101 / 349
第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ
第100話 怒りの魔法
しおりを挟むヴィレーヌ「さ、そろそろいいでしょ~♪教えて♪ 」
暇をもて余したヴィレーヌが質問をぶつける。
ーーーー
オーレリア「む…これは…? …ふむ…選択肢とな…? むぅ…なるほど…。
(確かに今の私ではヴィレーヌには勝てないだろう…悔しいがな…しかしあの薬は何かもわからぬ…ヴィレーヌの言葉に嘘はないだろうが…。)」
ヴィレーヌが取り出した丸薬を見たあと、彼女に選択肢を提示され私は首を傾げ。
戦ったとしても勝ち目は少ないことを感じ、薬を飲めばシャロンを救出する任務は果たせる…しかし薬の方を選んでも、私はヴィレーヌに何かをされるのだろう。
オーレリア「……この薬を飲もう…私の身に何が起ころうと、仲間を無事に救えるのなら願ってもないことだろう…んむ…こくん…。」
戦うより勝算が高い方を選び…
シャロンを救出できるならと言って、私はヴィレーヌから渡された薬を飲んで…。
ーーーー
ヴィレーヌ「お♪…………あれ?」
オーレリアに訪れるはずの『変化』が現れないことに首をかしげつつ、まじまじと彼女の様子を見つめるもやはり変化はない。
ヴィレーヌ「おっかしいな。僕が開発したのに……君はどうも魔力抵抗力が強い体質なんだろうね。時間差で『来る』でしょ♪」
続けてヴィレーヌが何か呟こうとした時、研究室の床から大量の『樹木』が発芽し、天井を突き破り生い茂る草木が生体ポッドや機材を呑み込み、又は破壊していく。
ヴィレーヌが短く呪文を唱えるとシャロンの周囲に魔法防壁が現れ、草木や大樹の攻撃から彼女を守る。
ヴィレーヌ「……うわぁ~。見てこれ。パートナーを取られたから、相当お怒りみたいだよ。キレてるキレてる。
僕は1度試しただけで、『所有』してるのはリリスさんなのに……深緑の魔女ちゃん。ひどいことするなぁ」
他人事のような口調で崩壊していく研究室を指差しながら、オーレリアに対して落ち込んだ様子を見せる。
ヴィレーヌ「あ、そんなこと言ってる場合じゃない。強盗ちゃん、悪いとこ言わないから早く逃げた方がいいよ。
今から一暴れしなきゃいけないけど、此処にいたら巻き込まれるし……シャロンちゃんは今、防壁解いたら、樹木に呑み込まれちゃうから解放は今度!
強盗ちゃんが、また僕に会いに来てくれたら渡すから……さっ」
オーレリアに攻撃しようとしていた木の幹が纏めて弾け飛び、研究室の壁に弓矢がめり込む。
ヴィレーヌ「それに……待たせてる人がいるんでしょ?まあ、どうしても僕の『サンプル』になりたいというなら話は別だけど♪」
ーーーー
オーレリア「ふむ…何ともないぞ…? 魔力抵抗ね…時間差というのが微妙に怖いのだが…む…!?」
ヴィレーヌの薬を飲んだのに何も変化はなく 私は首を傾げ、時間差でと言われ せっかく覚悟していたのにと口にし…
そうしてると魔法の発動の感覚があり、私が剣を構えて立ち上がると 無数の樹木が現れて。
オーレリア「深緑の魔女にパートナー…話から察するに、魔族たちがシャロンの他にも連れ去った者がいるのだな…そりゃあ怒るどころじゃないだろう…。
むぅ…私までこれか…誰がサンプルなどになるか。仕方がない…私 一人で逃げるのもやっとそうだ…すまないなシャロン…。」
ヴィレーヌの話から誰かをシャロン同様に攫ったのだと知り、樹木を操る何者かの心情を私は理解して。
シャロンを抱えてと思っても 樹木の勢い的に二人飲み込まれそうで、私は申し訳なさそうな顔をしながらシャロンに謝り 走り出し…。
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
(R18)ふたなりお嬢様の性活
HIIRAGI
恋愛
生まれつきふたなりの体で生活するお嬢様・白石結衣(しらいしゆい)はある日、買い物の帰り道で親に捨てられた松成汐里という少女を拾い自らの使用人として住み込みで雇い入れる。
順調に新たな生活が始まったように見えた2人だったが………。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
【完結】【R18百合】女子寮ルームメイトに夜な夜なおっぱいを吸われています。
千鶴田ルト
恋愛
本編完結済み。細々と特別編を書いていくかもしれません。
風月学園女子寮。
私――舞鶴ミサが夜中に目を覚ますと、ルームメイトの藤咲ひなたが私の胸を…!
R-18ですが、いわゆる本番行為はなく、ひたすらおっぱいばかり攻めるガールズラブ小説です。
おすすめする人
・百合/GL/ガールズラブが好きな人
・ひたすらおっぱいを攻める描写が好きな人
・起きないように寝込みを襲うドキドキが好きな人
※タイトル画像はAI生成ですが、キャラクターデザインのイメージは合っています。
※私の小説に関しては誤字等あったら指摘してもらえると嬉しいです。(他の方の場合はわからないですが)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる