52 / 78
第七章 いざ、最終決戦
最後の攻略対象
しおりを挟む
彫りの深い甘いマスク。
イタリアにでもいそうなイケメン顔は、ゲームで見たスチルのままだ。
「こんな美人に名前を覚えてもらっているとは光栄だな。しかもあんた、シュン王子のお気に入りじゃないか」
わたしの髪に手を差し込んだ状態で、ロレンツォは意地悪そう片側だけ口角を上げた。
「あんたではございませんわ。わたくしはモッリ公爵家のハナコです」
「ハナコか。変わった名だな」
「リッチ様のお国ではそうかもしれませんが、わが国では代表的な名前ですわ」
役所の記入見本に使われるくらいにはねっ。
「ロレンツォだ。あんた、さっきそう呼んだだろう?」
だからあんたじゃないっつうの。
っていうか、ロレンツォはイタリーノ国の王子様なんだよね。ゲームでは友好の証にフランク学園に留学しに来てるって設定。
そんな相手にこれ以上不敬を働くわけにもいかないし。
「もう手をお離しください、ロレンツォ様」
「なんだ? 急にしおらしくなって」
せせら笑いながら手を引いたロレンツォ、わざとみたいに髪をひと房さらっていって。
「やはり綺麗な髪だな」
「お戯れを」
あわや髪先に口づけられそうなところを、一歩下がって髪を取り戻した。
それ以上気安く触れさせるもんですか。
未希直伝のスンとした顔を向けると、ロレンツォは面白そうにわたしを見やって来る。
「いいな、その目。気に入ったぞ」
なにが気に入ったぞよ。ゲーム進行そのままのセリフ吐かれても、こっちはうれしくもなんともないんですけど。
ってかこのシーン、まんまヒロインイベントじゃんっ。
攻略対象の中では、留学生のロレンツォ・リッチがいちばん好みの顔だったんだよね。だからロレンツォルートだけは内容を自分で覚えてるんだ。
と言っても序盤で飽きちゃったから、ここから先のことはどんな展開か記憶にはないんだけど。
「先ほどはご無礼いたしました。髪も解いてくださってありがとうございます。ではわたくしはこれで失礼いたします」
早口で告げて形ばかりの礼をとる。
いけ好かない相手でも、ロレンツォは他国の王子様だし。上辺だけでも礼儀は尽くしておかないと。
「待て、ハナコ」
「まだなにか?」
「明日の放課後、教室まで迎えに行く。楽しみに待っていろ」
ぎゃっ、なに勝手に手に口づけてんのよっ。
とっさに手を引いたけど、ロレンツォはニヤっと笑って背を向けた。
なにあの余裕。顔がいいだけに文句も言いづらいのがちょっとムカつく。ロレンツォ自身もそれが分かっててやってるっぽいし。
やっぱ性格悪いとしか言いようがないって感じ。
屋敷に帰ってから健太にロレンツォのこと相談したんだけど。
ロレンツォルートは攻略してないから、対策は良く分かんないって言われちゃった。なんでもこのルートでは、悪役令嬢ハナコの出番は本来ないらしい。
未希も忙しいって言ってたしな。ここは自力で乗り切るしかないか。
てなわけで、翌日は放課後を待たずに保健室に避難した。体調不良を言い訳にすれば、ロレンツォを待ってなくても角は立たないだろうしね。
「今日の茶うけはどら焼きですじゃ。ハナコ嬢も遠慮せずに食べてくだされ」
「ありがとうございます、先生。今日はほうじ茶ですのね」
保健医のヨボじいが理事長のリュシアン様ってことは、みんなには内緒ってお願いされたんだ。だからここで会うときは前と変わらず接してる。
「どら焼きにはこの取り合わせいちばんと思うておりましてな」
「確かに、ほうじ茶の香ばしさがあんこの甘さをより一層引き立てますわね」
「おお、さすがはハナコ嬢。よく分かっておられる」
リュシアン様とはこまめに会って、もっと味方になってもらおうって下心もあったんだけど。
普通に茶飲み友達って感じで、話しててなんだかたのしいかも。
「おーい、じっちゃん。俺腹へっちゃって。なんか食いもんないか?」
ガラッとドアが開いたと思ったら、腹ぺこマサトが登場した。
ってか、じっちゃんだなんて気安く呼んだりしてさ。この方は理事長な上、元国王のリュシアン様よ?
