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第6節 過去編 エリシアとマリスミゼル②
第81話 乱入者
しおりを挟むマリスミゼル「うん、よろしい♪……まったく捕まえるのも一苦労ですね。早いうちに花粉飛ばしておいて正解でした…ふふ♪」
大樹の陰からようやく姿を現すとエリシアの前に佇み、満足気に頷くと辺りをキョロキョロと見回し、自身の魔力作用で『密林』に変えてしまい試験官や観客からも見えないことを確認すると、小さく笑い
マリスミゼル「少しやり過ぎましたか♪ですが……まったく貴女は。こんな我が儘な肉体を揺らして誘っているんですかっ。む……この感覚……私より大きい?いやでも……」
無造作にエリシアの胸を鷲掴みすると、感触を確かめるように正面からもみゅもみゅ♪ともみ回し。自分の胸と比較して大きさを確かめるようにする。
マリスミゼル「ふむ……♪はぁ、癒されました♪今回は、これでーーっ!!」
穏やかな表情を瞬時に引き締め直し、振り向き様に2重の防御魔法陣を緊急展開させると間髪入れずに、そこに無数の刃物が突き刺さり、その内の1本が彼女の腕に突き刺さる。
マリスミゼル「2重でも防げないとは……痛っ……!」
ナイフを抜くとブシュ!とマリスの腕から鮮血が吹き出すも、左腕に植物の蔦が絡み付きすぐに止血を完了させる。
同時にエリシアを縛る蔦も外し『敵』を睨み付ける。
マリスミゼル「何者です!ここを神聖な討議の場と知ってのことでしょうね……」
銀髪の少女「……第1の目的は達成。第2の目的に移行する。実験の成果、確認。可能ならば新たな『材料』の確保」
肩までの銀色の髪にスカイブルーの瞳の小柄な少女は問いかけに応えず、そのまま殺気を飛ばし始める。
マリスミゼル「……エリシア。どうやら無粋な『邪魔』が入りましたね。……お互い全快ではありませんが、共闘と行きませんか♪?」
自身の片腕の負傷とエリシアの花粉による神経鈍化に対して、溜め息をつきつつ冷や汗を拭い小さく不適に笑うと、まるでダンスに誘うかのように負傷していない右腕を差し出す。
ーーーー
エリシア「あっ…マリス…ふふ…こっちこそ まったくという気持ちだよ…君の実力は知っていたが、まさかこんな規模の魔法を扱えて制御できるなんてね…。」
蔦に縛られた身体をよじらせていると笑顔のマリスが現れ、雷を解き 身体から力を抜き 私も笑顔をみせて。
エリシア「えっ…ひぅ…んぁあ! ちょ…マリス…はぅ…なんで胸を揉んで…くぅ…ふぅ…さ、誘ってなんかないから…んっんん…!」
不意に両胸をマリスにもみゅもみゅとえっちぃ手つきで揉まれ始め…
汗に蒸れたいやらしくも健康的な肉体をくねらせ、私は甘い吐息と声を漏らしながら 恥じらって。
エリシア「はぁはぁ…ひ、人の胸を揉んで満足そうな顔をして…まったく…。
ふふ…残念…実はまだ私には奥の手があってーーっ…!? マ、マリス 大丈夫か…!」
私の胸を堪能して笑顔のマリスを見て、私は赤くなりながらもどこか嬉しそうで。
にまりと笑って奥の手があると言った少し後、マリスが謎の少女に襲われ負傷し、拘束を外された私はマリスに駆け寄り。
エリシア「お前は何者だ…私とマリスの勝負の邪魔をして…一体何が目的だ…?
実験…材料…なんの話だ…? っ…どうやらやる気のようだな…。
マリス…ああ わかった、君との共闘なら喜んで誘われよう…♪
……先ほども少し言ったが奥の手の一撃があるんだ…だから私がこの状態で彼女と戦うから、君はフォローしつつ隙を作ってくれると助かる…。」
剣先を謎の少女に向けながら 何が目的だと聞くも、少女は答えず 殺気を飛ばすため 身構えてみせて。
マリスが笑みを見せながら右手を差し出してくれ、私も微笑みを見せながら左手を差し出し 手を繋いで…
そして再び雷を纏い、この状態での剣技があると言って。
ーーーー
マリスミゼル「いいでしょう♪
まずは『敵』のお手並み拝見……!『新緑の射手の戯れ』」
手を離すと、負傷していない右腕に大杖を持ち替える。術名を唱えると大樹の枝に着いていた無数の葉 が『硬質化』し刃となって、少女に襲いかかる。
銀髪の少女「……邪魔。邪魔するものには邪魔を返す」
少女が手を翳すと空間に生じた穴に全ての攻撃が吸い込まれ、間髪入れず2人の後方から攻撃が放たれる。
マリスミゼル「空間歪曲能力ですかーっ!」
あらかじめ用意していたのか今度は魔法防壁ではなく、勢いよく地面が盛り上り大樹が現れると、その幹で葉の攻撃を全て受け止める。
銀髪の少女「いい反応。今度はこっちの番、女魔法使い削る。女騎士、切り取る。」
少女は魔法付加により高められた高速移動で勢いよくこちらに迫り、両手に小太刀とナイフを構え接近する。
マリスミゼル「エリシア。遠距離攻撃は見ての通り効きません。私は貴女への攻撃の撹乱と防御に専念しますっ、いきなさいっ」
左腕の痛みに顔をしかめながらも、両手を使い大杖を回転させ魔力を注ぎ込む。
すると木の弦や、幹がバキバキと音を立ててエリシアを守護するように周りに控え始める中、少女が一刀をエリシアに向けて振り下ろす。
ーーーー
エリシア「っ…空間に作用する魔法か何かかっーーと…ありがとうマリス。」
マリスの攻撃が謎の穴に消えたと思うと、背後から消えた攻撃が現れ…
私は構えるがマリスがそれを対処してくれ、私はマリスにお礼を言って。
エリシア「ああ わかったよマリス…ふっ!
私は少しくらい切られても大丈夫だけど、マリスを削るのはさせないからな…!」
マリスの指示を聞き それに返事をしたあと私は飛び出し、雷を纏い 手に持つ剣で少女の一太刀を弾いてみせて。
エリシア「はぁ! せぃ! くっ…速いな…いや…今の私が遅いのか…なら…ふっ!
(焦るな…残る力は限られてる…勝機を見極めろ…。)」
両手に持つ少女の小太刀などを剣で捌きつつ こちらも剣を振るうが、花粉の影響で鈍る私より向こうの方が速いらしく避けられてしまい。
少女の攻撃をマリスの操る幹や蔓にフォローされながら回避し、私は剣の攻撃をフェイトに使いつつ、足払いや打撃による攻撃を織り交ぜながら戦い。
ーーーー
マリスミゼル「く……っ!!……はぁ!」
2人の高速戦闘スピードに遅れないよう必然的に細かい魔力操作と大きな魔力消費を継続しながら、果敢に相棒をサポートする。
マリスミゼル(……この子ども。私たちより年下に見えるけど、強力な使い手ですね。恐らく並みの騎士など相手にもならない……空間干渉魔法も使いこなすなら尚更……っ!)
エリシアの背後から切りつけるのを硬質化させた蔓で弾き飛ばしながら、汗を拭い小さく溜め息をつく。
エリシアとの戦闘を経てこの高速戦闘では、魔力はそう長くは持たない。見たところエリシアも花粉による麻痺が見られる、本調子ではないことは明らかだ。
戦闘が長引けば、これほどの相手に勝機はない。
ここはーーっ
マリスミゼル(速攻ですっ)
エリシアに打ち込まれる小太刀の一撃を魔力を強化して乗せた蔓で払うと、そのまま蔓が小太刀に巻き付き刃の部分を封じ込め、同じようにナイフも蔓で封じ込める。
銀髪の少女「……!」
それまで表情に全く変化がなかった敵に僅かに驚きの表情がかいまみえるが、そのまま大きく飛び退こうと後方に跳躍する様子を見せる。
マリスミゼル「ーっ!エリシア、逃してはなりませんっ、叩き込みなさいっ!」
ーーーー
エリシア「ふっ! しっ! っ…ぐぅ…ふふ…本調子ではないのはもちろんだが、お前もなかなかやるな…いい騎士になると思うんだが…。
(私の方もだが、今のマリスも長時間の戦闘は難しいだろう…それはマリスも理解してるはず…なら彼女がとる選択は…。)」
打撃などを織り交ぜてもなかなか決定打は与えられず、逆に私の方が少女の攻撃でダメージを受けたりして…
ピンチなのに私は小さく笑ってみせて、無表情な少女にもう一度 話しかけてみて。
エリシア「マリスなら勝負をかけると思ってたよ…任かされた…!
受けてみよ…我が全身全霊の奥義…参る! せい! はぁあ! ぜりゃあ! おぉおおおおおっーー吼えろっ! 雷獣翔斬!!」
残る魔力を全て雷に変えて 自身に纏い 身体能力をより高めて…
そのまま腰のところで剣を構えながら突撃し、剣を振り抜き 雷速の連撃で少女の小太刀とナイフを砕き…
最後に雷獣が如き雷を纏わせた剣を振り下ろし、斬撃と衝撃波による一太刀を繰り出し。
エリシア「はぁはぁ…ふぅ…マリスの方は無事だな……さて、さすがにこちらも手加減する余裕はなかったが…大丈夫か…?」
まずはマリスの無事を確認し、そのあと少女の方を振り返り…
私は右手に剣を持ちながら、倒れる少女に左手を差し出し、自分たちを殺ろうとした少女を心配してみせて。
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