いや、メイメイが絡んでるのはほとんど録なことがないから、早いとこ行っちゃおうか♪嫌な予感しかしないから…予備の武器に、ポーション類は~っと。」
装備ロッカーを開き収めてある騎士装備の中から、『蒼の大剣』の他に、普段は全く使わないナイフを取り出して太もものベルトにくくりつける。
その他にも携帯型の回復薬が入ったいくつかの瓶を腰のバックにしまう。
アイリス「これでよし♪待たせたね、行こうか♪」
ーーーー
コトリ「そっか、だからメイヴさんの依頼を断ってたんだね…大丈夫、アイリス教官は私が絶対に守るからっ! んっ♪ アイリス教官♪」
教官が断ってた理由がわかり…私は両手で拳を作ってやる気をみせ、大好きな教官は私が守るからと約束して。
学園を出る前に私の部屋に寄ってもらい、普段からいざという時のために準備しておいたバックを手に持ち…回復薬や食べ物に水も準備okで、私は教官と手を繋ぎながら学園をあとにして……。
ーーーー
メイヴ(……なんとかアイリスとコトリを動かせれた…これでより、彼女たちが各陣営との接点を作れる。
他の冒険者ちゃんたちは『前払いの助っ人魔族さん』が保護してくれてる…あの連れの娘は、さすがの私も『想定外』だけど…。
『剣理』のことだ…行方不明者の探索にギルドは、あの元騎士の娘を動かす…今のあの娘の実力なら、残る獣の討伐だってできるはず…。
そして三賢人の手に渡る前に『核』となる『イリューシン鉱石』を少しでも回収できる…あの『魔道のゴーレム』を参考に作られる、あの『魔と化学を併せ持った機体』の数を少しでも減らせる…。
これで予定通り…あとはうまくいくことを願おう…。しかし…本当に毎度無茶を言うよ、パラドックスも…『彼女』も…そして、マサキとフレイもね……。)
「久しぶりだな、オーレリア」
「む…レインか、確かに久しぶりだな。私に用事か? だが悪いな、これから依頼に向かうところなんだ。」
「いや、私もそんなに時間はないのだが…。」
「ふむ?」
レインは歯切れの悪い様子をみせて…こいつも任務などで忙しいはずだが、そんな中私の所に来た理由となると…。
オーレリア「何か私に相談事か?」
レイン「ええ、まあそんなところよ…。ねぇ…オーレリアは2つ大事なことがあったとして、どちらか1つしか選べないとしたら…どっちを選ぶ?」
オーレリア「…?」
ふむ…正直、意図がわからぬが……いつも連れているアメリアがいないから、おそらくアメリア関連の話か? となるともう一つは…。
オーレリア「……答えになっているかわからぬが、なぜ1つしか選ばない? 私は大切な人のことも、自分の幸せも…どちらも諦めはしない、どちらも掴み取ってみせる。」
レイン「……お前なぁ…1つしか選べないって言ったのに、まさか堂々と2つとも選ぶとはな…。」
オーレリア「それが私の出した答えだからな。その想いを剣に乗せれれば、2つとも掴み取る未来を切り拓けると信じている。」
強い想いを胸に、私は堂々と答える。
レイン「お前らしいな、まったく…一時は腐っていたお前をそこまで成長させるとは、いい人たちに出会えたみたいだな。
……それに比べて私は…。」
オーレリア「ああ、あの人はすごいんだ…それともちろん、他の人の手助けもあって、今の私があるんだがな。
……で、お前はどうするだ、レイン」
ーーー
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アイリス「……はぁ…あの『変化の迷宮』の調査依頼を私に」
ネルさまの依頼を終えて街に帰った私は、自宅で別の人物からの連続した要請に目を丸くしていた。
コトリと最後に会ってから数日しかたっていないとはいえ…なかなか面倒な依頼だったため、会えなかった彼女に恋しい思いが強くなってた時にコレだ。
依頼を伝える彼女はその内容とは裏腹に全く悪びれないどころか、鼻歌を歌ってる。
いけない、態度に出ちゃってたかも。
依頼者は彼女とはいえ、昔。一応…お世話になった先生だし、あまり不機嫌な様子を見せるのは良くないよね。
小さく咳払いして気持ちを切り替える。
アイリス「でも『変化の迷宮』は繰り返し自動転移を繰り返して、同じ場所には留まらないって聞いてますよ。場所、わかるんですか?
それに、私、教官してますから…メイヴ博士…あ、すみません。メイメイのお願いでも、生徒をないがしろにするわけにはいかないので…あはは♪」
白衣を着て、赤色の眼鏡、柔らかそうな金髪をツインテールにしたあの頃のままの彼女は、ニックネームで呼ばれたことに機嫌を直し、続ける。
メイヴ「アイアイさー、安心してよ♪場所もバッチし掴んでるし、何よりマリスミゼルと『取引』して校外学習の許可もがっちり掴んだ♪恋人も連れていけばいいじゃん♪」
アイリス「いやいや♪ですが教官として、やはりお断りしようかと♪すみませんメイメイ♪」
メイヴ「えー!困ってるんだって!アイアイ~!ねー!見捨てないで~!」
にこやかに笑顔を浮かべる私と、対象的にムスッとした彼女がバチバチバチと視線の火花を散らし、ごねる彼女を穏やかに見つめる。
メイヴ先生にはお世話になったけど、彼女が関わることになると大抵『大当たり』を引いちゃう。
それにこれはよく彼女が使う手だ。使う手なのに…ほんとに困ってるようにうるうると此方を見つめるから、私はいつも依頼を受けてひどい目に…こ、今回こそは断らないとっ
アイリス「だ、だめですっ…そ、そんな眼をしたってダメなものはダメですからっ」
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コトリ「……アイリス教官いるかな…?」
アイリス教官と最後に会ってから数日…
教官が緊急の依頼に出ちゃって、数日も教官と会えなくて寂しい…
今日は帰ってるってマリスミゼル学園長から聞いたし、教官に会えるといいな…。
コトリ「アイリス教官、帰ってる? んっ…気配から教官はいるけど…もう一人誰かいる…?
お邪魔します…あっ…アイリス教官…♪ っと…こんにちは…。(この人は…確か地下の石板で見た…アイリス教官の先生…。)」
一応こんこんっと家の扉をノックしたあと、私は教官からもらった合鍵で家に入る…気配察知から教官が帰ってるのがわかったけど、もう一つ人の気配があって私は首を傾げる。
久しぶりのアイリス教官の姿に、私はふわっと嬉しそうな表情をさせ…でもやっぱりもう一人そこにはいて、私は表情をいつものに戻しぺこりと頭を下げる。
するとメイヴさんはなぜか私を見て、まるで『そっくりさん』だぁという瞳で見てて…彼女の知り合いと私が似てるのかな?
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アイリス「コトリ♪いらっしゃい♪帰ってきたばかりなのに…よくわかったね。おいで♪
あ、でも、いまちょっと立て込んでてね。簡単に言うと迷宮調査依頼なんだけど…っと、その前に。
こちらは私が幼い頃お世話になったメイヴ博…コホン…メイメイ。主に生体魔法学、生体薬物学を専門にする学者さん。
メイメイ、こちらは私の生徒のコトリ。あの…いや、そんなニヤニヤしないで下さい。そうですよ、合ってます。恋人です♪」
穏やかな笑顔を浮かべコトリに隣の椅子に座るよう促し、お互いに紹介しつつも何か思い付いたようなメイヴを苦笑いしつつ嗜め、彼女を紹介する。
メイヴ「はじめまして、コトリン♪あの褐色の子とそっくりだね~♪いや~2人並べて持って帰りたい♪あ、ごまかされるとこだった!
ね~受けてよ~、お願いだから~。困ってるんだってば~。他に依頼した冒険者ちゃんは帰らないから手練れがいるんだよ~。」
アイリス「あはは♪そんな床を転がりながら言われても♪」
にこやかな表情で全く相手にしないでいると、メイメイはピタッと動きを止めてコトリの方を見た。
そのまま立ち上がりコトリの肩を抱いて、私から聞こえない小さな声で、コトリに『少しだけ話を聞いて♪』と笑い。
メイヴ「コトリンに『変化の迷宮』の調査を依頼しますっ♪ね、ね、ね♪お願い♪
ほんとに困ってるんだってば。冒険者ちゃんたちは帰らないし、助けを待ってるかもしれないじゃん。
変化の迷宮は中級クラスの迷宮だし、2人なら危険ないしさ。
それにさ。アイアイの彼女なんでしょ?最近メキメキ力付けてるらしいし、いい実践の機会じゃん♪
コトリンが受けてくれれば、アイアイも付いてくるだろうしデート成立するし♪」
全く悪意のない声と思いで、コトリに対して依頼を受けるように必死な様子で哀願する。
メイヴ「受けてくれたら報酬は『子どもの時の』アイリスを見せてあげるよ~♪コトリも見たいんじゃない?アイアイの小さかったときの姿♪」
アイリス「ふふ♪メイメイ、何を話しているかは知りませんが。コトリは賢いから、最良の判断をします♪
つまりは、それが私たちの答えという訳です♪」
コソコソと話をする2人に胸を張りながらエッヘン♪とにこやかな表情でコトリが断ることを確信してると告げる。
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コトリ「ん…マリスミゼル学園長に教えてもらった。うん、教官の横に座る♪
迷宮調査…? あっ…// そう…です…アイリス教官の恋人の…コトリ…です…//」
アイリス教官に手招きされ、私は嬉しそうな表情でちょこんっと隣に座って。
石板の映像で見たことはあったが、アイリス教官を幼い頃から知ってる割には、メイヴさん年齢とか見た目すごく若く見えるんだけど…
アイリス教官に恋人として紹介され…私は頬を赤らめながらも、嬉しそうな表情でぺこりと頭を下げて挨拶して…アイリス教官に恋人って紹介されるの…なんだかこそばゆいな…すごく嬉しいけど…。
コトリ「コトリン…それって私のこと…? それに褐色って…それってもしかしてクロのこと…? メイヴさんもしかしてクロと会ったことあるの? ということはリュネとも…メイヴさん、今二人がどこにいるか知っていますか?
って…えぇ…。」
いつの間にかコトリンというあだ名をつけられ、そして…今リュネと一緒に消息がわからないクロの話がでてきて…私はクロに会ったのかと尋ね、そしてクロとリュネの行方を聞く。
教官より年上と聞かされたのに、そのメイヴさんが床を転がりながらお願いしていて…えっと…メイヴさん本当に教官より年上…? いや疑ってるわけじゃないけど…だってさ、床を転がりながらお願いする大人の人、初めてみたから…。
コトリ「えっと…私にですか…? 行方がわからないのなら、見習い騎士の私より正式な騎士にお願いした方がいいのでは…?
確かに教官の恋人で、最近は自分でも調子いいなって思ってますけど…デート…いやいや…でもですね…。
いや…やっぱりアイリス教官が依頼受けたくないのなら私は……っ…き、教官の小さい頃の姿…ですか…? ア、アイリス教官の…子供の…頃の…。
……えっと…その…ごめん教官…アイリス教官の子供の頃を見せてくれるらしくて…その誘惑にはちょっと勝てそうにない…。」
メイヴさんにいろいろとお願いされて…冒険者の方が行方不明になってるなら、尚更私じゃ役不足ですよ…
実践機会とデートと言われ、少し悩むけどいやいやと両手を軽く振って…アイリス教官についていけるのは魅力的だけど、教官なんか断りたそうにしてるし、私は出来る限り教官の気持ちを考えてあげたい…
だから私は断ろうとするも、アイリス教官の子供の頃をと囁かれ…アイリス教官の小さい頃の姿…? 何それ…見たい…すごく見たい…!
アイリス教官の子供の話で釣られてしまったと、私は申し訳なさそうにしながら謝る。
だって大好きなアイリス教官の小さい頃の姿気になるじゃん…私が知らない頃のアイリス教官をみたい、そして好きな人のこともっと知りたいんだもん…。
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アイリス「って、えーっ!?」
自分の予想外の答えに思わず驚き、振り返える。コトリの後ろでニヤニヤと笑みを浮かべるメイメイを見て思わず、悔しさが溢れるっ
ううう、まさかコトリを釣りあげるとは…
メイヴ「よーし!決まり!ありがとうコトリンっ♪もう感謝感激拍手喝采だよお♪
アイアイも、さっきああ言ったんだしよろしく♪断ったらコトリンに報酬あげないから~♪」
メイメイはコトリの両手を掴んで瞳をキラキラ♪させながらブンブン手を振り回し感謝を伝えている。
なにやら契約が成立してしまったようだ…
でもまあ…いっか♪なんだかコトリはウズウズ♪と落ち着かない様子ながらも、嬉しそうな表情を見せてるみたいだし、思わず私の頬も緩むのを感じる。
