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24】最近動画をアップしていないので
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24】最近動画をアップしていないので
「なぁ、北斗。そういえば次アップするの決まった?」
「うーん。決まってない。北斗は何かある?」
「俺も特には……」
北斗に誘われるまま、配信者なんて肩書も持つようになったが。
ふと気づいたことといえば、そういえば最近動画アップしてないな? ということ。
(っても、作業はほぼ北斗だけど)
俺がやっていたことといえば、拗らせたような片思いのまま。不毛だと思いながらも、北斗とその……セ! で始まることをしていたくらい。ちゃんと学校へは行っているから良いが、冷静に考えると、決して健全とはいえる生活じゃない。だからといって、今さら止めるか? と聞かれれば、北斗と離れるのは嫌なので、またズルズルと今のままの関係でいたい。
「更新しないと、チャンネル外されちゃうこともあるからなぁ……。まぁ、動画のストックはあるから、それ上げてもいいけど……。うーん。圭、今日時間ある?」
「うん? ある。大丈夫。どうしたんだ?」
「せっかくだし、今日生配信しよ? 2時間後とかどう?」
「別にいいけど……」
(何か生ってやらしーよな)
北斗が真面目に話しているのに、俺はといえば生という言葉に反応してしまった。
「有難う。じゃあ、早速告知っと……」
トントンと携帯をタップして、配信用のアカウントに北斗が告知をすれば、すぐに反応があった。
「うわっ、はやっ! まだ秒しか経ってないのに」
コメントなどは「楽しみにしている」「待ってました!」だとか、応援してくれるようなコメントが多く、内心ほっとする。
「てことで、圭。ちゃんと恋人らしく振舞ってね。打合せはあとで」
「お……おぅ。分かった。その前に、ちょっと服着替えてくる」
「そのままでも可愛いのに」
「本当かよ」
こういう時。ハッキリと「恋人らしく」と強調されると、改めて偽装なんだと感じて、複雑な気持ちになった。
(俺の馬鹿。こういうのを分かってて、オーケーしたんだろうが)
自分にそう言い聞かせて、とりあえず適当に来ている部屋着だけ着替えておくかと、一旦部屋に戻った。ボフン、とベッドに沈んで深呼吸。
生配信だ。失敗は無い方が良いが、ボロだけは出さないようにしなければ。
「そういえば、前どんな感じにしてたってけ?」
以前の自分の動画を見れば、随分とこう……受け受けしい感じで「マジか」と思わず自分にツッコミを入れてしまった。動画の中の俺は、うっとりとしながら北斗の隣で自慢げな様子。
『今日も北斗は恰好良いでしょ? 俺の自慢の彼氏なんだ♡』
(うわぁあああ……俺凄い顔してんな)
なんてことを言っていて、俺の願望がダダ漏れだった。表情だって、本当に好きなんだなと自分でも分かる。
「しっかし……俺がこんな顔してても、北斗も気にしないんだもんな」
(やっぱり俺だけが北斗のことを好きなんだな)
*******
更新しました
お気に入り有難うございます(^^)
宣伝】久しぶりにPixiv更新しました!健全です。良ければ読んで頂けると嬉しいです
「なぁ、北斗。そういえば次アップするの決まった?」
「うーん。決まってない。北斗は何かある?」
「俺も特には……」
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ふと気づいたことといえば、そういえば最近動画アップしてないな? ということ。
(っても、作業はほぼ北斗だけど)
俺がやっていたことといえば、拗らせたような片思いのまま。不毛だと思いながらも、北斗とその……セ! で始まることをしていたくらい。ちゃんと学校へは行っているから良いが、冷静に考えると、決して健全とはいえる生活じゃない。だからといって、今さら止めるか? と聞かれれば、北斗と離れるのは嫌なので、またズルズルと今のままの関係でいたい。
「更新しないと、チャンネル外されちゃうこともあるからなぁ……。まぁ、動画のストックはあるから、それ上げてもいいけど……。うーん。圭、今日時間ある?」
「うん? ある。大丈夫。どうしたんだ?」
「せっかくだし、今日生配信しよ? 2時間後とかどう?」
「別にいいけど……」
(何か生ってやらしーよな)
北斗が真面目に話しているのに、俺はといえば生という言葉に反応してしまった。
「有難う。じゃあ、早速告知っと……」
トントンと携帯をタップして、配信用のアカウントに北斗が告知をすれば、すぐに反応があった。
「うわっ、はやっ! まだ秒しか経ってないのに」
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「てことで、圭。ちゃんと恋人らしく振舞ってね。打合せはあとで」
「お……おぅ。分かった。その前に、ちょっと服着替えてくる」
「そのままでも可愛いのに」
「本当かよ」
こういう時。ハッキリと「恋人らしく」と強調されると、改めて偽装なんだと感じて、複雑な気持ちになった。
(俺の馬鹿。こういうのを分かってて、オーケーしたんだろうが)
自分にそう言い聞かせて、とりあえず適当に来ている部屋着だけ着替えておくかと、一旦部屋に戻った。ボフン、とベッドに沈んで深呼吸。
生配信だ。失敗は無い方が良いが、ボロだけは出さないようにしなければ。
「そういえば、前どんな感じにしてたってけ?」
以前の自分の動画を見れば、随分とこう……受け受けしい感じで「マジか」と思わず自分にツッコミを入れてしまった。動画の中の俺は、うっとりとしながら北斗の隣で自慢げな様子。
『今日も北斗は恰好良いでしょ? 俺の自慢の彼氏なんだ♡』
(うわぁあああ……俺凄い顔してんな)
なんてことを言っていて、俺の願望がダダ漏れだった。表情だって、本当に好きなんだなと自分でも分かる。
「しっかし……俺がこんな顔してても、北斗も気にしないんだもんな」
(やっぱり俺だけが北斗のことを好きなんだな)
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