BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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週末は淫乱な子と

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「んあっ、あんっ!」

土曜日の夕方、マンションの一室で一人の少年が幸せそうな声で喘いでいる。その様子を見つめるのは、少年のご主人様にして、恋人の男だ。
主人はソファーに座って、愛しくて堪らないと言った表情で男の痴態を観察していた。

「そんなに気持ち良いかい? 両手を背中で動かせなくされて、お尻に大きなバイブをくわえて、僕に向かって、大きく足を開いて見せ付けてる。人間とは思えないくらいにはしたない状態が、そんなに気持ち良いかい?」

貶めるような言葉ではあるが、口調は優しい。まるで、それで良いんだよと暗に告げているみたいだ。
だから、少年は安心して感じられる。背中で手錠を使って手の動きを制限され、膝立ちになったままペニスを模した乱暴な淫具にアナルを掻き回されて体液を床に撒き散らし、硬く立ち上がった自身のペニスを上下左右に振り乱しながら喘ぎ鳴く。

そんな倒錯的な状況でも、主人が自分を嬉しそうに見つめてくれるから、少年は心から幸せになれる。

「はいぃ、気持ち……良いですぅっ! 俺、昨日学校終わってからぁ、今日ご主人様に苛めてもらえるのを……ずっと待ってたんですっ!」

言葉にしながら、少年は背筋を震わせる。
苛めてもらえる。俺、気持ち良くしてもらえるんだ。

その期待は、主人がソファーから立った事で急激に加速する。

「あ、あぁっ」

目の前に主人がしゃがんだ時に身体が待ち切れず、アナルの淫具をきゅぅっ、と絞め付けてしまった。
可愛らしい喘ぎに、主人が笑う。

「全く、エッチな子だね。ここをこんなに大きくして」
「んぅっ」

身体と共に揺れていたペニスが、主人の右手に収まる。ただそれだけなのに、刺激を求めていたそこは激しい快感を覚えていた。
反応を確認しつつ、主人は左手を浮かせ、少年の乳首へと運んだ。

「ここも…女の子みたいに硬くふくらんでるよ」
「んあぁぁんっ!」

右乳首を指で摘まれ、くりっ、と捻られた。身体中を走る快感に、少年は背を仰け反らせて喘いだ。
そのまま乳首と性器を責められ、少年は不自由な身体をガクガクと痙攣させた。

「あぁぁんっ、気持ち、良いっよぉ! んぅぅ、乳首、取れちゃうっ」

下手に仰け反ると自分で乳首を伸ばすように引っ張ってしまう。しかし、そんな加減が出来るならば最初からこんなに感じてはいない。
少年は涙と涎で顔をぐちゃぐちゃに汚していくが、悦びの表情が強いため悲惨さは存在しない。
主人も激しい快楽を与えつつ、少年をいたわるように顔の汚れを舐め取っていた。そのくすぐったさも、主人の優しさも、少年の欲情の火をより大きくしていく。

「あぁぁ! イく……イきますぅっ」

絶頂が近くなり、主人へと報告した。それを聞いた主人は、手の動きを早くして更に少年を責め立てる。

「あんっ、あんんっ! イく、イくぅ……っ!」

切羽詰まった声で少年が言い、絶頂を迎える。
その直前のところで、主人は手をとめてしまった。

「ふぁ……どうし、んぁっ!?」

尋ねようとしたが、言葉は途中で途切れる。主人が少年のアナルに入っていたバイブを抜き取ったからだ。
いきなり全ての刺激が無くなり、快感の渦の中で放り出された少年がもどかしそうに身を捩った。自分で続きをしたくとも、手は背中で拘束されている。

「あん、ご主人様、ご主人様ぁ…」

泣きだしそうな表情で助けを求める少年。全身を火照らせ性刺激を欲するその姿は淫乱そのもの。
主人は床に寝転がり、ズボンから少年の痴態で勃起したペニスを取り出す。
そして、少年に助け船を出した。

「ほら、バイブよりも、こっちをお尻に入れたいでしょ?」
「あ……」

天を向く主人の性器に釘付けになり、アナルがきゅんと疼いた。

欲しい、欲しい。

その一心で、少年は膝で歩き、主人の腰の上へと跨っていく。

「あぁ……はぁ」
「頑張りなさい。上手に出来たら、ご褒美だよ」

ごほうび。その言葉に、少年は悦んで身体を動かし、ついにアナルに主人のペニスをあてがうに至った。

「入れても、いいですか……っ?」

もし、ここでおあずけされたら。そんな不安が頭をよぎるが、杞憂で終わった。

「いいよ。たっぷり味わってね」
「はいぃ……んぁ、あ……ふあぁぁぁっ!」

許しを得て尻穴に性器を飲み込んでいく。ずっと欲しかった、熱くて、硬くて、愛しい肉の棒に、少年は根元までくわえ込んだ瞬間耐えきれずに射精してしまった。

「おや、入れただけでイっちゃったんだね」
「うぅ、ごめ、なさ……」

怒られてると勘違いして謝る少年を、主人は頭を撫でて慰めてやる。
安堵した少年は手の心地良さに頬を緩ませ、蕩けていた表情がまた蕩けた。

「よく頑張ったね。じゃあ、ご褒美をあげよう」

言って、主人は少年を下から突き上げた。

「あぁぅっ!」

不意を突かれた少年が、一際大きな嬌声を上げた。
ガツガツと身体の奥を抉られ、少年が主人の上で淫らに踊り狂う。

「ふぁぁんっ! 深いぃっ……中、焼けちゃいますぅっ」

もはや呂律が回らなくなっている少年を主人は激しく貪りつつも、苦痛を感じないように腰を奮った。

「あぅぅっ、ご主人様の、俺の中でびくびくしてるうぅ……」
「あぁ、そろそろ……中に出すよ」

それを聞いて、少年は主人の射精を促すためにアナルをきつく絞め付けた。

「いっぱい、らしてくだひゃいぃっ! せーえき、たくさん……!」
「もう……くぅっ」

舌を突き出して精液をねだる少年に、主人は望み通り精液を注ぎ込む。
淫乱な中に、熱い体液を注入され、少年は幸福感に包まれていた。

「はぅぅ、中、パンパン……ありがとう、ございまし……」
「何を言っているの? まだ、終わってないよ」

少年が感謝を告げ終わる前に、主人が口にした。少年はそこで、主人のペニスが自分の中で力を失っていない事に気が付く。
気が付いたのとほぼ同じ瞬間、主人は再び腰を奮い始めた。

「あぁ、あぁっ! また、犯してもらえるのぉ……」

意図していなかった行為の継続だが、少年に拒む選択肢は考え付かなかった。
だって、主人に抱かれて、感じさせられている時が少年にとっては最高の幸せなのだから。

「んむ、んふ……ご主人ひゃまと、きひゅうぅ……」

繋がったまま手錠を外してもらい、少年は自由になった手で主人に抱き付いた。お互いに舌を絡め合い、上と下でぶちゅ、ちゅぷ、と淫らな水音を部屋中に響かせた。

明日は、日曜日。誰にも邪魔はされないし、させない。
エッチな事が大好きで淫乱な恋人と過ごすご主人様の週末が、そこにはあった。
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