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35 綻び
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廊下から漏れ聞こえる言い争いで、春江は目を覚ました。まだ微睡が残る両目を横に向けると、既に岩渕進の姿はない。しかし、声は聞こえた。
「どういうことなんだ」
怒鳴ってはいない、されど焦りが滲んだ声だ。春江は不思議に思いながら体を起こし、そっとベッドから降りる。僅かに開いた扉の隙間から廊下を覗くと、進と誰かが立っていた。
「どうもこうもない。情報屋は、表の人間と協力して15年前の事件を追っている可能性がある。警察は闇に葬ったが、なぜか蒸し返している」
努めて落ち着こうとしている誰かの声が答えた。しかし、岩渕は急かす。
「だから、なぜだと聞いている。情報屋が表の人間に協力するメリットは何だ? 中立であるべき存在が、15年も前の事件を蒸し返して何がしたい? 知りたいのはそこだ。
そもそも、ここに足を運ぶことを許した覚えはないぞ。組員たちはともかく、お前の存在に気づいてもらっては困る人間が・・・・」
「会長さん?」
春江はたまらず声をかけた。進はハッとし、誰かは身を隠すように後ずさる。ややあって、「起きていたのか」と進が呟いた。
「お前が気にすることじゃない。寝ていろ」
明確な拒絶は珍しかった。利害関係であるだけでなく、個人的に進から気に入られている自覚のある春江は、自分に知られてはまずい相手と話をしていることがすぐに分かった。いや、彼女でなくとも分かるほど、進は普段より動揺していた。
しかし、深入りが命取りになることを承知している春江は、追求することなく頷き、ドアノブに手をかけた。すると、なぜか進が「待て」と呼び止める。
「お前か?」
「何のことです?」
訳の分からない発言に、春江は眉を顰めた。進は何かを確かめるように彼女を凝視し、少しして首を左右に振りながら「何でもない」と言った。春江はすぐさま扉を閉めてベッドに寝転んだが、遠ざかりゆく進と誰かの声は、変わらず焦りと困惑が宿っていた。
※
傷害事件の現場の騒動が落ち着き、翔一郎は安堵の息を吐いた。同僚たちは言い争っていた夫婦を抑え、互いが掴みかからないよう素早く手錠をかける。
「全く。昼間から夫婦喧嘩とは・・・・」
土壁翠が呆れた様子で呟いた。翔一郎は苦笑いを浮かべる。
「普段から喧嘩をしていたようですからね。彼らにとっては日常の一部のようなものでしょう。まあ、包丁なり何なりが持ち出されなかっただけ、マシということにしませんか?」
「前向きだな、火宮。車体炎上事件が片付いていない中、山のように押し寄せる事件に、もっと辟易していると思っていたが」
「事件が山積みなのはいつものことですから。私、野次馬を抑えて来ますね」
翔一郎はバリケードテープの前に押し寄せる人々を見て言った。翠が「頼む」と答えると彼は頷き、立ち入らないよう、パトカーが通るため下がるよう伝える。長身の彼はよく目立ち、人々を抑えるのに適役だった。
少しして人の波が静まると、翔一郎は小路の前に立ち、一息つく。少し乱れたスーツを整え、すぐに翠の元へ戻ろうと足を踏み出した、その時。
「動くな」
できる限り抑えた声と共に、背中に銃口が突きつけられた。翔一郎は叫ぶことも焦ることもなく、翠たちが気づいていないことを確認して口を開く。
「誰だい? 恨まれる理由が多過ぎて分からないんだけど」
「名乗るつもりはない。火宮翔一郎だな? 聞きたいことがあるから答えろ」
「上司を待たせたくないし、簡潔にお願いするよ」
相手は微塵も動揺しない翔一郎に驚きつつ、静かに尋ねた。
「お前は15年前の事件を解決するため、情報屋に協力しているのか? 自分で顔を出せないから情報屋に依頼し、接触するよう頼んだのか?」
曖昧な問いだったが、翔一郎は銃を突きつけている相手がハイエナだと理解した。主語は省いているが、どう考えても先日の騒ぎを指している。彼はどう答えたものかと考えながら口を開いた。
「申し訳ないけど、見当違いじゃないかな。15年前の事件って言われても、当時私は学生で、何のことやら。それに、情報屋って何? そんなファンタジーみたいな人が存在しているなんて、驚くばかりなんだけど」
涼しい顔で嘘をついた。ハイエナは銃口を強く当てるが、動揺している様子が感じられない。しかし、彼は続けた。
「一昨日、お前は違法賭博が行われている場所に居合わせて逮捕劇を繰り広げた。あれは偶然か? 警察官が彷徨く場所じゃないだろう」
「偶然だよ。それに、怪しい場所こそ警察官がいると考えるべきじゃない? 犯罪者を捕まえるのが仕事だし」
「潜入捜査をしていたと?」
「私はそういうのは向かないよ。目立ち過ぎるから」
これは事実だった。いくら演技が上手くとも、目立ち過ぎては怪しまれる。ハイエナは静かに銃を下ろした。
「関係ないって分かってくれた?」
「一応はな。だが、まだ完全に信頼したわけじゃない。しばらく監視させてもらうぞ」
「プライバシーの侵害だね。まあ、やましいことなんてないからいいけどさ」
ハイエナが姿を消すなり、翔一郎は何事もなかったかのように自分を呼ぶ翠の元へと歩いて行った。
※
「あの男じゃないだと? 以前、忍び込んできたから、最も怪しいと思ったんだが」
ハイエナの報告を受けた進は困惑した。暴力団のトップの屋敷に潜り込み、わざと捕まり、脅迫めいた言葉で情報を引き出し、単独で動いていないことを示した、翔一郎。情報屋と表の人間が繋がっているという話を聞いた以上、最も疑うべきは彼だった。
しかし、監視は箸にも棒にもかからず、話は一周回ってしまったのだ。
「となると、一体・・・・」
再び思案した進だったが、次の瞬間、なぜ気がつかなかったのかと思うほど、単純なことに気がついた。それは、そもそも表の人間が情報屋の存在を知ることなど不可能なのだから、接触も協力もまた不可能である、ということだった。
すなわち、表の人間が情報屋に協力を依頼しただの、情報屋が表の人間と協力しているだの、前提から間違っているのである。裏の人間たる情報屋と接触でき、なおかつ協力を依頼できるのは、裏の人間か裏の顔を持つ人間だけに限られた。
「そうだとしたらーーーー」
その時、部屋の扉が開いた。食事を終えた春江が戻って来たのだ。彼女は難しい顔をしている進を不思議に思いつつ、椅子に腰掛ける。連絡の有無を確認しようとスマートフォンに手を伸ばした彼女の手首を、岩渕は咄嗟に掴んだ。
「会長さん? 何です? 少し春海との・・・」
「お前か」
「・・・・昨日も同じことをおっしゃっていましたよね。何の話です?」
「しらばっくれるな。お前しかいない。
春江、お前は表の人間じゃない。俺と関わった時から、裏の顔を持つ人間だ。だからこそ、情報屋に協力を依頼して15年前の事件を蒸し返すことは可能のはず」
その途端、春江は進が何を言いたいのかを理解した。彼女は掴まれた左手を振り解こうとするが、掴まれた位置から動かすことすらできない。
「いくら利害関係とはいえ、こんな終わらせ方をするとはな。このやり方は裏切りと同じだ。もしもの時の方法を、忘れたわけじゃないだろう?」
すれ違いの結論を導く2人。されど暴力は止まらない。
「どういうことなんだ」
怒鳴ってはいない、されど焦りが滲んだ声だ。春江は不思議に思いながら体を起こし、そっとベッドから降りる。僅かに開いた扉の隙間から廊下を覗くと、進と誰かが立っていた。
「どうもこうもない。情報屋は、表の人間と協力して15年前の事件を追っている可能性がある。警察は闇に葬ったが、なぜか蒸し返している」
努めて落ち着こうとしている誰かの声が答えた。しかし、岩渕は急かす。
「だから、なぜだと聞いている。情報屋が表の人間に協力するメリットは何だ? 中立であるべき存在が、15年も前の事件を蒸し返して何がしたい? 知りたいのはそこだ。
そもそも、ここに足を運ぶことを許した覚えはないぞ。組員たちはともかく、お前の存在に気づいてもらっては困る人間が・・・・」
「会長さん?」
春江はたまらず声をかけた。進はハッとし、誰かは身を隠すように後ずさる。ややあって、「起きていたのか」と進が呟いた。
「お前が気にすることじゃない。寝ていろ」
明確な拒絶は珍しかった。利害関係であるだけでなく、個人的に進から気に入られている自覚のある春江は、自分に知られてはまずい相手と話をしていることがすぐに分かった。いや、彼女でなくとも分かるほど、進は普段より動揺していた。
しかし、深入りが命取りになることを承知している春江は、追求することなく頷き、ドアノブに手をかけた。すると、なぜか進が「待て」と呼び止める。
「お前か?」
「何のことです?」
訳の分からない発言に、春江は眉を顰めた。進は何かを確かめるように彼女を凝視し、少しして首を左右に振りながら「何でもない」と言った。春江はすぐさま扉を閉めてベッドに寝転んだが、遠ざかりゆく進と誰かの声は、変わらず焦りと困惑が宿っていた。
※
傷害事件の現場の騒動が落ち着き、翔一郎は安堵の息を吐いた。同僚たちは言い争っていた夫婦を抑え、互いが掴みかからないよう素早く手錠をかける。
「全く。昼間から夫婦喧嘩とは・・・・」
土壁翠が呆れた様子で呟いた。翔一郎は苦笑いを浮かべる。
「普段から喧嘩をしていたようですからね。彼らにとっては日常の一部のようなものでしょう。まあ、包丁なり何なりが持ち出されなかっただけ、マシということにしませんか?」
