BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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男達は店内で穴への快楽をおねだりする

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「う……うぅぅぅー!」
「むぅぅ……も! んぐぅぅ……!」

淡い青の光で照らされた店内に、男達の声と、男達の手足を繋ぐ鎖の音、そして、男達の性の弱点を責め立てる淫具の駆動音が響いている。
天井の滑車から伸びた太い鎖の先にある黒革の枷を手首と足首に嵌められた男達は、店内に置かれたベッドに背中を預け、左右の手足を真上に伸ばした体勢で裸体を固定されてしまっている。
手も足も、曲げる事すら叶わない。そんな状態にされた男達は噛まされたギャグボールを外して口を解放する事も出来ず、乳首と男根に装着された淫らな責め具をむしり取りたくても不可能だ。

男達の尖った乳首を強く挟み込み、容赦の無い振動でいたぶっているクリップ状のローターは男が拘束された肉体を幾ら悶えさせても外れず、ただでさえ男の物とは思えないくらいにふくらんでいる乳首を更にふくらませていく。男達の勃起した男根を先端から根元まで包む薄い水色の淫具は全体を小刻みに震わせ、内側に生えた無数の小さい突起を使って、男根をまんべんなく刺激して腰が砕ける程の快感を注ぎ込んでくる。

「んっ、うぅぅ! う、むぉ……っ!」
「ふぅっ……う! んも、む、ぐふぅ……っ!」

乳首と男根を休み無く淫具が生み出す快楽に苛まれている男達は、手足の枷と天井の滑車を繋いでいる鎖をがちゃがちゃと鳴らして身悶え、涙を流しつつギャグボールで塞がれた口から言葉にならないうめき声を発している。その姿は、望まぬ快楽の終了を求め、許しを請うているように見えるだろう。
だが、実際は違う。男達が求めているのは快楽の終了とは真逆の更なる快楽。男達が必死に主張しているのは全く責められずに放置されている尻穴も快楽で責め、絶頂させて欲しいという、淫ら極まりない願望だ。

捕らわれてから毎日、甘すぎる快楽の躾を加えられた男達の肉体は、もはや捕らわれる前には戻れない程淫猥な物になってしまっている。
どんなに乳首を責められても、男根を震わされても、男達の肉体は絶頂出来ない。尻穴を掻き回され、奥深くまで激しく抉られなければ、幾ら気持ち良くても射精出来ない。

「う、むぐぅぅぅ!」
「あ、おぉぉぉーっ!」

イきたくて仕方がないのにいつまで経ってもイけず、気が狂いそうなもどかしさだけが身体中に溜まっていく苦しさに追い詰められた男達は無我夢中でくぐもった哀願を繰り返し、切なさでヒクつく尻穴への責めを欲しがっている。
雄の誇りを自ら捨てたはしたないおねだりを行い、裸体をくねらせている男があちこちにいる。その状況が数時間続いていた店内の様子が突然変わった。
店が開き、拘束された男達のよく熟した淫らな肉体を愉しみに来た客の男達が現れたのだ。

「んっ! んむぅぅ! うぅぅー!」
「むふっ! んもぉぉーっ!!」

どれ程叫んでも一切反応しなかった店員から客へとおねだりの対象を移し、男達は一際強く尻穴への快楽をねだった。
ある男は客に向かって限界まで足を開き、尻穴が開閉している様を余すところ無く見せ付ける。ある男は腰をいやらしく回し、客の男達を一生懸命に誘惑する。またある男はギャグボールで塞がれた口で、尻穴を犯してくださいと何度も告げる。

それらのおねだりを聞いた客は皆一様に唾を飲み込み、自分好みの男が悶えているベッドに上がってズボンから男根を取り出し、快楽を欲しがる尻穴を欲望のままにほじくっていた。
調教されきった男の淫らな肉体を商品にする裏の店の中には、閉店が訪れるまで粘ついた水音と幸福に満ちた甘い鳴き声が響いていた。
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