事実を知ったら、いくらマサトでも超ビビるだろうな。
「なんだ、ハナコもいたのか。なんかいいもん食ってるな」
「ちょっとマサト!」
リュシアン様の了承も得ずに、並べられたどら焼きを次から次に頬張っていく。
「かっかっか、いつ見ても見事な食べっぷり。まだ箱に入っておりますゆえ、好きなだけ食べてゆきなされ」
「サンキューじっちゃん!」
だからじっちゃんじゃないってば。
「ハナコ、今から帰るんだろ? 馬車まで送っていくぞ」
「あら、ありがとう。じゃあそうしてもらおうかしら」
いつもだったら断るとこだけど。
今日はロレンツォの件があるからね。マサトでも魔除け代わりくらいにはなってくれるかも。
リュシアン様に別れを告げて、マサトと一緒に廊下を進む。
「なぁ、ハナコ。俺が言った通り、召喚札持ち歩いてるか?」
「ちゃんと持ってるわよ。ほら、これ」
「お、エライぞハナコ」
ちょっと、なに頭なでてんのよ。わたしは小さい子供じゃないっつうの。
なんて感じに歩いていたら。
げっ、昇降口でロレンツォが壁にもたれかかって待ってるし。
「やっと来たな、ハナコ」
「あら、ロレンツォ様、ごきげんよう」
目が合っちゃったから逃げるわけにもいかなくて。
挨拶だけして横を素通りしようとした。
「待て」
なに人の二の腕つかんでるのよ。
このゲームの攻略対象、なんでこんなに強引なヤツばっかりなん?
「おい! ハナコから手を離せ」
「なんだ、貴様は?」
ロレンツォの手首をマサトががっちりつかんだ。
バチバチとにらみ合うふたり。ってか、こんなとこで問題起こさないでっ。
「ハナコは今から帰るところだ」
「この俺様に物申すというのか? シュンの腰ぎんちゃく風情が」
「なんだとっ!」
「やめなさい、マサト!」
カっとして手を振り上げそうなマサトを止めてから、ロレンツォに冷たい視線を向けた。
「この手をお離しになって。マサトの言う通りわたくし帰宅するところですのよ」
「逃げるあんたが悪い。昨日俺と約束しただろう?」
「気分が悪くなったことは教室にいた者に伝えさせたはずですわ。それに一方的に誘われただけで、わたくし了承した覚えはございません」
つんと顔をそらすと、なんだか面白そうな顔された。
やば、もしかしてロレンツォってハンター気質? 逃げるほど追いかけられるなんて、マジで勘弁してほしいんですけど。
「それともなんですの? わたくしを無理に従わせるおつもりですか?」
フランク学園では身分を振りかざすのは校則違反だ。
いくらイタリーノ国の王子だからって、留学してきた以上は生徒は生徒。そんなことしたらリュシアン様にチクってやる。
「じゃじゃ馬娘が……ますます気に入った」
ボソッとそうつぶやかれて。
もう、ホントにやめてよ! これで好感度上がるだなんて、ロレンツォも大概なんじゃ。
「いいだろう、今日は見逃してやる。明日また迎えに来る。今度は逃げるなよ」
なによ、上から目線に。デートに誘いたいならもっと言いようがあんでしょうが。
でもこのままじゃマズいな。ようやくここまで来たってのに、今さら攻略対象に振り回されるだなんて。
「でしたら明日、わたくしがロレンツォ様をお茶会に招待いたしますわ。放課後になったら裏庭にいらしてくださいませ」
どうしても避けられないなら、こっち主導で進めた方が変な事態は回避できるだろうし。
「行きましょう、マサト」
返事を待たずにロレンツォに背を向けた。もし来なかったとしても普通にお茶会を楽しめばいいしだけだしね。
っていうか、わたしの残り少ない学園ライフ、これ以上かき乱さないで――――!
