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松穂

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第2部

テトラポット、波砕く

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 メイン料理を食べ終わった二人に、コーヒーとデザートが振舞われた。
 艶々とした焼き色のアプリコットタルト、バニラアイス添え。それから、エスプレッソに近いやや濃い目の香り高いコーヒー。
 厨房から出てきて、「ご満足いただけましたかな?」と、冗談めいた口調で聞いてきた濱野氏は、興奮まじりに絶賛する葵の様子に、ホッと安心したようだった。
 そこへ西條氏が「今日は特別です」と言って、濱野氏にもコーヒーをサーヴしてくれる。
 その心遣いに甘えて、他に誰もいない古びた温かなフロアの中、葵と侑司は “親愛なる担当コック” と尽きない話に興じた。


 ……西條くんとは昔からの知り合いでね……侑司くんの口添えもあって、今はここでお世話になっているんだ……この『メランジール』は、スタッフも客も変わった人間が多くて面白いんだよ。オーナー自身が変わり者だからなぁ。勤務条件も融通が利くし、リハビリにはうってつけの店なんだな。……そうそう、この侑司くんが “マネジメント” を叩き込まれた店でもあるな。
 ……知ってるかい、葵ちゃん。侑司くんはね、そりゃあ無愛想で、接客のせの字も知らなかったんだよ?
 段ボール一杯の玉ねぎをみじん切りにするのも、腕の感覚がなくなるほど寸胴ずんどうをかき混ぜるのも平気な顔をしてやるくせに、フロアに出した途端、ガチガチに固まってたもんなぁ。美津子も呆れていたさ。まぁ、遼平よりはマシだろうけどな……ははは、そんな顔するなよ侑司くん。嘘は言ってないだろう?
 ……ああ、美津子かい? 彼女は今、洋食器の小売店で働いているよ。昔からそういうのが好きだったからな。今日帰ったら葵ちゃんに会ったことを自慢してやろう。ずいぶん大人びて素敵な女性になってたってね。……会いたがるだろうなぁ。
 ……そういえば、葵ちゃんが初めてひょっこりうちの店にやってきた時のこと、思い出すなぁ。まだ高校を卒業したばっかりの可愛いあどけないお嬢さんで……髪が短くて日に焼けていて、何だか森から彷徨い出てきた小鹿みたいだった……懐かしいなぁ……おや、葵ちゃん、顔が真っ赤だ。
 ……侑司くん、君のことだってしっかり覚えているぞ?
 そうだ、覚えてるかい? 『敦房』が開店して間もない頃、君は親父さんと一緒に来てくれたんだ。 ……あはは、そーか、覚えてたか。……葵ちゃん、僕はその時、小さな彼にお子様ランチを作ってやったんだよ。その時の侑司くんの顔が、今でも忘れられないんだ……。あの時の小さなお客様は僕に、もてなす心、ってやつを教えてくれた気がしたんだなぁ……


 まるでタイムマシンに乗ったような気分だった。
 侑司の『敦房』での思い出と、葵の『敦房』での思い出とが、薄いセロファンを重ねたように不思議な色合いで透過していく。
 深く染み入るようなコーヒーの香りと、仄かな古い木の匂い。濱野氏の変わらない笑顔、侑司の低く穏やかな声。
 ほんのりフワフワする感覚は、先ほど飲んだ “焼酎カクテル” のせいなのか、それとも、優しい記憶を漂うタイムマシンのせいなのか。
 奇跡のようにも、そこにある日常のようにも思える不思議な時間が、ゆるやかに過ぎていった。


 ……葵ちゃん、侑司くんが高校を卒業して大学へ進むと決まった時、ここ『メランジール』をバイト先にと紹介したのは僕なんだ。
 侑司くん、西條さんは厳しかっただろう? ……そうそう、放任、とも言うな。あははは、わかるよ。あの人はニコニコ笑ってとんでもないことまでさせるんだ。でも勉強になっただろう? 君が今、クロカワフーズで見事なマネジメントの手腕を発揮できるのは、その経験があるからさ。相馬も沙紀絵ちゃんも、そんな君を誇りに思っているだろうな。
 ……え? ああそうか、言ってなかったもんな。ごめんよ葵ちゃん。実は僕も『櫻華亭』で働いていたんだよ。もう何十年も前の話だ。相……、侑司くんの親父さんと僕は同期でね、ああ、相馬っていうのがあいつの旧姓なんだ。つい、昔の呼び名で呼んでしまう……はは。侑司くん、親父さんは元気かい? ……そうか、社長業なんてろくろく包丁も握れないものなんだな……
 ……そうだ、葵ちゃん。ついでの話だが、うちの美津子も『櫻華亭』出身だ。ああ、そうさ、あの一流レストランでギャルソンをしていたんだ。まぁ、その彼女を僕が引き抜いてしまった……名もないちっぽけな店にね……あはは、その話はいいか。だから葵ちゃん、自信を持っていい。一流を知っている美津子が、君の素質をいち早く見抜いていたんだ……最高のギャルソンになれるはずだってな。
 頑張っているんだろう? 知ってるさ。葵ちゃんはいつでも頑張る子だ――


* * * * *


 どれほど時間が経ったのか、葵と侑司が濱野氏と西條氏に礼を述べ、店を後にし、『メランジール』を隠していた小さな森を出ると、来るときには晴れていた空が雲に覆われ、日が陰っていた。
 再びSUVは海沿いを走りだし、葵はそっと後ろを振り返る。
 小さな森はもう見えなかった。目に映るのは、大きく開けた道路、眼前に広がる海と遮られることのない空。さっきまでいた空間とはまるで別の世界。世間の目から隠れるようにして佇むあの店が、急に非現実的な、幻のような存在に思えて、葵はブンブンと首を振った。……竜宮城じゃあるまいし。
 しかし、夢から引き戻されたような心地の理由は、それだけではなかった。

「あの、食事代……なんですけど……」
「いい。もう前払いで済ませてある」
「あ、じゃあ、黒河さんに……」
「いいんだ。たいして支払っていない」
 彼の口調が、纏う空気が、変わった――というより、来る時のものに戻ってしまった、というべきか。
 隔てられた硬い壁、素っ気なく温度のない口調。
 『メランジール』にいる間は、感じることがなかったのに。
「……すみません。ごちそうさまです……」
 しゅんと葵が俯いた時、ぼそりとした声が落とされる。
「……まだ、時間はいいか?」
「――は、はい、大丈夫です!」
 慌てて答えた声は、ちょっぴり上ずってしまった。葵は誤魔化すように、ケホンと小さく咳払いした。

 国道沿いに広がる某有名海岸。
 夏は芋洗い並みに混み合うのだろうが、十月に入った今はさすがに誰も泳いでおらず、遠くの砂浜に犬の散歩をしている男性が見えるだけだ。
 SUVが停車したのは、その海岸の端っこにある小さなパーキングスペース。
 車から降りれば潮風が顔を撫でた。眼前に広がる海は曇った空のせいで暗鬱に色を濃くしている。
 自販機でミネラルウォーターを買った侑司は、葵にもお茶を買ってくれた。それを手渡すと砂浜に続く幅の広い階段をさっさと降りていく。葵は小走りで追った。
 海は騒めき、湿った砂浜の上を白い泡波が生き物のように這い寄っては消えていく。
 階段の一角に腰を下ろした侑司にならい、葵もおずおずと少し離れて座ってみた。二人のいるすぐ横には長い防波堤が伸びていて、コンクリートのテトラポットがブロック玩具のように積まれている。白い波は、そこの場所だけ不規則に小さく踊り砕けていた。

 武骨な波消しをぼんやり見つめていた葵の耳に「今日は」と、低い声が届いた。
「……つき合わせてしまったな。せっかくの休みだったのに、悪かった」
 侑司がキリリ、とペットボトルのキャップを開けながらぼそりと言う。
 葵は慌てて首を振った。
「いえ! 連れてきてもらって、うれしかったです。濱野さんにも会えましたし、美味しい料理を食べられて幸せでした。それに、とても勉強になりました」
 思わずせき込むような口調になってしまったが、嘘じゃない。

 ひっそりと外界の目から身を隠すようにして在る店『メランジール』――あのような店には、滅多に出会うことができないだろう。
 とりわけ、メニューがなく “お客様のご要望のままに” というスタンスは非常に特殊だ。そんな料理コーナーを売りにしている某バラエティー番組もあるが、現実の店でそれを常時スタイルとするのはとても難しいはず。完全予約制でその予約も西條氏を通じてしか受け付けない、と聞いたが、それで採算は取れるのだろうか。
 考えるほどに興味深い店だと思う。

