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2章
嵐が嵐を呼ぶ
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皆様不服かもしれませんが、リヒャル様暴走溺愛の回です。後ろの方にご注意を!
飛ばしても本編に支障はありません!が、マイの容姿についてリヒャル様目線が初回に入るので、気になる方はご覧下さい
************************************
リヒャル様の手は冷たい。
けれど、顔を真っ赤にした私にはその手の冷たさが気持ちよく感じた。
「貴女だけだ。なぜこんなにも貴女を求めるのか分からないが、一目見たときから貴女が欲しくて仕方ない」
リヒャル様はうっとりと下目で私を見つめる。
「そんなこと言われても、、、」
きっと、ラーナ嬢の閃光のせいで目がやられてしまったんですね!
こんなニートにフラれた、ただのOLが欲しいなんて、目がやられてるに違いない!
「貴女は自分の魅力がわかっていないのか?
珍しい黒髪だけではなく、小動物のように大きく儚げな黒い瞳。白い絹肌に、ふっくらとした唇。ドレスがよく似合う背丈だし、胸元も頃合い。あの二人が手を出さなかったのか理解に苦しむ」
リヒャル様は延々と砂を吐かせるような事を呟きながらも、私の頬を何度も撫でる。
いや、だから目がやられてるんですって。
あと私が白肌なのは、翔と一緒に引きこもってたからですよ!
腰に回された手に、ぐっと力が入り私はリヒャル様の胸のなかに顔から飛び込んでしまう。そしてきつく抱き締められた。
ヒリャル様からは甘いムスクのような匂いが強く感じる。夜会の時は感じなかったのに。
「久しぶりに興奮していてこのままだと貴女を傷つけてしまいそうだ」
頭上からリヒャル様のイケメンボイスが聞こえて、胸がどきっとする。
え、やめて。
ヒヤリとしたリヒャル様の手が、私の頬から首筋を慈しむかのように撫でる。
そして肩に掛かっているドレスを剥くと、私の対して出ていない鎖骨にちゅっ、ちゅっ、と触れるだけの軽いキスをし始めた。
「ひゃっ」
色気がないのは勘弁して欲しい。
なんせこんな状況になるのも、鎖骨にキスされるのも今日が初めてで頭が追い付かなくなっているのだ。
「可愛らしい声だ。もっと聞かせて欲しい」
あぁ、スイッチが入ってしまったようだ。
リヒャル様は私の鎖骨を気が済むまで嘗め回し、キスを落としていたかと思うと、今度は首筋をねっとり嘗めあげる。
「ふっ、、、ん、、、、」
私はよく分からないが体が思うように動かなくて、小さい喘ぎを漏らすことしかできない。
そして、美味しくもない耳をこれでもかと言わんばかりに甘噛みし、舌をねじこんでくる。
さすがにここまでくると私も羞恥心と、よく分からないむずむず感に声を押さえることが出来なくなってくる。
もうダメだ!
と思ったとき、リヒャル様は不自然なくらいに唐突に私から離れた。
「もっと貴女を触っていたいが、ここまでのようだ。ヴェルサスに連絡を取らねばこの国が滅びかねないからな」
そういって、執務机に向かいさらさらと手紙を書き始める。印章を押し、封を閉じると手紙は鳥の形になりふっと消えてしまった。
私は訳もわからず、ぼーっとその様子を見ていると、くつくつと笑われた。
「焦らずともまだ日はある。貴女との距離を徐々に縮めていこうか」
リヒャル様は楽しそうに私を見つめる。
相変わらずぞわぞわとした視線だったが、何故かその目を逸らすことができなかった。
飛ばしても本編に支障はありません!が、マイの容姿についてリヒャル様目線が初回に入るので、気になる方はご覧下さい
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リヒャル様の手は冷たい。
けれど、顔を真っ赤にした私にはその手の冷たさが気持ちよく感じた。
「貴女だけだ。なぜこんなにも貴女を求めるのか分からないが、一目見たときから貴女が欲しくて仕方ない」
リヒャル様はうっとりと下目で私を見つめる。
「そんなこと言われても、、、」
きっと、ラーナ嬢の閃光のせいで目がやられてしまったんですね!
こんなニートにフラれた、ただのOLが欲しいなんて、目がやられてるに違いない!
「貴女は自分の魅力がわかっていないのか?
珍しい黒髪だけではなく、小動物のように大きく儚げな黒い瞳。白い絹肌に、ふっくらとした唇。ドレスがよく似合う背丈だし、胸元も頃合い。あの二人が手を出さなかったのか理解に苦しむ」
リヒャル様は延々と砂を吐かせるような事を呟きながらも、私の頬を何度も撫でる。
いや、だから目がやられてるんですって。
あと私が白肌なのは、翔と一緒に引きこもってたからですよ!
腰に回された手に、ぐっと力が入り私はリヒャル様の胸のなかに顔から飛び込んでしまう。そしてきつく抱き締められた。
ヒリャル様からは甘いムスクのような匂いが強く感じる。夜会の時は感じなかったのに。
「久しぶりに興奮していてこのままだと貴女を傷つけてしまいそうだ」
頭上からリヒャル様のイケメンボイスが聞こえて、胸がどきっとする。
え、やめて。
ヒヤリとしたリヒャル様の手が、私の頬から首筋を慈しむかのように撫でる。
そして肩に掛かっているドレスを剥くと、私の対して出ていない鎖骨にちゅっ、ちゅっ、と触れるだけの軽いキスをし始めた。
「ひゃっ」
色気がないのは勘弁して欲しい。
なんせこんな状況になるのも、鎖骨にキスされるのも今日が初めてで頭が追い付かなくなっているのだ。
「可愛らしい声だ。もっと聞かせて欲しい」
あぁ、スイッチが入ってしまったようだ。
リヒャル様は私の鎖骨を気が済むまで嘗め回し、キスを落としていたかと思うと、今度は首筋をねっとり嘗めあげる。
「ふっ、、、ん、、、、」
私はよく分からないが体が思うように動かなくて、小さい喘ぎを漏らすことしかできない。
そして、美味しくもない耳をこれでもかと言わんばかりに甘噛みし、舌をねじこんでくる。
さすがにここまでくると私も羞恥心と、よく分からないむずむず感に声を押さえることが出来なくなってくる。
もうダメだ!
と思ったとき、リヒャル様は不自然なくらいに唐突に私から離れた。
「もっと貴女を触っていたいが、ここまでのようだ。ヴェルサスに連絡を取らねばこの国が滅びかねないからな」
そういって、執務机に向かいさらさらと手紙を書き始める。印章を押し、封を閉じると手紙は鳥の形になりふっと消えてしまった。
私は訳もわからず、ぼーっとその様子を見ていると、くつくつと笑われた。
「焦らずともまだ日はある。貴女との距離を徐々に縮めていこうか」
リヒャル様は楽しそうに私を見つめる。
相変わらずぞわぞわとした視線だったが、何故かその目を逸らすことができなかった。
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