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第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編
第289話 思惑の顔合わせ
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案内の人に導かれ部屋に入ると、そこには出迎えてくれた女性が2人…それと奥の椅子に座っている女性1人、計3人の女性がいた。
「ノエインさんにイムカさん、お久しぶりです…お元気そうで何よりです。
そちらのお二人は、初めまして…私はアルモンド=シオン=ライゼ=アーデイです。そして、こちらは私のパートナーである…」
「シオンさまのメイド兼近衛騎士をしている、レジーと申します…皆さま、よろしくお願いいたします。」
水色のショートカットの髪に、水色の瞳、雪のように白い着物を身に纏う女性は…この王国の皇女殿下である、アルモンド=シオン=ライゼ=アーデイで…
そして、その側にいる…メイド服にカチューシャ、薄紫の瞳、灰色のショートカットで前髪右目隠れ…の女性は、皇女殿下のお付きメイド騎士のレジーだった。
コトリ(……強者が纏うこの空気感…それに、何かまではわからないけど、シオンさまから『巨大な力』の気配が感じ取れる…シオンさまって、もしかしてサクヤさんと同じくらい……これが王族…。)
セイバー「よろしくお願いします。それで、えっと…奥にいるそちらの方は…?」
リュネの事件、アイリス教官の刻印事件、唸る獣との戦い…度重なる死地の経験によって、私の…相手の強さを感じ取れる感覚が以前より研ぎ澄まされていた。
私たちはお互いに挨拶を交わす。それから私たたの視線は、奥の椅子に座っている女性へと向けられた…
薄紫髪のポニーテール、赤い瞳、黒のレオタード(騎士服)、腰には剣…見るからに騎士だけど、なんだろう…この人から『黒く得体の知れない力』を感じる。
シオン「彼女は今回の事件解決のために、教会騎士団から派遣された『魔剣騎士』のマコさんです。
彼女はフィリア騎士学園分校の生徒…コトリさんたちと同じく学生ですが、その実力はすでに前線に出ている騎士たちをも凌いでいます…『今回』は、私たちの協力者です。」
コトリ(魔剣騎士って確か…学園地下で見た、アネット先輩たちの話題にでていた…。)
ノエイン(サクヤから何度か聞いたことがありましたが…そうですか、彼女が聖剣騎士に匹敵するという魔剣騎士…『聖剣に似た力』を感じますが、聖剣とは真逆の…。)
マコ(……この黒髪でちっこいのが、ミクの…。ミクや私と同じく、あの剣術の使い手らしいが…さて、実力はどんなものか。)
フィリア騎士学園分校か…そういえば最初は孤児院から近い理由で、分校に入ろうと思ってたけど…レインには『自分も本校出身』だからと、本校を勧められたっけ…確か分校は、教会騎士団志望の生徒が多いんだっけか。
そしてどうやらこれで全員揃ったようで、今回の依頼の話を聞いていくことに……。
シオン「では、さっそく本題に入ります。数日前からこの王都で、ある魔族が『騎士狩り』事件を起こしています。」
セイバー「騎士狩り…ですか…?」
レジー「はい…そしてその魔族は、牛の頭に巨大で強靭な肉体をしているようです。その特徴から、放火事件に関与していた魔族と特長などが一致…おそらく唸る獣と呼ばれた、3匹のうちの1匹だと思います。」
ノエイン「その事件はマリスミゼル学園長から昨日、教官たち全員に注意喚起がありましたね…生徒たちには今日授業が始まる前に、注意喚起すると言ってました。」
イムカ「確か武器も使わず、素手で体を引き裂く…ほどの尋常ではない力を持つ怪物とのことだったが、今回の依頼とそう繋がるのか。」
シオン「なぜ唸る獣という魔族が、騎士狩りをしているのか理由はわかりませんが…ギランバルト騎士団長が『送った』討伐隊も含め、すでに何人もの犠牲が出ています…
先程話した異常な力に加え、その魔族には剣や魔法などが、その強靭な肉体に阻まれて効かないのです…おそらく情報にあった『硬化』が常に発動していて、傷すら与えられない『硬質化』状態なのでしょう。」
マコ(情報が正しければ、アイリス=レイフィールドたち三英雄クラス…または六武聖クラスの実力者でなければ、獣とやらには対抗できないだろうな。)
最後には、私もエレインさんも剣でダメージを与えられなかったことを思い出し…そして聞く感じでは、もしかしたら硬化だけなら、この前の唸る獣よりも上かもしれない…。
そういえば、唸る獣は『最強生物』を目指していると言ってたけど…もしかしてそれが、今回の騎士狩りと関係しているのだろうか…?
