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チューリップの花言葉
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「おい…お前、今日何を学園でやらかしたんだ」
部活から帰ってきた真斗の第1声がそれだった。
真斗の顔は…以前本で見た事のあるような顔つきだった。確かあれは…
「…般若?」
首を傾げながら考えていると、真斗に頭をコツンとされた。
何をやったと聞かれてもただ今日一日は授業を受けただけなのに、真斗は何を言ってるのかしら?
「そんなことより私をお前と呼ばないで欲しいわ。お姉様か姉君とか読んで欲しいのに…あ、お姉ちゃんでもいいわ!って聞いてる?」
真斗はため息を出しながら話しだす。
「……今日の三年の体育の男女合同授業の事だよ。お前バスケしたことあるの?いや、何男子虐めてんだよ」
あぁ、今日の体育の授業の事ね。ただバスケをしてみたかったというのもあるけど…
「周りに対して暴言を吐く愚か者がいたから、少しお仕置きが必要だっただけよ」
クスって笑って話すと真斗はまた溜息をする。
「まだ体の調子もよくないんだ、無理すんな…
…紫苑」
「お姉様、でしょうに」
「絶対呼ばない」
そう二人でお姉様かどうか言い合っていたら今日お仕置きをした顔には少し青痣がすこしある男子生徒がやってきた。
「あ、あの!如月さん!」
「…あら…貴方は…」
確か田中さんだわ。田中さんが私に用事があるみたい。
彼ねか周りにも一組の男子生徒もいて、真斗は私を庇うように前にでて彼らを睨む。
「先輩方、こいつに何のようすか…」
一組の男子生徒や田中さんは顔を真っ赤にしながら私を見る。
「きょ、きょ今日はほんとすんませんした!!!あ、あとその後の如月さんのバスケしてるところ、めちゃくちゃ可愛いっ、いや!カッコよかった!ほんとごめん!お、お、俺如月さんを見守る会に入ったから!んじゃ!」
そう言い残し彼は帰っていった。
私と真斗は一体何の事なのかわからなかったけど、今日の体育の授業で彼は改心したようね。よかったわ。あのままだと三流の男に成り下がるだけだし。
「おい…」
「何かしら?」
「お前まじでアイツらに何をしたんだ?あの先輩だけじゃなくて、周りにいた奴も何?」
そんなの私がわかるわけないじゃない。イライラしている真斗だけど何をそんなにイライラしているのか、男って理解できないわね…。
次の日から、今までクラスの人達は私を避けていたのに、声をかけてくれるようになった。
「今までの如月さんに憑き物が落ちたんだと思うようにした!」とのこと。
やはり私は悪魔かなんかだと思ってたのかしら。ただ、同じクラスとこの前一緒に体育の授業を受けたクラスの子達だけは、声をかけてくれるけど、他の生徒にはまだまだ避けられてる。それでも、無視されずに過ごせるのはやっぱり嬉しいものね。
「つか、怖いから避ける半分、可愛いから遠巻きで見つめるでの半分じゃないかなあ」
由美がバナナジュースを飲みながら説明をする。
「そうだよねー今までの紫苑ちゃんと違うから、混乱してんだよねえー。どう接していいかわからない子達もいるよー。私なんてクラスが違う子達によく聞かれるもん。如月さんと何話してるのーってさ。お菓子!と言ったけどねー」
「てかさ、何気に気づいたけど、ウチのクラスは白王子の西園寺君と紫苑いるから、キャラ濃いよね!」
濃いってどういうことかしら。メイクが濃いの濃い…かしら?私メイクはしないわよ。
予鈴が鳴り、担任の先生が教室に入ってきた。
「おーし!皆んな席につけぇ!そろそろだ!この秋に向けて体育祭実行委員会と文化祭実行委員会を決めてもらうぞーい!まあまだ夏休み前だからな。先の話だけどなあ!」
「体育祭と文化祭?って何かしら…」
私の隣に座っているクラスの子が知らないの?それも記憶無くなったの?という不思議な顔をしながら丁寧に説明をしてくれた。
なるほど学校の行事も色々あるのね。以前いた世界にはそんなものはなかったし、楽しみだわ!
