【完結】モジャモジャ令嬢は推しの名前が知りたい！

しくじるモジャ令嬢

今まさに、モブ男様が私の隣に座っている‥。
どうしよう！？何をどうしたらいい？

「ミント味」

「はっ！はい！？」

「だからミント味。アイスクリーム‥‥奢ってくれるんだよね？」

私がボーとしてたせいで、私の服をクイッと引っ張る姿‥‥何この生き物！可愛いすぎる！

「ア、アイスクリームはミント味が好きなんですかい！？」

「‥‥まあ。そうだね。サッパリしてるし」

「わかりましたわ！いますぐ！サッパリパリパリのアイスクリームを買いに行ってきます！」

私は急いでアイスクリームを買いに行ってモブ男様にミント味のアイスクリームを渡し、彼は黙って食べていた。白いワイシャツにサスペンダー半ズボン！！靴下は黒！

ショタっ子モブ男様だわ。‥‥貴重だから写メ‥撮れないのが残念過ぎる。あぁ、鼻血が出そう。嬉し過ぎて手まで震えているわ！


「食べた。ごちそうさま」

「へ！？」

モブ男様は自分のハンカチを取り出して綺麗に口を拭いていた。私がジーッと見つめていると、不機嫌な顔で私からそっと少し離れた。

「‥‥あの‥‥なに？」

「いえ、ハンカチが羨ましくて」

「は？」

だー！私は何言っているの！？モブ男様はドン引きしたかな！？ってもういない！？

「あれ？あ！」

スタスタと歩くモブ男様に私は後を追うとモブ男様は何故かビックリしていた。

「‥‥なんでわかるの？」

「？？え？いや、歩いてるし‥‥？あの！！あの！また‥‥また会えますか！？」

「‥‥なんで？」

私は勇気を出して、推しの手をぎゅっと握る。

「会いたいから！また会ってアイスクリーム食べよう！」

そう私はニッコリ微笑むとモブ男様は私の声の大きさにビックリしたのか固まっていた。
驚いて固まっている顔も尊い‥‥


「スカーレットお嬢様ー！」

「あ！マーサだ！」

護衛騎士と一緒に私を探すマーサだった。私はモブ男様に手を振って挨拶をした。

「またね！！」


そうルンルン気分で、馬車に乗り私は自分の屋敷へ帰って美味しいご飯を食べ、お風呂に入り、ベットへと入り気づいた。


「いや！だから名前！！！聞いてない！」


浮かれすぎて名前を聞くのを忘れてしまった！！