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7 暗躍
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壁に手を伝わせながら、翔一郎は部屋を進んだ。目にした数は知れているので、ほとんど感覚で歩いていた。大きな出っ張りにあたりーーーー堅苦しい本が並んだ本棚だと後で理解したーーーーようやく息を吐く。
そっと壁から手を離して、デスクに触れた。このデスク1つでどれだけの金が掛かっているのか、などと考えつつ、カーテンが閉じられていることを確認して、引き出しのある方へ回った。音を出さないように屈み、鍵穴のついた1番下の引き出しに触れた。ズボンのポケットに左手を入れ、小さな銀の鍵を取り出す。鍵穴に差し込むと、静かに解除の音がした。
何をしているんだろう。こんなこと、許されない。でも、真実を知るためだ。
繰り返した己への鼓舞を心中で呟き、翔一郎は引き出しを開けた。クリアファイルや封筒に入れられた書類が並べられていたが、彼はそのどれにも目をくれず、引き出しの奥板へ手を伸ばした。指示通り中央の辺りを強く押すと、デスクの椅子を入れる空間にあたる下板が少し開いた。手がデスクと水平に入るか否かの隙間である。
瞬間、翔一郎は素早く手を伸ばし、下板から垣間見える封筒を取った。思った通り開封されていたので、彼は中の書類を取り出して、胸ポケットに納めているスマートフォンのレンズを向けた。同時に、右耳へ手を伸ばす。
「動くなって言ってんでしょ。指示通りの動きだけしろって話したよね?」
悠の厳しい声が右耳にこだました。翔一郎は声を出さずにごめん、と言い、右耳に手を当てたまま、しばらく硬直していた。
「もういいよ。戻して」
永遠のような沈黙を破り、悠が言った。翔一郎は頷くこともなく無言で書類を封筒へ戻し、下板と上板の空間へ置いた。そして鍵付きの引き出しの奥板へ手を伸ばし、中央辺りを強く押した。下板が戻ったのを確認した後、素早く引き出しの鍵を閉める。そうして息をつくこともなく立ち上がり、来た時と同じように壁に手を伝わせながら、部屋の入口へ戻った。
「大丈夫、誰もいない。同じルートで降りて来て。数キロくらい離れたら、帰っていいよ。詳細は後日」
翔一郎は足音を立てないよう、しかし鼓動の音が聞こえるのではないかと思うほど動揺しながら、非常階段を降りた。防犯カメラが設置されていないとはいえ、殺人犯を追うよりも緊張した時間だった。
ようやく建物の外に出て、数キロほど離れた時、翔一郎は安堵の息を吐いた。人気のいない路地へ回って右耳のイヤホンと手汗で少し重くなった両手の手袋を外した。
真実を知るために、あと何度、こんなことを繰り返すのだろう。簡単な道じゃないと分かってはいたけれど、まだ慣れない。水守君は、どうやって慣れたんだろう。10歳以上下の彼に敵わないなんて、警察官以前に大人として情けないな。
その夜、翔一郎は眠れなかった。気づけば部屋の窓から朝日が差し込み、いつも通りの1日が始まろうとしていた。
※
「先日の車体炎上事件の被害者、身元が破れたぞ」
土壁警部補にそう伝えられ、私は目を丸くした。警部補が手にしている書類をひったくるように取り、調査結果に目を落とす。自然と結果を読み上げた。
「岩原雅雄、31歳・・・都内にあるS会社のアルバイト・・・。何というか、その」
「普通、だろう? 大学卒業後、東京で就職して、上手く行かなくなって退職して、貯金が底を尽きたけれど頼れる親族もいないから残って、生活を保てるレベルの金銭を賄うために、アルバイト。よくある話だ」