「西條マネージャーの経営するお店は、独特の雰囲気があるんですね。……あ、私は、今日のお店と、こないだの結婚披露パーティーのレストランしか知らないんですけど」
 どこかで似た印象の店が――、と思ったのだが、それは結婚披露パーティーの時のお店だと気づいた。あそこも西條氏が手掛けるレストランだと聞いた。
 それぞれ雰囲気は全く別のものではあるが、どちらも外観は飾り気のない箱みたいで、あまりレストランっぽくないところが共通している。わざと世間の目を惹かないように作られているのかなと思ったくらいだ。しかし、いったん中に入れば一気に空間が広がって、その世界に引きずり込まれるような……そんな不思議な感覚を覚えた。
 曖昧だけれど感じたままの印象を伝えれば、侑司は「そうか」と言って、手にしたミネラルウォーターをごくごくと無造作に飲んだ。
「 “店の在り方” について……変なこだわりがあるんだよ、あの人」
「……店の、在り方……」
 首を傾げる葵に侑司はまず、西條マネージャーに関する大まかな事情をぽつぽつと語った。

 西條氏の家系は、フランスを拠点に代々ワイン流通を手掛ける会社を営んでいる、かなり資産のある一族なのだという。そんなバックグラウンドを持つ西條氏は、どういう事情があったのか、ずいぶん前に故郷を離れ日本に帰化しており、現在は関東近郊中心にいくつかの飲食店を開き経営しているそうだ。本人は道楽ですから、と至って気ままな様子らしいのだが、どの店も密かに繁盛しているというから、その手腕は並大抵のものではないのだろう。

「どういうわけか、あの人は対外的アピールを嫌っている。……そもそも、客を集めるにはまず、店を知ってもらわなければならない。だからこそ、対外的広告宣伝はかなり重要な販促ツールになるんだが、西條さんはそれらを一切しない。『メランジール』も、ほぼリピーターの口コミだけで評判が広まったようなものだけどな、それさえも不本意らしい」
 侑司の説明に、葵は感嘆しきりで聞き入った。
 実はクロカワフーズも、そのブランドイメージゆえに販促や宣伝広告の仕方にはかなり慎重で、メディアの取材や撮影は原則として禁止、世界的権威を誇る某ガイドへの掲載も断った、という噂があるほどだ。
 しかし、西條氏の非公開営業の徹底はそれ以上かもしれない。今日訪れた『メランジール』は、まるで店の存在を知られたくないのでは、と思わせる佇まいであった。
 よほど集客に自信があるか、もしくは初めから営業利益など考えていないのか――

「でも西條さん、『こう見えて実はここ、半年先まで予約が入っているんですよ』って仰ってましたよね……口コミだけでそこまでお客様が集まるなんて、羨ましい気がします」
「まぁ実際、売り上げは悪くないみたいだな。かといって、あの人が直接独裁的な経営をするわけでもない。人の使い方が神がかり的に上手いんだろう」
「……すごい方なんですね、西条さん。今日は給仕をしてもらっちゃいましたけど、良かったんでしょうか……」
「……いいんじゃないか。昔から、ふらりと顔を出したかと思えば、何週間も姿を見せないような気まぐれな人だった。今でもそうだと思う」

 そう言って、侑司はもう一度ペットボトルに口をつけた。葵は海風で頬にまとわりつく髪をそっと手で払う。
 こうして普通に会話できることが嬉しかった。仕事に関する硬い話でも、傍で声を聞けるだけで葵の心は弾んだ。
 だから、ちょっと気が緩んだのかもしれない。不安と緊張が和らぎ、もっと彼と会話を続けたくて、つい話の矛先を、間違った方向へ、、、、、、、向けてしまったのかもしれない。

「なんか、不思議な縁、ですね。黒河さんがアルバイトをしていた『敦房』に、私もアルバイトで雇われて、黒河さんがいた『メランジール』に、今は濱野さんがいて……」
「……そうだな」
「あ、もしかして黒河さん、『敦房』に来たことありました? 私がまだアルバイトをしていた時に……」
 何気なく口から出た質問だった。そんなことがあったりして……という軽い気持ちだった。
 だが、問いかけつつ侑司の顔を見上げた瞬間、言葉は口の中で固まった。

 ――寄せられた眉、硬化した表情……そこにあるのは――、
 一度、不快そうに閉じられた眼を、侑司はゆっくりと開けた。彼の目線が葵のそれと絡み合う。
 耳元でビョォ、と風が強く鳴った。

「……偶然だ。偶然と成り行きが重なっただけだ……それ以外、何もない」
 突然変わった、突き放すような冷たい声音に、葵の鼓動はドクン、と嫌な音を立てた。
 もう一度ビョォ、と風が鳴って、大きく舞った髪が葵の頬をなぶる。
「あの……、」
「――水奈瀬」

 温度を感じさせない双眸、無機質で表情の見えない面差し……頭のどこかで、警報のような音がわんわんと鳴っている。
 唖然と目を見開く葵から、侑司は断ち切るように視線を逸らした。

「……今月の定例会議で、人事異動の発表がある」
「……じん、じ、いど……」
 ――突然、何を……

「俺は……『アーコレード』の担当を外れる」

 ――ブワッ……と、ひときわ大きな潮風の塊が二人の間を駆け抜ける。
 ザザァ、と繰り返す波の音が、急に耳元で大きく膨らんだ。

 ――黒河さんが、担当を……外れる……
 ということは……それは、つまり……

「俺はホテル店舗に戻る。次の『アーコレード』担当は柏木だ。あいつは真面目すぎる部分もあるがものの道理はわかっている。今まで通り、お前のやり方で進めていけ」
 葵の方を見もせず、侑司はそれだけ言って立ち上がった。

「……帰ろう。送っていく」
 さっさと階段を上がりかける侑司に、葵は慌てて立ち上がり後を追う。
「――ま、待ってくだ……――ぅわっ……!」
「――おい……っ!」

 空を掻いた指先が、伸ばされた指先を掠った――、気がした。
 が、間に合うはずもなく。
 慌てるあまり駆け上ろうとした第一歩をものの見事に踏み外し、葵は無様な格好で地べたに崩れ落ちた。
「……いっ……た……」
「お、前……っ……大丈夫か?」
 思い切り打ちつけた弁慶の泣き所、鋭く尖った痛みに涙が滲んだ。
 力強い手がうずくまる葵を助けおこし、心配そうに細められた瞳が葵を覗き込む。
 温かい手のひらと仄かに香るミントグリーン。
 二人それぞれの手から離れた二つのペットボトルが、風にあおられ転がっていく。
 ザザァ……波音が、うるさい――、

「……もう……会えなく、なりますか……?」
 声が震え、手が無意識に侑司の服を掴む。
 見上げた侑司の顔が、一瞬歪んだように見えた。――が、すぐに無機質なそれに戻る。
 侑司はその手をゆっくり動かして葵の両手首を掴んだ。そして、すがるように掴んでいる葵の手を、ギリギリと外していく。

「……会議で、会うだろうな」
 まるで感情のこもらない声だ。だから何だ、とでも問い返されそうな。
 ――違う、そういう意味じゃない、のに。
 会議でしか、顔を合わせる機会はないのだ。言葉通り、顔を合わせるだけ。彼が『櫻華亭』ホテル店舗担当に戻れば、『アーコレード』所属の自分は今後、彼と会話することなど皆無だろう。――四月より前は、そうだったのだから。
 沸き上がったのは、この上なく強い焦りと怖れ。彼との繋がりが、完全に断たれてしまうような錯覚。――だから葵は、さらに間違ったのかもしれない。
 その言葉は、まったく意図せぬまま、口をついて出た。

「……わ、私は……黒河さんのことが……」
「――やめろ!」
 ――ビクッ、と葵の肩が揺れた。
「……やめろ」
 もう一度繰り返した侑司は、ギリと歯噛みしている。
 握られた手首に、痛みが走るほどの力が込められた。

「――水奈瀬」
 ギュッと目を瞑った葵に、無情な声がり下りた。
「……お前は、まだまだやらなきゃいけないことがある。いずれ慧徳を出てもっと大きな店を任されれば、さらに学ぶべきことも増える。……お前には、余計なこと、、、、、を考える暇などないはずだ」
 手首が痛い。目が上げられない。すぐ目の前にあるはずの彼の顔を、怖くて見ることができない。

「――これ以上、俺を、わずらわせるな」

 ――ザン……ッ、と波が鳴った。
 痛いくらいに掴まれた手首から、熱が離れる。
 耳元で風が鳴って、葵の腕は力なく垂れた。
 転がった二つのペットボトルを、ゆっくりとした動作で拾い上げた侑司は、そのまま葵に背を向けた。

 先ほどよりも格段に厚く垂れこめた灰雲が、踊り狂う海風を次々と連れてくる。

 ――ビョォ、と鳴って、ザンッ、と砕ける。

 ――テトラポットに、白波が、砕ける。




 
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