3 / 19
プロローグ 入れ替わりました!?
ココは何処!私は誰状態!
しおりを挟む
母は突然、見知らぬ男性と少年を連れてきた。
「‥‥さい、こん?」
「そうよ。この人は如月俊彦さんでその息子の春馬君よ。あなたと同い年かしら?あのね、来年再婚したいと思ってるの、家族ができるわよ」
昔から体が弱く、病院で過ごす事が多かった私がようやくまた退院した日にそう告げる母に叫びたかった。
ーー家族なら私だけじゃ駄目だったの?
一人ぼっちで寂しかったのは、お母さんだけじゃないのに。
再婚までは、一つ屋根の下で暮らし始めたけど、私だけ異物に感じた。
私は亡くなった祖母から貰った形見の手鏡を持ち眺める。古く灰色の手鏡だけど、いつも可愛がってくれたおばあちゃん。厳しい口調で周りの親戚は苦手だと言っていたけど、私には優しい祖母だった。
『この手鏡はもう一人の自分へと繋がる大事な鍵よ』
もしもう一人の自分がいたとするなら、違う姿がいいな。私の居場所はどこなのだろうか。友達もいなく、一人で帰ったある日突然自動車に跳ねられた。
「すみれさん!」
横断歩道側の向こうから駆け寄っていたのは、義理の弟になる予定の春馬君だった。
無口で苦手だったけれど、、毎日彼に気を使わせて悪い事をしちゃったな‥‥。
あぁ、、、死んだんだ。
私の人生って虚しい。沢山やりたい事があるわけでもなくつまらない毎日だった。
神様も私がいらないんだとそう思っていた。
「‥‥ん‥‥」
ぼやけた視界が段々とハッキリ見えてきた。白を基調とし、薔薇模様の天井だー‥‥。
なんというかよく本で見るお城みたい。
「ヴァイオレット!大丈夫か!」
右横には金髪で青い色の瞳の外国人さんだ。日本語が上手だ。それに周りに可愛いメイドさんが数人いる。夢だわ、これ。それにしても目の前にいる人
「‥‥わあ‥凄くかっこいいー。メイドとかって何処かの喫茶とか?はは、古いかなあ」
「大丈夫か!?痛いところは!?あぁ、動かないで!君は馬車の事故で奇跡的に命が助かったんだ‥‥良かった。君まで失ったら、兄として、もう‥‥あの‥‥ヴァイオレット?」
さっきから、この人は私をヴァイオレットと呼ぶけれど‥‥
「えー、こほん。私はアイアムスミレー、英語で伝えた方がいいですか?いや、今日本語で話してるし‥‥うっ、、痛っ‥」
急に起き上がったせいか、ズキッと頭が痛くなってしまった。手元にはおばあちゃんが私にくれた手鏡が少しひび割れていたものの、無事だったんだ。そう私はフと鏡を見ると、今目の前にいる人と同じく、金髪で青い瞳色の少女が‥‥映っていた。
「‥え?え?何これ?夢、、?え‥‥あの‥‥ここはどこですか」
「ヴァイオレット、まさか記憶が‥‥無くなったのか?」
「‥‥すいません、貴方誰ですか?自動車から助けてくれたんですか?あの‥私の家族はどこに?」
とりあえずニッコリと笑って聞いたら、何故か金髪の外国人さんは青ざめていた。私、何が、悪いことをしたのかな?
「い、いいいい医者を呼べー!!!!」
そう叫び、金髪の外国人さんが目の前で倒れた。
「‥‥さい、こん?」
「そうよ。この人は如月俊彦さんでその息子の春馬君よ。あなたと同い年かしら?あのね、来年再婚したいと思ってるの、家族ができるわよ」
昔から体が弱く、病院で過ごす事が多かった私がようやくまた退院した日にそう告げる母に叫びたかった。
ーー家族なら私だけじゃ駄目だったの?
一人ぼっちで寂しかったのは、お母さんだけじゃないのに。
再婚までは、一つ屋根の下で暮らし始めたけど、私だけ異物に感じた。
私は亡くなった祖母から貰った形見の手鏡を持ち眺める。古く灰色の手鏡だけど、いつも可愛がってくれたおばあちゃん。厳しい口調で周りの親戚は苦手だと言っていたけど、私には優しい祖母だった。
『この手鏡はもう一人の自分へと繋がる大事な鍵よ』
もしもう一人の自分がいたとするなら、違う姿がいいな。私の居場所はどこなのだろうか。友達もいなく、一人で帰ったある日突然自動車に跳ねられた。
「すみれさん!」
横断歩道側の向こうから駆け寄っていたのは、義理の弟になる予定の春馬君だった。
無口で苦手だったけれど、、毎日彼に気を使わせて悪い事をしちゃったな‥‥。
あぁ、、、死んだんだ。
私の人生って虚しい。沢山やりたい事があるわけでもなくつまらない毎日だった。
神様も私がいらないんだとそう思っていた。
「‥‥ん‥‥」
ぼやけた視界が段々とハッキリ見えてきた。白を基調とし、薔薇模様の天井だー‥‥。
なんというかよく本で見るお城みたい。
「ヴァイオレット!大丈夫か!」
右横には金髪で青い色の瞳の外国人さんだ。日本語が上手だ。それに周りに可愛いメイドさんが数人いる。夢だわ、これ。それにしても目の前にいる人
「‥‥わあ‥凄くかっこいいー。メイドとかって何処かの喫茶とか?はは、古いかなあ」
「大丈夫か!?痛いところは!?あぁ、動かないで!君は馬車の事故で奇跡的に命が助かったんだ‥‥良かった。君まで失ったら、兄として、もう‥‥あの‥‥ヴァイオレット?」
さっきから、この人は私をヴァイオレットと呼ぶけれど‥‥
「えー、こほん。私はアイアムスミレー、英語で伝えた方がいいですか?いや、今日本語で話してるし‥‥うっ、、痛っ‥」
急に起き上がったせいか、ズキッと頭が痛くなってしまった。手元にはおばあちゃんが私にくれた手鏡が少しひび割れていたものの、無事だったんだ。そう私はフと鏡を見ると、今目の前にいる人と同じく、金髪で青い瞳色の少女が‥‥映っていた。
「‥え?え?何これ?夢、、?え‥‥あの‥‥ここはどこですか」
「ヴァイオレット、まさか記憶が‥‥無くなったのか?」
「‥‥すいません、貴方誰ですか?自動車から助けてくれたんですか?あの‥私の家族はどこに?」
とりあえずニッコリと笑って聞いたら、何故か金髪の外国人さんは青ざめていた。私、何が、悪いことをしたのかな?
「い、いいいい医者を呼べー!!!!」
そう叫び、金髪の外国人さんが目の前で倒れた。
34
お気に入りに追加
153
あなたにおすすめの小説
虐げられた令嬢は、姉の代わりに王子へ嫁ぐ――たとえお飾りの妃だとしても
千堂みくま
恋愛
「この卑しい娘め、おまえはただの身代わりだろうが!」 ケルホーン伯爵家に生まれたシーナは、ある理由から義理の家族に虐げられていた。シーナは姉のルターナと瓜二つの顔を持ち、背格好もよく似ている。姉は病弱なため、義父はシーナに「ルターナの代わりに、婚約者のレクオン王子と面会しろ」と強要してきた。二人はなんとか支えあって生きてきたが、とうとうある冬の日にルターナは帰らぬ人となってしまう。「このお金を持って、逃げて――」ルターナは最後の力で屋敷から妹を逃がし、シーナは名前を捨てて別人として暮らしはじめたが、レクオン王子が迎えにやってきて……。○第15回恋愛小説大賞に参加しています。もしよろしければ応援お願いいたします。
【完結】一番腹黒いのはだあれ?
やまぐちこはる
恋愛
■□■
貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。
三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。
しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。
ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。
果たされなかった約束
家紋武範
恋愛
子爵家の次男と伯爵の妾の娘の恋。貴族の血筋と言えども不遇な二人は将来を誓い合う。
しかし、ヒロインの妹は伯爵の正妻の子であり、伯爵のご令嗣さま。その妹は優しき主人公に密かに心奪われており、結婚したいと思っていた。
このままでは結婚させられてしまうと主人公はヒロインに他領に逃げようと言うのだが、ヒロインは妹を裏切れないから妹と結婚して欲しいと身を引く。
怒った主人公は、この姉妹に復讐を誓うのであった。
※サディスティックな内容が含まれます。苦手なかたはご注意ください。
三百年地縛霊だった伯爵夫人、今世でも虐げられてブチ切れる
村雨 霖
恋愛
父が腰巾着をしていた相手の家に、都合よく使われるために嫁がされたマリーゼ。
虐げられる日々の中、夫の愛人に殺されかけたのをきっかけに、古い記憶が蘇った。
そうだ! 私は前世で虐げられて殺されて、怒りで昇天できずに三百年ほど地縛霊になって、この世に留まっていたのだ。
せっかく生まれ変わったのに、私はまた虐げられている。
しかも大切な人の命まで奪われてしまうなんて……こうなったら亡霊時代の能力を生かして、私、復讐します!
※感想を下さったり、エールを送ってくださった方々、本当にありがとうございます!大感謝です!
巻き込まれではなかった、その先で…
みん
恋愛
10歳の頃に記憶を失った状態で倒れていた私も、今では25歳になった。そんなある日、職場の上司の奥さんから、知り合いの息子だと言うイケメンを紹介されたところから、私の運命が動き出した。
懐かしい光に包まれて向かわされた、その先は………??
❋相変わらずのゆるふわ&独自設定有りです。
❋主人公以外の他視点のお話もあります。
❋気を付けてはいますが、誤字脱字があると思います。すみません。
❋基本は1日1話の更新ですが、余裕がある時は2話投稿する事もあります。
もしもゲーム通りになってたら?
クラッベ
恋愛
よくある転生もので悪役令嬢はいい子に、ヒロインが逆ハーレム狙いの悪女だったりしますが
もし、転生者がヒロインだけで、悪役令嬢がゲーム通りの悪人だったなら?
全てがゲーム通りに進んだとしたら?
果たしてヒロインは幸せになれるのか
※3/15 思いついたのが出来たので、おまけとして追加しました。
※9/28 また新しく思いつきましたので掲載します。今後も何か思いつきましたら更新しますが、基本的には「完結」とさせていただいてます。9/29も一話更新する予定です。
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
有能なメイドは安らかに死にたい
鳥柄ささみ
恋愛
リーシェ16歳。
運がいいのか悪いのか、波瀾万丈な人生ではあるものの、どうにか無事に生きている。
ひょんなことから熊のような大男の領主の家に転がりこんだリーシェは、裁縫・調理・掃除と基本的なことから、薬学・天候・気功など幅広い知識と能力を兼ね備えた有能なメイドとして活躍する。
彼女の願いは安らかに死ぬこと。……つまり大往生。
リーシェは大往生するため、居場所を求めて奮闘する。
熊のようなイケメン年上領主×謎のツンデレメイドのラブコメ?ストーリー。
シリアス有り、アクション有り、イチャラブ有り、推理有りのお話です。
※基本は主人公リーシェの一人称で話が進みますが、たまに視点が変わります。
※同性愛を含む部分有り
※作者にイレギュラーなことがない限り、毎週月曜
※小説家になろうにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる