6 / 8
エンド後ストーリー~病み狂いエンド~【完結】
君がいない世界など~元婚約者視点~
しおりを挟む
物語のように語られたマリアの真実。
処刑なんてなくてもマリアは死ぬ運命にあった?誰よりも生きたかっただろうマリアを殺したのは誰だ?
………僕だ。
「僕は……僕は僕は僕は!」
自分に頼ってほしいなんて甘えた考えで……そんな考えでいたからマリアは自分を隠し続けた。こんな僕だから……。
「王太子殿下……」
「僕が、マリアを………殺した」
最後の最後まで何故隠そうとする?罪から改心しようとしない?なんてマリアを悪者にして。
あんな優しかったマリアを信じていなかった証拠だ。マリアは最後まで優しい少女のままだったというのに。
『死にたくない!』
その言葉は本当に本心だった。その叫びを聞いて僕は………どうした?
『何故私が死ななくてはならないの!?』
病などなりたくてなる人などいない。それも治らない命を削るだけの病など。マリアのために知らなかったとはいえ、僕は何をした?
『もういい……やれ』
処刑の合図をした。僕が、僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕がボクがボクガ
「あああぁああぁぁぁっ」
顔をかきむしる。爪に皮膚の皮が、指に血がついたような気がしたがそんなものどうでもいい。
首を落とされるほどの痛み、病の痛み、それに比べられたらこれくらいひそかの痛み。頭がおかしくなりそうなくらいに何度も何度もマリアが死ぬ瞬間が頭に浮かぶ。
「うあうああう」
「……叫ぶことしかできないくらいに、大切にされていたなら………いえ、私が言えたことではありませんね」
「うぐうう」
頭に繰り返される悲劇に、涙が、鼻水が、止まらない。決して戻ってこない過去。
マリア、マリア、マリア、何度叫ぼうと想おうとも戻りはしない大切な人。
それから僕は何度も何度もマリアの処刑の日を夢見た。
『なんで殺したの?』
『死にたくないって言ったのに』
『なんで私は死ななくちゃいけなかったの?』
夢の中でマリアが泣きながら僕に悲痛の声で訴えてくる。
「ごめん………ごめん………」
涙が枯れるまで僕は泣き続けるだろう。毎日毎日僕は自ら罰を求めるように自傷行為を繰り返し、僕の顔も身体も傷だらけ、包帯が外れることはない。
最近では現実でも無表情のマリアが自らの首を持って立つ姿がみられる。
「マリア……マリア……」
『殿下のせいで、私は少ない命がさらに短くなりました』
「マリア、まり、あ」
『私が死んで幸せですか?』
「まり……」
『殿下に……人殺しに私は必要ありませんね。さようなら』
「いや、だ……消えないで、マリアマリアマリアまりああああああ」
いるはずもないマリアが消えて今日も僕は生き狂う。亡くなったマリアを探して。
END
あとがき
病み狂いエンドはこちらが以上です。いや、なんかもう………暗い!
廃人エンドとどっちがバッドでしょう?
今のところバッドエンドしか想い描けないんですよね………ハッピーエンド要望もありますが……
主人公生き返らせられないし、ファンタジーにでもしないと難しいですね………?
ちなみにまだ考えているエンドはいくつかあります。
処刑なんてなくてもマリアは死ぬ運命にあった?誰よりも生きたかっただろうマリアを殺したのは誰だ?
………僕だ。
「僕は……僕は僕は僕は!」
自分に頼ってほしいなんて甘えた考えで……そんな考えでいたからマリアは自分を隠し続けた。こんな僕だから……。
「王太子殿下……」
「僕が、マリアを………殺した」
最後の最後まで何故隠そうとする?罪から改心しようとしない?なんてマリアを悪者にして。
あんな優しかったマリアを信じていなかった証拠だ。マリアは最後まで優しい少女のままだったというのに。
『死にたくない!』
その言葉は本当に本心だった。その叫びを聞いて僕は………どうした?
『何故私が死ななくてはならないの!?』
病などなりたくてなる人などいない。それも治らない命を削るだけの病など。マリアのために知らなかったとはいえ、僕は何をした?
『もういい……やれ』
処刑の合図をした。僕が、僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕が僕がボクがボクガ
「あああぁああぁぁぁっ」
顔をかきむしる。爪に皮膚の皮が、指に血がついたような気がしたがそんなものどうでもいい。
首を落とされるほどの痛み、病の痛み、それに比べられたらこれくらいひそかの痛み。頭がおかしくなりそうなくらいに何度も何度もマリアが死ぬ瞬間が頭に浮かぶ。
「うあうああう」
「……叫ぶことしかできないくらいに、大切にされていたなら………いえ、私が言えたことではありませんね」
「うぐうう」
頭に繰り返される悲劇に、涙が、鼻水が、止まらない。決して戻ってこない過去。
マリア、マリア、マリア、何度叫ぼうと想おうとも戻りはしない大切な人。
それから僕は何度も何度もマリアの処刑の日を夢見た。
『なんで殺したの?』
『死にたくないって言ったのに』
『なんで私は死ななくちゃいけなかったの?』
夢の中でマリアが泣きながら僕に悲痛の声で訴えてくる。
「ごめん………ごめん………」
涙が枯れるまで僕は泣き続けるだろう。毎日毎日僕は自ら罰を求めるように自傷行為を繰り返し、僕の顔も身体も傷だらけ、包帯が外れることはない。
最近では現実でも無表情のマリアが自らの首を持って立つ姿がみられる。
「マリア……マリア……」
『殿下のせいで、私は少ない命がさらに短くなりました』
「マリア、まり、あ」
『私が死んで幸せですか?』
「まり……」
『殿下に……人殺しに私は必要ありませんね。さようなら』
「いや、だ……消えないで、マリアマリアマリアまりああああああ」
いるはずもないマリアが消えて今日も僕は生き狂う。亡くなったマリアを探して。
END
あとがき
病み狂いエンドはこちらが以上です。いや、なんかもう………暗い!
廃人エンドとどっちがバッドでしょう?
今のところバッドエンドしか想い描けないんですよね………ハッピーエンド要望もありますが……
主人公生き返らせられないし、ファンタジーにでもしないと難しいですね………?
ちなみにまだ考えているエンドはいくつかあります。
13
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説
侯爵令嬢の置き土産
ひろたひかる
恋愛
侯爵令嬢マリエは婚約者であるドナルドから婚約を解消すると告げられた。マリエは動揺しつつも了承し、「私は忘れません」と言い置いて去っていった。***婚約破棄ネタですが、悪役令嬢とか転生、乙女ゲーとかの要素は皆無です。***今のところ本編を一話、別視点で一話の二話の投稿を予定しています。さくっと終わります。
「小説家になろう」でも同一の内容で投稿しております。
【完結】ベニアミーナ・チェーヴァの悲劇
佳
恋愛
チェーヴァ家の当主であるフィデンツィオ・チェーヴァは暴君だった。
家族や使用人に、罵声を浴びせ暴力を振るう日々……
チェーヴァ家のベニアミーナは、実母エルミーニアが亡くなってからしばらく、僧院に預けられていたが、数年が経った時にフィデンツィオに連れ戻される。
そして地獄の日々がはじまるのだった。
※復讐物語
※ハッピーエンドではありません。
※ベアトリーチェ・チェンチの、チェンチ家の悲劇を元に物語を書いています。
※史実と異なるところもありますので、完全な歴史小説ではありません。
※ハッピーなことはありません。
※残虐、近親での行為表現もあります。
コメントをいただけるのは嬉しいですが、コメントを読む人のことをよく考えてからご記入いただきますようお願いします。
この一文をご理解いただけない方のコメントは削除させていただきます。
悪役令嬢は、あの日にかえりたい
桃千あかり
恋愛
婚約破棄され、冤罪により断頭台へ乗せられた侯爵令嬢シルヴィアーナ。死を目前に、彼女は願う。「あの日にかえりたい」と。
■別名で小説家になろうへ投稿しています。
■恋愛色は薄め。失恋+家族愛。胸糞やメリバが平気な読者様向け。
■逆行転生の悪役令嬢もの。ざまぁ亜種。厳密にはざまぁじゃないです。王国全体に地獄を見せたりする系統の話ではありません。
■覚悟完了済みシルヴィアーナ様のハイスピード解決法は、ひとによっては本当に胸糞なので、苦手な方は読まないでください。苛烈なざまぁが平気な読者様だと、わりとスッとするらしいです。メリバ好きだと、モヤり具合がナイスっぽいです。
■悪役令嬢の逆行転生テンプレを使用した、オチがすべてのイロモノ短編につき、設定はゆるゆるですし続きません。文章外の出来事については、各自のご想像にお任せします。
※表紙イラストはフリーアイコンをお借りしました。
■あままつ様(https://ama-mt.tumblr.com/about)
【完結】「癒やしの力を持つ聖女は王太子に嵌められ民衆の恨みを買い処刑され時を巻き戻る〜二度目の人生は誰も救いません」
まほりろ
恋愛
【完結済み】
「大逆罪人リート・レーベンは聞け! 貴様は養父バルデマー・レーベン公爵と結託し、人頭税を払えない子供達を奴隷商人に売り払い多額の金銭を得た! その罪まことに許しがたい!」
王太子殿下が淡々と私と養父の罪状を読み上げていく。
「聖女の癒やしの力を使い貧しい子供達の病や怪我を治療したのは、子供達の健康状態を良好にすることで少しでも高く売る為だったことはすでに調べがついている!!」
私が癒やした子供達が奴隷として売られていたなんて知らなかった。
「また両名は隣国との間に戦争の火種を作り、わざと戦争を起こし我が国に多大な損失を与えた!」
王太子が謂れのない罪状を次々に述べていく。
「戦争を起こし兵士の傷を癒やせば、己の聖女としての地位が向上すると考えたのだろう、なんと浅ましい計画だ! そんなことの為に戦争を引き起こすなど悪魔の所業! 貴様に治療された兵士は何度も何度も戦場に送られ廃人と化した! 貴様達の犯した罪は万死に値する!」
広場に集まった民衆から罵声を浴びせられ、石を投げつけられた。
「罪人リート・レーベンの罪は明白、よってリート・レーベンを極刑に処す!」
全て国王と王太子の命じられてしたこと。私も養父も戦争なんて起こしてない、子供達を奴隷商人に売ったりしていない。
だが私の訴えは届かず、私は養父と共に首を刎ねられた。
もし人生をやり直せるなら……私はもう誰も癒やさない、聖女の力を隠して生きて生く。
処刑されたはずの私は十四歳の誕生日、聖女の力を得た日までタイムリープしていた。
逆行した聖女は生まれ育った村を出て隣国に渡りひっそりと暮らす、王太子はいるはずのない聖女を探し破滅していく。
全11話、約2万文字、完結済み。
他サイトにも投稿してます。
「Copyright(C)2021-九十九沢まほろ」
表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。
全ては望んだ結末の為に
皐月乃 彩月
恋愛
ループする世界で、何度も何度も悲惨な目に遭う悪役令嬢。
愛しの婚約者や仲の良かった弟や友人達に裏切られ、彼女は絶望して壊れてしまった。
何故、自分がこんな目に遇わなければならないのか。
「貴方が私を殺し続けるなら、私も貴方を殺し続ける事にするわ」
壊れてしまったが故に、悪役令嬢はヒロインを殺し続ける事にした。
全ては望んだ結末を迎える為に──
※主人公が闇落ち?してます。
※カクヨムやなろうでも連載しています作:皐月乃 彩月
【改稿版】婚約破棄は私から
どくりんご
恋愛
ある日、婚約者である殿下が妹へ愛を語っている所を目撃したニナ。ここが乙女ゲームの世界であり、自分が悪役令嬢、妹がヒロインだということを知っていたけれど、好きな人が妹に愛を語る所を見ていると流石にショックを受けた。
乙女ゲームである死亡エンドは絶対に嫌だし、殿下から婚約破棄を告げられるのも嫌だ。そんな辛いことは耐えられない!
婚約破棄は私から!
※大幅な修正が入っています。登場人物の立ち位置変更など。
◆3/20 恋愛ランキング、人気ランキング7位
◆3/20 HOT6位
短編&拙い私の作品でここまでいけるなんて…!読んでくれた皆さん、感謝感激雨あられです〜!!(´;ω;`)
【完結】全てを間違えた令嬢は
おもち。
恋愛
婚約者を愛していた令嬢は今日も素直になれず婚約者に傲慢に振る舞う。相手を思いやる事すらせずに。
その行動が招いた結末は——
※この作品は、溺愛されて我儘に育った令嬢の後悔/懺悔のお話になっています。好き嫌い分かれる内容になっておりますので、苦手な方はご注意ください。
※こちらの作品は「小説家になろう」、「カクヨム」にも掲載しています。
乙女ゲームハーレムエンドその後に…
ひなクラゲ
恋愛
ここは乙女ゲーム…
悪役令嬢が処刑され、主人公が攻略キャラ全員とハッピーエンドで終了した世界…
でも……
ゲームは終了しても世界は続く…
ハッピーエンド! その後に……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる