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ルイガノの優しさ苺プリン
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ブラック家の本来の女主人であり、あまり原作には出てこなかった彼女‥‥凄く綺麗な人。
青い髪色が透き通っていて‥‥
「お空さんみたいでキレー‥‥‥ハッ!ごめんなさい!」
私は何を言っているんだ!?でも本当にモデルさんみたいで綺麗なんだもの!手足も長いし!私がアワアワと慌てると、彼女は私の目線に合わせて笑顔で話しかけてくれた。
「あら、はじめまして。私はビアンキ•ブラックよ。貴女のお名前を聞いてもよろしいかしら?」
うん、あの‥‥殴って気絶させた伯母様の背中を踏みつけたままでいいのかな??
「デ、デローザ、ですっ」
「ふふ、よろしくね。可愛い娘ができて嬉しいわ!」
「‥‥え‥」
ビアンキ様は私の頭を撫でてくれて、優しくぎゅっと抱きしめてくれた。
いつぶりだろう。大人の人に‥‥メイドのチェリー以外に優しく抱きしめてくれたのは‥‥なんだか、ちょっぴり嬉しいな。
そう私達が挨拶をしていた時、メリダ姉様とスコット兄様は、母親であるビアンキ様の元へと駆け寄る。
「‥‥お、お母様‥‥お久しぶりです」
「メリダ‥‥‥可愛いらしい格好ね。元気していたかしら?ずっとあなたが必死で抵抗していたとメイド達にも聞いたわ」
「‥‥‥わ、私は‥‥一番上だから‥」
いつも余裕あるメリダお姉様はボロボロのドレスの裾を握って涙を浮かべていた。スコット兄様は涙を沢山流して母親に色々と文句を言って、ビアンキ様は二人を抱きしめて謝っていた。
二人共‥‥寂しかったんだ。親に沢山甘えたかったんだね。良かった、お母さんに会えて‥‥。
「ん?」
何故か何食わぬ顔で、私の隣にいるルイガノがいた。
「‥‥えと、ルイはママにぎゅっとしなくていいの?」
そう聞いても無言のまま、ただ兄達が泣いているのをじっと見ていた。
ビアンキ様はルイガノの方を見てパァと頬を赤らめて嬉しそうに手を広げる。
「ルイガノね!すぐにわかったわ!!さあさあ、母の胸に来てちょうだい!」
そうビアンキ様がニコニコとしていたのに、ルイガノの一言で空気は一変した。
「‥‥‥‥あの‥‥そもそもお会いしたことがないので遠慮させていただきます」
「「「え」」」
ビアンキ様はショックで固まってしまった。メリダお姉様とスコット兄様は、あーだこーだと、ルイガノに怒っていたけど、確かに、赤ん坊の頃から母親と一度も会えずにいたんだっけ‥‥。
メリダ姉様とスコット兄様は、怪我の手当にビアンキ様と一緒に屋敷へ行った。
ルイガノだけは、自分で手当をするといい、手慣れたように自分で手当してから、私のそばで本を読んでいただけだった。
「ルイ、あのね、久しぶりに会ったママだから、沢山ねお話しした方が良いよ?」
そう私が話しかけると本を読むのをやめたルイガノは溜息を出しながら、近くにあった苺を私の口の中に入れた。
「むぐっ、おいひー‥‥」
「苺プリンもありますけど‥」
「デロ食べたい!ハッ!違う違う!だからね、ママのとこにーー」
「‥‥‥僕まで行ったら‥一人で苺プリンを食べることになるじゃないですか」
そう小さな声で言い、苺プリンを食べ始めた。
ルイガノは‥‥気遣ってくれてたんだ‥‥
私を一人にしないように‥‥
まだ7歳なのに。
前世の記憶があれど、私はやっぱり幼い。
幼いが故に、親が恋しくてたまらなかった。
ほんの少しね、羨ましかったよ。
嬉しい反面、私は部外者だし本物の家族でないと感じちゃったから‥‥
それでも、ルイガノの優しさになんだか救われちゃった!プリンも美味しい!
