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第4章

(ざまぁ)ミーシャ視点「次はアンタの番だよ」

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 -ミーシャ視点-

 私はゴブリン達を引き連れ、巣穴である洞窟に戻って来た。
 全員が入ったのを確認したら洞窟の入り口をカモフラージュをして、見つかりにくくする。こうする事で『気配感知』スキルにもかかりづらくなる。
 これで私の邪魔をする者は、誰も来ないだろう。
 
 奥の部屋でドーガ達を再度拘束をしてから、水をぶっかけて目を覚まさせた。
 一瞬だけポカンとした表情をした後に、自分たちの状況を把握したのだろう。
 ギャーギャー喚きたてるドーガ達を、ゴブリン達が「どうしますか?」と言った表情でグギャグギャと訪ねてくる。

「おい、お前ら」

 私の声に、ドーガ達が反応した。

「ミ、ミーシャ!」

 驚き、というよりは安堵の表情だ。
 ゴブリンを従える私を見て、大方助かったと思ったのだろう。

「俺達を助けてくれたのか。ありがとう。俺はお前を信じていたぞ!」

「ミーシャ、ソイツの言葉を聞いちゃダメよ。私達はコイツのせいで追われてるんだから。一緒に役人に突き出しに行きましょう!」

「な……カテジナ、テメェやっぱり裏切ってやがったのか! ミーシャコイツの言葉に耳を向けるな」

「裏切り? アンタのせいでしょ! むしろアンタが裏切ったのよ!」

 ドーガとカテジナが口喧嘩を始めた。
 ったく、せっかく人が良い気分になってるというのに。うるさいな。

「グゥ」

「カハッ」

 近くのホブゴブリンに命じて蹴りを入れさせた。
 ドーガはともかく、カテジナはボールのように飛んでいったのがちょっと面白い。
 どこまで飛ぶか興味が出たので、後でゴブリンウォーリアにもやらせてみよう。

 この2人とは対照的に、シャルロットはただ私をじっと見て何も言わない。
 状況を把握しているのだろう。懸命だ。

「えっ……ッ!」

 その態度も、それはそれで腹が立ったのでホブゴブリンに殴らせてみた。
 それでも必死に声を出さないようにしている。下手に騒いだりすれば注目を浴びて狙われるのが分かっているのだろう。

「おい。俺達は仲間だろ? なんでこんな事をするんだ!」

「ミーシャ。やめて。私は違うの! 全部ドーガが悪いのよ!」

 仲間? やめて?
 自分たちがした事をまだ理解できていないの?

「やれ」

 私がアゴでシャルロットを指す。
 待ってましたと言わんばかりにゴブリン達がシャルロットの元へ駆け出し、我先にと服をビリビリと剥ぎ始めた。

「ちょ、ちょっと。なんで私が最初なんですか!」

 やっと声を上げてくれたか。
 目に一杯涙を溜めて、首をいやいやと振っている。そんな仕草をゴブリン達は嘲笑うかのように興奮し声を上げる。

「決まっているでしょ? お前は状況を理解している。そこの2人は理解していない。だからこれからどうなるか理解させるためだよ」

「いや、お願い。なんでもするからやめて。イヤ、イヤァアアアアアアアアアアア!!!」

 あっという間に一糸まとわぬ姿になったシャルロット。
 あぁ、彼女”初めて”だったのね。血があんなに出て可哀そうに。

 先ほどまで大人しくしていたのに、目を見開き涙を流しながら狂ったように叫んでる姿が私の心を潤してくれる。

「な、なにしてるのよ」

 カテジナは顔を青くしながら、その様子を見てぽつりと言った。

「何って、ゴブリンと子作りよ。見て分からない?」

「そうじゃない! 私が言いたいのは、なんでそんな事をするのかって事よ!」

 なんで? あぁ、そういえば私も言われるまで分からなかったものね。
 じゃあ教えてあげないと。

「決まってるでしょ。天罰が下ったからよ」

 ニッコリと微笑みかける。
 その様子にカテジナがたじろいだ。

「さて、次はカテジナ。貴女の番よ」

 私がアゴでカテジナを指すと、今度はゴブリン達はカテジナに向かって歩き出す。
 すると、じりじりとカテジナににじり寄るホブゴブリンが吹き飛んだ。

「フンッ。汚い手で触るな!」

 カテジナの『中級火魔法ブラストボム』で吹き飛ばされたホブゴブリンを、他のゴブリン達がグギャグギャと馬鹿にしたように笑っている。
 笑い声を聞いたホブゴブリンは顔を真っ赤にして、起き上がるとカテジナの顔を何度も殴り始めた。

「貴女、まだ状況が分かっていないの?」

 数発殴られ、戦意が喪失したところで話しかける。

「全く。そんな悪い事をする舌は、いらないわよね」

 ゴブリン達にカテジナの口を無理やり開けさせる。
 舌を無理やり掴むと、何をされるのかやっと理解したカテジナが騒ぎ始める。多分ごめんなさいと言っているのだろう。
 私はそれを無視して、舌をナイフで切り落とした。

「あああああああああああああああああああ!!!!!!」

 そんな小さい体のどこにこれだけの力があるのやら。
 ホブゴブリンだけでは抑えきれなくなったので、ゴブリンウォーリアも一緒になって抑える。

「このままじゃ死んじゃうから、治療してあげるね」

 切り取った部分を、糸で縫って止血完了。
 無理やり口を閉じようとして、カテジナの歯が何本か折れた。
 死にはしないから、それはどうでも良いか。

「じゃあ好きにしていいよ」

 私の言葉に、カテジナに群がるゴブリン達。
 シャルロットと同様に、あっという間に服を破り捨て、凌辱が始まった。
 そんな様子を、まだ許せないといった表情で見てるのは、さっき吹き飛ばされたホブゴブリンだ。
 このままにしておいたら、怒りのままにカテジナを殺してしまいかねない。

「可哀そうに。よしよし」

 ホブゴブリンの頭を撫でる。私に撫でられるとシュンとした顔で大人しくなり、先ほど『中級火魔法』でやけどさせられた場所を見ている。
 可哀そうに、これはしばらく痛みそうだ。

「こっちへおいで」

 シャルロットの前まで連れて行く。

「シャルロット、この子に『中級回復魔法ハイヒール』をかけてあげて?」

「わ、わかった。かける! かけるから! ゴブリン達をやめさせて。お願い!」

 これは天罰だから、やめるわけにはいかないのに。

「もう一度言うわ。『中級回復魔法』をかけるか、もう一つの”穴”にぶちこまれるか、どっちが良い?」

「ご、ごめんなさい。やります! やりますからそれだけはやめて!」

 私の問いに、『中級回復魔法』をかけようとするが、両手が埋まっていたらかけようもないか。
 右手だけでも自由にすると、必死にホブゴブリンの傷を癒し始めた。

「ちゃんと治ったみたいね。よし、あなたも楽しんでらっしゃい」

 傷を癒され、嬉しそうな顔で頷いたホブゴブリンがシャルロットの手を握り、シャルロットの口に舌を入れた。
 そういえば愛し合う2人はこうすると教えたような気がする。もしかしたらこの子ホブゴブリンはシャルロットに惚れたのかもしれない。
 ふふっ、微笑ましい。初恋が実ると良いね。

「さてと……」

 先ほどから大人しくなっているドーガを見る。

「ヒィィィィィィ!!!」 

 目が合っただけで悲鳴を上げられた。完全に怯えているようだ。
 逃げようにも拘束され、周りには屈強なゴブリンウォーリア4体に囲まれまともな抵抗すら出来ず、目の前の惨状を見せつけられれば当然か。

「次はアンタの番だよ」 
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