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第7章「旅の終わり」
第1話「飛空船」
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甲板の手すりに捕まり、僕は空からの景色を眺めていた。
あそこは僕の住んでいた街だろうか? いや、もしかしたら既に通り越しているのかもしれない。
なにせこんな高いところから街を見下ろしたことがないものだから、自分の住んでいた街だと確信を持って言えない。
(随分と遠くまで来たものだな)
引きこもりだった僕が、父に家を追い出されるようにして冒険者になって1年。
まだ1年しか経っていないのに、随分と長く旅をしてきた気がする。
家を出て、学園を卒業して、魔法大会に出たり、エルフと出会ったり。
引きこもっていた頃には考えられないような出来事ばかりだ。
本当は、目が覚めたら引きこもりの僕がいて、全ては夢だったんじゃないだろうかと不安になったりもする。そう思えるくらいに僕は今、充実している。
「エルク。ここに居たですか」
黒いゴスロリ衣装を身にまとった少女が、僕の隣に立っていた。
彼女の名前はリン。見た目は12歳くらいの子供に見えるが、実年齢は僕と同じ16歳だ。
獣人種で白猫族と呼ばれる人種らしく、大人になっても大半が子供の見た目から変わらないそうだ。
普段は獣人とバレないように、獣人特有の耳を隠すためにボンネットを被っているのだが、甲板の上は風が強く、飛んで行ってしまう可能性もあるから今は被っていない。なので可愛らしい猫のような耳がぴょこっと出ている。
「うん。景色を眺めているのも結構楽しくてね」
「エルクは思ったよりもタフです」
「そうかな?」
「サラとアリアは大変な事になっているですから」
「あー……」
現在部屋にいる2人の少女の事を思い浮かべた。
腰まで伸びる、綺麗なプラチナの髪の少女。サラ。
パーティの後衛を務め、魔術師としては相当上位にあたる高位魔導師の称号を持っている。
類稀なる魔術の才能の持ち主で、5つの魔法を同時に扱うことが出来るため、付いた二つ名は『ヒュドラ-5つの口を持つ魔術師-』
事あるごとにガミガミと言ってくる彼女だが、今は部屋でおとなしくしている。
普段は文句を吐き出している口が、今は胃から逆流してくるものを吐き出している。
プライドの高いサラの事だから、あまりそんな姿を他人に見られたくないだろう。
そっとしておくべきだと判断して、そのままにしている。
もう1人の少女(と言っても僕より年上だけど)。アリア。
いつも無表情で、何を考えているのかちょっとわからない時がある。
基本思い立ったら即行動で、それが原因でサラに叱られては無表情のまま涙を流して泣いているところを見かける。
剣と盾を使った戦いが得意でパーティの前衛を務めている。
前衛でありながら神官の称号もあるので、ある程度の傷や怪我なら簡単に治してくれる。
そんな彼女は今、部屋で自らの足を抱え、小さく震えている。
飛空船で客である乗員を飽きさせないようにと、所々に窓が取り付けられている。そこから外の風景を楽しめるようにと。
本来なら喜ぶべきサービスなのだが、アリアは違った。
どうやら高い所がダメらしい。
少しでも気を抜いて歩くと、窓から外の風景が見えてしまう。結果アリアは部屋に引きこもってしまった。
2人には悪いけど、僕にはどうしてあげる事も出来ない。
着くまではこのままだ。別に、大人しくしてくれるから問題が起きなくて済みそうだなー、なんて思ったりはしてないよ?
本当だよ?
「エルク君。これ見て見て!」
底抜けに明るい声が聞こえてきた。
透き通るような金色の髪をした少女が、ポニーテールを喜ぶ犬の尻尾のようにぶんぶんと揺らしながらこちらに走ってくる。右手には、今しがた捕まえたのだろう
元気よく暴れまわる白い鳥の首を掴んでいる。
「船の周りを飛んでたから捕まえてきたよ! 食べる?」
そう言って笑顔で「はい」と捕まえた鳥を渡そうとしてくる。
「あー、ここで血抜きをしたら怒られそうだし、まだしばらくは船の上だから、逃してあげなさい」
「はーい」
彼女はフレイヤ。
旅の途中で知り合い、一緒に旅をする事になったエルフの少女だ。
フレイヤの手から逃れた鳥が、バサバサと勢いよく大空へ羽ばたいていった。
「エルク君。中に珍しい物いっぱいあったし探検しよ!」
「探検か」
正直僕も興味がある。
船のあちこちによくわからないものが沢山あるのだ、詳しく見て見たい気がする。
しかし、ドワーフ達の秘術で作られた船を勝手に見て回っても大丈夫なのだろうか?
リンも苦い顔をしている辺り、僕と同じ事を考えているのだろうな。
「ホッホッホ。飛空船の中に興味があるのかね?」
声のする方へ振り返るが誰もいない。
「ここじゃ、ここ」
居ないのではなく、見えなかっただけだ。その人物が小さくて。
身長はリンと一緒か低いくらいの中年男性がそこに立って居た。
身長が低いと言っても、代わりに横に長く、がっしりとした体型のせいか身長があまり低く感じられない。
白いスーツのようなものを来て、胸元まで伸びる白いひげをさすっている。
この船の乗務員のドワーフだろう。
「えっ……はい……」
「立ち入り禁止看板が貼られているものや、進入禁止と書かれている場所以外なら自由にしてよい。楽しんでいってくれたまえ」
見て回ろうとしたことを咎められるかと思い、咄嗟に誤魔化そうとするも何も良い言い訳が浮かばず、素直に認めると予想外に許可がもらえた。
男性は僕らを見て頷き、ホッホッホと笑いながら甲板にあるドアを開け、船の中へ入っていった。
「それじゃあ許可が出ましたし、探検に行こうか?」
「うん」
「リンも行くです」
僕らは船の中の探検を楽しんだ。
色々と見て回ったが、何のためのものかわからないものばかりで、そんな僕らにドワーフの乗務員さんが説明してくれることもあったが、説明してもらっても何一つ理解できなかった。
そろそろ部屋に戻ろうとした時。
リンが何かに気づいたようにハッとした顔をして、急に足を止めた。
「大変です。何かの集団がこちらに向かって来てるです!」
何かの集団がなんなのかはわからない、けどそれがリンの『気配察知』に反応したモンスターだというのはわかった。
「すみません。こちらに向かってモンスターの集団が近づいてるみたいなのですが」
近くにいた乗務員さんのドワーフに話しかけた。この人さっき僕らに見て回っても良いと言ってくれた人か。
目を丸くする乗務員さんに、事情を説明する。
このままでは不安定な足元で戦わないといけなくなる。モンスターに気づかれてるかわからないけど、迂回できるならモンスターの集団を迂回するべきだ。
「なるほど。わかった、きみ達ついて来なさい」
僕らは乗務員さんの後をおった。
奥の部屋についた。勢いよくドアを開き、乗務員さんが船長と呼ばれた人に詳しい説明をしている。
モンスターがくるかもしれないというのに、船長と呼ばれたドワーフは穏やかな顔でうんうんと頷いているが、大丈夫なのだろうか?
何やら他のドワーフに話しかけている。
「確認できました。どうやら飛竜の群れのようです」
「ワイバーンだって!?」
思わず声が出てしまった。
飛竜は、ドラゴン種では最も弱いとされるドラゴンで、他のドラゴンが何らかの能力を持つのに対し、飛竜は何も能力を持たない。あるのはドラゴン種共通の空を飛べるだけ。なので飛竜と呼ばれている。
しかし、弱いと言ってもドラゴンだ。硬い鱗は生半可の攻撃を受け付けないし。鋭い爪や牙は鋼鉄さえも軽く切り裂く。
一体だけでも冒険者ランクBに相当する脅威度のモンスターだ。それが今群れで襲いかかろうとしているのだから冷静でいられるわけがない。
そんな僕の反応に、ドワーフの人たちはニヤニヤといった感じで見ている。
馬鹿にするというよりは、イタズラをする子供のような感じの顔だ。
「お前たち、準備は良いか!?」
船長と呼ばれたドワーフの怒声が部屋全体に鳴り響いた。
「サー、イエッサー」
呼応するように、他のドワーフも声を張り上げ返事をした。
「機関砲準備!」
「機関砲準備、1番から10番までオールグリーン」
「目標飛竜!」
「目標飛竜。現在対象までの距離100、90、80…目標、肉眼で確認出来ました」
「機関砲、撃てええええええええええ!!!」
飛竜が見えた瞬間、「パラパラパラ」と音が聞こえた。
瞬く間に飛竜は身体中から血を吹き出し、一体、また一体と頭から真っ逆さまに落ちて行くのが見えた。
10を超える飛竜の群は、船に危害を加えることもできず全て落ちていった。
何が起きたか理解できない僕らは、その様子をただ口を開けてポカーンと見ていた。
「こんなに凄い魔法、初めて見た」
「はっはっは、魔法ではない。これはアインが誇る『科学』じゃ」
今のは魔法ではなく、科学?
あそこは僕の住んでいた街だろうか? いや、もしかしたら既に通り越しているのかもしれない。
なにせこんな高いところから街を見下ろしたことがないものだから、自分の住んでいた街だと確信を持って言えない。
(随分と遠くまで来たものだな)
引きこもりだった僕が、父に家を追い出されるようにして冒険者になって1年。
まだ1年しか経っていないのに、随分と長く旅をしてきた気がする。
家を出て、学園を卒業して、魔法大会に出たり、エルフと出会ったり。
引きこもっていた頃には考えられないような出来事ばかりだ。
本当は、目が覚めたら引きこもりの僕がいて、全ては夢だったんじゃないだろうかと不安になったりもする。そう思えるくらいに僕は今、充実している。
「エルク。ここに居たですか」
黒いゴスロリ衣装を身にまとった少女が、僕の隣に立っていた。
彼女の名前はリン。見た目は12歳くらいの子供に見えるが、実年齢は僕と同じ16歳だ。
獣人種で白猫族と呼ばれる人種らしく、大人になっても大半が子供の見た目から変わらないそうだ。
普段は獣人とバレないように、獣人特有の耳を隠すためにボンネットを被っているのだが、甲板の上は風が強く、飛んで行ってしまう可能性もあるから今は被っていない。なので可愛らしい猫のような耳がぴょこっと出ている。
「うん。景色を眺めているのも結構楽しくてね」
「エルクは思ったよりもタフです」
「そうかな?」
「サラとアリアは大変な事になっているですから」
「あー……」
現在部屋にいる2人の少女の事を思い浮かべた。
腰まで伸びる、綺麗なプラチナの髪の少女。サラ。
パーティの後衛を務め、魔術師としては相当上位にあたる高位魔導師の称号を持っている。
類稀なる魔術の才能の持ち主で、5つの魔法を同時に扱うことが出来るため、付いた二つ名は『ヒュドラ-5つの口を持つ魔術師-』
事あるごとにガミガミと言ってくる彼女だが、今は部屋でおとなしくしている。
普段は文句を吐き出している口が、今は胃から逆流してくるものを吐き出している。
プライドの高いサラの事だから、あまりそんな姿を他人に見られたくないだろう。
そっとしておくべきだと判断して、そのままにしている。
もう1人の少女(と言っても僕より年上だけど)。アリア。
いつも無表情で、何を考えているのかちょっとわからない時がある。
基本思い立ったら即行動で、それが原因でサラに叱られては無表情のまま涙を流して泣いているところを見かける。
剣と盾を使った戦いが得意でパーティの前衛を務めている。
前衛でありながら神官の称号もあるので、ある程度の傷や怪我なら簡単に治してくれる。
そんな彼女は今、部屋で自らの足を抱え、小さく震えている。
飛空船で客である乗員を飽きさせないようにと、所々に窓が取り付けられている。そこから外の風景を楽しめるようにと。
本来なら喜ぶべきサービスなのだが、アリアは違った。
どうやら高い所がダメらしい。
少しでも気を抜いて歩くと、窓から外の風景が見えてしまう。結果アリアは部屋に引きこもってしまった。
2人には悪いけど、僕にはどうしてあげる事も出来ない。
着くまではこのままだ。別に、大人しくしてくれるから問題が起きなくて済みそうだなー、なんて思ったりはしてないよ?
本当だよ?
「エルク君。これ見て見て!」
底抜けに明るい声が聞こえてきた。
透き通るような金色の髪をした少女が、ポニーテールを喜ぶ犬の尻尾のようにぶんぶんと揺らしながらこちらに走ってくる。右手には、今しがた捕まえたのだろう
元気よく暴れまわる白い鳥の首を掴んでいる。
「船の周りを飛んでたから捕まえてきたよ! 食べる?」
そう言って笑顔で「はい」と捕まえた鳥を渡そうとしてくる。
「あー、ここで血抜きをしたら怒られそうだし、まだしばらくは船の上だから、逃してあげなさい」
「はーい」
彼女はフレイヤ。
旅の途中で知り合い、一緒に旅をする事になったエルフの少女だ。
フレイヤの手から逃れた鳥が、バサバサと勢いよく大空へ羽ばたいていった。
「エルク君。中に珍しい物いっぱいあったし探検しよ!」
「探検か」
正直僕も興味がある。
船のあちこちによくわからないものが沢山あるのだ、詳しく見て見たい気がする。
しかし、ドワーフ達の秘術で作られた船を勝手に見て回っても大丈夫なのだろうか?
