68 / 201
第5章
13 ジレンマ
しおりを挟む
-----------------------------------------------------
ひとつの綻びといえど、塞がずにいれば次第に穴は大きくなり大損害を被る。ひとつ譲れば事は無事に済む。ふたつ守れば絆は深まり、みっつ繋げば、皆安心。何だこの標語みたいなの。馬鹿馬鹿しい。
雪はクスッと笑った。我ながら安っぽい出来だ。自分の意思を貫くことがこんなにも難しいとは思わなかった。特別な難癖つけているわけではないのに。なかなかどうして前に進まない。このままでは、泉原雪のままでいられなくなる。
猫に吠えられるとは思ってもいなかった。怒鳴られたと言ってもいいが、ここは吠えられたと言った方が当たっている。ククルは怒った顔もきれいだ。剝きだした歯も、鼻筋もスッと入って毛並みも申し分ない。浮遊体なのに姿はしっかりと猫形に象られていた。中身のない体に魂が宿る。いずれ体を取り戻すとナイトメアが言っていたのを思い出した。使い魔であるククルの復活を望んでいた。あと、ヴァリウスの討伐。ククルを始め、無残に殺された獣人達の復讐だと言ってた。愛着のあるククルの復活を望むのはわかるけど、名前も知らない獣人達の復讐を買って出るのには違和感が拭えない。そんな殊勝なことをやる人とは到底思えないのだ。あいつ何を考えている?
「ねぇ、ナイトメアには会ったの?あいつ何を考えているの?」
「…って、いえ。それよりわたしの話聞いてますか?」
「聞いてるよ。でも、」
「でももへったくれもないですよ。決意をしたのなら巫女の元に行きましょう」
ククルはいきり立っていた。
「私、消える気ないよ」
(何でククルが怒っているのだろう?)
背中の毛がビリビリと逆撫でていた。
「…他に方法があれば聞きますよ」
「…どれもこれも私が消えること前提よね。うまいこと言って安心させたとでも思った?」
反面、雪は怒ることなく冷静に答えた。
ぐぬぬ…。
ククルは黙ってしまった。ブス顔もきれいだ。
「本当は方法なんてないのでしょう?」
ククルの言ってることはわかる。ヴァリウスの目をいっときでも逸らすための目くらましだ。ならフリでもいいのではと思ってしまう。
本当に記憶を消す必要があるの?消したら戻ってくる保証はあるの?
結果が目に見えていても、悪あがきは最後までしたいと思うのは当たり前よね?自分以外の人が焦っていると自分はやけに冷静になれるのはなんでかな?心配されていることが嬉しくて、顔が綻んでしまう。同じ綻びならこういう方がいい。
「…でも、マリーの姿が見たいから行こうか」
「覚悟したんですか」
「覚悟なんてないよ。でも、黙って消えるのは嫌だから。お別れぐらいはしたいじゃない」
人付き合いは上手い方じゃなかったけど、いなくなったことも知らされずに消えるのは悲しい。
「欲張りですね」
「そうかな?…そうかもね」
覚えていてほしい。少しだけでいいから。私がいたという証を残してほしい。
「欲張りですよ。あなたもご主人も」
わたしの為にとか言っておきながら、別の人のことを考ている。わたしはいつだって一番にはなれない。でも、この人を放ってはいけない。
「別れの挨拶なんていりませんよ。あなたの犠牲の上で、巫女は生かされたと知る方が可哀想じゃないですか」
消えた理由は知らせたくないんじゃないんですか?
