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51】私が来る前にしていたことは③
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51】私が来る前にしていたことは③
小さなリップ音を立て、レオ殿がまた私に口づけた。こういうことをする時は……と先を考えてしまう。それから、今度はコツンと額を当てて意味ありげな表情で言った。
「シーッ。アラン様、アラン様は今から俺のオカズなんで」
「おかず……?」
(レオ殿は、私を食べるつもりなんだろうか)
静かに、とレオ殿が私に言う。おかずとは? と首を傾げれば、意味が分かっていない私に「そのままで良いですよ」と言った。
「アラン様は、そのままで良いですよ。俺が勝手におかずにしとくので」
「はぁ……? ちょっ、レオ殿、レオ殿……!」
私の手は解放されたが、レオ殿が私に近づいてくる。額を合わせたあと、私の肩に頭を乗せるレオ殿。私と違った髪質が、首元に触れる。それからジンワリと体温が伝うのが分かった、
「レオ殿……っ」
フーッ……フーッ……♡
熱を帯びた息遣いすら、鮮明に伝わる。吐き出された温度の高い吐息が、布越しに私の素肌に触れた。すりっと甘えるように、私の肩にレオ殿の頭が押し当てられる。
ドキドキドキ。
私の心臓が、緊張で速くなる。熱の籠った呼吸を聞くたび。布越しに温度を感じるたびに、ドキドキと速くなるばかりで熱が伝わるように私の温度も上がっていく感じがした。
フーッ……♡ フーッ……♡
「ぅあ……あ……♡」
ぐちっ……シュッ、シュッ……!
聞き覚えのある水音が聞こえ、本当にレオ殿が私の傍で自慰をしていることを悟った。水音のあとに、椅子が僅かに揺れる音。それから、レオ殿の声がくぐもって聞こえる。
「……くっ……!」
「レオ殿、あのっ。私はいない方が……」
「ダメです。オカズだって言ったでしょう?」
瞬間、私の肩から頭を上げたレオ殿と目が合った。先ほどまで余裕のあった表情が、崩れ始めている。レオ殿もこんな顔をするのだと思ったのも束の間、あっ……とレオ殿の口が開いていた。
(え……────?)
今思えば、それは肉食動物が獲物を食べる様子にしていたと思う。
「レオど……ふ、ぅ、んっ゛……」
開いた口が、今まで触れていた口づけを落としていたのに。私の唇に重なった。柔らかな感触を感じたかと思えば、ヌロリと入り込んできた舌先。
ヌロッ……レロッ♡ ちゅっ♡ ちゅぷっ♡ ちゅぅっ……♡
「ん、ぁ……♡」
ヌロッ……♡ キュッ♡ キュッ♡
「ぁ゛……♡あ゛……♡お゛……ぁ……♡」
入って来た舌先が、私の歯列をなぞり。上顎裏を撫でたかと思えば、反射的に奥へ引っ込んだ私の舌めがけてやって来た。最初は数回、優しくちゅっ、ちゅっと触れていたかと思えば舌の根本からグルリと取り囲んで、ゆっくりと圧をかける。締められ、解放されを繰り返すうちに、私のうっすらと開いた口元から感じ入るような声が漏れていた。
*******
小さなリップ音を立て、レオ殿がまた私に口づけた。こういうことをする時は……と先を考えてしまう。それから、今度はコツンと額を当てて意味ありげな表情で言った。
「シーッ。アラン様、アラン様は今から俺のオカズなんで」
「おかず……?」
(レオ殿は、私を食べるつもりなんだろうか)
静かに、とレオ殿が私に言う。おかずとは? と首を傾げれば、意味が分かっていない私に「そのままで良いですよ」と言った。
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私の手は解放されたが、レオ殿が私に近づいてくる。額を合わせたあと、私の肩に頭を乗せるレオ殿。私と違った髪質が、首元に触れる。それからジンワリと体温が伝うのが分かった、
「レオ殿……っ」
フーッ……フーッ……♡
熱を帯びた息遣いすら、鮮明に伝わる。吐き出された温度の高い吐息が、布越しに私の素肌に触れた。すりっと甘えるように、私の肩にレオ殿の頭が押し当てられる。
ドキドキドキ。
私の心臓が、緊張で速くなる。熱の籠った呼吸を聞くたび。布越しに温度を感じるたびに、ドキドキと速くなるばかりで熱が伝わるように私の温度も上がっていく感じがした。
フーッ……♡ フーッ……♡
「ぅあ……あ……♡」
ぐちっ……シュッ、シュッ……!
聞き覚えのある水音が聞こえ、本当にレオ殿が私の傍で自慰をしていることを悟った。水音のあとに、椅子が僅かに揺れる音。それから、レオ殿の声がくぐもって聞こえる。
「……くっ……!」
「レオ殿、あのっ。私はいない方が……」
「ダメです。オカズだって言ったでしょう?」
瞬間、私の肩から頭を上げたレオ殿と目が合った。先ほどまで余裕のあった表情が、崩れ始めている。レオ殿もこんな顔をするのだと思ったのも束の間、あっ……とレオ殿の口が開いていた。
(え……────?)
今思えば、それは肉食動物が獲物を食べる様子にしていたと思う。
「レオど……ふ、ぅ、んっ゛……」
開いた口が、今まで触れていた口づけを落としていたのに。私の唇に重なった。柔らかな感触を感じたかと思えば、ヌロリと入り込んできた舌先。
ヌロッ……レロッ♡ ちゅっ♡ ちゅぷっ♡ ちゅぅっ……♡
「ん、ぁ……♡」
ヌロッ……♡ キュッ♡ キュッ♡
「ぁ゛……♡あ゛……♡お゛……ぁ……♡」
入って来た舌先が、私の歯列をなぞり。上顎裏を撫でたかと思えば、反射的に奥へ引っ込んだ私の舌めがけてやって来た。最初は数回、優しくちゅっ、ちゅっと触れていたかと思えば舌の根本からグルリと取り囲んで、ゆっくりと圧をかける。締められ、解放されを繰り返すうちに、私のうっすらと開いた口元から感じ入るような声が漏れていた。
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