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へっぽこ姫の仲良し作戦③三章 オドントクロッサム国編

へっぽこコンビの痕跡

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仮面舞踏会の場所は城と町から少し離れている森の先にある湖に囲まれている古城で行われた。湖の真ん中に古城って、素敵だよ!城に入ろうとすると、ザーッと道ができて歩ける事ができた。

大きなドアを開くとそこには煌びやかなシャンデリアと飾りに豪華な食事と楽しい音楽が流れている会場にみんなそれぞれ仮面をつけていて踊っていた。

仮面舞踏会だから、ガーネット兄様やハウライト兄様、ユー君、ブラッドもそれぞれ仮面をつけているけど、
やっぱりみんな目立ってるなあ。令嬢達から熱い視線が凄いよ!

因みにガーネット兄様は賑やかなパーティーは嫌いだと話しかけるなオーラを出してるせいか誰も寄ってこない。やっぱりというべきか、ハウライト兄様はあっというまに貴族の女の子達に囲まれています!プリちゃんのお姉さん、レモン姫様もハウライト兄様並みに女の子にモテモテだよ!

パパ達はまだかな?そろそろこちらに着くみたいなことをユー君は教えてくれたけど早くこないかなあ。

「エメのドレス姿、パパにみてもらいたなー…」

後ろからギュッと私に抱きついてきたプリちゃんは私に

「そこの、ちれーなお姫たま、一曲どーでしか?」

頰を赤らめながらニコニコと私にダンスの申し込みをするプリちゃんがなんだか可愛いらしい!私はプリちゃんの手をとり

「あいっ!よろこんで!」

音楽に合わせ私達は踊った。

エメラルドとプリムラの踊っている姿をハウライトや、ユーディアライト、ブラッドだけは嫉妬丸だしだったが
会場にいる周りの人達は楽しそうに踊る姿の2人を見て

「まあ!可愛いらしい2人だわ!隣国のエメラルド姫様らしいわよ」

「お似合いだ」

「お揃いの白の衣装で、あらまあ…ふふ、ご覧になって、2人の背中には羽がついてるわ」

エメラルドとプリムラの仮面舞踏会の衣装は、天使と妖精さんでお揃いの衣装と仮面で会場はエメラルドとプリムラを見て和やかなムードとなっていた。遠くから、国王と王妃も様子を見て楽しそうに笑っていた。

プリちゃんは私にコソッと

「ねぇねぇ、ターボンいないよー?マシュマロとチョコあげたいね?」

確かにターボンが見かけない。絶対にすぐ見つけられると思ったんだけどな、舞踏会に招待された貴族の人だと思うんだよね。

「プリちゃん、お菓子たっくさんもって、ターボンをさがそ!このへんいるよ!」

「うん!」

私達がダンスを終えると、凄い拍手されちゃって少しビックリしながらもお菓子を沢山持ってコソッと会場から外にでた。ポロポロとチョコレートを落としてプリムラは拾いつつ、慌てて走る。

「まってー!エメー!チョコ落としちたよ!」

「プリちゃん!はやくはやく!」





ガーネットは一人でテラスに出て外の空気を吸っていた。

「ガーネット、元気そうだなー?」

振り向くと、ブバルディアだった。ガーネットは嫌な顔をしながら

「……そろそろ父上達は着くはずです」

「そういう態度というか、表情は相変わらず、お前、ピーターに似てるなあー」

似てると言われて更にガーネットは不機嫌な顔をし、ブバルディアはケラケラと笑った。ハッ!とガーネットは、何かに気づき、外の方を眺めてブバルディアに

「………鼠が入ってきたようですけど…」

「おんやー?それはまた怖い怖い!」

何やら来るのを知ってたみたいな顔でブバルディアは笑いながら、

「さーて、賑やかなお客様がいらしたみたいだ」

口笛を鳴らし、会場にいる人達には何も聞こえないように魔力で防御しはじめたブバルディア。

ハウライト達も何やら違和感を感じ、ガーネットの元へやってきた。

「…ねえ、気づいてるだろうけど…囲まれてる」

コクンと頷くガーネットにユーディアライトは

「また何か変な事件ですか?!」

ブラッドは外の方を見て、気配を感じ取る。

「……狙いは一体なんなんだ…」

「あはは!そりゃ、この国の王の首だろー」

何故か余裕な顔で明るく話すブバルディアにユーディアライトは

「よし!ではいってらっしゃい!ブバルディア王!」

「君は流石レピちゃんの息子だね!容赦ないね!」

ハウライトはため息をしながら、
「……ところでエメラルドがいないんだけど」

「「「………」」」

シンと静かになった時、レモン姫がやってきて

「お父様!私の可愛い可愛いプリムラがいませんわ!一曲踊りたかったのに。それに、何か変な気配もするし…お母様は察して会場のお客様がパニックにならないよう配慮をしているけど」

ガーネットとハウライト達はエメラルドとプリムラがいないということで、お菓子やら食べているのではないかと探しまわった。

「エメラルド達はいないみたいだね」

「あら?床に何か落ちてるわ…」

レモン姫は何やら見つけたようで、一つ落ちていたマシュマロを拾う。みんないっせいに、床を見ると、チョコレートとマシュマロがポロポロと、ところどころ落ちていた。

ユーディアライトは真剣な顔で
「何処かへ向かった痕跡…のようですね!お菓子を沢山持ったものの持てず、落としたかと」

「なんか、餌をばら撒いてるみたいだな…」
とブラッドは少し笑いながら言っていた。

ハウライトは
「…とにかく急ごう」

近くにいたブバルディアは頭を少し悩ませ
「いや、さっきまでいたのに、ウチの息子とピーターのお姫さんは、予想外な行動しちゃってるねえー。会場は奥さんや魔術師兵がいるからいいとして…とにかく早く見つけないと」

落ちているチョコレートとマシュマロの目印にして追いかける一同だった。






「プリちゃん!たいへんだよ!エメのマシュマロもうすくなくいよ!?」

「ぼく、2こしかないー!ここにね、いれてたのに!」

「すくないねー」

「うん、すくないーだいじょーぶかなあ」


欲張り過ぎて、沢山ポケットやら何やら入れたまま走り、肝心なマシュマロやチョコレートを落としてしまった…なんてこった!マシュマロが…もったいない!

少ししかないけど、ターボンいるかな?よろこぶかなあ…?

「プリちゃん、あとで落としちゃった、マシュマロとチョコはひろってバイバイしなきゃだね!」

落としたものはきちんとひろって掃除しなきゃ駄目だしね。

「うん!」

私達はターボンを探しに手を繋いでまた走り探しまわってみた。













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