イタリアにでもいそうなイケメン顔は、ゲームで見たスチルのままだ。
「こんな美人に名前を覚えてもらっているとは光栄だな。しかもあんた、シュン王子のお気に入りじゃないか」
わたしの髪に手を差し込んだ状態で、ロレンツォは意地悪そう片側だけ口角を上げた。
「あんたではございませんわ。わたくしはモッリ公爵家のハナコです」
「ハナコか。変わった名だな」
「リッチ様のお国ではそうかもしれませんが、わが国では代表的な名前ですわ」
役所の記入見本に使われるくらいにはねっ。
「ロレンツォだ。あんた、さっきそう呼んだだろう?」
だからあんたじゃないっつうの。
っていうか、ロレンツォはイタリーノ国の王子様なんだよね。ゲームでは友好の証にフランク学園に留学しに来てるって設定。
そんな相手にこれ以上不敬を働くわけにもいかないし。
「もう手をお離しください、ロレンツォ様」
「なんだ? 急にしおらしくなって」
せせら笑いながら手を引いたロレンツォ、わざとみたいに髪をひと房さらっていって。
「やはり綺麗な髪だな」
「お戯れを」
あわや髪先に口づけられそうなところを、一歩下がって髪を取り戻した。
それ以上気安く触れさせるもんですか。
未希直伝のスンとした顔を向けると、ロレンツォは面白そうにわたしを見やって来る。
「いいな、その目。気に入ったぞ」
なにが気に入ったぞよ。ゲーム進行そのままのセリフ吐かれても、こっちはうれしくもなんともないんですけど。
ってかこのシーン、まんまヒロインイベントじゃんっ。
攻略対象の中では、留学生のロレンツォ・リッチがいちばん好みの顔だったんだよね。だからロレンツォルートだけは内容を自分で覚えてるんだ。
と言っても序盤で飽きちゃったから、ここから先のことはどんな展開か記憶にはないんだけど。
「先ほどはご無礼いたしました。髪も解いてくださってありがとうございます。ではわたくしはこれで失礼いたします」
早口で告げて形ばかりの礼をとる。
いけ好かない相手でも、ロレンツォは他国の王子様だし。上辺だけでも礼儀は尽くしておかないと。
「待て、ハナコ」
「まだなにか?」
「明日の放課後、教室まで迎えに行く。楽しみに待っていろ」
ぎゃっ、なに勝手に手に口づけてんのよっ。
とっさに手を引いたけど、ロレンツォはニヤっと笑って背を向けた。
なにあの余裕。顔がいいだけに文句も言いづらいのがちょっとムカつく。ロレンツォ自身もそれが分かっててやってるっぽいし。
やっぱ性格悪いとしか言いようがないって感じ。
屋敷に帰ってから健太にロレンツォのこと相談したんだけど。
ロレンツォルートは攻略してないから、対策は良く分かんないって言われちゃった。なんでもこのルートでは、悪役令嬢ハナコの出番は本来ないらしい。
未希も忙しいって言ってたしな。ここは自力で乗り切るしかないか。
てなわけで、翌日は放課後を待たずに保健室に避難した。体調不良を言い訳にすれば、ロレンツォを待ってなくても角は立たないだろうしね。
「今日の茶うけはどら焼きですじゃ。ハナコ嬢も遠慮せずに食べてくだされ」
「ありがとうございます、先生。今日はほうじ茶ですのね」
保健医のヨボじいが理事長のリュシアン様ってことは、みんなには内緒ってお願いされたんだ。だからここで会うときは前と変わらず接してる。
「どら焼きにはこの取り合わせいちばんと思うておりましてな」
「確かに、ほうじ茶の香ばしさがあんこの甘さをより一層引き立てますわね」
「おお、さすがはハナコ嬢。よく分かっておられる」
リュシアン様とはこまめに会って、もっと味方になってもらおうって下心もあったんだけど。
普通に茶飲み友達って感じで、話しててなんだかたのしいかも。
「おーい、じっちゃん。俺腹へっちゃって。なんか食いもんないか?」
ガラッとドアが開いたと思ったら、腹ぺこマサトが登場した。
ってか、じっちゃんだなんて気安く呼んだりしてさ。この方は理事長な上、元国王のリュシアン様よ?
事実を知ったら、いくらマサトでも超ビビるだろうな。
「なんだ、ハナコもいたのか。なんかいいもん食ってるな」
「ちょっとマサト!」
リュシアン様の了承も得ずに、並べられたどら焼きを次から次に頬張っていく。
「かっかっか、いつ見ても見事な食べっぷり。まだ箱に入っておりますゆえ、好きなだけ食べてゆきなされ」
「サンキューじっちゃん!」
だからじっちゃんじゃないってば。
「ハナコ、今から帰るんだろ? 馬車まで送っていくぞ」
「あら、ありがとう。じゃあそうしてもらおうかしら」
いつもだったら断るとこだけど。
今日はロレンツォの件があるからね。マサトでも魔除け代わりくらいにはなってくれるかも。
リュシアン様に別れを告げて、マサトと一緒に廊下を進む。
「なぁ、ハナコ。俺が言った通り、召喚札持ち歩いてるか?」
「ちゃんと持ってるわよ。ほら、これ」
「お、エライぞハナコ」
ちょっと、なに頭なでてんのよ。わたしは小さい子供じゃないっつうの。
なんて感じに歩いていたら。
げっ、昇降口でロレンツォが壁にもたれかかって待ってるし。
「やっと来たな、ハナコ」
「あら、ロレンツォ様、ごきげんよう」
目が合っちゃったから逃げるわけにもいかなくて。
挨拶だけして横を素通りしようとした。
「待て」
なに人の二の腕つかんでるのよ。
このゲームの攻略対象、なんでこんなに強引なヤツばっかりなん?
