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「わ、悪かった!謝るこの通りだ!」
公然の前でついには謝罪を始める元婚約者。謝れば許されるとこの機に及んで思っているのだろうか?今更そんな薄っぺらい謝罪など一ミリだっていらないのに。
「謝るならお金と共にお願いします。お金のために謝られても貴方の謝罪にそれほど価値も感じないので」
「こ、この私がここまでしてるのに……!」
「いや、何様よ。一方的に契約違反したのはそちらでしょう?」
「ならもう一度婚約を結べばいいんだろう!!このがめつい女が!」
「こんな公然の前で不貞の逆キレ男と再婚約なんて私になんのメリットが?」
「何と言おうと婚約破棄をこんな場所でされた成金の貴様に婚約の縁は無いだろう!だからしてやると言ってるんだ。結局侯爵の妻という肩書きがほしいんだろう?」
「いえ、お金にもならないそんな肩書きいりませんけど。しかもさっきから生意気な口聞いていいんですか?返済の際の利息を減らす慈悲もなくなりましたけど」
「な……っ」
「本当に優秀なおつもりなら貴方が交渉すべきは利息についてだったんですよ?利息も当然倍になりますから払い終わる頃には侯爵家の存続も危ういでしょうし……それに支援は今まで以上に必要になったでしょうにこれでは……。多額の借金を持ちながら貸してくれるところがあるといいですね?」
そう言うと周りが元婚約者から目を背けていく。その様子に元婚約者はプルプルと怒りで震えているのが丸わかりだ。
「私は侯爵家の当主なんだ……!なのになんでこんな扱いを……」
「してもないいじめをろくに調べもせずに婚約破棄を言い渡したんですから自業自得ですよ。調べていればその噂を流したのが私であるとわかったでしょうに」
「は?」
「あら、本当に気づいてないんですね。カーネダー様に惚れている演技上手にできてたみたいでよかったです。カーネダー様言いましたよね?私が敵意を向けて貴方の不貞女をいじめると。そもそも私をバカにした態度を隠せてない演技下手なカーネダー様に惚れるわけがないでしょう?惚れてもないのに敵意を向けるはずがないじゃないですか。そこに気づいていたならもう少しやりようがあったでしょうに私を見下した結果ですね!」
「元々仕組んでいたのか……!」
「だってカーネダー様と間違って結婚でもしたら不幸は目に見えてるじゃないですか。あれだけ支援しながら侯爵領の治安は悪いですし。善良な民があそこまでいないのも珍しいですよ?犯罪者の民でも積極的に集めておられるんですか?どちらにしても婚約を破棄して借金を負ったのは自業自得ですね」
ちなみに選別した善良な平民は私の家で住み込みで勉強時間を確保させつつ働いてもらっている。教育も疎かなところだったからそれは治安も悪くなるというものだ。ちなみに雇い入れたのは支援打ち切りで苦労するのは結局民だから、善良だと判断した民は雇い入れるよう父にお願いした。
ぼったくり、恐喝、すりに暴行に本当やりたい放題で、殺人まではさすがに横行してないものの、子供すら大人と同じことをしているんだから救いようがない中、それを耐え忍びる民を見つけるのは案外簡単だった。軽犯罪者に関しては、お金の余裕がなく家族のためになど追い詰められていた人は引き取った。まあこれは中には演技する人もいたけど調べればわかることだし、演技の上手い人は騙そうとしたことで脅しつつその演技力を生かして家の情報収集部隊に抜擢させたり、色々苦労がなくはなかった。
ここまで来るのは本当に大変だったわ……。今日それが報われているわけだけど……ってえ?
「この……クソ女が!!!!」
「…………っ」
まさか準主人公でもあった人物が暴行まで働こうとするなんて思いもしなかった私はその瞬間目を閉じるしかなかった。口だけだと思って挑発しすぎた……!ここは現実なのに!
公然の前でついには謝罪を始める元婚約者。謝れば許されるとこの機に及んで思っているのだろうか?今更そんな薄っぺらい謝罪など一ミリだっていらないのに。
「謝るならお金と共にお願いします。お金のために謝られても貴方の謝罪にそれほど価値も感じないので」
「こ、この私がここまでしてるのに……!」
「いや、何様よ。一方的に契約違反したのはそちらでしょう?」
「ならもう一度婚約を結べばいいんだろう!!このがめつい女が!」
「こんな公然の前で不貞の逆キレ男と再婚約なんて私になんのメリットが?」
「何と言おうと婚約破棄をこんな場所でされた成金の貴様に婚約の縁は無いだろう!だからしてやると言ってるんだ。結局侯爵の妻という肩書きがほしいんだろう?」
「いえ、お金にもならないそんな肩書きいりませんけど。しかもさっきから生意気な口聞いていいんですか?返済の際の利息を減らす慈悲もなくなりましたけど」
「な……っ」
「本当に優秀なおつもりなら貴方が交渉すべきは利息についてだったんですよ?利息も当然倍になりますから払い終わる頃には侯爵家の存続も危ういでしょうし……それに支援は今まで以上に必要になったでしょうにこれでは……。多額の借金を持ちながら貸してくれるところがあるといいですね?」
そう言うと周りが元婚約者から目を背けていく。その様子に元婚約者はプルプルと怒りで震えているのが丸わかりだ。
「私は侯爵家の当主なんだ……!なのになんでこんな扱いを……」
「してもないいじめをろくに調べもせずに婚約破棄を言い渡したんですから自業自得ですよ。調べていればその噂を流したのが私であるとわかったでしょうに」
「は?」
「あら、本当に気づいてないんですね。カーネダー様に惚れている演技上手にできてたみたいでよかったです。カーネダー様言いましたよね?私が敵意を向けて貴方の不貞女をいじめると。そもそも私をバカにした態度を隠せてない演技下手なカーネダー様に惚れるわけがないでしょう?惚れてもないのに敵意を向けるはずがないじゃないですか。そこに気づいていたならもう少しやりようがあったでしょうに私を見下した結果ですね!」
「元々仕組んでいたのか……!」
「だってカーネダー様と間違って結婚でもしたら不幸は目に見えてるじゃないですか。あれだけ支援しながら侯爵領の治安は悪いですし。善良な民があそこまでいないのも珍しいですよ?犯罪者の民でも積極的に集めておられるんですか?どちらにしても婚約を破棄して借金を負ったのは自業自得ですね」
ちなみに選別した善良な平民は私の家で住み込みで勉強時間を確保させつつ働いてもらっている。教育も疎かなところだったからそれは治安も悪くなるというものだ。ちなみに雇い入れたのは支援打ち切りで苦労するのは結局民だから、善良だと判断した民は雇い入れるよう父にお願いした。
ぼったくり、恐喝、すりに暴行に本当やりたい放題で、殺人まではさすがに横行してないものの、子供すら大人と同じことをしているんだから救いようがない中、それを耐え忍びる民を見つけるのは案外簡単だった。軽犯罪者に関しては、お金の余裕がなく家族のためになど追い詰められていた人は引き取った。まあこれは中には演技する人もいたけど調べればわかることだし、演技の上手い人は騙そうとしたことで脅しつつその演技力を生かして家の情報収集部隊に抜擢させたり、色々苦労がなくはなかった。
ここまで来るのは本当に大変だったわ……。今日それが報われているわけだけど……ってえ?
「この……クソ女が!!!!」
「…………っ」
まさか準主人公でもあった人物が暴行まで働こうとするなんて思いもしなかった私はその瞬間目を閉じるしかなかった。口だけだと思って挑発しすぎた……!ここは現実なのに!
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