BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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特製の淫具は捜査員の男を嬲って追い詰める

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「んむ……うぅ! ふぐ、うっ……んも、んあぁぁぁ……っ!」

長い下り階段を進んだ先にある、防音がしっかりと施された地下室の中で、敵の罠に掛かって捕らわれの身となってしまった捜査員の男は今日もその程良く鍛え上げられた裸体を快楽でいたぶられ、噛まされた棒状の口枷の隙間から唾液と甘く歪んだ鳴き声を零していた。

「うっ、うぅっ! んー、んむぐぅぅ!」

大きく唸りながら、捜査員は自由を奪っている拘束をどうにかして外そうと必死になってもがいている。しかし、そんな捜査員のもがきは一向に報われない。両手首同士を短い鎖で繋いだ上に長い鎖で手首を天井に取り付けられたフックへと結んでいる革の手枷は幾ら捜査員が力を込めても全く外れず、左右の足首同士を軽く開いた状態で繋いでいる棒の両端に革の枷が取り付けられている拘束具は捜査員に足を閉じる事はもちろん、足を上げる事も大きく前や後ろに移動させる事も禁じている。
あらゆる自由を取り上げられ、無防備な状態に追いやられた捜査員。そんな無様な捜査員を作り出した悪人の男は、捜査員が抗えないのを良い事に無情な淫具を恥部に取り付け、淫具のスイッチをオンにしてから苦悶の悲鳴を上げる捜査員を置き去りにして地下室を後にしてしまった。
それからもう数時間、捜査員はとっくの昔に限界を迎えているというのに、無感情な淫具に容赦無く絶頂を強いられ続けている。捜査員の男根に合わせて作られた特製の淫具は、勃起した男根の先端から睾丸までを檻を連想させる形状の器具で緩くまんべん無く絞め付けた状況で振動し、男根全体を小刻みに震わせる刺激を使って捜査員に激しい快感の波と連続での射精を味わわせている。捜査員の尻の谷間に合わせて作られた三日月状の本体に男根を模した張型が付いている器具は張型で尻穴をみちみちに埋め尽くすだけでなく過敏な谷間に隙間無く沿った状態で男根の器具と同じように振動し、恥ずかしい尻穴と尻の谷間を同時に責め立てて捜査員に望まぬ悦楽を叩き込んでいる。

「んまっ……もぉっ……うぐ、ふっ! うぶっ、ぐむぁぁぁぁ……っ!!」

また、捜査員の男が絶頂に至る。吐き出す精液が尽き果てた男根は自身を嬲る器具に食い込みながら先端の穴を哀しげにパクパクと開閉させ、尻穴は中を広げている張型を無意識にきゅうきゅうと搾り上げ、汗に濡れた裸体は拘束具の鎖をガチャガチャと鳴らしつつ地下室の中央でくねくねと淫らに踊る。けれど、淫具はとまらない。捜査員が惨めで淫猥極まりない絶頂の反応をしている間にも淫具は駆動し続け、捜査員に休み無い絶頂を要求する。

「うーぅっ! うがぁっ、むぁっ! うー、うっうぅ! んんぅぅーっ!!」

涙で潤んだ目を見開き、全身をガクガクと痙攣させながら捜査員はくぐもった声で哀願の絶叫を上げた。
もう捜査員としての誇りを守る余裕は無い。悪を許さないという使命を思い出す思考能力も無い。あるのは、終わりの見えない絶頂地獄の終わりを求める切羽詰まった感情だけ。
その感情のままに、捜査員の男は今は地下室にいない自分を辱めている悪人に向けて許しを請う声を発する。すると、捜査員のその声と淫猥な痴態を地下室の隠しカメラが送る映像を通して別室で堪能していた悪人の男はおもむろに捜査員の姿が映るモニターをオフにして立ち上がり、用意していた革紐の鞭を手に取った。
捜査員に慈悲を与える為でなく、より追い詰める為に。ようやく許されると思った捜査員を突き放し、更なる苦悶で絶望を与える為に。

「ふぅーっ! うぐっ、んむぐぅぅ! ほ、おぉ、おもぉぉぉ……!」

別室で自分の様子を観察していた悪人が鞭を取り、自分を今まで以上に激しく嬲り倒す目的で地下室に近付いている事実など知る由も無い捜査員は、軽い絶頂を数秒ごとに迎えながら甘い地獄からの救済を欲して疲弊し切った声で言葉にならない懇願を無意味に繰り返していた。
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