BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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有能な秘書は別荘で淫らに叫ぶ

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都会から遠く離れた山の中に、一軒の屋敷がある。それは、若き社長の男が建てた別荘だ。
静かな環境でゆっくりと過ごす為、あるいは社員達を招いて誰にも迷惑にならない場所で慰安と称してパーティーを開く為、表向きにはそういった目的で作られた別荘。確かにゆっくりと過ごす事はある、社員を招いて盛大に騒ぐ事もある。しかし、それらはこの別荘が作られた一番の理由ではない。若き社長がこの別荘を建てた一番の理由は、愛しい恋人と誰にも邪魔されずに過ごす為。愛しい恋人である秘書の男を思う存分快楽で責め立て、都会の自宅では出したくても出せない狂ったように大きな甘い鳴き声を思う存分、淫猥な秘書に上げさせる為だ。

隙が無く、無駄も無く、けれど眼鏡の下の瞳は柔らかな笑みを常に持っている秘書の男は、社員からの尊敬と信頼を集めている。そんな完璧に近い秘書が恋仲である社長と周りに他の人がいない別荘で二人きりになったらどうなるかを社員達は知らない。その事実を再確認し、社長は足元で可愛らしく乱れている秘書の痴態を眺めながらにっこりと笑った。
こんなにも淫らで可愛らしい秘書の姿は自分だけが知っている物だ。手首と足首を一本の棒状の枷に繋がれて裸体を隠せないようにされ、その棒状の枷を別荘のウッドデッキの天井から伸びた鎖で遊び無く吊るされ、背中をウッドデッキの床に預けたまま抵抗も移動もままならない状態で性の弱点に淫具を幾つも取り付けられ休み無く絶頂へと追いやられているというのに幸せそうに笑いながら連続で訪れる絶頂を心の底から悦んでいる淫乱な秘書の姿は自分だけの物で、他の誰も知らない。
仕事の話を冷静に話している口が淫らな言葉と状況を嬉しそうに話しているこの光景を見られるのは、恋人にしてご主人様でもある社長の男以外に誰一人としていないのだ。

「ごひゅじん、ひゃまぁぁっ! イぎまひゅ! せーえき、だせにゃいろにぃ……まりゃ、イっちゃうぅぅ! ちぐびれイぐっ! おひりイぐっ! ひんぽイ……ぎゅぅぅぅぅぅんっ!!」

都会の自宅であれば周囲の住人全てが性行為の最中である事に気付くであろう内容と大音量の嬌声を放ち、秘書の男は棒枷に拘束された手足をガクガクと強張らせつつ、だらしなく蕩けた顔を仰け反らせて絶頂を迎えた。
根元と中腹の辺りとカリのすぐ下にきつく巻き付けられた革ベルトに射精を塞き止められた男根が、激しく脈打ちながら透明な蜜をとろとろと噴き出させ、ベルトで固定された振動を生む白いパッドを汚す。乳首を挟んでいるクリップに吊るされた楕円形のローターは秘書の身悶えの度に胸元をせわしなく転げ回り、乳首周辺の肉を不規則に刺激して快楽を注ぎ込む。社長が秘書をよがり狂わせる為に発注した特製のアナルバイブは秘書の裸体の真下に置かれた箱型の本体からの指示を受けて動き、絶頂して小刻みな収縮と痙攣を行っている尻肉を首振りで掻き混ぜながら表面のイボで抉り、容赦の無いピストンで達したばかりの肉体を再度の絶頂へと否応無しに押し上げていく。
わずかな休憩も射精さえも許されずに断続的な絶頂を強要される拷問のような快楽責め。だが、淫猥な秘書はその責めでも悦べる。その上そこに最愛の人物から注がれる愛情の視線が加わっているのだから、悦びが跳ね上がらないはずが無い。
自由を奪われている事が幸せで、甘い快楽を注がれている事も幸せで、射精を管理され自らの意志では欲望を解放出来なくされている事すら幸せで。秘書の男は気が狂いそうな程の幸せを味わいながら、喉が枯れそうな程の大声で快楽を叫びながら、愛しい主を見つめて抗わずに数十回目の絶頂へと上り詰めていく。

「あぁぁぁーっ! イぐ、まらイぐぅ! ごひゅじん、ひゃま、イぎましゅ! おもちゃれイくとこりょ……ごひゅじん、ひゃまに見られりゅの……きもひい、ぎもちいっ! しあわしぇれしゅぅぅぅぅーっ!!」

本心からの幸福を発し、射精無しの絶頂と人とは思えない肉体の痙攣を余すところ無く晒す秘書を観察しながら、社長の男は秘書に対する愛しさを更に募らせ、バイブの出し入れ一回ごとに小さな絶頂へと至るくらいに過敏になった秘書の尻穴を自らの男根で犯す愉しみに対する期待を胸でふくらませている。
淫乱な秘書と、その秘書を至上の快楽で悦ばせる社長。淫欲を追い求めるペットと、そのペットを淫らに愛玩する主。
歪んでいるけれど愛情に満ちている幸せな一人と一匹は、邪魔の入らない別荘で一日中欲望に塗れ、滞在が終わりを迎える時には再び二人きりでこの別荘に訪れる時を心待ちにしつつ、やり手の社長と有能な秘書の関係へと、声と欲望を抑えながら身体を重ねる日々へと戻っていくのだった。
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