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え?気になる人ってその人か!

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「あ、私この先はもういけないの。もうここからは一人で大丈夫だよね」



私は少し前に歩き、リアちゃんはその先に行けないらしい。え、せっかく会えたのにサヨナラは寂しいよ!?


「ねえマリアちゃんは、レオが好き?」

突然リアちゃんはレオ君の事を聞いてきた。


「うん!すきだよー!たまにお母さんみたいで怒るけど仲良しだよ!」

「んー、今一番会いたい人は?」

「姉様だわ!!」

リアちゃんはクスクス笑った。

「相変わらずだなあー…レオは苦労しそうだねえ。あ、それじゃあお姉さんや家族は抜きで、マリアちゃんがフッと頭に思い浮かんだ人物を思い出して?その人に会いたいなあと。

その人がね、多分マリアちゃんが気になる人だと思うなあ」


「へ?!そうなの?」


私はドアの向こうへ行こうとしたけど後ろにいるリアちゃんに詳しく聞こうとしたら背中を押されて

「バイバイ。恋バナしたかったけど残念」

そうリアちゃんは笑った声で私達はサヨナラをした。また会えたらいいな!




目を覚ますと見慣れた天井が見える。
体は少し怠く、熱があるのかなあ?

私のベッドの横には愛しい姉様がスヤスヤ寝ている。スクアーロは床で寝ていて、レオ君は寝袋で寝てうなされていた。クロは毛布に包まり、トムは椅子に座って寝ていた。


「やあ、おはよう。僕のお姫様」


「エリオス…」


エリオス多分寝てない。すごいやつれてる。
心配させちゃったよね…
エリオスは私の額に新しい冷たいタオルを置いて看病をしてくれた。

「エリオス…あのね、私リアちゃん会ったよ。でね、リアちゃんに聞かれたの…姉様や家族でなく、会いたい人が誰かって…考えたの」



エリオスは頰を赤らめていた。
「…マリア…それって…」


「うん!ジョニー・デッ◯だったわ!」


「…ん?」


「たしかにあの映画の続編みてないから気になってたし!!」


「え、その人がマリアの気になる人?」


「うん!海賊姿がまた素敵!」


「マリアの好みは海賊…」


たしかに私気になる人がいるわ!あれは観たかった!!あれ、エリオス固まってる。


私の声で姉様達は起きた。姉様は私の頰を優しく触り飛びっきりの笑顔で

「お帰りなさい…マリア…」

きゃわいい!もう駄目!ぎゅーするよ!?可愛いぞ!姉様あああ!!

「ふふ、甘えんぼうね」



スクアーロもクロも号泣している。スクアーロは目にゴミがあるんだと意地はってます。トムはいつもの笑顔で
「お帰りなさい」と声をかけてくれた。

「皆んな、心配かけてごめんね?私大丈夫だよ!!ほら!復活!」


「君は馬鹿なの!まだ起きてダメなんだよ!
それにマリア嬢に飲ませた薬は一時的なんだからね!わかってる!?」

涙目でプンスカと叱るレオ君、あ、レオ君に伝えなきゃ。

「レオ君、あのねリアちゃんがね、「まだ私が小さい頃使って寝ていたクマっぺを使って寝るのはやめなさい。」だって」


レオ君は顔を赤くなり慌て始めていた。
「なななななっなんでクマっぺの存在っ!!!」


「ははっ、起きたらこれだもんなーエリオス?
あれ?エリオス?」

スクアーロはエリオスの肩を揺さぶったら、
エリオスは寝不足で倒れたようで直ぐに城へ戻った。


そういえば後日、我が国の領海にいる海賊が全滅したらしい。国が大規模な海賊狩りだとさ。
宝とか盗むのは悪いことだからね!!ウチの国って強いわ!


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