それに私が断って、落ち込みコトリも見たくない思いもあるしね。
アイリス「わかったよ、コトリがそう言うなら私も手伝うから♪頑張ってみよっか♪
でも、メイメイ…もう『あんなこと』してないでしょうね」
メイヴ「ははは♪してない、してない♪やだなぁ、このメイヴ=アールザー=モルヴィウスの名に懸けて、そんな質の悪いことしたなんてあるはずないよ♪」
ジト目で見つめるもキラキラ♪と清廉な様子で胸を張る彼女。ああ、この人…ま~たやってる、うん。
メイヴ「リュネリュネのことは後払いね♪無事帰ってきたら教えよ~♪あ、コレが…迷宮付近の地図。
それと、とってきてほしいものはこの調査依頼書の中に書いてあるから。
コトリン♪依頼受けてくれたコトリンに感謝を込めて報酬は『前払い』にしとく♪お楽しみに♪
そんじゃ頑張って~♪」
白衣の胸元から一連の道具を渡すと、正式に依頼を告げバタバタバタと室内を走って嵐のように去ってしまう。
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コトリ「うぅ…その…ごめんアイリス教官…うわわ…ちょ、ちょっとメイヴさん…そんな手をぶんぶんさせないでくださ…はわわ…!」
アイリス教官に謝っていると…メイヴさんに両手を掴まれぶんぶん振り回され、私は彼女の勢いにされるがままであわあわしてしまい。
コトリ「はぁはぁ…あっ…あ、ありがとうアイリス教官…♪ んっ…? あんなことって…? あっ、はい、リュネとクロのこともよろしくお願いします。
えっ…前払い…? メイヴさんそれはいったい…あっ…行っちゃった…。」
アイリス教官もいいと言ってくれ、私はありがとうっと嬉しそうにしながらお礼を言い…だけど迷惑かけちゃったし、アイリス教官には後で何かお願い事あるか聞いてみよう…でも…教官の小さい頃…楽しみだな…。
教官があんなこととメイヴさんとやりとりしてて、私は首を傾げてみせて…そしてリュネたちのことも教えてもらう約束をし、私はぺこりと頭を下げてお願いして。
何か気になることが話にでて、だけどそれを聞く前にメイヴさんが出て行ってしまい…。
ウンディーネ(……さっきの感覚は間違いか…? 今の女から…微かにだが『聖女』の…。)
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アイリス「さて、それじゃ準備を整えなきゃだね♪
私は別の依頼明けで、鍛冶屋帰りだから大丈夫だけどコトリは準備は大丈夫かな?」
コトリ「アイリス教官、勝手に引き受けちゃってごめんね…? あとで私にできることなら何でもお願い聞くから。
んっ!私は大丈夫だよ…教官は任務帰りだし、疲れてたらちょっと休憩してからでも大丈夫だよ?」
釣られたとはいえ、勝手にアイリス教官への依頼を受けてしまい、私は謝りながら何でもお願いを聞くとからと約束して。
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アイリス「そうだね~…う~ん。いや、メイメイが絡んでるのはほとんど録なことがないから、早いとこ行っちゃおうか♪嫌な予感しかしないから…予備の武器に、ポーション類は~っと。」
装備ロッカーを開き収めてある騎士装備の中から、『蒼の大剣』の他に、普段は全く使わないナイフを取り出して太もものベルトにくくりつける。
その他にも携帯型の回復薬が入ったいくつかの瓶を腰のバックにしまう。
アイリス「これでよし♪待たせたね、行こうか♪」
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コトリ「そっか、だからメイヴさんの依頼を断ってたんだね…大丈夫、アイリス教官は私が絶対に守るからっ! んっ♪ アイリス教官♪」
教官が断ってた理由がわかり…私は両手で拳を作ってやる気をみせ、大好きな教官は私が守るからと約束して。
学園を出る前に私の部屋に寄ってもらい、普段からいざという時のために準備しておいたバックを手に持ち…回復薬や食べ物に水も準備okで、私は教官と手を繋ぎながら学園をあとにして……。
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メイヴ(……なんとかアイリスとコトリを動かせれた…これでより、彼女たちが各陣営との接点を作れる。
他の冒険者ちゃんたちは『前払いの助っ人魔族さん』が保護してくれてる…あの連れの娘は、さすがの私も『想定外』だけど…。
『剣理』のことだ…行方不明者の探索にギルドは、あの元騎士の娘を動かす…今のあの娘の実力なら、残る獣の討伐だってできるはず…。
そして三賢人の手に渡る前に『核』となる『イリューシン鉱石』を少しでも回収できる…あの『魔道のゴーレム』を参考に作られる、あの『魔と化学を併せ持った機体』の数を少しでも減らせる…。
これで予定通り…あとはうまくいくことを願おう…。しかし…本当に毎度無茶を言うよ、パラドックスも…『彼女』も…そして、マサキとフレイもね……。)
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