ほら、また。雪を傷付けることば。回避しようとすればするほど口からこぼれてしまう。
ククルをひねくれさす原因を作ったのは雪だけれど、嫌いにはなれなかった。こめかみのシワがぎゅうぎゅうに寄せてきた。
ククルは気まずそうに顔をしかめた。雪の顔をまともに見られない。
「会いに行くだけよ」
雪はククルの頭に手を置いた。柔らかな毛の感触は、狭い額でも指先だけでもわかった。
いいこいいことあやす指先は、ククルの心情を察したかのように優しいものだった。
「影付きさん」
ククルは俯き気味でいた顔を上げた。
「雪よ。泉原 雪」
一人でも多く名前を覚えていてほしい。いずれは忘れていいから。
「今は覚えていて」
体を撫でる手は優しかった。かつて主人と窓辺で日向ぼっこしていた時と同じ感覚になった。頬を撫でる風の流れに雪の手つきはよく似ていた。
「…歌が聞こえるね。それを辿ってマリーの元に行こう」
雪は耳に手を当てて、声が聞こえる方角を向いた。
「…」
ククルはまた黙ってしまった。声のなる方に行けば雪の末路が待っているからだ。
雪を好きだと言っても主人を慕うそれではない。愛情でもない。自分とは違う考え方をしているところが面白いと思った。好きだった。右向けば左。上を見れば下。人とは違う観点で物事を考える。他人にばかり優しくて、自分を蔑ろにするかと思えば、記憶を消されたくないと足掻いてくる。惜しむ気持ちもわからなくもないが、記憶の消去も上書きもいくらでもできる。過去が消えても何度でも上書きは可能だ。
あなたの過去が消えてもわたしがいる。あなたの側にわたしがいて何度でも記憶を書き直してあげる。
「…」
ククルは喉元まで出かかった気持ちを一旦止めた。地上近くまで降りてきたからだ。ふわふわな風に邪魔されたくない。わたしの気持ちはふわふわなどしていない。本気だからだ。わたしがこの人を取ったら、ご主人との縁が切れる。それでもいいと思った。わたしを追いかけてきたいと強い念があれば再会も夢ではない。ただ、ご主人との記憶が消えるだけだ。
ククルは雪の肩の上に乗った。毛箒が鼻をくすぐる。
ぴょんと雪の肩の上から飛び降りて地面に足をついた。
地面を踏みしめる感触に違和感を感じた。長く浮遊体でいたから物に触れる感触が失われていたからだった。地面を踏みしめられているということは、近いうち本体に戻るからだ。その日を迎えればわたしは復活する。隣にはこの人ではなくご主人がいる。
「それではいやなんですよ!」
ククルはまた雪に吠えた。
雪もようやく地面に足をつけた。おとと、おとと、と足をもたつかせながらもなんとか両足で立つことが出来た。
一歩二歩、反動で足が勝手に動いた。
「足が変な感じ」
痺れている時には感覚がない。それと似ていた。
大地から伝わる小刻みな揺れに雪はハッとした。
「地震だ!」
両足を踏みしめるにはまだ痺れが消えてなかった。ピリピリとした電流が足の動きを鈍くさせた。あちこちで大地が隆起しているのが見えた。グラウンドカバーがめくり上がり、土肌が丸見えだ。
「何が起きているの!?」
身の丈以上の草木が生い茂り、ドドメ色の花が咲いていた。鼻をつくような匂いに雪は顔をしかめた。茎はよく見ると色が薄い。淡いというか濁っていた。緑には程遠い歪な色。
「成長が追いついてないようですね」
ククルもまた、雪と同じように表情を曇らせた。
呪歌によって、成長を促すというよりは無理矢理に追い込まれているように見えた。本来は花への純粋な祈りの歌だが、今はマリーの力が暴走している。チドリへの不信感やサリエに置き去りにされた恨みが純粋な歌を呪いの歌に変えてしまったのだ。
「マリー…」
雪は悲しげに空を見上げた。青空にも陰りが見えてきた。城の方角から湿った雲が集まりつつあった。
「巫女が暴走とは世も末だ」
ククルは呟いた。このままうやむやに事が済めばいいと思った。巫女の暴走を隠れ蓑にして、影付きを連れて逃げるのだ。国境を越えればヴァリウスは追っては来れない。記憶も奪われることはない。そうすればこの人の側にずっと居られる。