「如月さん、バスケであんな運動神経いいから体育祭で活躍期待しちゃうよね!まあ、キレたら怖いのは相変わらずだけど」
「うわー!一組の田中がまーたチラチラとこっち見に来てるよ。せんせー!一組の子が廊下にでてまーす!」
なんやかんやとクラスの子と話をしていると、担任は田中さんを叱ったあと、早く自分達で決めてくれえーと誰がやるのか決めるのを椅子に座り待っていた。
「体育祭実行委員会のクラス委員長は紫苑やりなよ!」
「あ、それいーかも。紫苑ちゃんの事色々と知ってもらういい機会かもー」
と由美と文香の一言で何故か私は体育祭実行委員会クラス委員長に…。でもこういうのは経験よね。
男子は「俺も!」「いや!ここは俺が!」と誰がやるか揉めていた。
「あら、体育祭は人気ね」
クラスの女子生徒達はクスクス笑っていた。
「いやいや、あれは違う理由だね。男子単純すぎるわー」
そう呆れていた。
じゃんけんで決めようとし、勝ったのは西園寺さんだった。
「結局西園寺!お前かよ!ちくしょー」
「悪いね。どうしても僕もやりたくて」
ニッコリ微笑んでる西園寺さんに男子は悔しそうにしていた。
「嘘つけ、お前腹黒いんだよなあーちえ」
そんなやり取りをしていた。
文化祭実行委員会は文香と由美だった。二人ともやりたいと即決だったわ。
西園寺さんは私に声をかけてきた。
「まだ先だけど、体育祭のときよろしくね。それと、明日の放課後一緒に勉強しない?生徒会の仕事は特にないし、迷惑でなければ」
「…忙しいのにいいのかしら。でも真斗を待ってる間なら…」
「……真斗君とは仲がいいんだね?」
「可愛いらしい弟だもの」
「はは、それ言ったら真斗君怒るかもよ?じゃあ、また」
放課後、校舎裏の掃除当番だった私は掃除をしたこともなかったため、かなり遅くなってしまった。同じ掃除当番のクラスの子達はとても親切だった。
「どんまいどんまい!慣れがコツだよ!私も掃除苦手だし。部屋とか凄く散らかり放題だもん」
「生粋のお嬢様っぽい!」
とか楽しくお掃除をした。いつもメイド達に任せっぱなしだけど、案外楽しいから今度家のお手伝いでもしようかしらと考えていた。
私は待っている真斗の方へと向かおうとしていたとき、私は花壇に綺麗に咲いてある花を見てピタリと足が止まる…。
「この白い花……フワフワ花?」
転生する前にあった、あのフワフワ花だわ。似ている……よくルイ様と…リオンと三人で花冠を作っていたわね。
私はその花を見て、涙を流してしまった。
「……如月さん?」
そう声をする方へ振り向くと西園寺さんだった。花に水をやっていたらしいけど…真斗に続いて、見苦しい姿を見せてしまったわ!
「…あ、あら。ごめんなさい!このへん、少し砂の埃が凄いのね」
「あ、それで。泣いてたかと思ったよ。うん、今日は風が強いからね」
西園寺さんは先程の私の涙を砂の埃のせいだと、信じてくれた。
「…西園寺さんは、園芸部だったかしら?」
「あはは、違うよ。これは僕の趣味みたいなものなんだよね。花が好きでね、男で花が好きって変かな」
「あら、そんな事ないわ。素敵よ。この白い花はなんていう名前かしら」
「あ、これ?色々な色もあるんだけど、チューリップだよ」
「……チューリップ…」
「うん、向こうには赤いのもあるよ。白いチューリップが好きなんだね。ちょっとまってて」
西園寺さんは、丁寧に一歩のチューリップを鉢に移して私にくれた。
「え、あの…いいのかしら?」
「うん、いいよ。因みに白いチューリップの花言葉知ってる?
