BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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残酷な男は淫らで無慈悲な応援を注ぐ

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「捜査員さん、ただいま」

地下室の扉を開きながら放たれた言葉に対して、それを寄せられた張本人である捜査員の男は何一つとして反応を示せない。
開いたばかりの扉を後ろ手で抜かり無く施錠する声の主である男に対して、捜査員の男は絶望と驚愕に染まった視線を向けることしか出来ない。
その滑稽な様子を独占し満喫しながら自身の顔を黒く残酷に歪めた男は、地下室に唯一設置された中央のベッドの上で間抜けに身体を強ばらせている捜査員に悠然とした足取りで歩み寄り、自身もベッドへと上がりつつ抵抗を不可能にさせた裸体をからかうような手付きで淫らに弄び始めた。

「たっぷり吸ったお薬が良く効いてるみたいだねぇ。無様な丸出しチ○コも、乳首も、いやらしくビンビンになってるよ? 可愛いねぇ」
「んうぅ! ふうぅぅっ!!」

憎い男の手が、意に染まぬ勃起を強いられた男根を撫で回す。無理矢理に起こさせた捜査員の上半身を自分の上半身に預けさせた男の指が、硬く膨らんだ左右の乳首を摘まんでくにくにと揉み込んでいく。
その刺激から逃れたくても、捜査員は逃れられない。敵である男の手で衣服を所持品と共に剥ぎ取られた裸体に黒革で作られた拘束を与えられた捜査員は、口内を貫く男根を模した棒と媚薬混じりの呼吸を強要するフィルターが内蔵された顔の下側を包囲する黒色をした口枷越しにくぐもったやめろを虚しく放ちつつ望まぬ快楽を男根と乳首に注がれるしか無い。
左右の肘から先を背中で重ねさせその形から抜け出せなくさせる黒革製の拘束具によって腕の自由を奪われ、左右の足首から太ももの付け根にあたる部分をきつく一まとめにする拘束の力で足の動きを大きく削ぎ落とされた捜査員の男はもはや腕の拘束を固定する役割を担わされている両肩に通された黒革製のベルトの食い込みと左右の足を離せなくさせることだけでなく曲げることすらも不可能にさせる頑丈な拘束の圧迫に絶望しながら、呼吸の度に為す術無く促された媚薬由来の発情に高められた肉体を悪の男の思惑に沿った惨めな絶頂へと押し上げられるしか無いのだ。

「んぎゅぅぅーっ! ふぶぅぅぅーっ!!」
「お、もうイきそうなのに頑張ってるね、捜査員さん。自分で調べてたせいでこのお薬を吸わされ続けた自分の身体がもうどうしようも無いくらいの淫乱になっちゃってるって分かってるはずなのに、よく無意味に耐えられるね。そんな頑張り屋なところを見せられたら応援したくなっちゃうなぁ……こうやって、思いっきり、ね?」
「もごぉぉぉぉーっ!?」

熱く張り詰めた男根が淫猥に自己主張している股間に手を伸ばした悪の男の右手が、先端から染み出ている透明な蜜を潤滑剤代わりにし過敏な弱点である亀頭を親指と人差し指で容赦無く磨いていく。
真っ赤に充血した乳首をはしたなく突き出している胸元を這っていた悪の左手が、本来ならば痛みを感じる程の強さで左右の乳首を交互にぎゅぅと捻り、痛みすらも快楽と誤認するくらいに媚薬で熟成させた捜査員の肉体にとどめの悦楽を嬉々としてもたらしていく」

「ほら、頑張れ。もっと頑張れー。これでイっちゃってたら、自分を拉致した俺達に反撃なんて出来ずにそのまま負けちゃうよー?」
「お、も、ご……あもぉぉぉ……!」

憎い悪に属する男に上半身を寄りかからせられた裸体を苦しげに跳ねさせ、意味を成さない甘い悲鳴を上げつつ息を乱して口枷に仕込まれたフィルターの媚薬をより激しく鼻から取り込みながら、湧き上がる射精欲に抗う。
そんな諦めの悪い捜査員を文字通り肌で感じつつ、悪の男は男根と乳首を苛む手の動きの無慈悲さを迷い無く一段と引き上げ、正義の男から快楽への忍耐を継続する為の気力と余裕を削り落としていくのだった。
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