「・・・・よくある話に当て嵌まる人間が、運転座席に導火線と火種を仕掛けられて爆殺されるなんて面倒な方法で殺害されたのは、普通じゃありませんね」
「ああ。殺害される理由がある。どうも、無意味な殺人とは思えない」
私は頷いて同意を示した。殺人鬼と対峙した経験は決して多くはないが、違うと直感で感じた。この事件は、何者かに仕組まれた計画的な犯行で、被害者を殺害しなければならない、明確な理由が存在した。感覚なので理由はないが、違うことだけは分かった。
「でも、先日の刺し違え殺人が解決しないうちに、こんな・・・。何だか妙ですよね」
「全くだ。早いところ解決しないとな」
土壁警部は大きな溜息をついた。私も当然同意見だったが、素直に頷くことができなかった。理由は単純で、少なくとも刺し違え殺人は、10年前の事件と関係している可能性がある以上、時間をかけて真実を見つけたいと思ったからだ。しかしあまりに自己中心的な考えだったので、口には出さなかった。
「それより火宮、隈すごいぞ? 昨日寝てないのか?」
「え? ああ、そうなんですよ。何だか眠れなくて、一晩中起きていました」
「ダメじゃないか。私たちは寝れる時に寝ておかないと。倒れるなよ?」
「あはは・・・気をつけます」
声に震えがない自分に驚いた。昨夜のことは、夢だったのだろうかと思う。しかし、確かに記憶があった。悠の声が耳でこだました。夢でも妄想でもない、現実なのだと理解した。
「土壁警部補、火宮巡査。捜査会議が始まるそうです」
「分かった。行くぞ、火宮。寝てたら叩き起こすからな」
「勘弁してくださいよ、土壁警部補」
※
「上官の仕事部屋に忍び込んだ気分は?」
開口一番、悠は翔一郎にそう尋ねた。彼は何も答えられず、思わず視線を泳がせる。悠は小馬鹿にするような笑みを浮かべた。
「今更、後悔? 罪悪感でも芽生えた? くだらないったらありゃしない。決めたのは自分でしょ?
拓司の手を取った日から、キミはこちら側なんだよ。戻ることはできない。ボクらにだけ汚れ仕事を押し付けて、真実を見つけられると思った?」
「・・・・そういうわけじゃないよ。ただ、バレなかったかと・・・」
「上司に呼び出されなかったんだから、セーフでしょ。まあ、呼び出されたって問題ないけどさ」
翔一郎は視線を合わせられなかった。すると、部屋に入って来た蒼一が軽く悠の頭を小突く。
「いたっ、暴力はんたーい」
「あまり揶揄うなと言っただろう」
「お真面目な彼には荷が重かったじゃないか。拓司に任せた方がスムーズだったんじゃない?」
「いや、余計な気を起こさない点で火宮であるべきだった。拓司は情報でしか内部を知らない。実地調査は現役に限る」
悠は不満げに口を尖らせた。同時に開きっぱなしの扉から拓司が現れ、翔一郎の傍を通り過ぎて調査結果に目を通す。
「これが本当にあったのか?」
「あったよ。疑うなら風口君に確認してくれ」
拓司は悠を一瞥し、彼が頷いたのを見るなり、そうか、と呟いた。
「やっぱり隠されていたんだな。ふざけやがって」
「落ち着け、拓司。分かっただけマシだ。火宮に感謝は示せと言ったはず」
拓司は苛立ちを隠さないまま、ぎこちない礼を口にした。翔一郎は無理しないで、と言いながら苦笑いを浮かべる。ようやく、拓司たちを正面から見ることができた。
「そういえば、事件現場が荒らされたって話は解決したのかよ?」
「いいや。変わらず犯人は分からずじまいだ。水守君たちのおかげで、偽の点検業者が住民を納得させていたことは分かったけど、身元は不明。業者を名乗った人間は帽子を目深に被っていたそうでね。身体的な特徴等もなかったそうだ。特徴を消していたのかもしれないけど、いずれにせよ分からない。
それに、車体炎上なんて全く違う事件も起こったからね。1つの事件にかける時間が減ってしまって。どちらも調べるようにしているけれど、限界があるよ」
「ふーん。前者は、犯人は現場に戻る、ってやつ?」
翔一郎はどうだろう、と首を傾げた。困ったように蒼一を見たので、彼は躊躇いがちに口を開いた。
「その可能性が高いーーーーとだけ言っておく。そもそも、普通に考えて規制された事件現場に犯人が忍び込むことは難しい。今回報道を見たが、随分と甘い規制だったようだな。誰かの指示か?」
「はい。私も直属の上司から聞いただけなんですが、上官からの指示で」
そう言いながら、翔一郎は気まずそうに、調査結果の資料に視線を落とした。拓司と悠は明らかに怒りを宿した表情へ変わる。
しかし、蒼一は動揺することもなく、目を細め、なるほどな、と呟いた。
「ご苦労だったな、火宮。今日はもう帰っていい。また何かあったら連絡する」
「はい。失礼します」
部屋を出る翔一郎を、拓司はなぜか追いかけた。廊下の途中で合流し、拓司は囁く。
「お前、怒らねえのか? あの結果は、死んだお前の弟も侮辱してるようなもんだけど」
「・・・・腹立たしい、とは思うよ。でも、どんな理由があろうと、弟が殺人事件を起こしたことは事実だ。簡単には怒れない」
「いい子ちゃんかよ」
翔一郎は笑うだけで、何も言わなかった。拓司は、怒っているのに穏やかに済まそうとする彼の心情が分からず、眉を顰める。
「お前って変な奴だよな。俺、やっぱりお前のこと嫌いだわ」
拓司は一切の遠慮を見せず、そう告げた。翔一郎は目を瞬かせ、思わず吹き出す。
「何がおかしいんだよ!」
「ごめん、ごめん。ちょっと・・・思い出しちゃってね」
「はあ? 意味分かんねえ。何なんだよ、お前・・・」
兄弟のように、軽口を言い合う2人の声を、蒼一と悠は黙って聞いていた。その表情に、決して笑顔を見せないで。
そっと壁から手を離して、デスクに触れた。このデスク1つでどれだけの金が掛かっているのか、などと考えつつ、カーテンが閉じられていることを確認して、引き出しのある方へ回った。音を出さないように屈み、鍵穴のついた1番下の引き出しに触れた。ズボンのポケットに左手を入れ、小さな銀の鍵を取り出す。鍵穴に差し込むと、静かに解除の音がした。
何をしているんだろう。こんなこと、許されない。でも、真実を知るためだ。
繰り返した己への鼓舞を心中で呟き、翔一郎は引き出しを開けた。クリアファイルや封筒に入れられた書類が並べられていたが、彼はそのどれにも目をくれず、引き出しの奥板へ手を伸ばした。指示通り中央の辺りを強く押すと、デスクの椅子を入れる空間にあたる下板が少し開いた。手がデスクと水平に入るか否かの隙間である。
瞬間、翔一郎は素早く手を伸ばし、下板から垣間見える封筒を取った。思った通り開封されていたので、彼は中の書類を取り出して、胸ポケットに納めているスマートフォンのレンズを向けた。同時に、右耳へ手を伸ばす。
「動くなって言ってんでしょ。指示通りの動きだけしろって話したよね?」
悠の厳しい声が右耳にこだました。翔一郎は声を出さずにごめん、と言い、右耳に手を当てたまま、しばらく硬直していた。
「もういいよ。戻して」
永遠のような沈黙を破り、悠が言った。翔一郎は頷くこともなく無言で書類を封筒へ戻し、下板と上板の空間へ置いた。そして鍵付きの引き出しの奥板へ手を伸ばし、中央辺りを強く押した。下板が戻ったのを確認した後、素早く引き出しの鍵を閉める。そうして息をつくこともなく立ち上がり、来た時と同じように壁に手を伝わせながら、部屋の入口へ戻った。
「大丈夫、誰もいない。同じルートで降りて来て。数キロくらい離れたら、帰っていいよ。詳細は後日」
翔一郎は足音を立てないよう、しかし鼓動の音が聞こえるのではないかと思うほど動揺しながら、非常階段を降りた。防犯カメラが設置されていないとはいえ、殺人犯を追うよりも緊張した時間だった。
ようやく建物の外に出て、数キロほど離れた時、翔一郎は安堵の息を吐いた。人気のいない路地へ回って右耳のイヤホンと手汗で少し重くなった両手の手袋を外した。
真実を知るために、あと何度、こんなことを繰り返すのだろう。簡単な道じゃないと分かってはいたけれど、まだ慣れない。水守君は、どうやって慣れたんだろう。10歳以上下の彼に敵わないなんて、警察官以前に大人として情けないな。
その夜、翔一郎は眠れなかった。気づけば部屋の窓から朝日が差し込み、いつも通りの1日が始まろうとしていた。
※
「先日の車体炎上事件の被害者、身元が破れたぞ」
土壁警部補にそう伝えられ、私は目を丸くした。警部補が手にしている書類をひったくるように取り、調査結果に目を落とす。自然と結果を読み上げた。
「岩原雅雄、31歳・・・都内にあるS会社のアルバイト・・・。何というか、その」
「普通、だろう? 大学卒業後、東京で就職して、上手く行かなくなって退職して、貯金が底を尽きたけれど頼れる親族もいないから残って、生活を保てるレベルの金銭を賄うために、アルバイト。よくある話だ」
「・・・・よくある話に当て嵌まる人間が、運転座席に導火線と火種を仕掛けられて爆殺されるなんて面倒な方法で殺害されたのは、普通じゃありませんね」
「ああ。殺害される理由がある。どうも、無意味な殺人とは思えない」
私は頷いて同意を示した。殺人鬼と対峙した経験は決して多くはないが、違うと直感で感じた。この事件は、何者かに仕組まれた計画的な犯行で、被害者を殺害しなければならない、明確な理由が存在した。感覚なので理由はないが、違うことだけは分かった。
「でも、先日の刺し違え殺人が解決しないうちに、こんな・・・。何だか妙ですよね」
「全くだ。早いところ解決しないとな」
土壁警部は大きな溜息をついた。私も当然同意見だったが、素直に頷くことができなかった。理由は単純で、少なくとも刺し違え殺人は、10年前の事件と関係している可能性がある以上、時間をかけて真実を見つけたいと思ったからだ。しかしあまりに自己中心的な考えだったので、口には出さなかった。
「それより火宮、隈すごいぞ? 昨日寝てないのか?」
「え? ああ、そうなんですよ。何だか眠れなくて、一晩中起きていました」
「ダメじゃないか。私たちは寝れる時に寝ておかないと。倒れるなよ?」
「あはは・・・気をつけます」
声に震えがない自分に驚いた。昨夜のことは、夢だったのだろうかと思う。しかし、確かに記憶があった。悠の声が耳でこだました。夢でも妄想でもない、現実なのだと理解した。
「土壁警部補、火宮巡査。捜査会議が始まるそうです」
「分かった。行くぞ、火宮。寝てたら叩き起こすからな」
「勘弁してくださいよ、土壁警部補」
※
「上官の仕事部屋に忍び込んだ気分は?」
開口一番、悠は翔一郎にそう尋ねた。彼は何も答えられず、思わず視線を泳がせる。悠は小馬鹿にするような笑みを浮かべた。
「今更、後悔? 罪悪感でも芽生えた? くだらないったらありゃしない。決めたのは自分でしょ?
拓司の手を取った日から、キミはこちら側なんだよ。戻ることはできない。ボクらにだけ汚れ仕事を押し付けて、真実を見つけられると思った?」
「・・・・そういうわけじゃないよ。ただ、バレなかったかと・・・」
「上司に呼び出されなかったんだから、セーフでしょ。まあ、呼び出されたって問題ないけどさ」
翔一郎は視線を合わせられなかった。すると、部屋に入って来た蒼一が軽く悠の頭を小突く。
「いたっ、暴力はんたーい」
「あまり揶揄うなと言っただろう」
「お真面目な彼には荷が重かったじゃないか。拓司に任せた方がスムーズだったんじゃない?」
「いや、余計な気を起こさない点で火宮であるべきだった。拓司は情報でしか内部を知らない。実地調査は現役に限る」
悠は不満げに口を尖らせた。同時に開きっぱなしの扉から拓司が現れ、翔一郎の傍を通り過ぎて調査結果に目を通す。
「これが本当にあったのか?」
「あったよ。疑うなら風口君に確認してくれ」
拓司は悠を一瞥し、彼が頷いたのを見るなり、そうか、と呟いた。
「やっぱり隠されていたんだな。ふざけやがって」
「落ち着け、拓司。分かっただけマシだ。火宮に感謝は示せと言ったはず」
拓司は苛立ちを隠さないまま、ぎこちない礼を口にした。翔一郎は無理しないで、と言いながら苦笑いを浮かべる。ようやく、拓司たちを正面から見ることができた。
「そういえば、事件現場が荒らされたって話は解決したのかよ?」
「いいや。変わらず犯人は分からずじまいだ。水守君たちのおかげで、偽の点検業者が住民を納得させていたことは分かったけど、身元は不明。業者を名乗った人間は帽子を目深に被っていたそうでね。身体的な特徴等もなかったそうだ。特徴を消していたのかもしれないけど、いずれにせよ分からない。
それに、車体炎上なんて全く違う事件も起こったからね。1つの事件にかける時間が減ってしまって。どちらも調べるようにしているけれど、限界があるよ」
「ふーん。前者は、犯人は現場に戻る、ってやつ?」
翔一郎はどうだろう、と首を傾げた。困ったように蒼一を見たので、彼は躊躇いがちに口を開いた。
「その可能性が高いーーーーとだけ言っておく。そもそも、普通に考えて規制された事件現場に犯人が忍び込むことは難しい。今回報道を見たが、随分と甘い規制だったようだな。誰かの指示か?」
「はい。私も直属の上司から聞いただけなんですが、上官からの指示で」
そう言いながら、翔一郎は気まずそうに、調査結果の資料に視線を落とした。拓司と悠は明らかに怒りを宿した表情へ変わる。
しかし、蒼一は動揺することもなく、目を細め、なるほどな、と呟いた。
「ご苦労だったな、火宮。今日はもう帰っていい。また何かあったら連絡する」
「はい。失礼します」
部屋を出る翔一郎を、拓司はなぜか追いかけた。廊下の途中で合流し、拓司は囁く。
「お前、怒らねえのか? あの結果は、死んだお前の弟も侮辱してるようなもんだけど」
「・・・・腹立たしい、とは思うよ。でも、どんな理由があろうと、弟が殺人事件を起こしたことは事実だ。簡単には怒れない」
「いい子ちゃんかよ」
翔一郎は笑うだけで、何も言わなかった。拓司は、怒っているのに穏やかに済まそうとする彼の心情が分からず、眉を顰める。
「お前って変な奴だよな。俺、やっぱりお前のこと嫌いだわ」
拓司は一切の遠慮を見せず、そう告げた。翔一郎は目を瞬かせ、思わず吹き出す。
「何がおかしいんだよ!」
「ごめん、ごめん。ちょっと・・・思い出しちゃってね」
「はあ? 意味分かんねえ。何なんだよ、お前・・・」
兄弟のように、軽口を言い合う2人の声を、蒼一と悠は黙って聞いていた。その表情に、決して笑顔を見せないで。
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