BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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メイド少年は苛められて幸せになる

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「あんっ、ふぁっ、もうだめですぅっ!」

天井をシャンデリアが彩る寝室で、切羽詰まった喘ぎが響く。その声の発生源は、一人の少年。この屋敷で働く使用人だ。
その少年は今、膝立ちになり背を反らせ、頭をベッドに預けた体勢を強制する形で手首と足首を後ろで、ピンクのファーの枷で拘束されている。その透き通るように白い肌をわななかせ、玉の汗を流している姿は、全て少年の主人、屋敷の主にさらけ出されていた。

「何がだめなの? メイドの衣装を着て玩具に苛められて、君の性器は嬉しそうに蜜を零してるよ」
「うぁんっ、はぁっ」

意地悪く震えていたペニスの先端をつつかれ、少年の肢体がビクビクと跳ねた。それと同時に、頭に付けられたフリル付きのカチューシャがフリルを揺らす。
そして同じフリルの付いた、白い手袋を嵌めた手が宙を掴んでもがき、黒のニーソックスを履かされた足はピクピク痙攣した。

しかし、そうやって全身を打ち震えさせたとしてもアナルに入れられたバイブは抜け落ちない。何も固定されてはいないのに、バイブに付いた幾つもの突起に少年の濡れた肉壁が絡み付いてしまい、太く乱暴な淫具から少年は逃げられずにいた。

「あーっ、ふぁぁんっ!」

垂れた涎を胸元に流れさせて、少年は嬌声を上げる。涙を溢れさせながら絶叫に近い声で鳴いているのだが、その表情は明らかに快感を送り込まれる事、主人に苛められる事を悦んでおり、可愛い蕩け顔を主人に見せ付けていた。

「いやらしい顔だね。男の子なのにお尻をめちゃくちゃにされて嬉しそうにして、淫乱な子だ」
「やぁぁ……いわないれ、くらさいぃ……っ!」

貶める言葉を投げかけられても、哀しさは無く。少年は背筋をぶるっと震わせて快感を加速させていた。
そうなってしまうのは相手が大好きな主人だからで、言葉の本質には途方も無い愛情が込められているからだろう。

「んぅっ、はっ、イく、イぎますぅぅ!!」

獣のような叫びを上げ、限界を伝える。すると主人は少年の頭を優しく撫で、耳元で囁いた。

「またイっちゃうのかい? イったらお仕置きだって言ってるのに、イっちゃうのかい? それとも……お仕置きしてほしい?」

甘美で、溶けてしまいそうな囁き。微笑みと一緒に囁かれた誘惑にメロメロにされた少年が打ち勝てる訳も無く…少年は主人の望む言葉をその濡れた唇から紡ぎ出した。

「はいぃ! 僕はっ、ごひゅじんひゃまにおしおきされたいれふぅっ! はしたなくイっちゃう僕にぃっ、いっぱいおしおきしてくだひゃいっ、んんんぅぅっ!!!」

拘束された身体を更に、折れそうな程反らせ、少年は触られてもいないペニスから精液を吐き出した。
淫猥な体液を隠す事も出来ず撒き散らし、涙と唾液に塗れた顔をベッドにもたれさせている少年を愛しげに見つめ。主人はゆっくりと顔を寄せた。

「悪い子だ。これは、たっぷりとお仕置きをしてあげないと」

言って、主人は顔を寄せていき。

「んぅっ、ふぅぅぅんっ……」

快楽に息を切らしている少年の唇を、優しくキスで塞いだ。
乱れている息を制限されて、より性の刺激に集中させられ欲望に溺れてしまう。それはお仕置きで、確実に苦しさは覚えているのに。
愛されている幸福感が強過ぎて、手足を拘束されている事も主人に抱き付けないというもどかしさにしか感じられなかった。

「ふふっ、もっともっと可愛がって、喘がせてあげるよ」
「ふ、あぁ……っ」

心をほわほわさせる声に身体を疼かせて。
メイド姿の少年は主人の手の中に、安心感を満たして落ちていった。
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