「おい! ハナコから手を離せ」
「なんだ、貴様は?」
ロレンツォの手首をマサトががっちりつかんだ。
バチバチとにらみ合うふたり。ってか、こんなとこで問題起こさないでっ。
「ハナコは今から帰るところだ」
「この俺様に物申すというのか? シュンの腰ぎんちゃく風情が」
「なんだとっ!」
「やめなさい、マサト!」
カっとして手を振り上げそうなマサトを止めてから、ロレンツォに冷たい視線を向けた。
「この手をお離しになって。マサトの言う通りわたくし帰宅するところですのよ」
「逃げるあんたが悪い。昨日俺と約束しただろう?」
「気分が悪くなったことは教室にいた者に伝えさせたはずですわ。それに一方的に誘われただけで、わたくし了承した覚えはございません」
つんと顔をそらすと、なんだか面白そうな顔された。
やば、もしかしてロレンツォってハンター気質? 逃げるほど追いかけられるなんて、マジで勘弁してほしいんですけど。
「それともなんですの? わたくしを無理に従わせるおつもりですか?」
フランク学園では身分を振りかざすのは校則違反だ。
いくらイタリーノ国の王子だからって、留学してきた以上は生徒は生徒。そんなことしたらリュシアン様にチクってやる。
「じゃじゃ馬娘が……ますます気に入った」
ボソッとそうつぶやかれて。
もう、ホントにやめてよ! これで好感度上がるだなんて、ロレンツォも大概なんじゃ。
「いいだろう、今日は見逃してやる。明日また迎えに来る。今度は逃げるなよ」
なによ、上から目線に。デートに誘いたいならもっと言いようがあんでしょうが。
でもこのままじゃマズいな。ようやくここまで来たってのに、今さら攻略対象に振り回されるだなんて。
「でしたら明日、わたくしがロレンツォ様をお茶会に招待いたしますわ。放課後になったら裏庭にいらしてくださいませ」
どうしても避けられないなら、こっち主導で進めた方が変な事態は回避できるだろうし。
「行きましょう、マサト」
返事を待たずにロレンツォに背を向けた。もし来なかったとしても普通にお茶会を楽しめばいいしだけだしね。
っていうか、わたしの残り少ない学園ライフ、これ以上かき乱さないで――――!
0
お気に入りに追加
266
あなたにおすすめの小説
神の愛し子と呼ばれていますが、婚約者は聖女がお好きなようです
天宮花音
恋愛
ミュンバル公爵家の令嬢ローゼリカは神の愛子とされ、幼い頃よりアモーナ王国第一王子リュシアールの婚約者だった。
16歳になったローゼリカは王立学園に入学することとなった。
同じ学年には、第2王子で聖騎士に任命されたマリオンと
聖女となった元平民でメイナー子爵家の養女となった令嬢ナナリーも入学していた。
ローゼリカとナナリーは仲良くなり、リュシアール、マリオン含め4人で過ごすようになったのだが、
ある日からナナリーの様子がおかしくなり、それに続きリュシアールもローゼリカと距離を取るようになった。
なろうでも連載中です。
転生不憫令嬢は自重しない~愛を知らない令嬢の異世界生活
リョンコ
恋愛
シュタイザー侯爵家の長女『ストロベリー・ディ・シュタイザー』の人生は幼少期から波乱万丈であった。
銀髪&碧眼色の父、金髪&翠眼色の母、両親の色彩を受け継いだ、金髪&碧眼色の実兄。
そんな侯爵家に産まれた待望の長女は、ミルキーピンクの髪の毛にパープルゴールドの眼。
両親どちらにもない色彩だった為、母は不貞を疑われるのを恐れ、産まれたばかりの娘を敷地内の旧侯爵邸へ隔離し、下働きメイドの娘(ハニーブロンドヘア&ヘーゼルアイ)を実娘として育てる事にした。
一方、本当の実娘『ストロベリー』は、産まれたばかりなのに泣きもせず、暴れたりもせず、無表情で一点を見詰めたまま微動だにしなかった……。
そんな赤ん坊の胸中は(クッソババアだな。あれが実母とかやばくね?パパンは何処よ?家庭を顧みないダメ親父か?ヘイゴッド、転生先が悪魔の住処ってこれ如何に?私に恨みでもあるんですか!?)だった。
そして泣きもせず、暴れたりもせず、ずっと無表情だった『ストロベリー』の第一声は、「おぎゃー」でも「うにゃー」でもなく、「くっそはりゃへった……」だった。
その声は、空が茜色に染まってきた頃に薄暗い部屋の中で静かに木霊した……。
※この小説は剣と魔法の世界&乙女ゲームを模した世界なので、バトル有り恋愛有りのファンタジー小説になります。
※ギリギリR15を攻めます。
※残酷描写有りなので苦手な方は注意して下さい。
※主人公は気が強く喧嘩っ早いし口が悪いです。
※色々な加護持ちだけど、平凡なチートです。
※他転生者も登場します。
※毎日1話ずつ更新する予定です。ゆるゆると進みます。
皆様のお気に入り登録やエールをお待ちしております。
※なろう小説でも掲載しています☆
完 モブ専転生悪役令嬢は婚約を破棄したい!!
