BLエロ小説短編集

五月雨時雨

文字の大きさ
上 下
246 / 584

ご主人様は執事にお仕置きされる

しおりを挟む
「あっ……はっ、んぅ」

頬を赤く染めて、天蓋付きのベッドの上で少年が喘いでいる。
その身体にはメイド服が着せられていた。しかし、そのメイド服は布を少なめにして作られた物で、明らかに情事目的に作られた衣服だ。
見て分かる証拠として、胸元は切り裂かれた訳でもないのに大きくさらけ出され、少年の赤くふくらんだ乳首を隠していない。更にスカートも異常に短く、パンツを履かされていない恥部はベッドに横になっているせいで丸見えだ。

快感で先端からとろとろと先走りを垂れ流すペニスも、可愛らしいアナルが男の中指を嬉しそうにしゃぶっている様も余すところ無く晒されている。
淫猥な光景に燕尾服を着た男、長い指で少年の敏感な中を探っている男は、愉しそうに口元で笑い意地悪く言った。

「どうです、ご主人様? 自分でするより、私に掻き混ぜられる方が嬉しいでしょう?」
「うんっ……はぁっ!」

前立腺を強く押され、主人の少年は大きく背を反らせた。
敏感な反応に唇を舐め、執事の男は言葉で少年を辱める。

「毎朝、毎晩のように私の性器をくわえ込んではしたなく喘いでいるのに、我慢出来なくて自分でアナルを弄って……躾が足りないようですね」

学校から帰って、ほんの出来心で自慰をしていたところを執事に見られた少年は、お仕置きとして意地悪く責められていた。
少年は自らほぐしたアナルだけを責め立てられ、ビクビクと身体が跳ねる。開発されてしまった身体はペニスに触れられなくても快感を覚えるようになっており、下の立場である執事にいいように弄ばれ罵られても心の奥はきゅんと疼く。

だが、そうやって少年が心も身体も高ぶっているのを知っていながら、執事は残酷におあずけをしていた。

「あぁっ、んぅ! はっ、はぁんっ!」
「おっと」

もう少しで射精出来る、その寸前で執事は指の動きをとめてしまった。腸の壁が絡み付いてねだっても、指はピクリとも動かされない。もう数え切れないくらいにおあずけをされ、少年は切なさに涙を零していた。
中に感じている指が何もしてくれないのが、もどかしい。もどかし過ぎて、少年は腰を左右にくねらせ、淫らに頼み込んだ。

「お願い! お願いぃ……もっ、やなのぉ……イかせてっ、ほしいのぉ……っ!」

瞳を潤ませ、すがる視線を執事にプライドを捨てて向ける少年。
メイド服を着せられ、舌をだらしなく突き出し、アナルに含まされた指にむしゃぶりついてペニスを大きくしている少年は、もはや執事に向かって言っているのではなく意地悪だけど大好きな…恋人に対しておねだりをしていた。
執事もまた、あまりに可愛く淫らなおねだりに根負けし、愛らしい恋人の耳元にそっと囁いた。

「なら……で……です……って」

吹き込まれたのは、淫猥な命令。一瞬少年の顔が茹で上がったように赤くなるが、すぐに唇は命令に従う準備をした。
それを言えばもっと可愛がってもらえる。苛めてもらえる。そんな確信と期待が少年にはあったから。

「俺は……頭の中犯される事でいっぱいの淫乱な男ですぅっ! 自分でお尻の穴ほじほじしてたお仕置きにっ、メイド服で乳首弄りながらおチンポじゅぼじゅぼされたいのぉっ!!」

自分の指で疼いていた乳首を引っ張り、惨めとも思える懇願を口にする少年。だが、その表情は悦びに満ちており、全身は小さく期待で震えていた。

「ふふっ、よく言えましたね」
「んっ」

優しく笑って額にキスを落とし、執事は指を抜いた。そして何も無くなったアナルが寂しさでヒクつく前に、少年の痴態でそそり立っていた凶器みたいなペニスを押し当てる。

「入れますよ……貴方の、大好きなモノです」
「あぁ、んあぁぁっ!!」

一気に奥まで貫かれ、少年が大きく喉を反らした。執事は少年が痛みを感じないように加減しつつ、最高の快楽を与える為に中を抉った。
待ち望んでいた充足感に、少年はあっという間に昇り詰める。

「だめ、らめぇっ! すぐに、イっちゃ……っ!」
「いいですよ、イっても。貴方が満足するまで、何度でもイってください」
「んあぁっ!」

許可を与えられた直後、少年のペニスからは我慢し続けて溜め込まれた精液が噴き出した。
それは中のペニスが奥を叩く度に強く押し出され、放出が終わっても少年のペニスは萎える事無く次の絶頂を愉しみにしていた。

「これからは、私の前以外で快楽に浸ってはいけませんよ……守れますね?」
「はいぃ! まもりまひゅぅっ!! だから、もっとぉ!」

二人の間に、もう立場の差は無い。
激しい愛情を受けてよがり狂う少年と、その様子を見て更に愛情を注ぎたくなる男。身分差なんて無い恋人達は、その日一晩中、愛を確かめ合っていたのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃんでした。 実際に逢ってみたら、え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこいー伴侶がいますので! おじいちゃんと孫じゃないよ!

冷酷な少年に成り代わってしまった俺の話

岩永みやび
BL
気が付いたら異世界にいた主人公。それもユリスという大公家の三男に成り代わっていた。しかもユリスは「ヴィアンの氷の花」と呼ばれるほど冷酷な美少年らしい。本来のユリスがあれこれやらかしていたせいで周囲とはなんだかギクシャク。なんで俺が尻拭いをしないといけないんだ! 知識・記憶一切なしの成り代わり主人公が手探り異世界生活を送ることに。 突然性格が豹変したユリスに戸惑う周囲を翻弄しつつ異世界ライフを楽しむお話です。 ※基本ほのぼの路線です。不定期更新。冒頭から少しですが流血表現あります。苦手な方はご注意下さい。

友人に離婚を催促されています

ララ
恋愛
友人だと思った人は私を失望させた。 彼女が告げたのは、離婚の催促だった。

大親友に監禁される話

だいたい石田
BL
孝之が大親友の正人の家にお泊りにいくことになった。 目覚めるとそこは大型犬用の檻だった。 R描写はありません。 トイレでないところで小用をするシーンがあります。 ※この作品はピクシブにて別名義にて投稿した小説を手直ししたものです。

転生令嬢の危機回避術の結果について。

ユウキ
恋愛
悲しい知らせが国中に伝わる。 子供を産んだばかりの王妃が亡くなられたと。 喪に服す一年が過ぎてまたその翌年、ある書簡が1人の貴族令嬢に届いた。それはその令嬢がずっと巻き込まれない様にと人生をかけて回避し続け、並々ならぬ努力をしてきたものを一瞬でぶち壊すもので──

【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話

yuzuku
ファンタジー
ベランダから落ちて死んだ私は知らない森にいた。 知らない生物、知らない植物、知らない言語。 何もかもを失った私が唯一見つけた希望の光、それはドラゴンだった。 臆病で自信もないどこにでもいるような平凡な私は、そのドラゴンとの出会いで次第に変わっていく。 いや、変わらなければならない。 ほんの少しの勇気を持った女性と青いドラゴンが冒険する異世界ファンタジー。 彼女は後にこう呼ばれることになる。 「ドラゴンの魔女」と。 ※この物語はフィクションです。 実在の人物・団体とは一切関係ありません。

黒い春 本編完結 (BL)

Oj
BL
幼馴染BLです。 ハッピーエンドですがそこまでがとても暗いです。受けが不憫です。 DVやネグレクトなど出てきますので、苦手な方はご注意下さい。 幼い頃からずっと一緒の二人が社会人になるまでをそれぞれの視点で追っていきます。 ※暴力表現がありますが攻めから受けへの暴力はないです。攻めから他者への暴力や、ややグロテスクなシーンがあります。 執着攻め✕臆病受け 藤野佳奈多…フジノカナタ。 受け。 怖がりで臆病な性格。大人しくて自己主張が少ない。 学校でいじめられないよう、幼い頃から仲の良い大翔を頼り、そのせいで大翔からの好意を強く拒否できないでいる。 母が父からDV受けている。 松本(佐藤)大翔…マツモト(サトウ)ヒロト。 攻め。 母子家庭だったが幼い頃に母を亡くす。身寄りがなくなり銀行頭取の父に引き取られる。しかし母は愛人であったため、住居と金銭を与えられて愛情を受けずに育つ。 母を失った恐怖から、大切な人を失いたくないと佳奈多に執着している。 追記 誕生日と身長はこんなイメージです。 高校生時点で 佳奈多 誕生日4/12  身長158センチ  大翔  誕生日9/22 身長185センチ  佳奈多は小学生の頃から平均−10センチ、大翔は平均+5〜10センチくらいの身長で推移しています。 社会人になったら+2〜3センチです。 幼稚園児時代は佳奈多のほうが少し身長が高いです。

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

処理中です...