上 下
38 / 341
第2節 過去編 人魔大戦(アイリス)

第37話 忍び寄る過去②

しおりを挟む

私たちが教室にはいり、しばらくすると扉が空き、教官がくるものの、それはアイリス教官ではなく老教官で

老教官「えー..アイリス教官が、一身上の都合で欠席のため....今日は歴史学の授業をおこなう。ほれ、今日は..7年前の戦争のとこをやるからの。教科書をひらけ」

そうゆうと老教官は授業を開始しはじめ…


コトリ「っ…!? アイリス教官…何かあったのかな…?」

アイリス教官が欠席ということを伝えられ、私は少し心配した表情を見せる。

いつものクールな態度も少しなりを潜め、そわそわとしていて授業にも身が入らず。


ーーーー

モニカ「コトリちゃん大丈夫ですよ♪ほら、授業に集中しないと、あてられちゃいますよ」

後ろの席からコトリが小声で老教官に見られていることを告げ


老教官「....の、結果、国土内陸部まで攻めこまれ、防衛ラインのここ「アンスズーン」..そう地図でゆうこの地域が最も激しい、死傷者も続出した最前線となったのじゃ。」  

王国地図の一部地域を丸で囲みながら戦争の流れをせつめいしつつコトリに目をやり


老教官「うーむ..コトリよ....そんなに集中してないとゆうことは、多少なりとも予習したのか?

ほれ、そのページに『アンスズーン』で活躍したものたちの名前がかいてあるじゃろう?どんな活躍をしたか、わかるか?」

老教官がコトリの集中のなさを認めて、コトリに対して質問をなげかる。ページは検閲により一部塗りつぶされているものの

・ゴールドウィン

・レイフィールド

・ レムグラスト

・ ■■■■■■

と、4人分の名前の欄に3名の名前が読み取れるように記載されていて


ーーコトリ視点ーー

コトリ「だ、だって…心配だから…。
えっ…? あっ、えっと…その…。」

大好きな人だから心配するのもあるが…アイリス教官も私と同じで、自分一人で抱え込みそうな人だから余計に心配で。

案の定 老教官に当てられてしまい、私は少し焦った表情を見せ。


コトリ「は…はは…分かりません……すみません…。
(あれ…? レイフィールド……それって確か…アイリス=レイフィールド…だよね…?)」

歴史に疎い私はもちろん答えられず、苦笑いすることしか出来なく…だって小さい頃は、家族のことで勉強する余裕もなかったし。

と、私は何かに気づく…それは確かアイリス教官と同じ名前の人で、前にメイド喫茶で聞いた名前だったはずで。


ーーーー

老教官「ふぅ....ちゃんと集中して聞くんじゃよ?続きじゃがー....その3人がいなければ、戦線は崩壊していただろうとゆう目覚ましい活躍をしてじゃな..」

コトリの表情を見ると諭すように彼女に声をかけて授業を再開し


老教官「特にこの3人の中でも、レイフィールドの働きは素晴らしく、戦場で戦った騎士でも有名だったそうじゃ、特に...」

老教官が話を続ける最中、窓から見える教室の外の廊下には普段あまり学園にいないはずのマリスミゼル学園長や、王国騎士団の騎士3名ほどが彼女に続いて外を通りすぎ


モニカ「コトリちゃん、コトリちゃん♪アイリス教官は強い人です..きっと大丈夫ですよ♪」

コトリを安心させるよう小声ではあるが笑いかけて


ーーコトリ視点ーー

コトリ「は、はい…すみません…。

(それにしても…アイリス…レイフィールド…か……。)」

老教官に謝るものの、今度はレイフィールドのことが気になってしまって授業に身が入らない。

アイリス教官と同じ名前だから気になるのか…それとも……。


コトリ(ん…? あれって学園長先生に…王国騎士だよね…?
リュネのことはもう全部 話してあるし、いったいどうして……。)

マリスと王国騎士が一緒にいるところを見て、私は少しを考えるように手を顎に当て…何か私の知らないことが起こってる…?


