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無から膨らむ欲望に嬲られながら男は無様な商品として完成させられる
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何も見えない。何も聞こえない。助けを請う叫びを放つことも出来はしない。
頭部を包囲するヘルメットに似た形状を有する器具によって視覚と聴覚を遮断され、その器具の内側に突き出た棒を噛まされたせいで言葉の使用すらも禁じられた男は、ありとあらゆる情報を削ぎ落とされた状況の中で絶えず襲い来る甘く苦しい責めに悶絶を繰り返し続けていた。
可能であれば、その地獄の発生源である残酷で悪趣味なヘルメットを今すぐに毟り取りたい。休み無く掻き乱されている思考に浮かんだ願いを実現に移す手段など、今の男には無い。衣服を一枚残らず剥ぎ取られた裸体を土台部分が地下室の床へと接続されている椅子に座らされ、胴体を背もたれに、両腕を肘置きに、そして両足を土台に頑丈な黒革製のベルト達を用いて縛り付けられた男がどんなに試行錯誤を重ねようとも、慈悲を己の手で引き寄せる結果にはいつまで経っても辿り着けはしない。
様々な選択肢を没収され椅子に縫い付けられた男はもう、自分を捕獲した存在が用意した加虐にただただ心と身体を際限無く打ちのめされるだけの存在だ。
恥を捨てた助けても紡げない。仮に紡げても、それを聞く者は自分しかいない。そんな立場に追いやられた男はもはや、常に到来する淫猥な苦しみに為す術無く狂わされるだけの生物でしか無い。
内部に放出した特殊な電波を使って脳に干渉を行い、過剰なまでの発情を無から誘発させる。あまりにも醜悪な機構を有する拘束具を兼ねたヘルメット型の責め具に嬲られる哀れな男は、溜まる一方の淫欲に理性を蝕まれ、解放したくても出来ない淫猥な衝動の奔流に正気を削り落とされながら堕落へと導かれる展開をどうすることも出来ずに受け入れさせられるだけの、無様極まりない肉奴隷候補でしか無いのだ。
「ん、もおぉ……! おぅ、んもおぉ……っ!!」
肘置きにベルトで縛り付けられた腕を必死に頑張らせても、疼きに疼いている箇所には近付けない。限界まで張り詰めさせられ透明な蜜をだらしなくとぷとぷと分泌している男根を刺激したくても、男は己を慰める刺激を一向に生み出せない。
ならばと、男は誇りを捨てた態度で椅子に繋がれた不自由な裸体をくねらせ男根をぷるぷると跳ね回らせていく。椅子に大部分を接続された裸体を一生懸命にもがかせて腰を振り、男根をみっともなく踊らせながら、男はその行動に伴って生まれたほんのわずかな快楽をなりふり構わずに汲み取っていく。
もちろん、その程度の刺激で異常なまでに肥大化させられた欲望が満足してくれるはずも無い。頭部を囲う器具から発せられた電波由来の終わり無き発情は、かすかな悦楽を燃料に変換しながら更なる欲望となって男を瓦解へと突き落としていく。
「んぐ、むぐうぅ……! ふ、ぶふ……!!」
もっともっと、快感を追い求めなければ。苦肉の策として取り始めた思い通りに使えぬ裸体での腰振りが余計に己を追い詰めていることに気付く余裕も無くし、自分をこの責めに放置した敵達への憎しみを想起しつつ膨らむばかりの淫欲を否定していた過去の自分を忘却しきった悦びを全身全霊で希求する痴態を一人きりの空間で披露しながら、自身の全てが甘く淫らに崩れ去る屈服の未来に絶望し恐怖する力も失った男はやがて最後まで維持していた自我を欠片も残さず獣欲に塗り潰される形で堕落に達し、自分を捕らえた敵達に感心と充足を覚えさせる立派な肉奴隷という商品としての完成を迎えるのだった。
頭部を包囲するヘルメットに似た形状を有する器具によって視覚と聴覚を遮断され、その器具の内側に突き出た棒を噛まされたせいで言葉の使用すらも禁じられた男は、ありとあらゆる情報を削ぎ落とされた状況の中で絶えず襲い来る甘く苦しい責めに悶絶を繰り返し続けていた。
可能であれば、その地獄の発生源である残酷で悪趣味なヘルメットを今すぐに毟り取りたい。休み無く掻き乱されている思考に浮かんだ願いを実現に移す手段など、今の男には無い。衣服を一枚残らず剥ぎ取られた裸体を土台部分が地下室の床へと接続されている椅子に座らされ、胴体を背もたれに、両腕を肘置きに、そして両足を土台に頑丈な黒革製のベルト達を用いて縛り付けられた男がどんなに試行錯誤を重ねようとも、慈悲を己の手で引き寄せる結果にはいつまで経っても辿り着けはしない。
様々な選択肢を没収され椅子に縫い付けられた男はもう、自分を捕獲した存在が用意した加虐にただただ心と身体を際限無く打ちのめされるだけの存在だ。
恥を捨てた助けても紡げない。仮に紡げても、それを聞く者は自分しかいない。そんな立場に追いやられた男はもはや、常に到来する淫猥な苦しみに為す術無く狂わされるだけの生物でしか無い。
内部に放出した特殊な電波を使って脳に干渉を行い、過剰なまでの発情を無から誘発させる。あまりにも醜悪な機構を有する拘束具を兼ねたヘルメット型の責め具に嬲られる哀れな男は、溜まる一方の淫欲に理性を蝕まれ、解放したくても出来ない淫猥な衝動の奔流に正気を削り落とされながら堕落へと導かれる展開をどうすることも出来ずに受け入れさせられるだけの、無様極まりない肉奴隷候補でしか無いのだ。
「ん、もおぉ……! おぅ、んもおぉ……っ!!」
肘置きにベルトで縛り付けられた腕を必死に頑張らせても、疼きに疼いている箇所には近付けない。限界まで張り詰めさせられ透明な蜜をだらしなくとぷとぷと分泌している男根を刺激したくても、男は己を慰める刺激を一向に生み出せない。
ならばと、男は誇りを捨てた態度で椅子に繋がれた不自由な裸体をくねらせ男根をぷるぷると跳ね回らせていく。椅子に大部分を接続された裸体を一生懸命にもがかせて腰を振り、男根をみっともなく踊らせながら、男はその行動に伴って生まれたほんのわずかな快楽をなりふり構わずに汲み取っていく。
もちろん、その程度の刺激で異常なまでに肥大化させられた欲望が満足してくれるはずも無い。頭部を囲う器具から発せられた電波由来の終わり無き発情は、かすかな悦楽を燃料に変換しながら更なる欲望となって男を瓦解へと突き落としていく。
「んぐ、むぐうぅ……! ふ、ぶふ……!!」
もっともっと、快感を追い求めなければ。苦肉の策として取り始めた思い通りに使えぬ裸体での腰振りが余計に己を追い詰めていることに気付く余裕も無くし、自分をこの責めに放置した敵達への憎しみを想起しつつ膨らむばかりの淫欲を否定していた過去の自分を忘却しきった悦びを全身全霊で希求する痴態を一人きりの空間で披露しながら、自身の全てが甘く淫らに崩れ去る屈服の未来に絶望し恐怖する力も失った男はやがて最後まで維持していた自我を欠片も残さず獣欲に塗り潰される形で堕落に達し、自分を捕らえた敵達に感心と充足を覚えさせる立派な肉奴隷という商品としての完成を迎えるのだった。
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