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プロローグ 入れ替わりました!?

ココは何処!私は誰状態!

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母は突然、見知らぬ男性と少年を連れてきた。

「‥‥さい、こん?」

「そうよ。この人は如月俊彦さんでその息子の春馬君よ。あなたと同い年かしら?あのね、来年再婚したいと思ってるの、家族ができるわよ」

昔から体が弱く、病院で過ごす事が多かった私がようやくまた退院した日にそう告げる母に叫びたかった。

ーー家族なら私だけじゃ駄目だったの?
一人ぼっちで寂しかったのは、お母さんだけじゃないのに。

再婚までは、一つ屋根の下で暮らし始めたけど、私だけ異物に感じた。

私は亡くなった祖母から貰った形見の手鏡を持ち眺める。古く灰色の手鏡だけど、いつも可愛がってくれたおばあちゃん。厳しい口調で周りの親戚は苦手だと言っていたけど、私には優しい祖母だった。


『この手鏡はもう一人の自分へと繋がる大事な鍵よ』

もしもう一人の自分がいたとするなら、違う姿がいいな。私の居場所はどこなのだろうか。友達もいなく、一人で帰ったある日突然自動車に跳ねられた。

「すみれさん!」

横断歩道側の向こうから駆け寄っていたのは、義理の弟になる予定の春馬君だった。

無口で苦手だったけれど、、毎日彼に気を使わせて悪い事をしちゃったな‥‥。

あぁ、、、死んだんだ。

私の人生って虚しい。沢山やりたい事があるわけでもなくつまらない毎日だった。
神様も私がいらないんだとそう思っていた。

「‥‥ん‥‥」

ぼやけた視界が段々とハッキリ見えてきた。白を基調とし、薔薇模様の天井だー‥‥。
なんというかよく本で見るお城みたい。

「ヴァイオレット!大丈夫か!」

右横には金髪で青い色の瞳の外国人さんだ。日本語が上手だ。それに周りに可愛いメイドさんが数人いる。夢だわ、これ。それにしても目の前にいる人

「‥‥わあ‥凄くかっこいいー。メイドとかって何処かの喫茶とか?はは、古いかなあ」

「大丈夫か!?痛いところは!?あぁ、動かないで!君は馬車の事故で奇跡的に命が助かったんだ‥‥良かった。君まで失ったら、兄として、もう‥‥あの‥‥ヴァイオレット?」

さっきから、この人は私をヴァイオレットと呼ぶけれど‥‥

「えー、こほん。私はアイアムスミレー、英語で伝えた方がいいですか?いや、今日本語で話してるし‥‥うっ、、痛っ‥」

急に起き上がったせいか、ズキッと頭が痛くなってしまった。手元にはおばあちゃんが私にくれた手鏡が少しひび割れていたものの、無事だったんだ。そう私はフと鏡を見ると、今目の前にいる人と同じく、金髪で青い瞳色の少女が‥‥映っていた。

「‥え?え?何これ?夢、、?え‥‥あの‥‥ここはどこですか」

「ヴァイオレット、まさか記憶が‥‥無くなったのか?」

「‥‥すいません、貴方誰ですか?自動車から助けてくれたんですか?あの‥私の家族はどこに?」

とりあえずニッコリと笑って聞いたら、何故か金髪の外国人さんは青ざめていた。私、何が、悪いことをしたのかな?

「い、いいいい医者を呼べー!!!!」

そう叫び、金髪の外国人さんが目の前で倒れた。



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