失われた愛、失恋、だってさ。ちょっと悲しいよね」
「…それは確かに悲しい言葉ね」
そう花言葉の説明をしてくれる西園寺さん…。今の私にピッタリかもね。チューリップの鉢を持った私に西園寺さんは、何か思い出したかのように更に話す。
「あ、もう一つ花言葉があるんだった」
「…もう一つ?」
「《新しい恋》」
そう西園寺さんは私をじっと見つめていた。
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「…般若?」
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「まだ体の調子もよくないんだ、無理すんな…
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「お姉様、でしょうに」
「絶対呼ばない」
そう二人でお姉様かどうか言い合っていたら今日お仕置きをした顔には少し青痣がすこしある男子生徒がやってきた。
「あ、あの!如月さん!」
「…あら…貴方は…」
確か田中さんだわ。田中さんが私に用事があるみたい。
彼ねか周りにも一組の男子生徒もいて、真斗は私を庇うように前にでて彼らを睨む。
「先輩方、こいつに何のようすか…」
一組の男子生徒や田中さんは顔を真っ赤にしながら私を見る。
「きょ、きょ今日はほんとすんませんした!!!あ、あとその後の如月さんのバスケしてるところ、めちゃくちゃ可愛いっ、いや!カッコよかった!ほんとごめん!お、お、俺如月さんを見守る会に入ったから!んじゃ!」
そう言い残し彼は帰っていった。
私と真斗は一体何の事なのかわからなかったけど、今日の体育の授業で彼は改心したようね。よかったわ。あのままだと三流の男に成り下がるだけだし。
「おい…」
「何かしら?」
「お前まじでアイツらに何をしたんだ?あの先輩だけじゃなくて、周りにいた奴も何?」
そんなの私がわかるわけないじゃない。イライラしている真斗だけど何をそんなにイライラしているのか、男って理解できないわね…。
次の日から、今までクラスの人達は私を避けていたのに、声をかけてくれるようになった。
「今までの如月さんに憑き物が落ちたんだと思うようにした!」とのこと。
やはり私は悪魔かなんかだと思ってたのかしら。ただ、同じクラスとこの前一緒に体育の授業を受けたクラスの子達だけは、声をかけてくれるけど、他の生徒にはまだまだ避けられてる。それでも、無視されずに過ごせるのはやっぱり嬉しいものね。
「つか、怖いから避ける半分、可愛いから遠巻きで見つめるでの半分じゃないかなあ」
由美がバナナジュースを飲みながら説明をする。
「そうだよねー今までの紫苑ちゃんと違うから、混乱してんだよねえー。どう接していいかわからない子達もいるよー。私なんてクラスが違う子達によく聞かれるもん。如月さんと何話してるのーってさ。お菓子!と言ったけどねー」
「てかさ、何気に気づいたけど、ウチのクラスは白王子の西園寺君と紫苑いるから、キャラ濃いよね!」
濃いってどういうことかしら。メイクが濃いの濃い…かしら?私メイクはしないわよ。
予鈴が鳴り、担任の先生が教室に入ってきた。
「おーし!皆んな席につけぇ!そろそろだ!この秋に向けて体育祭実行委員会と文化祭実行委員会を決めてもらうぞーい!まあまだ夏休み前だからな。先の話だけどなあ!」
「体育祭と文化祭?って何かしら…」
私の隣に座っているクラスの子が知らないの?それも記憶無くなったの?という不思議な顔をしながら丁寧に説明をしてくれた。
なるほど学校の行事も色々あるのね。以前いた世界にはそんなものはなかったし、楽しみだわ!