リンも苦い顔をしている辺り、僕と同じ事を考えているのだろうな。
「ホッホッホ。飛空船の中に興味があるのかね?」
声のする方へ振り返るが誰もいない。
「ここじゃ、ここ」
居ないのではなく、見えなかっただけだ。その人物が小さくて。
身長はリンと一緒か低いくらいの中年男性がそこに立って居た。
身長が低いと言っても、代わりに横に長く、がっしりとした体型のせいか身長があまり低く感じられない。
白いスーツのようなものを来て、胸元まで伸びる白いひげをさすっている。
この船の乗務員のドワーフだろう。
「えっ……はい……」
「立ち入り禁止看板が貼られているものや、進入禁止と書かれている場所以外なら自由にしてよい。楽しんでいってくれたまえ」
見て回ろうとしたことを咎められるかと思い、咄嗟に誤魔化そうとするも何も良い言い訳が浮かばず、素直に認めると予想外に許可がもらえた。
男性は僕らを見て頷き、ホッホッホと笑いながら甲板にあるドアを開け、船の中へ入っていった。
「それじゃあ許可が出ましたし、探検に行こうか?」
「うん」
「リンも行くです」
僕らは船の中の探検を楽しんだ。
色々と見て回ったが、何のためのものかわからないものばかりで、そんな僕らにドワーフの乗務員さんが説明してくれることもあったが、説明してもらっても何一つ理解できなかった。
そろそろ部屋に戻ろうとした時。
リンが何かに気づいたようにハッとした顔をして、急に足を止めた。
「大変です。何かの集団がこちらに向かって来てるです!」
何かの集団がなんなのかはわからない、けどそれがリンの『気配察知』に反応したモンスターだというのはわかった。
「すみません。こちらに向かってモンスターの集団が近づいてるみたいなのですが」
近くにいた乗務員さんのドワーフに話しかけた。この人さっき僕らに見て回っても良いと言ってくれた人か。
目を丸くする乗務員さんに、事情を説明する。
このままでは不安定な足元で戦わないといけなくなる。モンスターに気づかれてるかわからないけど、迂回できるならモンスターの集団を迂回するべきだ。
「なるほど。わかった、きみ達ついて来なさい」
僕らは乗務員さんの後をおった。
奥の部屋についた。勢いよくドアを開き、乗務員さんが船長と呼ばれた人に詳しい説明をしている。
モンスターがくるかもしれないというのに、船長と呼ばれたドワーフは穏やかな顔でうんうんと頷いているが、大丈夫なのだろうか?
何やら他のドワーフに話しかけている。
「確認できました。どうやら飛竜の群れのようです」
「ワイバーンだって!?」
思わず声が出てしまった。
飛竜は、ドラゴン種では最も弱いとされるドラゴンで、他のドラゴンが何らかの能力を持つのに対し、飛竜は何も能力を持たない。あるのはドラゴン種共通の空を飛べるだけ。なので飛竜と呼ばれている。
しかし、弱いと言ってもドラゴンだ。硬い鱗は生半可の攻撃を受け付けないし。鋭い爪や牙は鋼鉄さえも軽く切り裂く。
一体だけでも冒険者ランクBに相当する脅威度のモンスターだ。それが今群れで襲いかかろうとしているのだから冷静でいられるわけがない。
そんな僕の反応に、ドワーフの人たちはニヤニヤといった感じで見ている。
馬鹿にするというよりは、イタズラをする子供のような感じの顔だ。
「お前たち、準備は良いか!?」
船長と呼ばれたドワーフの怒声が部屋全体に鳴り響いた。
「サー、イエッサー」
呼応するように、他のドワーフも声を張り上げ返事をした。
「機関砲準備!」
「機関砲準備、1番から10番までオールグリーン」
「目標飛竜!」
「目標飛竜。現在対象までの距離100、90、80…目標、肉眼で確認出来ました」
「機関砲、撃てええええええええええ!!!」
飛竜が見えた瞬間、「パラパラパラ」と音が聞こえた。
瞬く間に飛竜は身体中から血を吹き出し、一体、また一体と頭から真っ逆さまに落ちて行くのが見えた。
10を超える飛竜の群は、船に危害を加えることもできず全て落ちていった。
何が起きたか理解できない僕らは、その様子をただ口を開けてポカーンと見ていた。
「こんなに凄い魔法、初めて見た」
「はっはっは、魔法ではない。これはアインが誇る『科学』じゃ」
今のは魔法ではなく、科学?
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