シオン「これ以上被害が出る前に…そして民間人にまで危害が及んでしまう前に、我々で討伐するため、あなたたちの力を貸してもらいたいのです。」
コトリ「でもどうやって倒すつもりなんですか? 唸る獣は…エレインさんたちや魔王軍幹部という方も含め、多くの協力者がいても倒すまで苦労しました。」
レジー「それについては作戦があります。ですが、私たちだけでそれを実行するには問題点もありました…そのために、ノエインさまに来ていただきました。」
なんでもシオンさまの『氷』の力は強力な反面、周りに被害が出てしまうらしい…だから、作戦はこうだ…
街に被害が及ばないようノエインさんが結界を展開…シオンさまが最大まで魔力を貯めるまで、無防備になるためレジーさんとイムカさんが護衛…機動力に長けた私とセイバーとマコさんの3人は、それまで唸る獣を足止め…
という役割分担と作戦を提案された。
マコ(……なるほど…ヴェアトリーチェとフェアラートを上回る『氷帝』なら、確かに対抗馬となりえるか。)
レジー「問題は、どうやってその唸る獣を見つけるかですが…。」
セイバー「……それなら私に案がありますわ。」
そのセイバーの案を聞いて、私は反対の言葉を言うことになる……。
「ノエインさんにイムカさん、お久しぶりです…お元気そうで何よりです。
そちらのお二人は、初めまして…私はアルモンド=シオン=ライゼ=アーデイです。そして、こちらは私のパートナーである…」
「シオンさまのメイド兼近衛騎士をしている、レジーと申します…皆さま、よろしくお願いいたします。」
水色のショートカットの髪に、水色の瞳、雪のように白い着物を身に纏う女性は…この王国の皇女殿下である、アルモンド=シオン=ライゼ=アーデイで…
そして、その側にいる…メイド服にカチューシャ、薄紫の瞳、灰色のショートカットで前髪右目隠れ…の女性は、皇女殿下のお付きメイド騎士のレジーだった。
コトリ(……強者が纏うこの空気感…それに、何かまではわからないけど、シオンさまから『巨大な力』の気配が感じ取れる…シオンさまって、もしかしてサクヤさんと同じくらい……これが王族…。)
セイバー「よろしくお願いします。それで、えっと…奥にいるそちらの方は…?」
リュネの事件、アイリス教官の刻印事件、唸る獣との戦い…度重なる死地の経験によって、私の…相手の強さを感じ取れる感覚が以前より研ぎ澄まされていた。
私たちはお互いに挨拶を交わす。それから私たたの視線は、奥の椅子に座っている女性へと向けられた…
薄紫髪のポニーテール、赤い瞳、黒のレオタード(騎士服)、腰には剣…見るからに騎士だけど、なんだろう…この人から『黒く得体の知れない力』を感じる。
シオン「彼女は今回の事件解決のために、教会騎士団から派遣された『魔剣騎士』のマコさんです。
彼女はフィリア騎士学園分校の生徒…コトリさんたちと同じく学生ですが、その実力はすでに前線に出ている騎士たちをも凌いでいます…『今回』は、私たちの協力者です。」
コトリ(魔剣騎士って確か…学園地下で見た、アネット先輩たちの話題にでていた…。)
ノエイン(サクヤから何度か聞いたことがありましたが…そうですか、彼女が聖剣騎士に匹敵するという魔剣騎士…『聖剣に似た力』を感じますが、聖剣とは真逆の…。)
マコ(……この黒髪でちっこいのが、ミクの…。ミクや私と同じく、あの剣術の使い手らしいが…さて、実力はどんなものか。)
フィリア騎士学園分校か…そういえば最初は孤児院から近い理由で、分校に入ろうと思ってたけど…レインには『自分も本校出身』だからと、本校を勧められたっけ…確か分校は、教会騎士団志望の生徒が多いんだっけか。
そしてどうやらこれで全員揃ったようで、今回の依頼の話を聞いていくことに……。
シオン「では、さっそく本題に入ります。数日前からこの王都で、ある魔族が『騎士狩り』事件を起こしています。」
セイバー「騎士狩り…ですか…?」
レジー「はい…そしてその魔族は、牛の頭に巨大で強靭な肉体をしているようです。その特徴から、放火事件に関与していた魔族と特長などが一致…おそらく唸る獣と呼ばれた、3匹のうちの1匹だと思います。」
ノエイン「その事件はマリスミゼル学園長から昨日、教官たち全員に注意喚起がありましたね…生徒たちには今日授業が始まる前に、注意喚起すると言ってました。」
イムカ「確か武器も使わず、素手で体を引き裂く…ほどの尋常ではない力を持つ怪物とのことだったが、今回の依頼とそう繋がるのか。」
シオン「なぜ唸る獣という魔族が、騎士狩りをしているのか理由はわかりませんが…ギランバルト騎士団長が『送った』討伐隊も含め、すでに何人もの犠牲が出ています…
先程話した異常な力に加え、その魔族には剣や魔法などが、その強靭な肉体に阻まれて効かないのです…おそらく情報にあった『硬化』が常に発動していて、傷すら与えられない『硬質化』状態なのでしょう。」
マコ(情報が正しければ、アイリス=レイフィールドたち三英雄クラス…または六武聖クラスの実力者でなければ、獣とやらには対抗できないだろうな。)
最後には、私もエレインさんも剣でダメージを与えられなかったことを思い出し…そして聞く感じでは、もしかしたら硬化だけなら、この前の唸る獣よりも上かもしれない…。
そういえば、唸る獣は『最強生物』を目指していると言ってたけど…もしかしてそれが、今回の騎士狩りと関係しているのだろうか…?
シオン「これ以上被害が出る前に…そして民間人にまで危害が及んでしまう前に、我々で討伐するため、あなたたちの力を貸してもらいたいのです。」
コトリ「でもどうやって倒すつもりなんですか? 唸る獣は…エレインさんたちや魔王軍幹部という方も含め、多くの協力者がいても倒すまで苦労しました。」
レジー「それについては作戦があります。ですが、私たちだけでそれを実行するには問題点もありました…そのために、ノエインさまに来ていただきました。」
なんでもシオンさまの『氷』の力は強力な反面、周りに被害が出てしまうらしい…だから、作戦はこうだ…
街に被害が及ばないようノエインさんが結界を展開…シオンさまが最大まで魔力を貯めるまで、無防備になるためレジーさんとイムカさんが護衛…機動力に長けた私とセイバーとマコさんの3人は、それまで唸る獣を足止め…
という役割分担と作戦を提案された。
マコ(……なるほど…ヴェアトリーチェとフェアラートを上回る『氷帝』なら、確かに対抗馬となりえるか。)
レジー「問題は、どうやってその唸る獣を見つけるかですが…。」
セイバー「……それなら私に案がありますわ。」
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