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へっぽこ姫の仲良し作戦⑥ 六章 原作の世界編

家族と焼き芋でほっこり

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「ふあー寒くなってきちゃった!焼き芋焼き芋いもっいもー♪いもっころりー♪」

春がきて夏がきて秋がきて、また冬がくる。
今年も色々あったなあ…。私が知る原作とはもうかけ離れているけれど、ガーネット兄様とリビアの右眼は絶対何がなんでも治さないといけない。
何かヒントないかな?探しても探しても何も出てこない…あ、焼き芋そろそろいい感じかな?今日は家族仲良し焼き芋日和!なんだけど…
本当はパパも一緒に焼き芋仲良ししたかったなあ。最近パパは、仕事が忙しくなかなか会えない事が多い。朝食の時間だけは一緒に食べてくれるけど…

「ガーネ兄様、ハウアイト兄様、パパお仕事忙しいんだねー…」

パチパチと目の前でガーネット兄様とハウライト兄様が私の為に焼き芋を焼いてくれていた。二人共炎を出すの上手いし、良い焼き具合だね!
ハウライト兄様は焼き芋をフーフーと冷ましながら私にお芋さんをくれた。
「父上は今大事な事を調べてたり忙しいからね。しょうがないよ」

「…………ふん、王というのは忙しいからな」

「エメね、美味しい焼き芋だけでも、あとでパパに届けていーかなあ?」

ガーネット兄様はコクリと頷き、私達は焼き芋を後でパパに届けようと兄様達と芋選びをした。

「…この焼き芋の方がいいに決まっているだろう」

「なんで?歪な形じゃん、父上に渡すなら綺麗な形じゃないと」

ガーネットとハウライトは芋で何やら言い合いになり、エメラルドは沢山の芋をジーッと見ながらちまちまと選んでいた。

「エメね、これがいーと思う!凄く大きいもん!頑張ってるパパにあげる!レピさんやみんなにも、おそせわけしようね!」

エメラルドはニッコリと微笑みガーネットとハウライトの手を引っ張りだしてピーター国王の元へ向かっていった。




目の下にクマが出来てゲッソリしているピーター国王の姿にレピドライトは

「…ピーター国王手が止まっております。この書類にもサインを」

「…最近あまり子供達と触れ合えてない…」

「私と触れ合う毎日だから今は寂しくないでしょう。それと最近忙しく仕事が詰まっているのは誰かさんが他国へ行ってたせいですよね?え?まさか、私のせいだと?」

「まだ怒ってるのか」

「呆れてるんですよ…貴方はご自分の立場と命を大事にして欲しいですね。…ローズ王妃にも同じ事いえますがね」

「……ガーネットの右眼の件だがかなり侵食されている」

「えぇ、ですがリビアングラスの方は特に何もない状態ですよね?不思議です。」

「…いや…そもそも闇の力…とはどんな事なのだろな。ガーネットは侵食されつつあるがまだ自分の意志がある」

「医療魔術師や研究者、教会などもにも今調べてはいますが、ただ今のところ何もないのはトルマリン家のオーロラ嬢の癒しの力のおかげではないかとも話が出てます。彼女はもしかしたら…いえ…もう我が国には聖女はいりませんが…ローズ王妃以上の聖なる力があるのではないかと推測しています」

「…そうか……」

「オーロラ嬢をガーネット王子の婚約者にと話が出てますが?彼女ほど優秀な人材はおりません、学園でも彼女は人望に厚いですし、頭も悪くありません」

「却下だ」

「……ハウライト王子にはレモン姫の婚約者にと向こうの国から声がかかってきましたよ。多分、レモン姫を女王に仕立てようと貴族達が第二王子のハウライト王子をと浅はかな考えをもってますがね」

「駄目だな」

「……ただ、いつまでたっても王子に婚約者いないのは不自然ですよ」

そうレピドライトはクスッと笑った。


コンコン

「失礼しまーす!ガーネ兄様とハウアイト兄様とエメの焼き芋屋さんでーす!パパ!お仕事がんばっるから焼き芋届けにきました!」

「おや、可愛らしい焼き芋屋さんですね」

パタパタとピーター国王の元にエメラルドはホクホクの焼き芋を届けにきて、ピーター国王は頰を緩めて喜んでいた。


「…お前達…私に会いに来てくれたのか…」

ジンと何故か感動しているパパに、私とハウライト兄様は笑って、ガーネット兄様は相変わらずパパにはツンツンしているけど、パパに無言で焼き芋を渡してくれた。

「ありがとう、せっかくだみんなで食べよう」

「あいっ!」

「さっきエメラルドは焼き芋一本たべたから、僕達と半分こだよ?」


なんやかんや家族で焼き芋を一緒に食べれるようになって良かった!パパお仕事ファイトだよ!!
今日は焼き芋のおかげで、ほっこり気分でした!



「……レピドライト…何故お前もさも当たり前のように私達と焼き芋を食べている」

「さてピーター国王、私と焼き芋を半分こしましょうか」

パキッと半分の焼き芋をニッコリと渡すレピドライトに黙って食べるピーター国王だった。



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