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7章何がどうしてそうなったのでしょう
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これこそ究極のネタバレというものだろうか。エノケン王子が国民に囲まれている。わいわいと騒ぐ国民にエノケン王子が一言。
「深海では静かにしんかい!なんてね!」
一瞬で静かになった。ついでに寒くもなった。大勢を一瞬で従わせるその手腕は凄いと褒めるべきか否か。
「あれでいいのか」
「不安はわかるわ。けど、まああの王子………いえ、今日からは王ね。あの王様にゃらミーアみたいに苦労する子を増やさにゃいように動けるはずよ」
民衆の中に隠れるようにしてフードを被る二人の姿。そしてその二人より身長の高い二人の男性がフードの二人に寄り添っている。
「これからどこにいくの?」
「そうね、この国を出ていきましょうか。やることはやったのだし。憎き上司も葬れたのだし」
「あまりミーアを巻き込むな」
「次はミーアと魔王のためよ。この国を出る前にほしいものがあるの。人間が魔界で暮らすための秘宝がね」
この四人こそ、ミーア、ネコ、魔王、大天使と今国中が実は話題している人物。
フードを被っているのはネコとミーアであり、学園時よりも成長した姿。ミーアはこの時19歳となっていた。
「あるのか」
「ええ、あるわ。そのためにダジャレ王子を王に仕立てあげたのだから」
「お二人が魔界へ・・・。魔界で暮らすとなると僕には無理ですね」
「私がいるでしょ」
「ああ・・・ミーア様」
「なるほど、私では不満なようね?後で覚悟してなさい」
「・・・」
大天使の落ち込み具合に、魔王は不覚にも同情した。本来なら敵同士だがしばらく一緒にいたことで慣れてしまったのもあるのかもしれない。
何より、ミーアを大事にする気持ちは同じという部分で実は認めていたりするのかもしれない。
「この国の短い期間であったとはいえ、王女となられたミーア様、今やミーア神となられた神に祈りを捧げよう!これは見た目で人をみてきた私たちへの罰!結果我が父やミーア神様の両親は悲惨な死を遂げた。それは皆も見たであろう、神に断罪されるその姿を!世界に、人に優しくあれ!貴族も平民も見た目も過去も関係ない。本当の呪いは決めつける私たちの心にある!我々は誓うのだ!この国でミーア神様のような辛い過去を作らせないことを!」
大きく叫ぶように告げるエノケンの声が民衆に響き渡る。寒くて震えていた民衆もその言葉を真剣に捉えた様子を見せた。そしてそれはもちろんミーアたちにも聞こえていたわけで。
「なんか、恥ずかしい・・・」
自分のことを話されていると理解しているミーアは、フードでは隠しきれないほどに顔を赤らめた。
「なら、帰るか」
それに軽く笑みを見せてそう言うのは魔王。魔王の言葉にこくこくと頷くのはミーアで、ネコは全くとばかりにミーアのためにどこまでも素早く行動する魔王に呆れた様子で見るもののそれに反対する様子はない。
「国宝についてはまたハウスで話すわ」
「ああ」
そう言って消える四人の姿に民衆たちは気づかない。
あの攻略対象を攻略してから何があったというのか。何故エノケンが王に?他の攻略対象は?何故ミーアが神と崇められている?何故ミーアたちは姿を隠している?使用人たち、ミーアの両親、エノケンの前の王は一体?そしてハウスとは?
疑問が疑問を呼ぶ全てが終わった後の未来の話。
過去も気になるが、人間が魔界に住めるようになる秘宝もまた気になるさらに未来の話。
そこに繋がるのはミーアの幸せか、はたまたネコの自己満足か。どちらにしろ魔王がいる限りミーアの不幸は許されないだろう。そこに大天使も加われば悪魔と天使が大勢で押し寄せても邪魔などできるはずもない。
この未来にたどり着く前の話。エノケンを王にするための話は学園卒業から始まる。
「深海では静かにしんかい!なんてね!」
一瞬で静かになった。ついでに寒くもなった。大勢を一瞬で従わせるその手腕は凄いと褒めるべきか否か。
「あれでいいのか」
「不安はわかるわ。けど、まああの王子………いえ、今日からは王ね。あの王様にゃらミーアみたいに苦労する子を増やさにゃいように動けるはずよ」
民衆の中に隠れるようにしてフードを被る二人の姿。そしてその二人より身長の高い二人の男性がフードの二人に寄り添っている。
「これからどこにいくの?」
「そうね、この国を出ていきましょうか。やることはやったのだし。憎き上司も葬れたのだし」
「あまりミーアを巻き込むな」
「次はミーアと魔王のためよ。この国を出る前にほしいものがあるの。人間が魔界で暮らすための秘宝がね」
この四人こそ、ミーア、ネコ、魔王、大天使と今国中が実は話題している人物。
フードを被っているのはネコとミーアであり、学園時よりも成長した姿。ミーアはこの時19歳となっていた。
「あるのか」
「ええ、あるわ。そのためにダジャレ王子を王に仕立てあげたのだから」
「お二人が魔界へ・・・。魔界で暮らすとなると僕には無理ですね」
「私がいるでしょ」
「ああ・・・ミーア様」
「なるほど、私では不満なようね?後で覚悟してなさい」
「・・・」
大天使の落ち込み具合に、魔王は不覚にも同情した。本来なら敵同士だがしばらく一緒にいたことで慣れてしまったのもあるのかもしれない。
何より、ミーアを大事にする気持ちは同じという部分で実は認めていたりするのかもしれない。
「この国の短い期間であったとはいえ、王女となられたミーア様、今やミーア神となられた神に祈りを捧げよう!これは見た目で人をみてきた私たちへの罰!結果我が父やミーア神様の両親は悲惨な死を遂げた。それは皆も見たであろう、神に断罪されるその姿を!世界に、人に優しくあれ!貴族も平民も見た目も過去も関係ない。本当の呪いは決めつける私たちの心にある!我々は誓うのだ!この国でミーア神様のような辛い過去を作らせないことを!」
大きく叫ぶように告げるエノケンの声が民衆に響き渡る。寒くて震えていた民衆もその言葉を真剣に捉えた様子を見せた。そしてそれはもちろんミーアたちにも聞こえていたわけで。
「なんか、恥ずかしい・・・」
自分のことを話されていると理解しているミーアは、フードでは隠しきれないほどに顔を赤らめた。
「なら、帰るか」
それに軽く笑みを見せてそう言うのは魔王。魔王の言葉にこくこくと頷くのはミーアで、ネコは全くとばかりにミーアのためにどこまでも素早く行動する魔王に呆れた様子で見るもののそれに反対する様子はない。
「国宝についてはまたハウスで話すわ」
「ああ」
そう言って消える四人の姿に民衆たちは気づかない。
あの攻略対象を攻略してから何があったというのか。何故エノケンが王に?他の攻略対象は?何故ミーアが神と崇められている?何故ミーアたちは姿を隠している?使用人たち、ミーアの両親、エノケンの前の王は一体?そしてハウスとは?
疑問が疑問を呼ぶ全てが終わった後の未来の話。
過去も気になるが、人間が魔界に住めるようになる秘宝もまた気になるさらに未来の話。
そこに繋がるのはミーアの幸せか、はたまたネコの自己満足か。どちらにしろ魔王がいる限りミーアの不幸は許されないだろう。そこに大天使も加われば悪魔と天使が大勢で押し寄せても邪魔などできるはずもない。
この未来にたどり着く前の話。エノケンを王にするための話は学園卒業から始まる。
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