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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ

第237話 役者、集結④

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転移した先は激戦となっていた…ミクやオズといった教会騎士たちは負傷し、それをかばうようにオフェリアが眷獣と共に戦っていて…。


マサキ「すまんオフェリア、遅くなった!」

オフェリア「マサキ、よかったわ間に合って…やっぱりフェアラートは厄介すぎるわ! 攻撃できないんじゃ打つ手がないもの!

ティフィア、ミクさんたちの回復をお願い!」

ティフィア「やれやれ、意外と『彼氏』使いが荒いね…今お姉さん、聖女さまの回復でかなり力を使ったんだけどな…

まあ大好きな『彼女』のお願いだから、お姉さん喜んで聞いちゃうんだけどね♪」

マサキ「……おい、今なんか聞き捨てならん言葉が聞こえたぞ…。」

オフェリア「っ…// い、今はその話はあとよ! あとでちゃんと話すから!」

ミクさんたちを前線から下げ、ティフィアが彼女たちの回復を始めて…

それと入れ替わりにサクヤとクラリッサが前に出て、無数に増えたフェアラート&ベアトリーチェ軍団と相対する。


サクヤ「聖剣っーー抜剣」

フェアラート軍団が一斉に口から酸の波を発生させ、濁流となってサクヤたちに襲いかかり…それに対抗するためにサクヤは背中に聖剣を発現させ、彼女を中心に円状の巨大な光の障壁が作り出される…

その光のバリアに触れた瞬間、フェアラート軍団の酸の濁流は無効化され掻き消された。


オフェリア「っ…すご! あの数のフェアラートの攻撃をものともせず受け切った…!」

マサキ「『退魔の光』…文字通り、魔を祓う力…規格外でなければ、魔を冠する魔法すら全て無効にしてしまう強力な守りだ。

しかも…サクヤはまだ、もう一つ力を隠しているようだがな。」

フェアラートの魔法攻撃が通じないと分かると、代わりにベアトリーチェの触手の物理攻撃がサクヤへと襲いかかり…

しかしそれは、間に割って入った2人の女性たちによって阻まれ…触手は『凍てついた』。


「大丈夫ですか、サクヤさん。」

サクヤ「はい、ありがとうございます…シオン皇女殿下。」

水色のショートカットの髪に、水色の瞳、雪のように白い着物を身に纏う女性は…この王国の皇女殿下である、アルモンド=シオン=ライゼ=アーデイだった。

そして、その側にいる…メイド服にカチューシャ、薄紫の瞳、灰色のショートカットで前髪右目隠れ…の女性は、皇女殿下のお付きメイド騎士のレジーだった。


オーレリア(この方が…アル殿下の姉君で、ミレイの妹君か…。)

マサキ「よし…オーレリア、オフェリア、俺たちはこのまま王宮を目指すぞ。

サクヤに皇女殿下、ここはお任せします。」

シオン「はい、任された。……本当は私『たち』の手で止めれたらよかったのですが、その資格を最後まで私『たち』は得られなかった…だから頼みます、闇に手を貸す国王を…お父さまの凶行を止めてください。」

オーレリア「……その辺りの事情を私は詳しく知りませんが、ミレイ…ミレナリオ殿下も父親を止められなかったと悔やんでおりました…そして、それはおそらくアル殿下も…だから3人の想いは、私が届けてみせます。」

シオン「…! そうですか…あなたが、あの…ええ、頼みます『真なる騎士さま』…私たちの想いをよろしくお願いします…。」

クラリッサ「『看破の瞳』で皆さまのサポートをいたします…本体も含めて動きを止めさえすれば、お嬢さまの聖剣で彼女たちを正常に戻せるはずです。」

オフェリア「ティフィア…それに他の皆さんも、必ずまた生きて会いましょう!」

フェアラート&ベアトリーチェ軍団をサクヤとシオン皇女殿下たちに任せ…オーレリア、マサキ、オフェリアは王国を狂気に狂わせた闇待つ王宮へと向かった……。
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