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第一章

19話 護衛の人と少し話しましたよ!

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私は今護衛を連れて屋敷の書庫にきていた。前まではお爺さまに貰った本を読んでいたが全部読んでしまったので、今はもっと詳しい専門書を、読むようになっていた。
 
「お嬢様は、そのような難しい専門書をお読みになられるのですか?」
 
コンラートが、私の手に取った本を見て驚いたように聞いてきた。
 
「そうですね、読みますよ。」
 
「ほお~そりゃ凄えな!俺があんたの時には本なんか手にも取ろうとしなかったってのにな~。…失礼しました。」
 
お父さまと話している時は結構くずれた話し方をしていたから素ではないと思っていたけど…。 
 
「いえ、あの大丈夫ですよ。此処には言葉遣いくらいで文句行ってくる人なんていませんし。まあ、外に出る時なんかはお願いしたいですが。」 
 
「ははっ、かった苦しい話し方がどうも苦手で、長い間話すとなるとどうもな。普通に話して良いって言うならそうさせて貰うぜ。」     
 
「コンラート様も、オルガ様と同じように話して頂きたいのですが…。」
 
そう言いながらコンラートを見上げた。
 
「私に敬称は不要ですよお嬢様。私もオルガと同じようにさせていただきます。」
 
「俺も様なんて柄じゃねえからやめてくれ。」
 
「はい!これから宜しくお願いしますね。」
 
「ああ、勿論だぜ!「勿論です。」」
 
「それではあの、一度部屋に戻っても?」
 
「了解です。」
                                 一度部屋に戻ってからいつもの服に着替えさせてもらって。勉強道具を持ってからお父さまの待つ執務室に戻った。

「やっと来たかクリスティ。あの椅子と机を使いなさい。疲れたらソファの方にお菓子を準備して置いたから休みなさい。」
                    
「ありがとうございます。お父さま、お父さまもお疲れになったら休んで下さいね。」と言いながら微笑んだ。
                    
「っ!なんて可愛いんだ‼︎いいかい?クリスティお父さま以外にはそんな顔をしてはいけないよ。」
                    
熱烈なハグと共にそのような事を言われた。
                    
「ジルバルト様、お嬢様が苦しそうです。そんなに強く抱きしめては、」
                    
「ああ、すまないクリスティ。」
                    
「大丈夫ですわ。お父さま、それでは私あちらで勉強していますね。お仕事頑張って下さいませ。」
                    
「ああ、勿論だとも!」
                  
愛娘の一言でやる気になったジルバルトはテキパキと指示を出すなか、ジルバルトの側近の目が光った様だが、新しい知識に夢中となっていたクリスティアは気がつかなかった。

その日ジルバルトは莫大な仕事を驚異のスピードで終わらせ午後からはクリスティとお茶を飲んだりと楽しい時間を過ごしたそう。

これは余談だがいつも眉間にシワを寄せているジルバルトの側近だがこの日は眉間のシワもなく少し微笑んでいたと言う。
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