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第一章

31話 学校ってこんな感じだったっけ?

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入学式後一週間がたち、ざわざわとしていた教室内も落ち着き始めていた。
 とは言っても第3皇子殿下が同じ教室内にいるからざわざわしているかも?私も挨拶しておかないといけないのだけれど、ね?ほら、あの集団に入っていく勇気は出ないでしょう?だからまた落ち着いてからでもいいと思うのよ…いいわよね?なんて考えていたのですけれど、
 
「クリスティア!城には来ているのに、なかなか会ってくれないから寂しかったよ。」
 
「殿下…お久しぶりです。此方からご挨拶出来ず申し訳ありません。それと、連絡さえいただければ普通にお会いしますよ?」
 
「そうなのか?連絡しても忙しいと断られているのだが…もしや」
 
「はい、多分というか100%父と兄ですね、申し訳ありません。帰ったら本当に忙しい時以外はお会いすると伝えておきますね。」
 そう父と兄はラインハルト殿下との婚約を仄めかすような事があってから私達を徹底的に合わないようにしていたのです。普通にしていれば良い友人なのでとっても有難迷惑なのですが…本人達はよかれと思ってやっている事ですし私も少し、少しですよ?面倒だと思っていたので何も言わなかったのですが、こうなってしまっては仕方ありませんね。
 
 それから少しラインハルトと他愛のない話をしていたのだが、なんだか廊下の奥の方がザワザワとし始めた。

 ラインハルトは迷惑そうな顔をして「あぁ、纏わりついていた奴らを撒いたんだがそろそろこっちに来てしまいそうだな。じゃあクリスティアまた話そう。」そう言うとザワザワしているほうとは反対側にそそくさと歩いて行ってしまった。
 
 1人残されてしまった私としては、一緒に居たところを見られるのもそれはそれで面倒な事になるから離れてくれて嬉しいことだが、この騒がしい人たちをどうにかしてくれなかった事には少しですが憤りを感じ得ますわ。挨拶もなしに『ラインハルト様はどこに行きましたか!?』ですよ?殿下の名前を勝手に呼ぶ事がどれだけ不敬なことか知らないのでしょうね…。まあ殿下が行ったのとは違う方向を指しておいたので当分捕まることはなさそうですけど。はぁ、本当はこんな事を言ってしまったら不敬なのでしょうけど、皇族の方たちと関わると碌なことがないです。
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