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義弟がきたよ!
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雨がザーザーと振る窓を私は眺めていた。そう一週間前、彼と会ったのに‥‥何故‥
私って本当に馬鹿だ‥‥何故名前を聞かない!!
「‥‥ぐすっ‥ハンカチになりたかった。あぁ、神よ。何故私はこんなに愚かな事を‥チャンスだったのに」
そう落ち込んでよく分からないことを呟くスカーレットにメイドのマーサは、医者を呼ぶかどうか本気で考えていた時だった。
コンコンと部屋のドアを叩く音がした。
「スカーレット、少し時間いいかい?」
「貴女に話があるの」
「‥お父様、お母様。あ、ハイ、わかりました」
なんだかお母様は苛々していて、お父様は私の方を見て微笑むという対照的な態度な二人。何かあったのかな??
応接間へと入ると緑色の髪に眼鏡をかけているショタが‥いや、可愛らしい少年がソファに座っていた。少年は慌ててソファから立ち上がりペコッと頭を下げた。
「彼はオスカーだ。我がスプリングの分家の末端だが成績も良くスプリング家の次期当主として育てようと思うんだ。スカーレットは娘だからね、いつかお嫁に行っちゃうから」
と話すお父様の横で腕を組みながらお父様を睨むお母様が私は怖い!!多分勝手に決めたお父様に腹を立てているんだね。
うん、いたわ!攻略対象者で!義弟のオスカー・スプリング!!大きい時しか知らないけれど‥‥人形みたいで可愛い子!中性的な顔立ちだからかな?確かお花が好きなんだよね。
流石に義弟とは関わり合いたくないとは言えないよね‥‥。
「私スカーレット!よろしくね!」
「‥‥あ、えっと、ハイ!よろしくお願いします」
「敬語はいらないよ!今日は雨だから、外の庭園には案内できないけど、屋敷の中案内するよ。私お気に入りの図書室案内するよ!」
私は義弟となったオスカーの手を握り一緒に
図書室へと入った。
「ここが図書室だよ。色々な本もあるけど私お気に入りの絵本とかあってーー」
そう話すとオスカーは何故か頬を赤くして戸惑っている様子だった。
「なに?どうしたの?お腹でも空いた?」
「いや、‥‥その手‥‥」
「手?あ、汗で臭かった?」
「いや、違います。そうじゃなくてーー」
とりあえず義弟だけは、避けれないからしょうがない!とにかく可愛がろう!甘やかしまくろう!おやつのお菓子も半分あげることにするからどうか私を断罪にしないで!
フと窓を見ると先程までの雨が嘘みたいに晴れていた。
「ねえ!オスカー見て!虹だわ!」
そう私が笑いかけて話すとオスカーは首を傾げていた。
「なんか、噂とは違うような‥」
虹が凄く綺麗だなあ。
モブ男様も何処かであの虹を見てるかな?
私って本当に馬鹿だ‥‥何故名前を聞かない!!
「‥‥ぐすっ‥ハンカチになりたかった。あぁ、神よ。何故私はこんなに愚かな事を‥チャンスだったのに」
そう落ち込んでよく分からないことを呟くスカーレットにメイドのマーサは、医者を呼ぶかどうか本気で考えていた時だった。
コンコンと部屋のドアを叩く音がした。
「スカーレット、少し時間いいかい?」
「貴女に話があるの」
「‥お父様、お母様。あ、ハイ、わかりました」
なんだかお母様は苛々していて、お父様は私の方を見て微笑むという対照的な態度な二人。何かあったのかな??
応接間へと入ると緑色の髪に眼鏡をかけているショタが‥いや、可愛らしい少年がソファに座っていた。少年は慌ててソファから立ち上がりペコッと頭を下げた。
「彼はオスカーだ。我がスプリングの分家の末端だが成績も良くスプリング家の次期当主として育てようと思うんだ。スカーレットは娘だからね、いつかお嫁に行っちゃうから」
と話すお父様の横で腕を組みながらお父様を睨むお母様が私は怖い!!多分勝手に決めたお父様に腹を立てているんだね。
うん、いたわ!攻略対象者で!義弟のオスカー・スプリング!!大きい時しか知らないけれど‥‥人形みたいで可愛い子!中性的な顔立ちだからかな?確かお花が好きなんだよね。
流石に義弟とは関わり合いたくないとは言えないよね‥‥。
「私スカーレット!よろしくね!」
「‥‥あ、えっと、ハイ!よろしくお願いします」
「敬語はいらないよ!今日は雨だから、外の庭園には案内できないけど、屋敷の中案内するよ。私お気に入りの図書室案内するよ!」
私は義弟となったオスカーの手を握り一緒に
図書室へと入った。
「ここが図書室だよ。色々な本もあるけど私お気に入りの絵本とかあってーー」
そう話すとオスカーは何故か頬を赤くして戸惑っている様子だった。
「なに?どうしたの?お腹でも空いた?」
「いや、‥‥その手‥‥」
「手?あ、汗で臭かった?」
「いや、違います。そうじゃなくてーー」
とりあえず義弟だけは、避けれないからしょうがない!とにかく可愛がろう!甘やかしまくろう!おやつのお菓子も半分あげることにするからどうか私を断罪にしないで!
フと窓を見ると先程までの雨が嘘みたいに晴れていた。
「ねえ!オスカー見て!虹だわ!」
そう私が笑いかけて話すとオスカーは首を傾げていた。
「なんか、噂とは違うような‥」
虹が凄く綺麗だなあ。
モブ男様も何処かであの虹を見てるかな?
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