「如月さん、バスケであんな運動神経いいから体育祭で活躍期待しちゃうよね!まあ、キレたら怖いのは相変わらずだけど」
「うわー!一組の田中がまーたチラチラとこっち見に来てるよ。せんせー!一組の子が廊下にでてまーす!」
なんやかんやとクラスの子と話をしていると、担任は田中さんを叱ったあと、早く自分達で決めてくれえーと誰がやるのか決めるのを椅子に座り待っていた。
「体育祭実行委員会のクラス委員長は紫苑やりなよ!」
「あ、それいーかも。紫苑ちゃんの事色々と知ってもらういい機会かもー」
と由美と文香の一言で何故か私は体育祭実行委員会クラス委員長に…。でもこういうのは経験よね。
男子は「俺も!」「いや!ここは俺が!」と誰がやるか揉めていた。
「あら、体育祭は人気ね」
クラスの女子生徒達はクスクス笑っていた。
「いやいや、あれは違う理由だね。男子単純すぎるわー」
そう呆れていた。
じゃんけんで決めようとし、勝ったのは西園寺さんだった。
「結局西園寺!お前かよ!ちくしょー」
「悪いね。どうしても僕もやりたくて」
ニッコリ微笑んでる西園寺さんに男子は悔しそうにしていた。
「嘘つけ、お前腹黒いんだよなあーちえ」
そんなやり取りをしていた。
文化祭実行委員会は文香と由美だった。二人ともやりたいと即決だったわ。
西園寺さんは私に声をかけてきた。
「まだ先だけど、体育祭のときよろしくね。それと、明日の放課後一緒に勉強しない?生徒会の仕事は特にないし、迷惑でなければ」
「…忙しいのにいいのかしら。でも真斗を待ってる間なら…」
「……真斗君とは仲がいいんだね?」
「可愛いらしい弟だもの」
「はは、それ言ったら真斗君怒るかもよ?じゃあ、また」
放課後、校舎裏の掃除当番だった私は掃除をしたこともなかったため、かなり遅くなってしまった。同じ掃除当番のクラスの子達はとても親切だった。
「どんまいどんまい!慣れがコツだよ!私も掃除苦手だし。部屋とか凄く散らかり放題だもん」
「生粋のお嬢様っぽい!」
とか楽しくお掃除をした。いつもメイド達に任せっぱなしだけど、案外楽しいから今度家のお手伝いでもしようかしらと考えていた。
私は待っている真斗の方へと向かおうとしていたとき、私は花壇に綺麗に咲いてある花を見てピタリと足が止まる…。
「この白い花……フワフワ花?」
転生する前にあった、あのフワフワ花だわ。似ている……よくルイ様と…リオンと三人で花冠を作っていたわね。
私はその花を見て、涙を流してしまった。
「……如月さん?」
そう声をする方へ振り向くと西園寺さんだった。花に水をやっていたらしいけど…真斗に続いて、見苦しい姿を見せてしまったわ!
「…あ、あら。ごめんなさい!このへん、少し砂の埃が凄いのね」
「あ、それで。泣いてたかと思ったよ。うん、今日は風が強いからね」
西園寺さんは先程の私の涙を砂の埃のせいだと、信じてくれた。
「…西園寺さんは、園芸部だったかしら?」
「あはは、違うよ。これは僕の趣味みたいなものなんだよね。花が好きでね、男で花が好きって変かな」
「あら、そんな事ないわ。素敵よ。この白い花はなんていう名前かしら」
「あ、これ?色々な色もあるんだけど、チューリップだよ」
「……チューリップ…」
「うん、向こうには赤いのもあるよ。白いチューリップが好きなんだね。ちょっとまってて」
西園寺さんは、丁寧に一歩のチューリップを鉢に移して私にくれた。
「え、あの…いいのかしら?」
「うん、いいよ。因みに白いチューリップの花言葉知ってる?
失われた愛、失恋、だってさ。ちょっと悲しいよね」
「…それは確かに悲しい言葉ね」
そう花言葉の説明をしてくれる西園寺さん…。今の私にピッタリかもね。チューリップの鉢を持った私に西園寺さんは、何か思い出したかのように更に話す。
「あ、もう一つ花言葉があるんだった」
「…もう一つ?」
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