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へっぽこ姫の仲良し作戦⑤ 五章 ペラルゴニウム国編
ガールズトーク☆恋バナだよ!
しおりを挟む歓迎会からの次の日、私達は各それぞれ部屋を用意された。服は勿論可愛いチャイナ姿!レモン姫とオーロラは凄く可愛いいドレスアップで私は動きやすさ重視でカンフースタイルだね!マシューも私とお揃いの模様のリボンをつけてご満悦みたい!
ブラ子ちゃんは……綺麗な紫色の着物ドレスだよ。うん。
「エメラルド姫、レモン姫、オーロラ嬢とブラ子殿…いや、ブラ子嬢。妾の部屋で美味しい菓子を食べながらお茶をしようでないか」
「…いえ、私は護衛の身ですので部屋の外でまってます」
そうブラ子ちゃんは部屋の外で待機し、私達はデザートに桃ゼリーとお菓子をハナナ女王からいただいた。レモン姫は頰を赤らめながら
「あ、あの!ハナナ女王様のように美しくなるにはやはり特別な美容方法がおありなのですか!?私はどちらかというと、自分で言うのもなんですが…父親似で男前な顔立ちなんですよね、、可愛らしい顔立ちに憧れるというか…やっぱり男の子は可愛らしい子が好きなのかと…」
そうレモン姫はチラッとオーロラとエメラルドを見て話す。
「…ふむ。ブバルディア王の娘、レモン姫はあやつとは似ておらんのう。ふふ、可愛らしいではないか、美容方法か…そうじゃのう…」
ゴクリと真剣なレモン姫と、桃のお菓子に関心あるオーロラに、もぐもぐとゼリーを美味しそうに食べてるエメラルドにハナナ女王はクスクス笑いながら、最後にエメラルドをジッと見つめて
「おなごが綺麗になる、一番の方法は…『恋』じゃな」
「「「…恋???」」」
ハナナ女王は私を手招きし、私はハナナ女王の元へ行くと優しく膝の上にのせてくれた。凄くいい匂いがするー!
「女が綺麗になる時は、人を好きになった時じゃな」
「私はエメラルド姫様大好きですわ!」
「エメも!オーロラ姉たますき!」
ハナナ女王はクスクス笑いながら
「ふむ、レモン姫は誰かおるみたいじゃのう?」
「え?レモン姫たまそーなの!?」
レモン姫は顔を真っ赤にしながら
「わ、私の事はいいのよ!あ、ハナナ女王様はきっと素敵な恋をしたんだわ!だからこんなに美しいのよ!」
「恋、ですか。ふふ、私は男の子と恋ってピンときませんね。エメラルド姫様のおそばにいれば十分ですもの」
「オーロラ嬢は、あんなに王子達や他の貴族達も一緒にいる事が多いのに?誰にも興味がないの?ほら、例えば赤い髪の人とか、ゴニョゴニョ…」
「??私はエメラルド姫様一筋ですわね!」
ヒロイン・オーロラは誰にも興味がない!?え、ハウライト兄様やガーネット兄様も眼中ないのかな?ブラッドやユー君も!?…みんな…がんばれ!!ヒロインはお約束の鈍感な子だね。
私はハナナ女王に
「みんな、まだね、恋しらないみたい!」
そう自信満々な顔で話すと、ハナナ女王は笑った。
「ふふふ!お主達は可愛らしいのう!…レモン姫よ、妾の結婚は政略結婚じゃった。王族のお主ならわかるよの?よくある話じゃ」
レモン姫はピタッと止まり、真剣な顔でハナナ女王の顔を見つめた。オーロラは
「政略結婚って…やっぱり国同士や…家同士とかの理由でですか?あの、ハナナ女王様は結婚して幸せでしたか?」
ハナナ女王はクスクス笑いながら
「亡き夫とは良き、ビジネスパートナーじゃった…良き友人でもあった。…そうじゃのう…だが、、妾も一度だけ恋をしたぞ。胸が苦しくて、泣きそうな恋じゃ」
懐かしそうに笑いハナナ女王は語った。彼女がまだ幼い頃のお話…まだ女王などになっていなかった頃の恋のお話。
「最初で最後の恋ならば、昔仲良くしていた幼なじみの男の子じゃったな…」
ハナナ女王には幼なじみの男の子がいた。いつでもどこでも遊ぶ時も一緒だった。だが彼は魔力が少ししかなく、平民という身分だった。身分差の事もあり、どんなに二人が想い合っても結ばれはしない…そんな淡くて切ない恋だったがそれでも彼を好きになり良かったと語るハナナ女王様はなんだか…可愛らしい少女のように見えた。
「私は、、悲しい想いをするくらいなら、恋とかはしたくないわ…楽しく笑い合える人がいいです」
そうオーロラは言い、レモン姫は
「…結ばれなくても…それでも私は彼のそばにいたいわね。ずっと好きでいたいわ」
そう話していると、ハナナ女王はオーロラとレモン姫の頭を撫でて
「これから沢山の人と出会い、沢山の別れもある。将来のお主達の隣にはどんな殿方がおるのかのう?」
そう笑って、オーロラとレモン姫は頰を赤らめながらクスクス笑いながら、照れていた。
「さて、小さな姫は誰を選ぶのかのう?」
「んぐっ…?」
誰?誰かいるの???桃ゼリー詰まっちゃったよ!バレたかな、2個目食べたの。アンもいないから、いそいで食べすぎちゃった。
「妾はエメラルド姫がどんな殿方と恋をするのか楽しみじゃ」
んー、恋、恋ねえー。まだ私子供だし、恋よりも何よりも家族が一番だからなあ。パパやガーネット兄様、ハウライト兄様達と仲良く暮らしたいもん!
「えとね、エメはね、パパ達とずっと一緒よ!」
「ふふふ、そうか。ピーター国王は幸せ者じゃな。そろそろ、寝る時間じゃのう。子供ははよう寝るのじゃ」
そうハナナ女王におやすみの挨拶をし部屋へ出ると、廊下で控えて待っていたブラ子ちゃんは涙目になりながら
「身分差恋…せつねぇ…」
そう呟いていた。
うん、あとでブラ子ちゃんに桃ゼリーをあげようっと!
恋よりも何よりもとにかく今は家族一番だからね!でもいつか恋しちゃうのかな?マシュマロみたく幸せな感じになれたらいいかなあ。
さあ!明日は桃祭りだ!楽しみ!
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