「前向きだな、火宮。車体炎上事件が片付いていない中、山のように押し寄せる事件に、もっと辟易していると思っていたが」
「事件が山積みなのはいつものことですから。私、野次馬を抑えて来ますね」
翔一郎はバリケードテープの前に押し寄せる人々を見て言った。翠が「頼む」と答えると彼は頷き、立ち入らないよう、パトカーが通るため下がるよう伝える。長身の彼はよく目立ち、人々を抑えるのに適役だった。
少しして人の波が静まると、翔一郎は小路の前に立ち、一息つく。少し乱れたスーツを整え、すぐに翠の元へ戻ろうと足を踏み出した、その時。
「動くな」
できる限り抑えた声と共に、背中に銃口が突きつけられた。翔一郎は叫ぶことも焦ることもなく、翠たちが気づいていないことを確認して口を開く。
「誰だい? 恨まれる理由が多過ぎて分からないんだけど」
「名乗るつもりはない。火宮翔一郎だな? 聞きたいことがあるから答えろ」
「上司を待たせたくないし、簡潔にお願いするよ」
相手は微塵も動揺しない翔一郎に驚きつつ、静かに尋ねた。
「お前は15年前の事件を解決するため、情報屋に協力しているのか? 自分で顔を出せないから情報屋に依頼し、接触するよう頼んだのか?」
曖昧な問いだったが、翔一郎は銃を突きつけている相手がハイエナだと理解した。主語は省いているが、どう考えても先日の騒ぎを指している。彼はどう答えたものかと考えながら口を開いた。
「申し訳ないけど、見当違いじゃないかな。15年前の事件って言われても、当時私は学生で、何のことやら。それに、情報屋って何? そんなファンタジーみたいな人が存在しているなんて、驚くばかりなんだけど」
涼しい顔で嘘をついた。ハイエナは銃口を強く当てるが、動揺している様子が感じられない。しかし、彼は続けた。
「一昨日、お前は違法賭博が行われている場所に居合わせて逮捕劇を繰り広げた。あれは偶然か? 警察官が彷徨く場所じゃないだろう」
「偶然だよ。それに、怪しい場所こそ警察官がいると考えるべきじゃない? 犯罪者を捕まえるのが仕事だし」
「潜入捜査をしていたと?」
「私はそういうのは向かないよ。目立ち過ぎるから」
これは事実だった。いくら演技が上手くとも、目立ち過ぎては怪しまれる。ハイエナは静かに銃を下ろした。
「関係ないって分かってくれた?」
「一応はな。だが、まだ完全に信頼したわけじゃない。しばらく監視させてもらうぞ」
「プライバシーの侵害だね。まあ、やましいことなんてないからいいけどさ」
ハイエナが姿を消すなり、翔一郎は何事もなかったかのように自分を呼ぶ翠の元へと歩いて行った。
※
「あの男じゃないだと? 以前、忍び込んできたから、最も怪しいと思ったんだが」
ハイエナの報告を受けた進は困惑した。暴力団のトップの屋敷に潜り込み、わざと捕まり、脅迫めいた言葉で情報を引き出し、単独で動いていないことを示した、翔一郎。情報屋と表の人間が繋がっているという話を聞いた以上、最も疑うべきは彼だった。
しかし、監視は箸にも棒にもかからず、話は一周回ってしまったのだ。
「となると、一体・・・・」
再び思案した進だったが、次の瞬間、なぜ気がつかなかったのかと思うほど、単純なことに気がついた。それは、そもそも表の人間が情報屋の存在を知ることなど不可能なのだから、接触も協力もまた不可能である、ということだった。
すなわち、表の人間が情報屋に協力を依頼しただの、情報屋が表の人間と協力しているだの、前提から間違っているのである。裏の人間たる情報屋と接触でき、なおかつ協力を依頼できるのは、裏の人間か裏の顔を持つ人間だけに限られた。
「そうだとしたらーーーー」
その時、部屋の扉が開いた。食事を終えた春江が戻って来たのだ。彼女は難しい顔をしている進を不思議に思いつつ、椅子に腰掛ける。連絡の有無を確認しようとスマートフォンに手を伸ばした彼女の手首を、岩渕は咄嗟に掴んだ。
「会長さん? 何です? 少し春海との・・・」
「お前か」
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「しらばっくれるな。お前しかいない。
春江、お前は表の人間じゃない。俺と関わった時から、裏の顔を持つ人間だ。だからこそ、情報屋に協力を依頼して15年前の事件を蒸し返すことは可能のはず」
その途端、春江は進が何を言いたいのかを理解した。彼女は掴まれた左手を振り解こうとするが、掴まれた位置から動かすことすらできない。
「いくら利害関係とはいえ、こんな終わらせ方をするとはな。このやり方は裏切りと同じだ。もしもの時の方法を、忘れたわけじゃないだろう?」
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