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4章
夫婦生活の恋模様?1
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あの日、頬が熱くなり、胸が高鳴るようなよくわからない感覚を知った日から、何故か私の夫、星影時雨が私と接触する回数が増えた。
「時雨・・・?」
「どうしたの?」
時雨の方を向こうとすればあまりにも顔の近いその距離。私が時雨の膝の上に乗っているのだから当たり前と言えば当たり前なのだけど、何故こうなっているのか訳がわからない。
「これは、なんだか落ち着かないわ」
「そう?僕は楽しいよ」
「楽しい・・・?」
ただ私が時雨に乗っているそれの何が楽しいのか、私はテレビに集中できないし、先程からドキドキと胸がうるさく感じるというのに。
「ほら、テレビ見ないの?僕は美世の顔ずっと眺めていたいけど」
「変な人」
なんだか顔を見られたくなくて前へ向き、テレビを見るが、内容が入って来ることはない。あの妙な感覚を知ってから寝るときですらうまく寝付けない気がする。
熱もないし、風邪かと思い放っていれば治るかとも思ったが、酷くなる一方だ。時雨がお風呂に行ったりして一人になると落ち着くのも不思議でならない。
『僕だって男だからね?』
あの時の言葉が頭から離れない。時雨を別に女だったと思っていたわけではないし、男だってこともわかっている。何を今更とすら思う言葉に、何故か酷く頭に響いた言葉。
なんとなく、なんとなくだけど、今の私の状態に似たものを私は知っている。瑠璃と共に見た少女漫画。その主人公の女の子のようなそれが今の私と似ているような気がするのだ。
でもそれは即ち恋をしたと言うこと。誰に?恐らく時雨に。瑠璃は恋は落ちるものだと言った。これが恋に落ちるということなのだろうか?
少女漫画の女の子は幸せそうで、でも、悲しそうな時もあったし、辛そうな時もあった。私はただ、ドキドキと胸を高鳴らせ、頬が熱くなるような時があるだけ。
幸せかと聞かれればわからないし、悲しいかと言えば、別に悲しくはないと思う。辛いかと言えば胸が苦しいのは確か。
でも人の気持ちがわからない私だ。ただ似ているからと言っても、少女漫画の女の子の気持ちを私が理解しきれているかもわからない。それに勘違いかもしれない。
思考で頭がぐらつく。ああ、息するのも辛い。頭も痛くて、頬どころか顔も熱いし、視界もぼやけて、身体も・・・だるい?あら?
「美世?」
「はぁ・・・はぁ・・・時雨、なんだか・・・寒いわ」
「まさか・・・ごめん!気づかなかった!すごい熱だよ!」
片手を私の腰に回したまま、時雨の生ぬるい手が私の額に当てられる。慌てた時雨は素早く私を抱き抱え、ベットへと連れていってくれた。
やっぱり風邪だったのね、熱が出る前兆だったんだわ。と、やはり恋を知るのはまだまだ先だなんて思いながら私は重くなる瞼を閉じた。
「時雨・・・?」
「どうしたの?」
時雨の方を向こうとすればあまりにも顔の近いその距離。私が時雨の膝の上に乗っているのだから当たり前と言えば当たり前なのだけど、何故こうなっているのか訳がわからない。
「これは、なんだか落ち着かないわ」
「そう?僕は楽しいよ」
「楽しい・・・?」
ただ私が時雨に乗っているそれの何が楽しいのか、私はテレビに集中できないし、先程からドキドキと胸がうるさく感じるというのに。
「ほら、テレビ見ないの?僕は美世の顔ずっと眺めていたいけど」
「変な人」
なんだか顔を見られたくなくて前へ向き、テレビを見るが、内容が入って来ることはない。あの妙な感覚を知ってから寝るときですらうまく寝付けない気がする。
熱もないし、風邪かと思い放っていれば治るかとも思ったが、酷くなる一方だ。時雨がお風呂に行ったりして一人になると落ち着くのも不思議でならない。
『僕だって男だからね?』
あの時の言葉が頭から離れない。時雨を別に女だったと思っていたわけではないし、男だってこともわかっている。何を今更とすら思う言葉に、何故か酷く頭に響いた言葉。
なんとなく、なんとなくだけど、今の私の状態に似たものを私は知っている。瑠璃と共に見た少女漫画。その主人公の女の子のようなそれが今の私と似ているような気がするのだ。
でもそれは即ち恋をしたと言うこと。誰に?恐らく時雨に。瑠璃は恋は落ちるものだと言った。これが恋に落ちるということなのだろうか?
少女漫画の女の子は幸せそうで、でも、悲しそうな時もあったし、辛そうな時もあった。私はただ、ドキドキと胸を高鳴らせ、頬が熱くなるような時があるだけ。
幸せかと聞かれればわからないし、悲しいかと言えば、別に悲しくはないと思う。辛いかと言えば胸が苦しいのは確か。
でも人の気持ちがわからない私だ。ただ似ているからと言っても、少女漫画の女の子の気持ちを私が理解しきれているかもわからない。それに勘違いかもしれない。
思考で頭がぐらつく。ああ、息するのも辛い。頭も痛くて、頬どころか顔も熱いし、視界もぼやけて、身体も・・・だるい?あら?
「美世?」
「はぁ・・・はぁ・・・時雨、なんだか・・・寒いわ」
「まさか・・・ごめん!気づかなかった!すごい熱だよ!」
片手を私の腰に回したまま、時雨の生ぬるい手が私の額に当てられる。慌てた時雨は素早く私を抱き抱え、ベットへと連れていってくれた。
やっぱり風邪だったのね、熱が出る前兆だったんだわ。と、やはり恋を知るのはまだまだ先だなんて思いながら私は重くなる瞼を閉じた。
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