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63】可愛い
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63】可愛い
北斗から告白されるという、まさかの展開。しかもだ。
「こんなことなら、圭の身体を俺無しじゃ駄目なくらいに抱いておけば良かった」なんてことから始まって、どうしてカップルチャンネルを始めたのかだとかを、吐露した北斗。内容を聞けば想像以上にクソデカ感情を持っていたことに驚きつつも、チョロイ俺は今度は嬉しくなっていくわけで。
(う、うわぁぁあ~~~~!)
「圭に恋人が出来てチャンネル止めようって言われたらどうしようって思ってたくらいだし。俺ね、ずっと余裕無かったんだよ」
俺が思っていた姿と違う北斗の姿。北斗も俺と同じだったんだ。
「なぁ、北斗。俺もさ、北斗が俺とカップルチャンネルしてたら、北斗が恋人作らなくて嬉しいって思ったって言ったらどうする?」
「────え? それって……」
俺も言わなくちゃ。なぁ、北斗。俺も、北斗と一緒だよ。いつか北斗に恋人が出来たらと不安を抱えながら、カップルチャンネルの中だけでもって思ってたから意外と俺たち似た者同士かも。どっちがクソデカ感情かは、審議が必要だけど。
「俺ね、北斗が好きなんだ」
好き。今まで言えなかったくせに、両想いだと分かった途端簡単に口に出せるのだからチョロイうえに、調子が良すぎる。だが、初めて言えた好きは、俺にとって大きな一言だった。言えて嬉しいという気持ちと、胸が温かくなるような感覚。
それから、急に黙った北斗の顔がこれまた見たことがない表情へと変わっていく。
「……ッ!」
(北斗の顔が、こんなに真っ赤なの初めて見た)
「待って、今俺の顔を見ないで」
雄味はどこへやら。一気に首辺りまで赤くなって、片手で自分の顔を覆った。ピンときた俺は、嬉しいと楽しいで北斗に声をかけ続ける。
「いいじゃん。北斗、今まで俺の恥ずかしいところ、全部見てただろ。こんなこと、滅多にないんだし、見せてよ」
「圭は可愛かったから良いんだよ。俺は、圭の前で恰好良くいたいの。圭、俺の顔好きでしょ?」
「好きだけど……でも、今みたいに俺相手に顔を真っ赤にする北斗は初めて見るから」
手を伸ばして、北斗の腕に触れる。なぁ……と北斗の腕をつつきながら「見せて?」と言えば、ゆっくりと北斗の手が顔から離れていく。
「……笑わないでよ?」
現れた北斗の顔は変わらず真っ赤で、どこか涙目に近かった。前髪が影を作りながら、うるんだ瞳がキラキラと光って、思わずドキンではなくキュンとした。
キュン。
(可愛い)
「圭、何か言ってよ」
「北斗、可愛い」
ちゅっ、と身体を起こして今度は俺からキスをした。
*******
更新しました!お気に入りほか有難うございます(^^)
やった~~!もうすぐ終わりそう!
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それから、急に黙った北斗の顔がこれまた見たことがない表情へと変わっていく。
「……ッ!」
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「いいじゃん。北斗、今まで俺の恥ずかしいところ、全部見てただろ。こんなこと、滅多にないんだし、見せてよ」
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キュン。
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ちゅっ、と身体を起こして今度は俺からキスをした。
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