ククルは雪の前に立ち塞がった。
「契約をしましょう」
「え?」
「わたしに新しい名前を付けてください」
「新しい名前って…。ククルではなくて?」
「わたしとあなたの縁を結ぶ為に、新しい名前が必要なのです」
雪は戸惑うばかりだ。突然のククルの発言に頭の中がプチパニックだ。理解する機能がどっちらけで役に立ちそうにない。
「縁を結ぶってどういうこと?ククルじゃダメなの?ナイトメアはククルをずっと待っているのに、あいつの元には戻らないの?」
体が復活すれば記憶も据え置きだ。ククルとナイトメアの縁が再び結ばれる。
「…ご主人とは運が良ければまた会えます」
ククルには迷いがない。雪にも迷わせない。ドンと身構える姿に雪は一歩後退した。後ずさった足がピリッと痛んだ。左足だけに痛みが増した。刺青のように染み込んだティモシーの葉が足首にくっきりと浮かび上がってきた。
ひとつの綻びといえど、塞がずにいれば次第に穴は大きくなり大損害を被る。ひとつ譲れば事は無事に済む。ふたつ守れば絆は深まり、みっつ繋げば、皆安心。何だこの標語みたいなの。馬鹿馬鹿しい。
雪はクスッと笑った。我ながら安っぽい出来だ。自分の意思を貫くことがこんなにも難しいとは思わなかった。特別な難癖つけているわけではないのに。なかなかどうして前に進まない。このままでは、泉原雪のままでいられなくなる。
猫に吠えられるとは思ってもいなかった。怒鳴られたと言ってもいいが、ここは吠えられたと言った方が当たっている。ククルは怒った顔もきれいだ。剝きだした歯も、鼻筋もスッと入って毛並みも申し分ない。浮遊体なのに姿はしっかりと猫形に象られていた。中身のない体に魂が宿る。いずれ体を取り戻すとナイトメアが言っていたのを思い出した。使い魔であるククルの復活を望んでいた。あと、ヴァリウスの討伐。ククルを始め、無残に殺された獣人達の復讐だと言ってた。愛着のあるククルの復活を望むのはわかるけど、名前も知らない獣人達の復讐を買って出るのには違和感が拭えない。そんな殊勝なことをやる人とは到底思えないのだ。あいつ何を考えている?
「ねぇ、ナイトメアには会ったの?あいつ何を考えているの?」
「…って、いえ。それよりわたしの話聞いてますか?」
「聞いてるよ。でも、」
「でももへったくれもないですよ。決意をしたのなら巫女の元に行きましょう」
ククルはいきり立っていた。
「私、消える気ないよ」
(何でククルが怒っているのだろう?)
背中の毛がビリビリと逆撫でていた。
「…他に方法があれば聞きますよ」
「…どれもこれも私が消えること前提よね。うまいこと言って安心させたとでも思った?」
反面、雪は怒ることなく冷静に答えた。
ぐぬぬ…。
ククルは黙ってしまった。ブス顔もきれいだ。
「本当は方法なんてないのでしょう?」
ククルの言ってることはわかる。ヴァリウスの目をいっときでも逸らすための目くらましだ。ならフリでもいいのではと思ってしまう。
本当に記憶を消す必要があるの?消したら戻ってくる保証はあるの?
結果が目に見えていても、悪あがきは最後までしたいと思うのは当たり前よね?自分以外の人が焦っていると自分はやけに冷静になれるのはなんでかな?心配されていることが嬉しくて、顔が綻んでしまう。同じ綻びならこういう方がいい。
「…でも、マリーの姿が見たいから行こうか」
「覚悟したんですか」
「覚悟なんてないよ。でも、黙って消えるのは嫌だから。お別れぐらいはしたいじゃない」
人付き合いは上手い方じゃなかったけど、いなくなったことも知らされずに消えるのは悲しい。
「欲張りですね」
「そうかな?…そうかもね」
覚えていてほしい。少しだけでいいから。私がいたという証を残してほしい。
「欲張りですよ。あなたもご主人も」
わたしの為にとか言っておきながら、別の人のことを考ている。わたしはいつだって一番にはなれない。でも、この人を放ってはいけない。
「別れの挨拶なんていりませんよ。あなたの犠牲の上で、巫女は生かされたと知る方が可哀想じゃないですか」
消えた理由は知らせたくないんじゃないんですか?
ほら、また。雪を傷付けることば。回避しようとすればするほど口からこぼれてしまう。
ククルをひねくれさす原因を作ったのは雪だけれど、嫌いにはなれなかった。こめかみのシワがぎゅうぎゅうに寄せてきた。
ククルは気まずそうに顔をしかめた。雪の顔をまともに見られない。
「会いに行くだけよ」
雪はククルの頭に手を置いた。柔らかな毛の感触は、狭い額でも指先だけでもわかった。
いいこいいことあやす指先は、ククルの心情を察したかのように優しいものだった。
「影付きさん」
ククルは俯き気味でいた顔を上げた。
「雪よ。泉原 雪」
一人でも多く名前を覚えていてほしい。いずれは忘れていいから。
「今は覚えていて」
体を撫でる手は優しかった。かつて主人と窓辺で日向ぼっこしていた時と同じ感覚になった。頬を撫でる風の流れに雪の手つきはよく似ていた。
「…歌が聞こえるね。それを辿ってマリーの元に行こう」
雪は耳に手を当てて、声が聞こえる方角を向いた。
「…」
ククルはまた黙ってしまった。声のなる方に行けば雪の末路が待っているからだ。
雪を好きだと言っても主人を慕うそれではない。愛情でもない。自分とは違う考え方をしているところが面白いと思った。好きだった。右向けば左。上を見れば下。人とは違う観点で物事を考える。他人にばかり優しくて、自分を蔑ろにするかと思えば、記憶を消されたくないと足掻いてくる。惜しむ気持ちもわからなくもないが、記憶の消去も上書きもいくらでもできる。過去が消えても何度でも上書きは可能だ。
あなたの過去が消えてもわたしがいる。あなたの側にわたしがいて何度でも記憶を書き直してあげる。
「…」
ククルは喉元まで出かかった気持ちを一旦止めた。地上近くまで降りてきたからだ。ふわふわな風に邪魔されたくない。わたしの気持ちはふわふわなどしていない。本気だからだ。わたしがこの人を取ったら、ご主人との縁が切れる。それでもいいと思った。わたしを追いかけてきたいと強い念があれば再会も夢ではない。ただ、ご主人との記憶が消えるだけだ。
ククルは雪の肩の上に乗った。毛箒が鼻をくすぐる。
ぴょんと雪の肩の上から飛び降りて地面に足をついた。
地面を踏みしめる感触に違和感を感じた。長く浮遊体でいたから物に触れる感触が失われていたからだった。地面を踏みしめられているということは、近いうち本体に戻るからだ。その日を迎えればわたしは復活する。隣にはこの人ではなくご主人がいる。
「それではいやなんですよ!」
ククルはまた雪に吠えた。
雪もようやく地面に足をつけた。おとと、おとと、と足をもたつかせながらもなんとか両足で立つことが出来た。
一歩二歩、反動で足が勝手に動いた。
「足が変な感じ」
痺れている時には感覚がない。それと似ていた。
大地から伝わる小刻みな揺れに雪はハッとした。
「地震だ!」
両足を踏みしめるにはまだ痺れが消えてなかった。ピリピリとした電流が足の動きを鈍くさせた。あちこちで大地が隆起しているのが見えた。グラウンドカバーがめくり上がり、土肌が丸見えだ。
「何が起きているの!?」
身の丈以上の草木が生い茂り、ドドメ色の花が咲いていた。鼻をつくような匂いに雪は顔をしかめた。茎はよく見ると色が薄い。淡いというか濁っていた。緑には程遠い歪な色。
「成長が追いついてないようですね」
ククルもまた、雪と同じように表情を曇らせた。
呪歌によって、成長を促すというよりは無理矢理に追い込まれているように見えた。本来は花への純粋な祈りの歌だが、今はマリーの力が暴走している。チドリへの不信感やサリエに置き去りにされた恨みが純粋な歌を呪いの歌に変えてしまったのだ。
「マリー…」
雪は悲しげに空を見上げた。青空にも陰りが見えてきた。城の方角から湿った雲が集まりつつあった。
「巫女が暴走とは世も末だ」
ククルは呟いた。このままうやむやに事が済めばいいと思った。巫女の暴走を隠れ蓑にして、影付きを連れて逃げるのだ。国境を越えればヴァリウスは追っては来れない。記憶も奪われることはない。そうすればこの人の側にずっと居られる。
ククルは雪の前に立ち塞がった。
「契約をしましょう」
「え?」
「わたしに新しい名前を付けてください」
「新しい名前って…。ククルではなくて?」
「わたしとあなたの縁を結ぶ為に、新しい名前が必要なのです」
雪は戸惑うばかりだ。突然のククルの発言に頭の中がプチパニックだ。理解する機能がどっちらけで役に立ちそうにない。
「縁を結ぶってどういうこと?ククルじゃダメなの?ナイトメアはククルをずっと待っているのに、あいつの元には戻らないの?」
体が復活すれば記憶も据え置きだ。ククルとナイトメアの縁が再び結ばれる。
「…ご主人とは運が良ければまた会えます」
ククルには迷いがない。雪にも迷わせない。ドンと身構える姿に雪は一歩後退した。後ずさった足がピリッと痛んだ。左足だけに痛みが増した。刺青のように染み込んだティモシーの葉が足首にくっきりと浮かび上がってきた。
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
移転した俺は欲しい物が思えば手に入る能力でスローライフするという計画を立てる
みなと劉
ファンタジー
「世界広しといえども転移そうそう池にポチャンと落ちるのは俺くらいなもんよ!」
濡れた身体を池から出してこれからどうしようと思い
「あー、薪があればな」
と思ったら
薪が出てきた。
「はい?……火があればな」
薪に火がついた。
「うわ!?」
どういうことだ?
どうやら俺の能力は欲しいと思った事や願ったことが叶う能力の様だった。
これはいいと思い俺はこの能力を使ってスローライフを送る計画を立てるのであった。
転生幼女。神獣と王子と、最強のおじさん傭兵団の中で生きる。
餡子・ロ・モティ
ファンタジー
ご連絡!
4巻発売にともない、7/27~28に177話までがレンタル版に切り替え予定です。
無料のWEB版はそれまでにお読みいただければと思います。
日程に余裕なく申し訳ありませんm(__)m
※おかげさまで小説版4巻もまもなく発売(7月末ごろ)! ありがとうございますm(__)m
※コミカライズも絶賛連載中! よろしくどうぞ<(_ _)>
~~~ ~~ ~~~
織宮優乃は、目が覚めると異世界にいた。
なぜか身体は幼女になっているけれど、何気なく出会った神獣には溺愛され、保護してくれた筋肉紳士なおじさん達も親切で気の良い人々だった。
優乃は流れでおじさんたちの部隊で生活することになる。
しかしそのおじさん達、実は複数の国家から騎士爵を賜るような凄腕で。
それどころか、表向きはただの傭兵団の一部隊のはずなのに、実は裏で各国の王室とも直接繋がっているような最強の特殊傭兵部隊だった。
彼らの隊には大国の一級王子たちまでもが御忍びで参加している始末。
おじさん、王子、神獣たち、周囲の人々に溺愛されながらも、波乱万丈な冒険とちょっとおかしな日常を平常心で生きぬいてゆく女性の物語。
【完結】そんなに怖いなら近付かないで下さいませ! と口にした後、隣国の王子様に執着されまして
Rohdea
恋愛
────この自慢の髪が凶器のようで怖いですって!? それなら、近付かないで下さいませ!!
