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14】着替えずに来てしまった③

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14】着替えずに来てしまった③

 好きな相手の部屋に、「そういうこと」をするために足を踏み入れた。
北斗のベッドの上に二人、まるで本当の恋人同士みたいなことをしている。それでも唇にキスが降ってくることはなく。何度も頬にキスをする北斗の頬に、俺もキスをして。
俺のキス一つに、なんだか喜んだ北斗が囁くように「脱がすね」と言った。だが、声に反して腕に籠る力は強い。

聞かずとも、さっさと脱がして欲しい。そう願ったが、ふと冷静に。そしてこの部屋に来る前のことを思い出す。それこそ、忘れていたが心なしか、まだ下半身が湿気ているような。

「最初からそうし…‥タンマ! 待て、北斗!」

(俺、下着替えてないんだった!!)

だが、もう遅い。強い力で、あっという間にズラされ下半身が軽くなり。
中途半端に色が変わり。おまけに今の状況に反応を見せた身体が、北斗に見られてしまった。

「……っ!」

隠すように内股になった俺の身体に、北斗が身体を滑り込ませる。

フーッ……♡ フーッ……♡ グイッ……♡

「圭、見せて?」

こういう時。切なさはあれど、やっぱり嘘でも北斗が俺のことを見てるのが嬉しいんだ。

(本当に俺ってばチョロ過ぎる)

「やだ、見るなってば……!」

「ねぇ、圭。俺がキスしてこうなったの?」

ググッ……♡

「っあ……っ♡」

膝を使いながら緩い力で、北斗が下着越しに俺のペニスを押した。グリグリと膝が動くたび、ペニスに刺激がくる。思わず声を漏らしてしまい、慌てて口を隠したが北斗に駄目だと言われた。

「圭。駄目だよ。声聞かせて」

「やだって、お前も聞きたくないだろ」

「そうでもない」

フッ……と笑った顔に、また俺の心臓はドキンと鳴って隠していた口元を、北斗の前に晒すんだ。

「後で苦情は受け付けないからな」

「俺の方こそ。あとで気持ち良くなかったって言われないようにしないと」

まだそれ引っ張るのかよと思ったが、もう考えるのを止めた。

ドキドキドキ。ちゅっ……ちゅっ。

頬にキスをしながら、膝を引き。俺の下半身を浮かせて下着を引っ張った。ただでさえ軽くなった下半身が、更に軽く。太ももに引っかかった下着のせいで、俺はあまり動けない。

(ちゃんと拭いたから、濡れてはないはず……!)

ドキドキドキ。

スルッ……ツー……ッ♡

「んっ、っ゛……♡」

ヒクッ♡ ヒクッ♡ キュン……♡♡

臍の下に手を当てて、一本線を引くようにツーッ……と指を動かす。疼いていた腹のナカが北斗の指に反応するのが分かった。

(ナカが……♡)

線を引いた指は俺の陰毛に触れたあと、緩く勃起していた俺のペニスを撫でた。

なでっ……♡ トロッ……ぬちっ……♡

「ん゛っ、ぅあ゛♡ぁ……♡北斗……っ♡」

一気に甘い声が喉から出る俺。
だって仕方がない。音だ。北斗の手が、俺の白濁で濡れて汚れる音がするから。

(北斗の手が、俺ので汚れて……!)

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