コトリ「えっ…あっ、うん…だけどアイリス教官が何か抱えてるなら…今度は私が力になりたいんだ……大切な人だから…ね…//」

私は少し照れた表情でつぶやき。

最初にモニカが出会った、無表情に近いコトリは最近ではほとんどなくなり…よく感情を表に出すようになっていて。


ーーーー

老教官「...とまあ、この3人が最終的に魔族の指揮官を倒し、魔族側はその痛手で戦線を押し返され、いまの講話状態に持ち込んだわけじゃな。...どれ、今日はここまでにしよう」

老教官が授業を、終えると思い出したようにセイバーとモニカの方を見て


老教官「そういえば..フレイ教官と、エリシア教官も今日は忙しいそうじゃ。二人から伝言を預かっておる。『二人とも今日は帰っていい』とな」

そいいうと老教官は教室を後にし


モニカ「やった♪フレイ教官の魔法解析の課題時間かかるから、助かりますっ♪セイバーちゃん、コトリちゃん帰りましょーか?♪」

予想外のお休みに嬉しそうな表情をし、コトリとセイバーに提案を


ーーコトリ視点ーー

セイバー「エリシア教官も? ……アイリス教官にエリシア教官、それにフレイ教官の三人が忙しそう…どういうことかしら…。」

さきほどのマリスミゼルと王国騎士のことをセイバーも見ていて、そして三人の教官も忙しくしている…セイバーは何かあったのかなと少し考え込み。


セイバー「あっ、はいですわ。
コトリさんはどうしますか?」

コトリ「ん、私も一緒に帰りたいけど…アイリス教官のことも気になるし……。」

セイバー「あらあら…すっかりアイリス教官になついてますわね…♪
入学した頃の貴方は、表情一つ変えない一匹狼? を気取っていましたのに…♪」

コトリ「……//」

にやにやしているセイバーとやりとりをしているうちに、アイリス教官のことでからかわられ…私はクールな表情の頬を赤くして。


ーーーー

モニカ「あついーですね♪じゃ、私たちは帰りますけど、あんまり遅くならないうちに帰らなきゃダメですよ♪」

セイバーにうなずいて、微笑みながらコトリのことを気遣う言葉をかけてあげ、セイバーを連れてそのばを後にし


それからしばらくして、今度はフレイが廊下を通りすぎていき、やがて彼は普段は使われていない旧学園長室へとはいっていこうとして、その部屋に入る直前で後ろを振り向き

フレイ「.....やれやれ。気のせい気のせい..」

自分を見ているような視線を感じたものの、特にきずくことなく、扉を開け室内に入るもその際に『生徒・及び部外者の立入を禁ず』とゆう札をさげて入り


ーーコトリ視点ーー

コトリ「モ、モニカまで…//
……ん…その…えっと…モニカもセイバー…いつも…ありがと…//」

モニカとセイバーは、私をからかうも心配してくれるので…二人の優しさに、私は頬を赤くして小さくお礼をつぶやいて。


コトリ「さて、これからどうしようか…。
……やっぱりアイリス教官のことが気になる…学園長先生と王国騎士のこともあるし、ちょっと探してみようかな…。」

モニカたちと別れた私は、アイリス教官を探すことにする。

少し気になるから…もし何もなければ、それはそれで一番良いことだ。


ーーーー

老教官「なんじゃい、まだおったのか....」

先ほどの老教官が通りかかり、コトリをみつけると少々驚いた様子を


老教官「ふむ、アイリス教官を探しておるようじゃな..」

長く蓄えた立派な白いひげをいじりながら、コトリの落ちつかない様子を見て、だいたいの事情を察すると


老教官「わしもどこにおるかは知らんがヒントぐらいは与えられるぞ....ただし、主が今度から授業を真面目に聞けばー..じゃが♪」

授業中では見せない茶目っけのある表情を浮かべ、生徒を助けてあげようと提案を持ちかけ、彼女の答えをまち


ーーコトリ視点ーー

コトリ「あっ…さっきはどうも。