幼い頃から自分は王太子妃になるとばかり信じて生きてきた
凶器のような縦ロールが特徴の侯爵令嬢のミュゼット。
(別名ドリル令嬢)
しかし、婚約者に選ばれたのは昔からライバル視していた別の令嬢!
悔しさにその令嬢に絡んでみるも空振りばかり……
何故か自分と同じ様に王太子妃の座を狙うピンク頭の男爵令嬢といがみ合う毎日を経て分かった事は、
王太子殿下は婚約者を溺愛していて、自分の入る余地はどこにも無いという事だけだった。
そして、ピンク頭が何やら処分を受けて目の前から去った後、
自分に残ったのは、凶器と称されるこの縦ロール頭だけ。
そんな傷心のドリル令嬢、ミュゼットの前に現れたのはなんと……
留学生の隣国の王子様!?
でも、何故か構ってくるこの王子、どうも自国に“ゆるふわ頭”の婚約者がいる様子……?
今度はドリル令嬢 VS ゆるふわ令嬢の戦いが勃発──!?
※そんなに~シリーズ(勝手に命名)の3作目になります。
リクエストがありました、
『そんなに好きならもっと早く言って下さい! 今更、遅いです! と口にした後、婚約者から逃げてみまして』
に出てきて縦ロールを振り回していたドリル令嬢、ミュゼットの話です。
2022.3.3 タグ追加
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい
斑目 ごたく
ファンタジー
「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。
さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。
失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。
彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。
そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。
彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。
そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。
やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。
これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。
火・木・土曜日20:10、定期更新中。
この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。
傍若無人な姉の代わりに働かされていた妹、辺境領地に左遷されたと思ったら待っていたのは王子様でした!? ~無自覚天才錬金術師の辺境街づくり~
日之影ソラ
恋愛
【新作連載スタート!!】
https://ncode.syosetu.com/n1741iq/
https://www.alphapolis.co.jp/novel/516811515/430858199
【小説家になろうで先行公開中】
https://ncode.syosetu.com/n0091ip/
働かずパーティーに参加したり、男と遊んでばかりいる姉の代わりに宮廷で錬金術師として働き続けていた妹のルミナ。両親も、姉も、婚約者すら頼れない。一人で孤独に耐えながら、日夜働いていた彼女に対して、婚約者から突然の婚約破棄と、辺境への転属を告げられる。
地位も婚約者も失ってさぞ悲しむと期待した彼らが見たのは、あっさりと受け入れて荷造りを始めるルミナの姿で……?
条件付きチート『吸収』でのんびり冒険者ライフ!
ヒビキ タクト
ファンタジー
旧題:異世界転生 ~条件付きスキル・スキル吸収を駆使し、冒険者から成り上がれ~
平凡な人生にガンと宣告された男が異世界に転生する。異世界神により特典(条件付きスキルと便利なスキル)をもらい異世界アダムスに転生し、子爵家の三男が冒険者となり成り上がるお話。 スキルや魔法を駆使し、奴隷や従魔と一緒に楽しく過ごしていく。そこには困難も…。 従魔ハクのモフモフは見所。週に4~5話は更新していきたいと思いますので、是非楽しく読んでいただければ幸いです♪ 異世界小説を沢山読んできた中で自分だったらこうしたいと言う作品にしております。
異能力者の異世界冒険譚 〜能力は一人一つまでのはず…え?魔法使い?〜
空の小説マン
ファンタジー
異能力を持つ主人公「二階堂達」は、敵能力者の攻撃を受けて異世界へ飛ばされてしまう。
自身を異世界へ飛ばした敵と再び対峙する為、元の世界へと帰るべく奮闘する二階堂の異世界冒険譚が今、始まる。
異世界転生x異能力バトルを掛け合わせた新感覚ファンタジー小説、ここに見参!!
(本作品は小説になろう様にも投稿させてもらっています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる