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久しぶりの再会は派手じゃなかろうか

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ふくよかな胸にキュッとしたウエスト。そしてスベスベな肌‥‥

「なんて羨ましい!!何このボンキュン!ローズ!何故こうなったの!」

「ちょっ!スカーレット!またはしたない事をしないでちょうだい!!令嬢のあるまじき行為ですわ!」


学園前で私はローズと話していると、ローズは私の頬をつねって叱る。あれから、なんやかんやと‥‥ローズと仲良くしている自分に驚く。

「やはりゲームの強制力ってやつ?ローズの取り巻きAとして、貴女の悪役令嬢っぷりを温かく見守るわ」

「またわけわからない事を言って‥‥貴女全然気づいていないのかしら」

「何が?」


ローズは深いため息をしながら、自分の隣りにいるスカーレットを改めて見る。

確かに髪はモジャモジャだったが、今では長くトリートメント(主にローズからの贈り物&ローズのおせっかいのおかげ)
をした落ちついてゆるふわな髪型となり、肌もそばかす顔から化粧もしていないのにツルツルスベスベの素肌。

本人は今だに、モジャモジャと言っている。

周りの人達はいつも遠くからスカーレットを声をかけられず遠巻きに見ていたのだ。それは本人はまったく知らずにずっと本を読んでいたりしたため、儚げな令嬢として見られている。

ローズは舌打ちをする。

「私が美人なのはわかるわ。まったく、何が儚げよ。ただのお馬鹿なのに」

「え?今私の悪口いった?少し胸が大きいからといって態度も大きいのはどうなの?!」

ローズとスカーレット二人が学園の門を通ると羨望の眼差しで生徒達は二人を見ていた。

ローズはキョロキョロと周りを見渡す。
‥‥アレからみんなとは手紙のやり取りはしていたものの、会ってなどいないのだから。

‥‥モブ男様も帰ってきて今日会えるんだ。

私とローズはお互いチラッと顔を見つめあう。

「ローズ、顔が赤くなってて乙女さんだね」

「ちょ、貴女なんて、鼻血出てるわ!」

「おっと、興奮してしまったわ」

「‥‥相変わらず変態ね。なのに周りはその鼻血を貴女が病弱で儚げだなんて誤解して腹が立つわ」

「え?何?」

ローズは何やらぶつぶつ文句をいいつつも緊張している様子だった。楽しみにしていたぶん、ずっと‥ずっと会いたかったんだもの。

私は鼻血を拭いて再度周りを見渡すと、黄色い歓声が聞こえ私達は振り返る。

金髪の青年と、青い髪の青年に、眼鏡をかけている緑色の髪の青年‥‥ゲームのオープニングでみた感じの登場の仕方だわ。

「シ、シオン王子に、アベル様とオスカー様だわ」

「うん、何あの目立ちよう」

そして三人と一緒に並んでいる黒髪の青年‥‥女子生徒は彼の存在に気づき頬が赤くなっていた。

え?みんな‥‥ちゃんと気づいてる?いつも存在がわからないような‥‥私しか気づかなかったモブ男様なのに‥‥

「あのお方どなたかしら!素敵ですわ!」

「シオン王子様達と並んでも美しいですし、ほら留学先で仲良くなった側近候補のーー」

シオン王子達も一緒に女子生徒達に囲まれていた。

「ローズ‥‥」

「‥‥何かしら」

「あの四人、目立ち過ぎよね」

コクンと頷くローズと私は声をかけようかかけまいか迷っていた時だ。


「‥‥スカーレット」


そう私の名前を低い声で呼んだのは‥‥モブ男様だった。


そんな時、


「きゃっ!」

モブ男様とシオン王子達の前にピンク色のストレート髪の女子生徒が転んだ。

あれ?これ‥‥

ヒロインが学園へ来て、転んだ時に始まる‥‥

「‥あ、大丈夫ですか?」

「あ?リゲル、何してるんだ?‥あー、君大丈夫?」

「あはは、女子生徒達に囲まれて巻き添えくらったんだねー」

「はあ、そんな事より早く静かな所で姉上と話したいのに」

シオン王子は面倒そうな顔をして、転んだ女子生徒の手を引っ張りあげると、周りにいた女子生徒達は更に黄色い声をあげる。

まんまゲームのオープニングにそっくりだわ。うん。

という事はあの子‥‥まさかだけど。

チラッと私はローズの方を見ると‥あ、なんか怖くて見れないや。


シオン王子も私達に気づき、パァと笑顔になる。いや、ワンコみたいよ。アベルとオスカーも私達に気づいて近寄ろうとした時、グイッと私の手首を引っ張るローズ。

「スカーレット。いきましょ」

「え?いや、モブ男様がーー」

「は?令嬢達と話されて忙しいそうよ」

「うん、すんません、教室へいきましょ。はい」

こういうときのローズはちょい面倒だから‥また後ででいいよね?チラッと私は後ろを振りかえると、モブ男様と目が合った。

言葉はまだ交わしてないけれど、微笑んでくれた笑顔が‥‥尊い!!!




「あ!おい!ローズ!なんで無視してんだよ!?スカーレットも鼻血だしてこっちに気づいてんじゃねえか!」

「はいはい、シオン王子。とりあえず、我々は入学式があるんですからねー。首席のオスカー君は‥あはは!胃が痛いみたい!」

「はあ。アベル、君は少しは緊張しなよ」

「‥‥オスカー君。飴あるけど」

「うぅ、リゲル君、ありがとう‥」

「なあ!んなことよりあの二人無視して行きやがったぞ!?聞いてるか?少しわからなかったけどローズ嬢とスカーレット嬢だよな!?」

「「「‥‥シオン王子うるさい」」」


そんな四人の後ろにプルプルと震えながらローズとスカーレットを睨んでいた先程助けてもらったピンク色の女子生徒は呟いた。


「はあ?なんで‥‥なんで誰も私に名前聞かないのよ!?」

















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