ん、そうだよ。
(さっきの授業、結局ちゃんと聞けてなかったから…少し気まずい…。)」

老教官と今日二度目の再開に、私はクールな表情のままそっけなく言葉を返す。

しかし心の中ではさっきの授業でのことで少し気まずく、そしてアイリス教官のこともあり少しそわそわしている様子で。


コトリ「えっ…? あは…は…歴史のことはどうしても苦手で……いえ、それだけではないですね…。

今までの私は授業を受けていても何も見えていなかった気がします…。
はい、今度からはちゃんと授業を受けます……できる範囲で…。」

老教官の言葉に、今までの私は授業をそれとなく無関心にこなしていた気がする。

でもちゃんとした騎士になることをアイリス教官たちに改めて誓ったから…私は自分の出来る範囲で頑張っていくと口にして。


ーーーー

老教官「ふむ..まあ、ええじゃろ。その言葉、忘れんからな」

じっくりコトリを見つめるも、彼女のことを信頼し、ローブの袖から紙とペンを取りだし筆を走らせると、紙に書いた地図のようなものを渡し


老師「いまは使われていない、東区画の旧学園長室までの道筋じゃ。そこで、アイリスと親交のあるものが集まってる..と、噂が立っとる。行くいかないは、自由じゃがの」

そうゆうと老教官はコトリとは反対方向に通りすぎてゆき、やがて姿が見えなくなり


ーーコトリ視点ーー

コトリ「ん、わかってます。
とっ…これは…? ……アイリス教官と親交のあるもの…ですか…?」

一応優等生ということになっている私…だから、これからは騎士学生に恥じぬように努力すると告げて。

アイリス教官と親交がある者…そんな噂が流れてることを知り、私は少し考え込む様子を見せ。


コトリ「ここが…旧学園長室かな…?
ちょっと気になるんだよね…なんで旧学園長室になのか、そしてなんで隠れて集まってるのか……確かめるだけ確かめてみようかな…。」

噂がという言葉を聞いて、なんで人のいないところで隠れて集まっているのか…そして授業を休むくらいなので、やっぱり何かもやもやした気持ちがあった。

なので、私はとりあえず覗いて見るだけみたらいいかなと思って 私は旧学園長室前まで行き……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

拝啓、婚約者様。ごきげんよう。そしてさようなら

みおな
恋愛
 子爵令嬢のクロエ・ルーベンスは今日も《おひとり様》で夜会に参加する。 公爵家を継ぐ予定の婚約者がいながら、だ。  クロエの婚約者、クライヴ・コンラッド公爵令息は、婚約が決まった時から一度も婚約者としての義務を果たしていない。  クライヴは、ずっと義妹のファンティーヌを優先するからだ。 「ファンティーヌが熱を出したから、出かけられない」 「ファンティーヌが行きたいと言っているから、エスコートは出来ない」 「ファンティーヌが」 「ファンティーヌが」  だからクロエは、学園卒業式のパーティーで顔を合わせたクライヴに、にっこりと微笑んで伝える。 「私のことはお気になさらず」

今から君を守るのに理由が必要ですか・・?(仮)

綾瑪 東暢
BL
 国が管理する学校『私立男高等学校』。この学校は男子学校である。小中高大が揃っていて保育園、幼稚園を卒業した後、男高難問入試を受け合格しないと入れない学校である。男高は秘密が多い。  男高は近年問題視されている『あること』を解決するための実験場、研究施設である。    男高に入試とは別で入った都瀬白斗、保育園を卒業した後入試を受け合格して入学した神瀬直也。思わぬ再会を果たした二人。男高の中で行われていることに戸惑い直也と距離を置きたい白斗。小さい頃から大好きだった白斗をもうこれ以上離したくない直也。直也は白斗を幸せにすると誓う。だが白斗は直也から・・逃げようとする・・・・二人は幸せになれるのか?  

幼馴染 女子大生 翔子 初めての絶頂

伊崎哲也
恋愛
過去のレイプにより、性的トラウマを持つ女子大生 翔子が、生まれて初めて歓びの絶頂を味わう、ある夏の日の物語。 [主な登場人物] 山下 翔子・・チア部の2年生で20歳。ミスキャンの候補で、清楚な女の娘。顔立ちに似合わず、気丈な一面も持つ。 山崎 哲也(俺)・・バド部で、翔子を想い続ける。 渡辺 崇・・青年の整形外科医。治療の名を借りて、女の娘を毒牙にかける。 吉澤 美佳・・渡辺のセフレで24歳の、妖艶な看護士。 レイプ・猥褻治療・レズ・・ 翔子の身体に襲い掛かる、指・舌・そして性具・・ 苦痛と快楽を懸命に耐える美少女・・ (注) 女の娘の体臭(特に腋窩と秘所)に拘った作品です。 赤裸々な性描写が多々有ります。

【完結】身売りした妖精姫は氷血公爵に溺愛される

鈴木かなえ
恋愛
第17回恋愛小説大賞にエントリーしています。 レティシア・マークスは、『妖精姫』と呼ばれる社交界随一の美少女だが、実際は亡くなった前妻の子として家族からは虐げられていて、過去に起きたある出来事により男嫌いになってしまっていた。 社交界デビューしたレティシアは、家族から逃げるために条件にあう男を必死で探していた。 そんな時に目についたのが、女嫌いで有名な『氷血公爵』ことテオドール・エデルマン公爵だった。 レティシアは、自分自身と生まれた時から一緒にいるメイドと護衛を救うため、テオドールに決死の覚悟で取引をもちかける。 R18シーンがある場合、サブタイトルに※がつけてあります。 ムーンライトで公開してあるものを、少しずつ改稿しながら投稿していきます。

ドン引きするくらいエッチなわたしに年下の彼ができました

中七七三
恋愛
わたしっておかしいの? 小さいころからエッチなことが大好きだった。 そして、小学校のときに起こしてしまった事件。 「アナタ! 女の子なのになにしてるの!」 その母親の言葉が大人になっても頭から離れない。 エッチじゃいけないの? でも、エッチは大好きなのに。 それでも…… わたしは、男の人と付き合えない―― だって、男の人がドン引きするぐらい エッチだったから。 嫌われるのが怖いから。

所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。 幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。 婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。 王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。 しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。 貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。 遠回しに二人を注意するも‥ 「所詮あなたは他人だもの!」 「部外者がしゃしゃりでるな!」 十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。 「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」 関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが… 一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。 なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…

義兄に告白されて、承諾したらトロ甘な生活が待ってました。

アタナシア
恋愛
母の再婚をきっかけにできたイケメンで完璧な義兄、海斗。ひょんなことから、そんな海斗に告白をされる真名。 捨てられた子犬みたいな目で告白されたら断れないじゃん・・・!! 承諾してしまった真名に 「ーいいの・・・?ー ほんとに?ありがとう真名。大事にするね、ずっと・・・♡」熱い眼差を向けられて、そのままーーーー・・・♡。

料理好きわんこ君は食レポ語彙力Lv.100のお隣さんに食べさせたい!

街田あんぐる
BL
柘植野 文渡(つげの・あやと)28歳の住むマンションのお隣に越してきたのは猪突猛進わんこ系の大学生・柴田。ある日柴田がアッツアツのグラタンを持っておすそ分けに突撃してきて、柘植野は一瞬で胃袋を掴まれてしまう。 トラウマ持ちで「若者とは適切な距離を保ってよい導き手として接する」がモットーの柘植野は、柴田の「ご飯パトロン」になると提案して柴田との間に一線を引こうとするが、同じ釜の飯を食う2人は徐々にお互いを知っていく。 そして2人の間に生まれた淡い感情。しかし柘植野の秘密の職業や過去の奔放な性生活が足を引っ張る中、2人の関係は変わっていくのか……!?

処理中です...