妖刀

ritkun

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筆(強制リバ)

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 葉音はおとがゴムを持っている左手も添えて両手の指で俺のを挟む。
「すごいね」
 まじまじと見る葉音はおとに深雪が付け足す。
「しかもおいしい」
 さえのいた位置に来て俺の両腕を固定した。
「そうなの?出してみて」

 出してと言われて出せるものじゃないし、なにより。
「こんなのおかしいよ。葉音はおとももっと自分を大切に」
 葉音はおとはきょとんとした表情で首を傾げた。
「してますよ?だから逃げ出して庸平ようへいを選んだんです」

 俺のを挟む葉音はおとの手が指から手の平へとずれる。かわいい顔に見つめられながら擦られたうえに、左手に持っていたゴムと手との質感のギャップが絶妙で勝手に脈打つ。

「僕のために我慢?太刀への操?優しいんですね」
 ふわっと微笑んで、その表情のままゴムを俺の先端に当てた。
「でも僕は激しいのが好き」
 右手で少し強めに握って丸められていたゴムを伸ばしていく。

「っっ」
 ゴムを伸ばしきっても根元にある手が離れずに、バイクのハンドルみたいにぐりぐりと回した。
「や、やめ……」

 すぐに手が離れて俺の両脇に手をついて見下ろす。右膝は俺の足の間のまま、左膝を俺の脇腹あたりについた。深雪に頭の上で固定されているから触りやすくなっている二の腕の内側、脇、胸、お腹を右手で撫でていく。
「良い物持ってるしそこそこ良い体してるのに勿体ないですよ」

 右手を脇の横につき直して右ふくらはぎの内側で俺のを擦り始めた。膝から足首まで使ってゆっくりと往復させる。しかも膝と足首までくる度に終わると見せかけてまた動かし始める時の俺を見つめる目が小悪魔。

 やっと終わって葉音はおとは右膝も俺の脇腹の横についた。それから俺のお腹の上に座る。細いのにモチモチのお尻が、すっかり反応してお腹側に倒れている俺の先端を挟むように下がっていく。

 根元まで下がったら腰を浮かせて先端を入り口にあてがった。ゴム越しでもヌルヌルなのが分かる。
「「っっ…………」」
 何を知っている気になっていたんだろう。深雪の口も気持ちいいけど、唇の部分だけが締め付けられるのとは全然違う。全体が締め付けられて飲み込まれていく。

 葉音はおとの上体は少し前に傾いているのに背中が反っていて、キスを待っているような顔で声の混ざった息を吐いた。

「手を」
 葉音はおとの言葉に深雪が腕を離す。俺も自然と葉音と手を繋いだ。その手を支えにして葉音はおとが動く。
 見つめ合っていた葉音はおとの眼が閉じて顎が上を向いて上下に弾み、時々まっすぐ上下じゃなくなったりしながら弾み続ける。

 うっすら開いた口から洩れていた喘ぎ声が、口が閉じて「んっ」て言った後に止まって握る手にも一層力が入る。

「ん……んんっ、‥‥‥‥‥‥あああっ」
 弾むのをやめて何かを探るように動いた後でビクビクと震えて、手も肩からだらんと下がった位置で震えるのが繋いだままの手から伝わってくる。
 その声と表情が苦しそうなのにかわいくて、気持ちや感覚が感染したみたいに俺も……。

 葉音はおとは震えが治まったら俺に倒れ込んできて息を整えている。まだ手は繋いだままで、俺は小さく降参しているみたいな姿勢。

 落ち着いたせいでゴムが緩くなって、吐き出した物が根元へと伝っていく。葉音はおとが起き上がってゴムの見えている部分を押さえながら俺のを抜いた。

 中身を絞り出すようにゴムを外してすぐに全体を口に含んで唇で拭き上げる。チュっと音を立てて口を離して飲み込んで「すご」と呟いた後で、残ってないか探すみたいに舐め始めた。

 それから顔を上げた時にはもう落ち着いた表情。
「シャワー借りますね」
 服を持って迷わずお風呂場へ行った。

 俺もシャワーを浴びてリビングに戻ると葉音はおとさえと話して身の振り方をもう決めていた。頼まれて長門家ながとけに連絡するとすぐに連れて来るように言われた。スーツに着替えなくてもいいから早くと言われてTシャツ、チノパンにサンダルで連れていった。

 そして深雪も今日だけは事務所に泊まることになった。葉音はおとに服を着ていない人間になる方法を教わるらしい。
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