「‥‥へへ。ありあとね」
そうお礼を言うとルイガノは、コクンと頷き、私も一緒に苺プリンを食べた。
青い髪色が透き通っていて‥‥
「お空さんみたいでキレー‥‥‥ハッ!ごめんなさい!」
私は何を言っているんだ!?でも本当にモデルさんみたいで綺麗なんだもの!手足も長いし!私がアワアワと慌てると、彼女は私の目線に合わせて笑顔で話しかけてくれた。
「あら、はじめまして。私はビアンキ•ブラックよ。貴女のお名前を聞いてもよろしいかしら?」
うん、あの‥‥殴って気絶させた伯母様の背中を踏みつけたままでいいのかな??
「デ、デローザ、ですっ」
「ふふ、よろしくね。可愛い娘ができて嬉しいわ!」
「‥‥え‥」
ビアンキ様は私の頭を撫でてくれて、優しくぎゅっと抱きしめてくれた。
いつぶりだろう。大人の人に‥‥メイドのチェリー以外に優しく抱きしめてくれたのは‥‥なんだか、ちょっぴり嬉しいな。
そう私達が挨拶をしていた時、メリダ姉様とスコット兄様は、母親であるビアンキ様の元へと駆け寄る。
「‥‥お、お母様‥‥お久しぶりです」
「メリダ‥‥‥可愛いらしい格好ね。元気していたかしら?ずっとあなたが必死で抵抗していたとメイド達にも聞いたわ」
「‥‥‥わ、私は‥‥一番上だから‥」
いつも余裕あるメリダお姉様はボロボロのドレスの裾を握って涙を浮かべていた。スコット兄様は涙を沢山流して母親に色々と文句を言って、ビアンキ様は二人を抱きしめて謝っていた。
二人共‥‥寂しかったんだ。親に沢山甘えたかったんだね。良かった、お母さんに会えて‥‥。
「ん?」
何故か何食わぬ顔で、私の隣にいるルイガノがいた。
「‥‥えと、ルイはママにぎゅっとしなくていいの?」
そう聞いても無言のまま、ただ兄達が泣いているのをじっと見ていた。
ビアンキ様はルイガノの方を見てパァと頬を赤らめて嬉しそうに手を広げる。
「ルイガノね!すぐにわかったわ!!さあさあ、母の胸に来てちょうだい!」
そうビアンキ様がニコニコとしていたのに、ルイガノの一言で空気は一変した。
「‥‥‥‥あの‥‥そもそもお会いしたことがないので遠慮させていただきます」
「「「え」」」
ビアンキ様はショックで固まってしまった。メリダお姉様とスコット兄様は、あーだこーだと、ルイガノに怒っていたけど、確かに、赤ん坊の頃から母親と一度も会えずにいたんだっけ‥‥。
メリダ姉様とスコット兄様は、怪我の手当にビアンキ様と一緒に屋敷へ行った。
ルイガノだけは、自分で手当をするといい、手慣れたように自分で手当してから、私のそばで本を読んでいただけだった。
「ルイ、あのね、久しぶりに会ったママだから、沢山ねお話しした方が良いよ?」
そう私が話しかけると本を読むのをやめたルイガノは溜息を出しながら、近くにあった苺を私の口の中に入れた。
「むぐっ、おいひー‥‥」
「苺プリンもありますけど‥」
「デロ食べたい!ハッ!違う違う!だからね、ママのとこにーー」
「‥‥‥僕まで行ったら‥一人で苺プリンを食べることになるじゃないですか」
そう小さな声で言い、苺プリンを食べ始めた。
ルイガノは‥‥気遣ってくれてたんだ‥‥
私を一人にしないように‥‥
まだ7歳なのに。
前世の記憶があれど、私はやっぱり幼い。
幼いが故に、親が恋しくてたまらなかった。
ほんの少しね、羨ましかったよ。
嬉しい反面、私は部外者だし本物の家族でないと感じちゃったから‥‥
それでも、ルイガノの優しさになんだか救われちゃった!プリンも美味しい!
「‥‥へへ。ありあとね」
そうお礼を言うとルイガノは、コクンと頷き、私も一緒に苺プリンを食べた。
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