水鳥楓椛
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢、ベアトリス・ブラックウェルに転生したのは、なんと前世モブ専の女子高生だった!?
「イケメン断絶!!優男断絶!!キザなクソボケも断絶!!来い!平々凡々なモブ顔男!!」
天才で天災な破天荒主人公は、転生ヒロインと協力して、イケメン婚約者と婚約破棄を目指す!!
「さあこい!攻略対象!!婚約破棄してやるわー!!」
~~~これは、王子を誤って攻略してしまったことに気がついていない、モブ専転生悪役令嬢が、諦めて王子のものになるまでのお話であり、王子が最オシ転生ヒロインとモブ専悪役令嬢が一生懸命共同前線を張って見事に敗北する、そんなお話でもある。~~~
イラストは友人のしーなさんに描いていただきました!!
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。
屋月 トム伽
恋愛
ifとして、時間が戻る前の半年間を時々入れます。(リディアとオズワルド以外はなかった事になっているのでifとしてます。)
私は、リディア・ウォード侯爵令嬢19歳だ。
婚約者のレオンハルト・グラディオ様はこの国の第2王子だ。
レオン様の誕生日パーティーで、私はエスコートなしで行くと、婚約者のレオン様はアリシア男爵令嬢と仲睦まじい姿を見せつけられた。
一人壁の花になっていると、レオン様の兄のアレク様のご友人オズワルド様と知り合う。
話が弾み、つい地がでそうになるが…。
そして、パーティーの控室で私は襲われ、倒れてしまった。
朦朧とする意識の中、最後に見えたのはオズワルド様が私の名前を叫びながら控室に飛び込んでくる姿だった…。
そして、目が覚めると、オズワルド様と半年前に時間が戻っていた。
レオン様との婚約を避ける為に、オズワルド様と婚約することになり、二人の日常が始まる。
ifとして、時間が戻る前の半年間を時々入れます。
第14回恋愛小説大賞にて奨励賞受賞
【完】チェンジリングなヒロインゲーム ~よくある悪役令嬢に転生したお話~
えとう蜜夏☆コミカライズ中
恋愛
私は気がついてしまった……。ここがとある乙女ゲームの世界に似ていて、私がヒロインとライバル的な立場の侯爵令嬢だったことに。その上、ヒロインと取り違えられていたことが判明し、最終的には侯爵家を放逐されて元の家に戻される。但し、ヒロインの家は商業ギルドの元締めで新興であるけど大富豪なので、とりあえず私としては目指せ、放逐エンド! ……貴族より成金うはうはエンドだもんね。
(他サイトにも掲載しております。表示素材は忠藤いずる:三日月アルペジオ様より)
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜
晴行
恋愛
乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。
見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。
これは主人公であるアリシアの物語。
わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。
窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。
「つまらないわ」
わたしはいつも不機嫌。
どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。
あーあ、もうやめた。
なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。
このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。
仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。
__それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。
頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。
の、はずだったのだけれど。
アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。
ストーリーがなかなか始まらない。
これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。
カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?
それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?
わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?
毎日つくれ? ふざけるな。
……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?
悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい
鍋
恋愛
王太子の婚約者として、常に控えめに振る舞ってきたロッテルマリア。
尽くしていたにも関わらず、悪役令嬢として婚約者破棄、国外追放の憂き目に合う。
でも、実は転生者であるロッテルマリアはチートな魔法を武器に、ギルドに登録して旅に出掛けた。
新米冒険者として日々奮闘中。
のんびり冒険をしていたいのに、ヒロインは私を逃がしてくれない。
自身の目的のためにロッテルマリアを狙ってくる。
王太子はあげるから、私をほっといて~
(旧)悪役令嬢は年下Sランク冒険者の弟子になるを手直ししました。
26話で完結
後日談も書いてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる