302 / 349
第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編
第301話 回想 魔の猫との共同戦線
しおりを挟む
リーゼ「やぁ、探したよ。」
屋敷の広い庭で…書類で見た死の商人のボスと救出対象の少女…の2人が待ち構えていた。
「……この化け物が。レイチェルのあれで仕留め切れなかったうえに…やられたその日のうちに、屋敷に乗り込んできて、ここまで暴れまくるとはな。」
アイリス「あの子がレイチェル…でも彼女、様子がおかしいけど…。」
リーゼ「ふむ…すでに制御装置とやらで、レイチェルを操っているようだね。」
瞳に光がないレイチェル…そして男の右手には、制御装置と思わしき物が。
「隣のお前、彼の要注意リストで見たことがあるぞ…そうだ『剣鬼』アイリス=レイフィールド…! そして、気になって調べてみていたが…やはり魔族のお前は、魔王軍幹部のリーゼだったか。
なぜ、相容れないはずのお前たちが、共に私の屋敷に乗り込んできたのだ…!」
リーゼ「なぁに、ただの成り行きだよ…しかし、彼ねぇ…。」
アイリス「騎士職は今休職中なんだけど、さすがに見過ごせないよ…禁術などの犯罪行為もろもろで、あなたを拘束します。」
細剣の切っ先を奴に向けながら、私は言った。
「……まあいい、これは逆にチャンスだよ。レイチェルが、各国に名を轟かせるお前たち2人を倒す…それが私の兵器のかっこうのPRになるんだからなぁ!」
アイリス「なんて人…こんな小さな子を使って、することが悪事だなんて…。」
リーゼ「いくら悪魔付きでも、私たち2人を相手にできると思ってるのかい?」
「できるさ、これを使えばね。」
レイチェル「……っ!」
男がボタンを押すと、レイチェルから…魔族より遥かにドス黒く、強力たる深淵の魔力が溢れ出し…闇の力がその場に満たされ、支配する。
「こうなっては、肉体への負担も関係ない…レイチェルのリミッターを解除した、さあ真の力を見せてくれ…!」
リーゼ「あの端末から発せられる特殊な魔力波で、無理やり力を発動させているようだね。」
アイリス「これは時間をかけてられないね…リーゼ、あれを狙うよ。」
私とリーゼは狙いを制御装置に定め、それを持つ男へと2人で突撃する…と、レイチェルは彼を守るように立ちはだかる。
レイチェル「……。」
アイリスとリーゼ「!?」
レイチェルの魔力が消費すると、彼女の前方に予備動作もない衝撃波が放たれ…その謎の衝撃波により、私たちは吹き飛ばされる。
アイリス「っぅ…い、今のはいったい…。」
リーゼ「…ふむ。」
レイチェル「……。」
吹き飛ばされ立ち上がった私に対して、レイチェルが手をかざすと…彼女の力なのか、私の身体が勢いよく、レイチェルの方へと引き寄せられ宙を舞う。
アイリス「な!? くっ!」
引き寄せられた先には、大鎌を持ったレイチェルが待ち構えていて…私は空中で身体を回転させて、手に持つ細剣で鎌を弾き、何とかその攻撃を凌ぐ。
レイチェル「……ダークブレッド」
リーゼ「大鎌に衝撃波に引き寄せる力。なるほど…レイチェルに付く悪魔は、あの大戦で王都に現れたものと同じようだねぇ。」
アイリス「王都に…それってオーレリアが戦ったっていう…!」
リーゼ「あの力は、引力と斥力を自在に操っているんじゃないかな。斥力で弾き飛ばし、引力で引き寄せてる…感じでねぇ。
王都に現れた悪魔と同じなら目的は…今度は完全に悪魔本体をレイチェルを使って『受肉』させようとしているのかねぇ…あの時みたいな不完全な影ではなく、完全体をこの次元に。」
体勢を立て直した私は、リーゼと会話をして。そうしてる間にも、レイチェルは闇魔法の弾丸を放ってきて…それを私たちは避ける。
レイチェル「……。」
リーゼ「ーーー剣鬼!」
アイリス「…!」
レイチェルはリーゼの方へと手をかざすと、リーゼは彼女の方へと引っ張られ…空中で避けきれなかったのか、レイチェルの鎌によりリーゼの左腕が空中に吹き飛んだ。
「はは! やった! ざまあみろ化け物め!」
リーゼ「これは確かに少し手強いかもねぇ…まあレイチェルだけ、だったらだけどね。」
レイチェル「……!?」
リーゼの左腕が斬り飛ばされた直後、アイリスは空中に跳躍する。
液体化、硬質化で斬り飛ばされたリーゼの腕が螺旋状の剣となり…空中のアイリスはそれを掴んで、身体を回転させ投げつけ…男が手に持つ制御装置を撃ち抜いた。
「う、うぎゃあああっ!? わ、私の腕がぁああっ!?」
リーゼ「はは♪ 足手まといの雑魚が、余裕ぶって前線に出てくるからそうなるんだよ♪」
アイリス「これで、終わりだよ。」
制御装置を砕いたことにより、無理やり発動させられていた力は収まり…レイチェルは気を失い地面に倒れそうになったところを、リーゼの右腕に受け止められた……。
屋敷の広い庭で…書類で見た死の商人のボスと救出対象の少女…の2人が待ち構えていた。
「……この化け物が。レイチェルのあれで仕留め切れなかったうえに…やられたその日のうちに、屋敷に乗り込んできて、ここまで暴れまくるとはな。」
アイリス「あの子がレイチェル…でも彼女、様子がおかしいけど…。」
リーゼ「ふむ…すでに制御装置とやらで、レイチェルを操っているようだね。」
瞳に光がないレイチェル…そして男の右手には、制御装置と思わしき物が。
「隣のお前、彼の要注意リストで見たことがあるぞ…そうだ『剣鬼』アイリス=レイフィールド…! そして、気になって調べてみていたが…やはり魔族のお前は、魔王軍幹部のリーゼだったか。
なぜ、相容れないはずのお前たちが、共に私の屋敷に乗り込んできたのだ…!」
リーゼ「なぁに、ただの成り行きだよ…しかし、彼ねぇ…。」
アイリス「騎士職は今休職中なんだけど、さすがに見過ごせないよ…禁術などの犯罪行為もろもろで、あなたを拘束します。」
細剣の切っ先を奴に向けながら、私は言った。
「……まあいい、これは逆にチャンスだよ。レイチェルが、各国に名を轟かせるお前たち2人を倒す…それが私の兵器のかっこうのPRになるんだからなぁ!」
アイリス「なんて人…こんな小さな子を使って、することが悪事だなんて…。」
リーゼ「いくら悪魔付きでも、私たち2人を相手にできると思ってるのかい?」
「できるさ、これを使えばね。」
レイチェル「……っ!」
男がボタンを押すと、レイチェルから…魔族より遥かにドス黒く、強力たる深淵の魔力が溢れ出し…闇の力がその場に満たされ、支配する。
「こうなっては、肉体への負担も関係ない…レイチェルのリミッターを解除した、さあ真の力を見せてくれ…!」
リーゼ「あの端末から発せられる特殊な魔力波で、無理やり力を発動させているようだね。」
アイリス「これは時間をかけてられないね…リーゼ、あれを狙うよ。」
私とリーゼは狙いを制御装置に定め、それを持つ男へと2人で突撃する…と、レイチェルは彼を守るように立ちはだかる。
レイチェル「……。」
アイリスとリーゼ「!?」
レイチェルの魔力が消費すると、彼女の前方に予備動作もない衝撃波が放たれ…その謎の衝撃波により、私たちは吹き飛ばされる。
アイリス「っぅ…い、今のはいったい…。」
リーゼ「…ふむ。」
レイチェル「……。」
吹き飛ばされ立ち上がった私に対して、レイチェルが手をかざすと…彼女の力なのか、私の身体が勢いよく、レイチェルの方へと引き寄せられ宙を舞う。
アイリス「な!? くっ!」
引き寄せられた先には、大鎌を持ったレイチェルが待ち構えていて…私は空中で身体を回転させて、手に持つ細剣で鎌を弾き、何とかその攻撃を凌ぐ。
レイチェル「……ダークブレッド」
リーゼ「大鎌に衝撃波に引き寄せる力。なるほど…レイチェルに付く悪魔は、あの大戦で王都に現れたものと同じようだねぇ。」
アイリス「王都に…それってオーレリアが戦ったっていう…!」
リーゼ「あの力は、引力と斥力を自在に操っているんじゃないかな。斥力で弾き飛ばし、引力で引き寄せてる…感じでねぇ。
王都に現れた悪魔と同じなら目的は…今度は完全に悪魔本体をレイチェルを使って『受肉』させようとしているのかねぇ…あの時みたいな不完全な影ではなく、完全体をこの次元に。」
体勢を立て直した私は、リーゼと会話をして。そうしてる間にも、レイチェルは闇魔法の弾丸を放ってきて…それを私たちは避ける。
レイチェル「……。」
リーゼ「ーーー剣鬼!」
アイリス「…!」
レイチェルはリーゼの方へと手をかざすと、リーゼは彼女の方へと引っ張られ…空中で避けきれなかったのか、レイチェルの鎌によりリーゼの左腕が空中に吹き飛んだ。
「はは! やった! ざまあみろ化け物め!」
リーゼ「これは確かに少し手強いかもねぇ…まあレイチェルだけ、だったらだけどね。」
レイチェル「……!?」
リーゼの左腕が斬り飛ばされた直後、アイリスは空中に跳躍する。
液体化、硬質化で斬り飛ばされたリーゼの腕が螺旋状の剣となり…空中のアイリスはそれを掴んで、身体を回転させ投げつけ…男が手に持つ制御装置を撃ち抜いた。
「う、うぎゃあああっ!? わ、私の腕がぁああっ!?」
リーゼ「はは♪ 足手まといの雑魚が、余裕ぶって前線に出てくるからそうなるんだよ♪」
アイリス「これで、終わりだよ。」
制御装置を砕いたことにより、無理やり発動させられていた力は収まり…レイチェルは気を失い地面に倒れそうになったところを、リーゼの右腕に受け止められた……。
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
(R18)ふたなりお嬢様の性活
HIIRAGI
恋愛
生まれつきふたなりの体で生活するお嬢様・白石結衣(しらいしゆい)はある日、買い物の帰り道で親に捨てられた松成汐里という少女を拾い自らの使用人として住み込みで雇い入れる。
順調に新たな生活が始まったように見えた2人だったが………。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる